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ヨガ・ピラティスのスタジオの体験レッスンの申込と参加を Zapier で受け、参加後のお礼と入会の案内を参加者の目的に合わせて下書きする

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

体験レッスンの申込と当日の参加の記録をもとに、参加の翌日に送るお礼と入会の案内を、参加者の目的に合わせて一人ずつ下書きします。受付の担当が読んで直してから送ります。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
その他/教育
対象部門
営業
対象業務
書類作成
主な課題
人手が足りない/営業フォローが追いつかない/属人化している
AIで行う処理
生成
主な効果
品質標準化/工数削減/機会損失防止
導入難易度
★☆☆☆☆
実装レベル
本格構成
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
条件付き
現在工数
45h/月
AI導入後
15h/月
想定削減
67%
年間削減
360h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 受付がスプレッドシートを開き、前日に参加した人と欠席した人を拾う
  2. 参加した人の目的と経験、インストラクターのひとことを読む
  3. 料金とクラスの案内の文書を開き、目的に合いそうなクラスを探す
  4. 前に書いたお礼のメールを開き、写して名前と内容を直す
  5. 入会の特典の条件(体験から何日以内など)を確かめて書き足す
  6. 欠席した人には、振替の日程の案内を書く
  7. 送って、スプレッドシートに「連絡済み」と書く
導入後(After)
  1. 人レッスンが終わったら、受付が「参加」か「欠席」を入れ、インストラクターがひとことを書く
  2. 自動行の更新をきっかけに Zap が動き、18歳以上の確認と、まだ連絡していないことを確かめる
  3. 自動翌日の10時まで待つ
  4. 自動体調にふれた記述があるかを見分け、あれば文面を作らずに担当に回す
  5. 自動AIが目的・経験・ひとことと料金・クラスの案内から、お礼と案内(欠席なら振替の案内)を下書きする
  6. 自動メールの案内への同意が無い人は、入会の案内を入れない形にする
  7. 自動Gmail に下書きを作り、スプレッドシートに「下書き済み」と書く
  8. 人受付の担当が下書きを読み、直して送る
各工程の詳しい説明を読む
  1. 受付がスプレッドシートを開き、前日に参加した人と欠席した人を拾う
  2. 参加した人の目的と経験、インストラクターのひとことを読む
  3. 料金とクラスの案内の文書を開き、目的に合いそうなクラスを探す
  4. 前に書いたお礼のメールを開き、写して名前と内容を直す
  5. 入会の特典の条件(体験から何日以内など)を確かめて書き足す
  6. 欠席した人には、振替の日程の案内を書く
  7. 送って、スプレッドシートに「連絡済み」と書く

(a)翌日に連絡できない日がある。 1番から7番は、レッスンの合間にしか進みません。体験のあと入会を決める気持ちは、日がたつほど薄れます。 連絡が3日後になった人ほど、返事が来ません。

(b)文面が担当ごとにばらばら。 4番で前のメールを写すので、担当によって書き出しも勧めるクラスも違います。 特典の条件の書き方が古いままの写しも混ざります。

(c)目的に合わない案内を送ってしまう。 3番は担当の知識に寄ります。「肩こり」の人に上級のクラスを勧めることが、忙しい日ほど起きます。

(d)体の効果を書いてしまう。 写した文面に「続ければ腰痛も楽になります」とある、といったことが起きます。スタジオとして約束できないことが、担当の善意で書かれます。

  1. 【人】 レッスンが終わったら、受付が「参加」か「欠席」を入れ、インストラクターがひとことを書く
  2. 【自動】 行の更新をきっかけに Zap が動き、18歳以上の確認と、まだ連絡していないことを確かめる
  3. 【自動】 翌日の10時まで待つ
  4. 【自動】 体調にふれた記述があるかを見分け、あれば文面を作らずに担当に回す
  5. 【自動】 AIが目的・経験・ひとことと料金・クラスの案内から、お礼と案内(欠席なら振替の案内)を下書きする
  6. 【自動】 メールの案内への同意が無い人は、入会の案内を入れない形にする
  7. 【自動】 Gmail に下書きを作り、スプレッドシートに「下書き済み」と書く
  8. 【人】 受付の担当が下書きを読み、直して送る

