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介護事業所にケアマネジャーからメール・FAXで届く利用予定の変更連絡を読み取り、予定表の更新案にして、送迎と人員配置への影響を拾う

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

ケアマネジャーからメールやFAXで届く利用予定の変更連絡を読み取り、利用者・日付・サービス内容の変更を予定表の更新案にします。あわせて、その変更で送迎の便や入浴の枠、職員の配置に影響が出る日を拾います。

サマリー
生成AI
ChatGPT/Claude/Gemini
連携・自動化
Make/n8n/Power Automate/Zapier
対象業界
介護/医療
対象部門
総務
対象業務
データ入力・転記/台帳・マスタ管理
主な課題
入力作業が多い/期限・対応漏れが起きる/確認ミスが多い
AIで行う処理
抽出
主な効果
入力漏れ削減/対応スピード向上/工数削減
導入難易度
★★☆☆☆
実装レベル
本格構成
費用感
API連携(中)
人間の確認
必須
現在工数
45h/月
AI導入後
15h/月
想定削減
67%
年間削減
360h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 事業所のメールで連絡を開く。FAXはPDFを開いて読む
  2. 利用者の名前で予定表を探し、該当する日付の行を見つける
  3. 予定表を直す(中止、追加、曜日の変更、時間の変更、入浴の有無)
  4. 送迎表を開き、その日の便と順路を直す
  5. 追加の利用なら、その日の利用者数が定員に収まるか、入浴の枠が空いているかを数える
  6. 職員の配置に影響があれば、管理者に伝える
  7. ケアマネジャーに受け付けた旨を返す
導入後(After)
  1. 自動事業所のメールに連絡が届くと、ワークフローが動き、差出人から居宅介護支援事業所を特定する
  2. 自動FAXのPDFと本文を生成AIに渡し、変更を1件ずつ取り出す
  3. 自動取り出した利用者を利用者台帳と照合する(氏名と、担当のケアマネジャー)
  4. 自動変更を予定表の行に当てはめ、更新案を作る
  5. 自動変更後のその日の利用者数、入浴の人数、送迎の便ごとの乗車人数を規則で数え、定員や枠を超える日に印を付ける
  6. 自動当日・翌日の変更、中止(特に入院)、照合できない利用者は、生活相談員にすぐ知らせる
  7. 人生活相談員が更新案を元の連絡と見比べ、予定表と送迎表に反映する
  8. 人影響の印が付いた日は、管理者と調整し、必要ならケアマネジャーに相談する
  9. 【人/自動】 受け付けた旨の返信の下書きを確かめて送る
各工程の詳しい説明を読む
  1. 事業所のメールで連絡を開く。FAXはPDFを開いて読む
  2. 利用者の名前で予定表を探し、該当する日付の行を見つける
  3. 予定表を直す(中止、追加、曜日の変更、時間の変更、入浴の有無)
  4. 送迎表を開き、その日の便と順路を直す
  5. 追加の利用なら、その日の利用者数が定員に収まるか、入浴の枠が空いているかを数える
  6. 職員の配置に影響があれば、管理者に伝える
  7. ケアマネジャーに受け付けた旨を返す

(a)FAXの判読に時間がかかる。 手書きの「水」と「木」、「中止」と「中旬」が読みにくく、読み違えを恐れてケアマネジャーに電話で確かめることが日に何度もあります。

(b)1通に複数の利用者と日付が入る。 ケアマネジャーは担当の利用者の変更をまとめて送ってきます。「Aさんは水曜休み、Bさんは金曜追加、Cさんは入院のため当面中止」が1枚のFAXに並び、3人目を直し忘れます。

(c)影響を後で知る。 追加の利用を予定表に入れた後で、その日はすでに定員いっぱいだった、入浴の枠が埋まっていたと気づくことがあります。ケアマネジャーに「やはり難しい」と返すことになり、利用者と家族の予定も動きます。

(d)中止の見落としが空振りになる。 入院による中止の連絡が送迎表に反映されず、朝、車が利用者の自宅に向かって空振りすることがあります。その間、他の利用者の到着が遅れます。