2番目と6番目は、AIではなく Zapier の条件で決めます。 年齢の確認と同意の有無は、申込の欄の値で決まることです。AIに判断させる理由がありません。

4番目で体調の記述を先に分けるのは、ここが最も誤りの重い場所だからです。 「腰に持病がある」と書いた人へのお礼の文面をAIが作れば、体調への助言めいた一文が入りやすくなります。 その人への連絡は、インストラクターと相談して担当が書きます。

8番目は省けません。 送るのは人です。Zapier の側にメールを送る操作は入れません。

02今回想定するシステム構成

構成図
Google フォーム(体験の申込)
   │  回答がスプレッドシートに1行ずつ入る
   ▼【人】受付が「参加/欠席」、インストラクターがひとことを書く
   ▼【トリガー】Google Sheets:New or Updated Spreadsheet Row
Zapier の Zap
   ├──▶ Filter:18歳以上の確認あり、参加状況が入っている、連絡状況が空
   ├──▶ Delay:Delay Until(翌日10時)
   ├──▶ AI by Zapier ①:体調にふれた記述があるかを見分ける
   ├──▶ Paths
   │      ├ 体調の記述あり → Google Sheets:「担当が書く」と記録
   │      ├ 参加 → AI by Zapier ②:お礼と入会の案内
   │      └ 欠席 → AI by Zapier ②:振替の案内
   │             (知識の元:料金・クラス・特典の Google ドキュメント)
   ├──▶ Gmail:Create Draft
   └──▶ Google Sheets:Update Spreadsheet Row(下書き済み)
   ▼【人】受付が読んで直して送る
役割想定する製品代替候補
ワークフローZapier(Filter、Delay、Paths)Make、n8n、Power Automate
生成AIAI by ZapierChatGPT(OpenAI)、Claude
申込の一覧Google スプレッドシート(Google フォームの回答)Zapier Tables
案内の文書Google ドキュメント(料金、クラスの一覧、体験からの入会の特典の条件)Notion
メールGmail(受付のアドレス)Microsoft Outlook

新しく足すのは Zap だけです。 フォームもスプレッドシートも Gmail も、今のものを使います。受付の手順で変わるのは、送る前に下書きを読むことだけです。

AI by Zapier は、Zapier の中で生成AIを呼ぶステップです。 公式ページでは、Professional・Team・Enterprise のプランで使え、モデルは Standard(タスク1倍)、Advanced(3倍)、Premium(5倍。新しいステップの既定)から選ぶか、自前のキー(OpenAI、Anthropic などに対応)を使えるとされています。お礼の文面なら Standard で試し、足りなければ上げます。

料金とクラスの案内は、知識の元(knowledge sources)として渡します。 1つのステップに20個まで加えられ、Google ドキュメントは1つずつ加えるとされています。料金・クラス・特典を1つの文書にまとめておくと、直す場所が1つで済みます。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

Google Sheets の New or Updated Spreadsheet Row で動かします。 Zapier の Google Sheets のページでは、行が追加されたときと変更されたときに動くトリガーとされています。申込が入ったときにも、受付が「参加」と入れたときにも、インストラクターがひとことを書いたときにも動きます。

動きすぎるのを、次の Filter で止めます。 動いてほしいのは「参加状況が入っていて、まだ連絡していない行」だけです。Zap 自身が最後に「下書き済み」と書き込むので、その更新でもう一度動きますが、Filter で止まります。

フォームの回答が入ったときにも動きますが、ここも Filter で止まります。 申込の時点では参加状況の列が空だからです。申込のたびに AI のステップまで進む作りにすると、体験に来なかった人の分までタスクを使います。

ひとことを書く前に参加状況を入れると、ひとこと無しで動きます。 受付の手順を「インストラクターがひとことを書いてから、受付が参加状況を入れる」に決めます。並びを決めておかないと、半分の下書きが「当日の様子」の無い文面になります。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
申込の欄氏名、メールアドレス、スタジオ、体験の日時とクラス、目的(選択肢・自由記入)、経験、メールでの案内の同意、18歳以上の確認スプレッドシート(フォームの回答)
参加の記録参加・欠席、インストラクターのひとこと(2〜3行)同じ行の、受付とインストラクターが書く列
連絡状況空・下書き済み・担当が書く同じ行の、Zap が書く列
案内の文書料金、クラスの一覧(対象・強さ・時間帯)、体験からの入会の特典と条件、振替の手順Google ドキュメント(知識の元)
書き方の決まり使ってよい言い回し、使わない言い回し、署名AI のステップの指示に書く

質を決めるのは、クラスの一覧の書き方です。 「初めての人向け」「肩・背中をほぐす」「運動量が多い」のように、目的と強さで引ける書き方にしておくと、AIは目的に合うクラスを選べます。クラス名と時間だけの一覧では、名前の印象で選びます。

申込で集めない項目を決めます。 病歴や持病の詳しい内容は、このフォームでは聞きません。 「インストラクターに伝えておきたいこと」の自由記入欄は残し、その欄はAIに渡さず、担当とインストラクターだけが見る列にします。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこから何に使うか
行のすべての欄トリガーが返す値Filter と文面の材料
案内の文書AI by Zapier の知識の元クラス・料金・特典の根拠
書き込む先の行トリガーが返す行の番号連絡状況の更新

行の値はトリガーがそのまま渡します。 別の検索の操作は要りません。ただし、Delay のあとで行を読み直すことはしないので、 待っているあいだにひとことを直しても、下書きには反映されません。直したときは、担当が下書きの側で直します。

メールの案内の同意は、フォームの欄の値で受けます。 総務省のページでは、特定電子メール法は、取引関係以外においては、事前に同意した相手に対してのみ広告・宣伝のメールの送信を認める方式(オプトイン方式)とされ、同意を証する記録の保存と、送信者の名称や受信を拒む連絡先の表示の義務があります。同意の欄の値と申込の日時が、その記録になります。 スプレッドシートの列を消さないでください。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. Filter:年齢の確認 … 「18歳以上です」の欄が「はい」でない行は止めます
  2. Filter:処理の対象 … 参加状況が「参加」か「欠席」で、連絡状況が空の行だけを通します
  3. Delay Until:翌日の10時 … 体験の日付の翌日10時まで待ちます
  4. AI by Zapier ①:体調の記述の見分け … 目的の自由記入とひとことに、体調・けが・持病・妊娠などへの言及があるかだけを判定します
  5. Paths:分岐 … 体調の記述あり/参加/欠席の3つに分けます
  6. 同意の値の受け渡し … 同意の欄の値を、文面を作るステップに consent として渡します

3番目の Delay には注意が要ります。 公式ページでは、Delay で止めておけるのは最長で1か月(30日)で、待っているあいだに Zap のどこかを変えると、再開しても続きが動かないとされています。Zap を直すのは、待っている件が無い時間(夜のレッスンのあと)にします。 直したあとは、その日の参加者の行を Zap の履歴で確かめます。Delay は Professional 以上のプランで使えます。

4番目を文面のステップと分けるのは、判定と文面を混ぜないためです。 1つのステップで「体調の記述があれば書かないで」と頼むと、書かない代わりに配慮の一文を足した文面を返します。分けておけば、体調の記述がある行は文面のステップに届きません。