(e)変更の経緯が残らない。 FAXは紙に印刷して綴じ、メールは受信箱に残るだけです。「その変更はいつ、誰から聞いたか」をケアマネジャーに聞かれたとき、探すのに時間がかかります。

  1. 【自動】 事業所のメールに連絡が届くと、ワークフローが動き、差出人から居宅介護支援事業所を特定する
  2. 【自動】 FAXのPDFと本文を生成AIに渡し、変更を1件ずつ取り出す
  3. 【自動】 取り出した利用者を利用者台帳と照合する(氏名と、担当のケアマネジャー)
  4. 【自動】 変更を予定表の行に当てはめ、更新案を作る
  5. 【自動】 変更後のその日の利用者数、入浴の人数、送迎の便ごとの乗車人数を規則で数え、定員や枠を超える日に印を付ける
  6. 【自動】 当日・翌日の変更、中止(特に入院)、照合できない利用者は、生活相談員にすぐ知らせる
  7. 【人】 生活相談員が更新案を元の連絡と見比べ、予定表と送迎表に反映する
  8. 【人】 影響の印が付いた日は、管理者と調整し、必要ならケアマネジャーに相談する
  9. 【人/自動】 受け付けた旨の返信の下書きを確かめて送る

7番目で、反映するのは人です。 予定表は送迎と配置と請求のもとになり、利用者を取り違えると、別の人の家に車が向かいます。 自動で書き換える経路は作りません。

6番目で、急ぎのものを分けます。 翌日の中止は、夕方の送迎表の確定までに反映しないと意味がありません。一覧に並べて待たせず、通知で知らせます。

02今回想定するシステム構成

構成図
ケアマネジャー(メール本文/FAX=インターネットFAXのPDF)
   │
   ▼【トリガー】Gmail:Watch emails(予定変更のラベル)
Make
   ├──▶ Gmail:List email attachments and media → Iterator でPDFを1つずつ
   ▼
Claude API(Make の Anthropic Claude アプリから呼ぶ)
   │   変更ごとに:利用者/日付/変更の種類/サービス内容/理由の種類
   ▼
Make ── 利用者台帳と照合(Google Sheets:Search Rows)
   ├──▶ 予定表の該当日を引き、更新案を作る
   ├──▶ 定員・入浴の枠・送迎の便の乗車人数を数える
   ▼
Router ── 急ぎ/影響あり/通常/照合できない
   ├──▶ Google Sheets:更新案の表に書く(Add a Row)
   └──▶ 事業所のチャット:生活相談員へ通知
   ▼
【生活相談員が更新案を確かめ、予定表・送迎表に反映】
役割想定する製品代替候補
ワークフローMake(Gmail・Google Sheets のモジュール、Iterator、Router)Zapier、n8n、Power Automate
生成AIClaude API(Make の Anthropic Claude アプリから呼ぶ)OpenAI API、Gemini API
保管Google スプレッドシート(利用者台帳・予定表・送迎表・更新案の表)介護ソフトの予定の機能
通知事業所のチャットメール

介護ソフト、予定表、送迎表、インターネットFAXは今あるものを使います。 足すのは Make のシナリオが1本と、更新案を並べる表、それに日ごとの定員・入浴の枠・送迎の便の座席数を持つ規則の表です。予定表が利用者・日付・サービス内容・送迎の便の列にそろっていないなら、そこを整えるのが最初の準備作業です。

介護ソフトにはこの構成からつなぎません。 介護ソフトの予定と請求は、相談員が月の提供票とあわせて直しています。この構成が出すのは、日々の変更の更新案までです。

FAXのPDFは、Claude の PDF サポートでそのまま渡します。 Claude は各ページを画像に変換し、取り出した文字とあわせて読みます。スキャンした画像だけのFAXでも、ページの画像から読むことになります。 ただし公式は、低画質・回転した画像・小さな画像では誤りが出ることがあるとしています。FAXの画質は、この構成の精度の上限を決めます。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