Step5

AIに処理させる

2つのステップに分けます。 1つ目は体調の記述の見分けだけ、2つ目はお礼と案内の文面です。

させること中身
体調の記述の見分け(①)目的の自由記入とひとことに、体調・けが・持病・妊娠・通院への言及があるか(yes/no)と、該当した語
お礼の文(②)体験に来てくれたことへのお礼と、ひとことにある当日の様子を1文
勧めるクラス(②)目的と経験から、クラスの一覧のうち2〜3つ。理由はクラスの一覧の説明の言葉で
入会の案内(②)体験からの入会の特典と期限を、案内の文書のとおりに。同意が無ければ入れない
振替の案内(②、欠席のとき)振替の手順と、目的に合うクラスの体験の日程の探し方
件名(②)スタジオ名と、お礼か振替かが分かる件名

勧めるクラスの理由は、クラスの一覧の言葉で書かせます。 「肩・背中をほぐす」と一覧にあれば、そのまま「肩・背中をほぐすクラスです」と書きます。AIの言葉で効果を足させません。

させないこと理由
体の効果の約束「痩せる」「腰痛が良くなる」は、スタジオとして約束できない
体調の相談への回答判断はインストラクターと本人。①で分けて担当へ回す
料金・特典の書き足し案内の文書に無い値引きや期限を作らない
同意の判断同意の有無は欄の値で決まる。AIは受け取った値に従う
送信下書きまで。送るのは受付の担当

1行目がいちばん起きやすい失敗です。 目的に「ダイエット」とあると、AIは「無理なく体重を落としていきましょう」と書きます。書いた瞬間に、スタジオが体重の変化を約束した文面になります。

Step6

指示内容を固定する

文面を作るステップ(②)の指示に、次のように書きます。

あなたはヨガ・ピラティスのスタジオの受付として、体験レッスンに申し込んだ方へ
翌日に送るメールの下書きを作ります。送るのは受付の担当です。

【入力】
- 氏名、スタジオ、体験の日時とクラス、参加状況(参加/欠席)
- 目的(選択肢と自由記入)、ヨガ・ピラティスの経験
- インストラクターのひとこと(参加のときだけ)
- consent:メールでの案内への同意(yes/no)
- 知識の元:料金、クラスの一覧、体験からの入会の特典と条件、振替の手順

【参加のとき】
1. 体験に来てくださったことへのお礼を1文。
2. インストラクターのひとことにある当日の様子を1文。ひとことが空なら書かない。
3. 目的と経験に合うクラスを、クラスの一覧から2〜3つ。
   理由はクラスの一覧の説明の言葉をそのまま使う。
4. consent が yes のときだけ、体験からの入会の特典と期限を案内の文書のとおりに書く。
   consent が no のときは、入会や特典の案内を書かない。

【欠席のとき】
1. 当日の体験が実施できなかったことを責めない書き方で、振替の手順を案内する。
2. consent が yes のときだけ、目的に合うクラスの体験の日程の探し方を書く。

【厳守事項】
- 体の効果を約束しないでください。「痩せる」「体重が落ちる」「腰痛が良くなる」
  「姿勢が治る」のような表現を使わないでください。
- 体調・けが・持病についての助言を書かないでください。
- 料金・特典・期限は知識の元に書かれている値だけを使ってください。
  知識の元に無い値引きや期限を作らないでください。見つからなければ空にしてください。
- クラスの一覧に無いクラスを挙げないでください。
- 「今だけ」「残りわずか」など、急がせる言い回しを使わないでください。
- 本文は300字程度。署名は入れないでください(Gmail の署名を使います)。

体調の記述を見分けるステップ(①)の指示は、短く次のようにします。

次の2つの文章に、体調・けが・持病・妊娠・通院・服薬・手術への言及があるかだけを
判定してください。文面は作らないでください。

【目的の自由記入】{purpose_free}
【インストラクターのひとこと】{instructor_note}

- 言及があれば health_mention を yes、無ければ no にしてください。
- 「肩こり」「運動不足」「体が硬い」のような、目的としてよく書かれる言葉だけなら no です。
- 迷ったときは yes にしてください。
- matched_terms には、該当した語を原文のまま書いてください。

「迷ったら yes」にしているのは、誤りの重さが左右で違うからです。 yes に寄りすぎれば担当の手間が少し増えるだけですが、no に寄りすぎると、体調の記述がある人に文面ができます。 「肩こり」「体が硬い」を no と書いておくのは、目的の選択肢と同じ言葉で yes が出続けると、ほとんどの件が担当に回ってしまうからです。

「急がせる言い回しを使わない」を書かないと、特典の期限を強く押し出します。 体験の翌日のメールが「期限まであと6日」で始まると、お礼のメールではなく督促のメールになります。 期限は案内の文書の書き方のまま、1文で伝えます。

「見つからなければ空」も効きます。 特典の条件が文書から読み取れないとき、書かないとそれらしい期限を作ります。 空の欄があれば、担当が下書きで気づきます。

Step7

出力形式を固定する

AI by Zapier の出力項目(Output Fields)で、返してほしい形を決めます。 公式ページでは、出力項目ごとに名前・型・説明・必須かどうかを決め、項目を作らなければ1つのまとまった出力になるとされています。

出力項目型中身
subject文字列件名
body文字列本文(署名なし)
recommended_classes文字列勧めたクラスの名前(読点区切り)
includes_offer真偽入会の特典を書いたか
missing_info文字列知識の元から見つからなかった項目(無ければ空)

体調の記述を見分けるステップ(①)は、次の2項目だけを返します。

{
  "health_mention": "yes | no",
  "matched_terms": "腰痛、通院中"
}

1つ目の理由は、includes_offer で同意の扱いを検査できることです。 同意が no なのに includes_offer が真なら、Paths で下書きを作らずに担当へ回します。 AIが指示を守らなかったときに、同意の無い人へ案内が出るのを止めます。

2つ目は、recommended_classes を記録に残せることです。 スプレッドシートに勧めたクラスを書いておけば、入会した人がどのクラスを選んだかと並べて、勧め方を見直せます。

3つ目は、missing_info で文書の抜けが分かることです。 同じ項目が何度も出るなら、案内の文書の側を直します。

Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
Google スプレッドシートNew or Updated Spreadsheet Row(トリガー)申込と参加の記録を受け取る
AI by ZapierZap のステップ体調の記述の見分けと、文面の下書き
GmailCreate Draft受付のアドレスに下書きを作る
Google スプレッドシートUpdate Spreadsheet Row連絡状況・勧めたクラス・下書きを作った日時を書く

Gmail は Create Draft だけを使います。 Zapier の Gmail のページでは、Create Draft は件名と本文を必須とし、宛先・差出人・署名・ラベルなどを指定できる下書きの作成の操作です。Send Email は使いません。 下書きにスタジオごとのラベルを付けておくと、受付が自分のスタジオの分だけを開けます。

スプレッドシートには、本文は書きません。 書くのは連絡状況、勧めたクラス、下書きを作った日時だけです。本文は Gmail の下書きと送信済みにあります。 二か所に本文を持つと、直した版と直していない版が並びます。

Step9

人が確認する

受付の担当が、すべての下書きを読んでから送ります。 体験の連絡は、スタジオの第一印象です。

  1. 宛名と体験の日時を確かめる … 別の人のひとことが入っていないかを見ます
  2. 勧めたクラスを確かめる … 目的に合っているか、そのスタジオで開いているクラスかを見ます
  3. 特典と期限を確かめる … 案内の文書と同じか、同意の無い人に案内が入っていないかを見ます
  4. 体の効果の表現がないかを見る … 一語でもあれば消します
  5. 送る … 送ったら、スプレッドシートの連絡状況を「送信済み」にします