予定変更のラベルが付いたメールが届いたことを起点にします。 変更は1日中届き、とくに夕方の送迎表の確定前と、朝の送迎の出発前に重なります。定時にまとめて処理すると、翌朝の中止が送迎表に間に合いません。 シナリオは短い間隔で動かします。

事業所のメールには、請求や行政からの連絡、求人の応募も届きます。Gmail のフィルタで、居宅介護支援事業所の登録アドレスと、インターネットFAXの転送元アドレスから届いたものに「予定変更」のラベルを付け、そのラベルだけを見張ります。 FAXは転送元が1つなので、FAXで届く書類はすべて一度この流れに入ります。 予定の変更でないFAX(研修の案内など)は、生成AIが not_schedule_change と返し、担当者の確認に回ります。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
連絡のメール差出人、件名、本文、受信日時事業所のメール
FAXのPDF様式または手書きの変更連絡の画像インターネットFAXからの転送
利用者台帳利用者ID、氏名、ふりがな、担当の居宅介護支援事業所とケアマネジャー、通う曜日、送迎の便Google スプレッドシート
予定表利用者ID、日付、サービス(デイ・入浴・食事・訪問)、送迎の有無と便同上
規則の表日ごとの利用定員、入浴の枠、送迎の便ごとの座席数同上

照合の要は、ケアマネジャーと利用者の組です。 同じ姓の利用者が複数いても、担当のケアマネジャーまで一致する利用者は1人に絞れることがほとんどです。差出人の事業所と、連絡に書かれたケアマネジャー名を、利用者台帳の担当と突き合わせます。

Step3

データの取得方法を決める

取るものどこから何に使うか
連絡のメールGmail の Watch emails(予定変更のラベル)処理の起点
FAXのPDFGmail の List email attachments and media → Iterator生成AIに渡す
利用者の候補Google Sheets の Search Rows(氏名・ふりがな・担当で検索)照合
予定表の該当日Google Sheets の Search Rows(利用者ID・日付で検索)更新案の元
その日の利用者数・入浴・送迎Google Sheets の Search Rows(日付で検索)と規則の表影響の判定

FAXは1つのPDFに複数ページが入ることがあります。 ページごとに別の利用者のこともあるため、ページ番号を出力に残させます。

予定表は、変更の対象日から2週間分だけを引きます。 「当面中止」のような期間の決まらない変更は、2週間分の更新案を出し、それより先は相談員がケアマネジャーと決めます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 差出人の特定 … 登録アドレスから居宅介護支援事業所を特定します。FAXは本文や様式の事業所名から特定させます
  2. PDFの確認 … パスワードの無いPDFであること、ページ数と大きさが上限内であることを確かめます
  3. 画質の印 … 送ってくる事業所ごとに、これまでの読み取りで確信度 low が多かったかを利用者台帳の横の表に持たせ、low が多い事業所のFAXは、確信度を問わず相談員が元のFAXを見る扱いにします
  4. 本文の整理 … 署名と引用を除きます
  5. 受信日時の添付 … 「明日」「来週水曜」を日付に直すため、受信日時を渡します
  6. 利用者の通う曜日の添付 … 照合の候補が出たあと、「いつもの水曜」がどの日かを決めるため、通う曜日を渡します

3番目は、FAXの受け方で変えられる唯一の前処理です。 インターネットFAXを高画質の受信に設定するだけで、手書きの判読の誤りが減ることがあります。 AIの指示を工夫するより、先に試してください。

Step5

AIに処理させる

させるのは、連絡の中の変更を1件ずつに分け、利用者・日付・変更の種類・サービス内容を書かれたとおりに取り出すことです。

取り出すもの取り出し方判断できないとき
利用者の氏名書かれたとおり。ふりがながあれば一緒に読めなければ unreadable
対象の日付日付か曜日か期間か。「当面」も書かれたとおり決まらなければ date_ambiguous
変更の種類中止/追加/日の変更/時間の変更/サービス内容の変更/再開当てはまらなければ other
サービス内容入浴の有無、食事、送迎の有無、訪問の時間帯書かれていなければ null
理由の種類入院/通院/体調/家族の都合/その他/記載なし詳細は写さない
確信度各項目の読み取りに自信があるかlow
出どころ本文か、PDFの何ページか必ず書く

変更の種類に「再開」を入れているのは、入院からの退院のためです。 「退院したので来週から再開」は、中止と同じくらい送迎と配置を動かします。中止だけを拾って再開を落とすと、退院した利用者の車が来ません。

させないこと理由
利用者の特定台帳との照合はワークフローで行う
定員・枠・座席を超えるかの判断規則の表で数える
受けられるかどうかの判断管理者とケアマネジャーが決める
病状の詳細を書き写す予定の更新に要るのは理由の種類だけ
読めない文字の推測「水」か「木」か決まらなければ決めない

最後の行が、FAXでいちばん起きやすい失敗です。 手書きの曜日がかすれていると、文脈から「たぶん水曜」と決めて返すことがあります。曜日を取り違えた更新案は、別の日の送迎を動かします。

Step6

指示内容を固定する

あなたは介護事業所で、ケアマネジャーからの利用予定の変更連絡を読み取る担当です。
渡されたメール本文とFAXの画像(PDF)だけを見て、書かれている変更をそのまま
取り出してください。推測で埋めないでください。

【取り出し方】
- 連絡に複数の利用者・複数の日付の変更があれば、1件ずつ changes に分けてください。
- 各変更について、利用者の氏名(ふりがながあれば併記)、対象の日付または曜日・期間、
  変更の種類、サービス内容(入浴・食事・送迎・訪問の時間帯)を取り出してください。
- 変更の種類は cancel/add/move/time_change/service_change/resume/other から選びます。
  「退院したので再開」は resume です。

【厳守事項】
- 読みにくい文字を文脈で補わないでください。曜日・日付・氏名の一部が読めないときは、
  読めた部分だけを写し、その項目の confidence を low にしてください。
- 「来週」「当面」などで日付が決まらないときは、date_raw に書かれた言葉を写し、
  date_ambiguous を true にしてください。受信日時は {received_at} です。
- 利用者が誰かを推測で決めないでください。書かれた氏名をそのまま写してください。
- 理由は reason_type(hospital/outpatient/condition/family/other/none)だけを
  選び、病名や症状を書き写さないでください。
- 受けられるか、定員に収まるかについては書かないでください。
- 予定の変更の連絡でない書類(研修の案内、請求、その他)は、changes を空にして
  document_type に not_schedule_change と書いてください。
- 各変更に source(body/pdf:ページ番号)を付けてください。

【差出人の事業所(判明している場合)】{agency}
【受信日時】{received_at}
【メール本文】{body}

「読めた部分だけを写す」が、この指示の要です。 手書きの「□曜」の□がかすれていれば、weekday_raw は「曜」だけになり、確信度は low です。読めた部分と読めなかった部分の境目を残すことで、相談員はどこをケアマネジャーに聞けばよいかが分かります。

「受けられるかを書かない」は、書かないと親切に書いてきます。 「金曜追加」に「定員に余裕があれば対応可能です」と添えることがあり、その一文が更新案に紛れると、確かめていない受け入れの約束に見えます。

Step7

出力形式を固定する

次の形のJSONで受け取ります。

{
  "message_id": "",
  "document_type": "schedule_change | not_schedule_change",
  "agency_name": "", "care_manager_name": "",
  "changes": [
    { "person_name": "", "person_kana": "",
      "change_type": "cancel | add | move | time_change | service_change | resume | other",
      "date": "2026-10-14", "date_raw": "", "date_ambiguous": false,
      "weekday_raw": "", "period_raw": "",
      "services": { "bath": null, "meal": null, "transport": null, "visit_time": "" },
      "reason_type": "hospital | outpatient | condition | family | other | none",
      "confidence": { "name": "high | low", "date": "high | low" },
      "source": "body | pdf:1" }
  ]
}

1つ目の理由は、1件ずつの変更を予定表の行に当てられることです。 changes の要素ごとに利用者台帳を引き、予定表の該当日の行を引いて、「変更前」と「変更後」を並べた更新案の行を作ります。