「担当が書く」に回った行は、その日のうちに担当が書きます。 インストラクターと話してから書くので、AIの下書きより時間はかかります。 月に数件の想定です。

目標は、180件をならして1件5分です。 下書きを読んで1〜2か所直して送るのに数分、「担当が書く」の件は15分以上かかります。

本部の営業の担当は、週に1回、直した箇所を見ます。 受付が毎回同じところを直しているなら、その直しは指示か案内の文書に戻すべきものです。直し方を受付だけが覚えている状態にすると、担当が替わったときにまた同じ直しが始まります。

Step10

例外に対処する

起きること対応
18歳以上の確認が「はい」でないFilter で止める。受付が申込者に連絡し、申込を受け付けない
ひとことが空のまま参加状況が入った当日の様子の文を書かずに下書きする。手順の並びを見直す
体調の記述がある文面を作らず「担当が書く」と記録。担当がインストラクターと相談して書く
同意が no なのに特典を書いたincludes_offer で検知し、下書きを作らず担当へ回す
知識の元に特典の条件が見つからないmissing_info に入る。担当が下書きに書き足し、文書を直す
待っているあいだに Zap を直した続きが動かない。Zap の履歴で止まった件を拾い、手で下書きを作る
同じ人が2回申し込んでいるメールアドレスで重なりを見て、2通目の下書きを作らない
Gmail の下書きの作成が失敗する連絡状況を空のまま残す。翌朝に受付が履歴を見て手で作る
目的の欄が空のまま申し込まれた体験したクラスの近くのクラスを勧める形で下書きし、担当が当日の様子から直す
欠席した人のメールアドレスが届かない受付が電話番号で連絡する。電話番号はAIに渡していないので、スプレッドシートで見る

上から6行目が見落としやすいものです。 Zap を直した日の翌日に、前日の参加者の下書きが一通も無い、という形で現れます。直した日は、翌朝に下書きの数を数えます。

Step11

記録を残す

  • 申込の欄と、メールでの案内への同意の値と申込の日時(スプレッドシート)
  • 参加状況、インストラクターのひとこと、連絡状況、勧めたクラス、下書きを作った日時
  • 体調の記述で「担当が書く」に回った件と、該当した語
  • Gmail の下書きと送信済みのメール
  • Zap の実行の履歴(Filter で止まった件、Delay で待っている件、失敗した件)

同意の値と申込の日時は、消さずに残します。 特定電子メール法は、同意を証する記録の保存を求めています。案内を送らないでと言われた人は、同意の欄を「いいえ」に直し、直した日を書きます。

勧めたクラスの記録は、3か月に1回見直します。 入会した人が選んだクラスと並べ、勧めたクラスとずれているなら、クラスの一覧の説明の書き方を直します。

04実装レベルの3段階

最小構成:申込の欄とひとことを手でAIの画面に貼り、文面を作らせる / 1人分の文面の作成
半自動化:上記+Zap で参加状況の入力から文面を作り、スプレッドシートの列に書く / 文面の作成と一覧化
本格構成:上記+翌日10時まで待ち、体調の記述と同意で分岐し、Gmail に下書きを作る / 参加の記録から下書きまで