2つ目は、照合と影響の判定を規則で書けることです。

確かめること規則結果
利用者氏名(またはふりがな)と担当のケアマネジャーが台帳と一致し、1人に絞れる絞れなければ「照合できない」
日付date があり、予定表にその利用者の行がある(追加以外)行が無ければ要確認
定員追加・日の変更の後、その日の利用者数が利用定員以下超えれば「影響あり」
入浴入浴ありの人数が、その日の入浴の枠以下超えれば「影響あり」
送迎便ごとの乗車人数が座席数以下超えれば「影響あり」
急ぎ対象日が当日・翌日、または reason_type が hospital「急ぎ」で通知

3つ目は、confidence を項目ごとに分けたことです。 氏名は確かで日付だけが怪しい、という場合に、相談員は日付だけを元のFAXで見ればよいことが分かります。

更新案の表には、次の形で書きます。

受信利用者種類変更前変更後影響確信度出どころ
10/13 16:05A様中止10/14 デイ・入浴・送迎2便中止2便の乗車 5→4高FAX 1枚目
10/13 16:05B様追加なし10/17 デイ・入浴入浴の枠 超過高FAX 1枚目
10/13 16:05C様中止(入院)10/14〜2週間分を中止急ぎ日付:低FAX 2枚目
Step8

システムへ連携する

つなぎ先方式内容
事業所のメールGmail の Watch emails/List email attachments and media連絡とFAXのPDFを取り出す
Claude APIAnthropic Claude の Make an API Call変更の取り出し
利用者台帳・予定表・規則の表Google Sheets の Search Rows照合と影響の判定
更新案の表Google Sheets の Add a Row変更前・変更後・影響を書く
事業所のチャット通知急ぎ・影響あり・照合できないもの
受付の返信Gmail の Create a draft emailケアマネジャーへの受付の下書き

受付の返信の下書きは、変更ごとに受け付けた内容を復唱する形にします。

件名:【受付】利用予定の変更について(10月13日 16:05 受信分)

○○居宅介護支援事業所 ○○様

いつもお世話になっております。下記の変更を承りました。

 ・A様 10月14日(火) デイサービス 中止
 ・C様 10月14日(火)から当面 中止(入院のため)
 ・B様 10月17日(金) 追加のご希望 … 当日の入浴の枠を確認のうえ、改めてご連絡します

C様の再開の目安が分かりましたら、あわせてお知らせください。

受け付けた内容を復唱するのは、読み違いをケアマネジャーの側でも見つけてもらうためです。 「水曜ではなく木曜です」という返事が来れば、反映の前に直せます。影響ありの追加は「受け付けた」とは書かず、確認中と書きます。

予定表と送迎表へは、この構成から書き込みません。 相談員が更新案を確かめて反映します。FAXで届いた連絡への受付の返事は、メールの下書きか電話で行い、どちらで返すかは事業所ごとの取り決めに合わせます。

Step9

人が確認する

相談員は、更新案の全件を元の連絡と見比べてから反映します。 介護の予定は取り違えたときの影響が大きく、全件を人が見る前提で、見る時間を短くするのがこの構成の考え方です。

  1. 「急ぎ」を先に見る … 当日・翌日と入院。送迎表をすぐ直します
  2. 「照合できない」を見る … 利用者が絞れないもの。ケアマネジャーに確かめます
  3. 確信度の低い項目を元のFAXで見る … 出どころのページを開き、該当の箇所だけを見ます
  4. 「影響あり」を管理者と調整する … 定員や枠を超える追加は、受けるかどうかを管理者が決め、ケアマネジャーに相談します
  5. 反映して、受付の返事を送る … 下書きを確かめて送ります

4番目は、この構成でいちばん価値のある場面です。 これまで予定表に入れた後で気づいていた枠の超過が、連絡が届いた数分後に分かります。 ケアマネジャーに相談する時間が残ります。