最小構成は、確かめるための段階です。 180件には使えません。 半自動化で、1件15分が8分程度になります。 文面はできますが、スプレッドシートから写してメールを作る作業が残ります。本格構成で5分になり、この段階が本記事の想定です。 差が大きいのは、宛先と件名を入れてメールを作る作業が、1件ずつの手作業だからです。 段階を飛ばさないでください。 半自動化で1か月、スプレッドシートの列で文面を読むと、体の効果の表現が出やすい目的と、missing_info が出やすい項目が先に分かります。 そこを指示と文書で直してから下書きにすると、受付の直しが減ります。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
6 名
月間件数
180 件
1件あたり現在時間
15 分
1件あたり導入後時間
5 分
現在  180件 × 15分 ÷ 60 = 45 時間/月
導入後 180件 × 5分 ÷ 60 = 15 時間/月
月間削減時間
30h
削減率
67%
年間削減時間
360h
年間金額換算(時間単価2,000円)
72万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 複数のスタジオで毎月まとまった数の体験レッスンを受け、参加後のお礼と入会の案内を受付の担当が一通ずつ書いている、ヨガ・ピラティスなどのスタジオ。申込をWebのフォームで受け、参加の記録をスプレッドシートで付けている場合。参加の翌日に連絡できる日とできない日があり、入会の案内が遅れている場合。
向いていない
  1. 体験の申込が月に十数件で、受付が書けば足りる場合。18歳未満が体験レッスンに参加する場合(この構成は申込を18歳以上に限る)。体調・持病に関する詳しい情報を申込で集めている場合(AIに渡さない設計が先に要る)。なお、入会を勧める相手と条件の判断、体調に関する相談への回答はこの構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 先月の体験の参加者から20人を選ぶ(目的がばらばらになるように選ぶ)
  2. その20人の申込の欄とひとことを、氏名とメールアドレスを消して書き出す
  3. 料金・クラス・特典の案内の文書を用意する
  4. 手元のAIサービスに、案内の文書と1人分の欄を貼り、「体験のお礼と、目的に合うクラスを2〜3つ、入会の特典を案内の文書のとおりに書いて。体の効果は約束しないで」と指示する
  5. 出てきた文面を、当時受付が送ったメールと並べて読む

20人は必ずやってください。 Zap を組む前に、「申込の欄とひとことから、その人に合う文面が書けるのか」を確かめます。

出てきた内容判断
当時のメールと同じくらい、目的に合っているZap を組む段階に進む
体の効果の表現が入る指示の書き方で直る。構成は有効
どの人にも同じクラスを勧めるクラスの一覧の書き方が先。 目的と強さで引ける形にする

3行目は珍しくありません。 クラス名と時間しかない一覧では、AIは選ぶ手がかりを持てません。失敗ではなく、案内の文書を直す必要が分かったということです。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
行の更新のたびに Zap が動くFilter で「参加状況あり・連絡状況が空」だけを通す
ひとこと無しの下書きが多いひとことが先、参加状況が後 の並びを受付の手順に入れる
体の効果の表現が入る指示で禁じ、受付の確認の4番目で必ず見る
体調の記述がある人に文面ができる見分けのステップを分け、Paths で文面のステップに届かないようにする
同意の無い人に特典の案内が入るincludes_offer で検知して担当へ回す
Zap を直した翌日に下書きが無い待っているあいだの変更で続きが動かない。 直すのは待つ件が無い時間に
特典の期限をAIが作る「見つからなければ空」を指示に書き、missing_info を見る
どの人にも同じクラスを勧めるクラスの一覧を目的と強さで引ける形にする
18歳未満の申込が混ざるフォームの確認の欄を必須にし、Filter で止める
知識の元の文書を直したのに反映されない文書を直したら、AIのステップの知識の元の同期を確かめる

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらもAIの問題ではなく、Zap が動く条件と、受付の手順の並びの問題です。

真ん中の3行も、同じくらい早く効いてきます。 体の効果の表現、体調の記述、同意の扱いは、一通でも誤るとスタジオの信用に関わります。 指示に書くだけでなく、ステップを分けて仕組みで止めます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 体験の申込者の氏名、メールアドレス、体験の日時、目的と経験、インストラクターのひとこと、メールの案内への同意です。