Step10

例外に対処する

起きること対応
FAXが読めない・かすれている読めた部分だけを写し、確信度 low。相談員がケアマネジャーに確かめる
FAXが回転している・傾いている誤りが出やすい。確信度を問わず相談員が元のFAXを見る
同姓同名の利用者がいる担当のケアマネジャーで絞る。絞れなければ「照合できない」
台帳に無い利用者新規の利用の相談の可能性。更新案にせず相談員へ
「当面中止」で期間が決まらない2週間分の中止の更新案。それより先は相談員が決める
変更の連絡が取り消される前の連絡の更新案を「取り消し」として並べ、相談員が判断
予定の変更でないFAXnot_schedule_change。担当者の受信箱へ戻す
パスワード付きのPDF扱えない。相談員が開いて読む
生成AIが応答しない・形が崩れるラベルを残し、急ぎのものは相談員に「未処理」で通知

最後の行で、急ぎのものだけは「未処理」と知らせます。 処理が止まっていることに気づかないまま朝を迎えると、中止の連絡が送迎に間に合わなくなります。

Step11

記録を残す

  • 受け取ったメールの識別子、受信日時、FAXのPDF(事業所の記録の保存期間に合わせる)
  • 生成AIが返したJSONの全文と、照合と影響の判定の結果
  • 相談員が更新案を直した記録 … どの項目を、どう直したか
  • 予定表に反映した日時と、反映した職員
  • ケアマネジャーに確かめた内容と、その返事
  • 居宅介護支援事業所ごとの、確信度 low の発生率

3つ目は、読み取りの弱いところを知る材料です。 直しが特定の項目(曜日、ふりがな)に集中するなら、指示か前処理で直せる余地があります。

最後の行は、ケアマネジャーとの相談の材料になります。 手書きのFAXで low が続く事業所には、様式の使用やメールでの連絡をお願いするほうが、精度を上げるより確実です。

04実装レベルの3段階

最小構成:連絡を手でAIの画面に渡し、変更を取り出させる / 1通ごとの読み取り
半自動化:上記+ラベルを起点にFAXと本文を読み取り、変更の一覧を表に書き出す / 読み取りと一覧化
本格構成:上記+利用者台帳との照合、予定表の変更前・変更後の更新案、定員・入浴・送迎の影響の判定、急ぎの通知 / 読み取りから影響の判定まで

最小構成では件数がさばけません。 1日20件以上を手で渡すことはできないので、確かめるための段階です。 半自動化で、FAXの判読の時間が減ります。 ただし予定表で利用者と日付を探し、影響を数える作業は残ります。本格構成で、更新案と影響の印まで出るようになり、相談員は見比べて反映するだけになります。 これが本記事の想定です。 段階を飛ばさないでください。 半自動化の一覧を1か月見ると、どの事業所の、どの項目で読み違いが起きるかが分かります。そこを前処理や連絡の方法で直してから照合を自動にするほうが、「照合できない」が減ります。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
4 名
月間件数
450 件
1件あたり現在時間
6 分
1件あたり導入後時間
2 分
現在  450件 × 6分 ÷ 60 = 45 時間/月
導入後 450件 × 2分 ÷ 60 = 15 時間/月
月間削減時間
30h
削減率
67%
年間削減時間
360h
年間金額換算(時間単価2,600円)
94万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

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06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. デイサービス(通所介護)や訪問介護、短期入所を運営し、複数の居宅介護支援事業所のケアマネジャーから利用予定の変更がメールとFAXで毎日届く事業所。生活相談員や事務の職員が変更を読み、予定表・送迎表・勤務表を手で直している場合。入院による中止の連絡を見落として送迎の車が空振りした、追加の利用で入浴の枠が足りなくなった、という経験がある場合。
向いていない
  1. 利用者が数十名で、変更の連絡が日に数件の場合。ケアマネジャーとのやり取りが介護ソフトの連携機能で完結し、変更がデータで届いている場合。手書きのFAXが大半で、文字がかすれて人でも読みにくいものが多い場合(まずはFAXの受け方を見直す必要があります)。なお、サービスの提供の可否と、サービス提供票・介護報酬の扱いの判断は、この構成では代替できません。