  1. 体調の詳しい情報を集めない・渡さない … 病歴や持病の詳しい内容は申込で聞きません。「インストラクターに伝えておきたいこと」の欄はAIのステップに渡しません
  2. 申込は18歳以上に限る … フォームで確認し、Zapier の Filter で止めます。18歳未満の申込者の情報をAIに渡しません
  3. 同意の無い人に案内を送らない … 特定電子メール法は、取引関係以外では事前の同意を求め、同意の記録の保存と、送信者の名称・受信を拒む連絡先の表示を求めています。Gmail の署名に、スタジオの名称と配信を止める連絡先を入れます
  4. AIに渡す範囲を文面に要る欄に限る … 電話番号や住所は文面に要りません。AIのステップに渡す欄を選び、行全体を渡さない設定にします
  5. 使うモデルの事業者を決める … AI by Zapier は自前のキーを使う形も選べます。どの事業者のモデルに申込者の情報を渡すかを、スタジオで決めて記録します
  6. 送信を自動にしない … 下書きまでにします。体験の連絡はスタジオの第一印象です

誤りが起きた場合のリスクは、体の効果を約束する文面が届くことと、同意の無い人へ案内が届くことの2つです。 前者は指示とステップの分け方で、後者は Filter と includes_offer の検査で止めます。どちらも、送る前に受付が読むことが最後の止めになります。

10まず何から始めるか

1週目:クラスの一覧と特典の条件を書き直す

料金・クラス・特典の案内を1つの Google ドキュメントにまとめ、クラスごとに「誰向けか」「強さ」「何をするか」を書きます。 体験からの入会の特典は、条件と期限を1つの書き方にそろえます。

2週目:20人で試す

先月の参加者20人の欄を、氏名とメールアドレスを消して手元のAIサービスに貼り、文面を作らせます。体の効果の表現が出ないか、目的に合うクラスを選べているかを最優先で見ます。

3週目:フォームと受付の手順を直す

フォームに「18歳以上です」と「メールでの案内を受け取る」の欄を必須で足し、「インストラクターに伝えておきたいこと」の欄をAIに渡さない列にします。 受付の手順に「ひとことが先、参加状況が後」を入れます。

4週目:参加状況の入力から文面までをつなぐ

Zap で Filter と AIのステップを組み、文面をスプレッドシートの列に書くところまで作ります。この時点では Delay も Gmail も使わず、受付が列の文面を読んで送ります。

2か月目: 体調の記述の見分けと Paths を足し、Delay で翌日10時に回して、Gmail の下書きにします。3か月目以降: 勧めたクラスと入会した人が選んだクラスを並べ、1件15分が何分になったかを実測します。受付が下書きをほぼそのまま送れるようになった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-15/最終更新:2026-10-15
確認した内容情報源確認日
AI by Zapier が Professional・Team・Enterprise で使えること。モデルが Standard(1倍)・Advanced(3倍)・Premium(5倍、新しいステップの既定)と自前のキー(OpenAI、Anthropic などに対応)であること。出力項目を名前・型・説明・必須で決め、作らなければ1つのまとまった出力になること。知識の元が1ステップ20個までで、Google ドキュメントは1つずつ加えることZapier Help: AI by Zapier2026-10-15
New or Updated Spreadsheet Row が行の追加と変更で動くこと。Update Spreadsheet Row で行を更新できることZapier: Google Sheets integrations2026-10-15
Delay For・Delay Until があり、止めておけるのが最長1か月(30日)であること。待っているあいだに Zap を変えると続きが動かないこと。Professional 以上で使えることZapier Help: Add delays to Zaps2026-10-15
Paths が Professional 以上で使え、1つのグループに10の分岐まで置けること。Paths と Filter がタスクに数えられないことZapier Help: Paths2026-10-15
Gmail の Create Draft が件名と本文を必須とし、宛先・差出人・署名・ラベルを指定できることZapier: Gmail integrations2026-10-15
特定電子メール法が、取引関係以外では事前に同意した相手にだけ広告・宣伝のメールの送信を認めること(オプトイン方式)。同意を証する記録の保存と、送信者の名称・受信を拒む連絡先の表示を求めること総務省: 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律2026-10-15

入会の案内のメールが特定電子メールに当たるか、どの同意の取り方が足りるかは、自社で確かめてください。 本記事は総務省のページで確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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