07最小構成で試す方法

  1. 先月届いた変更連絡から30通を選ぶ(手書きのFAX、1通に複数の利用者が入ったもの、入院と退院の連絡を必ず入れる)
  2. 利用者の氏名は、試す範囲で伏せ字にするか、事業所の取り決めに沿って扱う
  3. 手元のAIサービスに、本文とFAXの画像を1通ずつ渡す
  4. 「この連絡から、利用予定の変更を1件ずつ取り出してください。利用者、日付、変更の種類、入浴・送迎の有無を、書かれたとおりに写してください。読めない文字は補わずに、読めないと書いてください」と指示する
  5. 結果を、当時相談員が予定表に入れた内容と突き合わせる

30通は必ずやってください。 ワークフローを組む前に、「FAXから読み取れるのか」を確かめます。

出てきた内容判断
当時の予定表と同じ変更が取り出せたワークフローの連携に進む
かすれた曜日を推測で埋めた指示の書き方で直る。構成は有効
手書きのFAXのほとんどが読めないFAXの受信の画質が先。 AIの問題ではない
1通の中の2人目以降を落とした「1件ずつ分ける」を指示に足して再確認

3行目が出たら、インターネットFAXの設定を高画質に変えて、同じ30通を受け直してください。 それでも読めないなら、その事業所とは連絡の方法を相談するほうが早く片づきます。

試した30通の結果は、相談員の2名で分けて突き合わせてください。 1人で見ると、自分が当時読み違えていた連絡に気づきにくくなります。当時の予定表の側が誤っていた連絡が見つかることもあり、それはこの構成で減らしたかった誤りがあったということです。

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
かすれた曜日を推測で埋める読めた部分だけを写させ、確信度を項目ごとに付ける
1通の2人目以降を落とす1件ずつ changes に分けることを明記する
同姓の利用者を取り違える担当のケアマネジャーとの組で照合する
退院による再開を拾わない変更の種類に resume を入れる
「受け入れ可能です」と書き添える受けられるかを書かないことを明記する
病名が更新案に残る理由は種類だけ。詳細を書き写させない
予定の変更でないFAXが紛れるnot_schedule_change で戻す
処理が止まって朝の送迎に間に合わない急ぎのものは「未処理」でも通知する
予定表を自動で書き換えたくなる反映は人。 取り違えを止める場所を残す

上の2行が、この構成の失敗のほとんどです。 どちらも、FAXの読み取りで「それらしく」埋めることから起きます。読めない部分を読めないまま残すことを、指示と出力の形の両方で守ります。

最後の行は、慣れた頃に出てくる誘惑です。 更新案がほとんど直されなくなると、反映も自動にしたくなりますが、1件の取り違えで、別の利用者の家に車が向かいます。

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 利用者の氏名、利用の予定、そして連絡に書かれる入院や通院、体調の変化といった健康に関わる情報です。

  1. 外部のサービスに渡すことを、事業所の規程と利用者への説明に照らして確かめる … 生成AIのAPIに利用者の情報を渡す前に、個人情報の取り扱いの規程と、利用者・家族への説明の範囲を確かめてください
  2. 渡す範囲を予定の変更に要るものに絞る … 渡すのは連絡の本文とFAXです。利用者台帳や予定表そのものは渡しません。 照合はワークフローの側で行います
  3. 病名や症状を記録に残さない … 理由は種類だけを取り出し、更新案の表に健康の詳細をためません
  4. 予定表を自動で書き換えない … 反映は相談員が行います
  5. FAXのPDFの保存先と期間を決める … 事業所の記録として残す期間に合わせ、ワークフローの途中のファイルを残さない設定にします
  6. ケアマネジャーへの返事を自動で送らない … 受け入れの可否に関わるため、下書きまでにします
  7. ワークフローの接続を職員個人のアカウントに結び付けない … Make の Gmail の接続は事業所の共用アカウントで作り、職員の異動や退職で流れが止まらないようにします

誤りが起きた場合のリスクは、利用者や曜日を取り違えて予定を動かすことと、中止を見落として送迎が空振りすることの2つです。 前者は読めない部分を推測させると起き、後者は急ぎの連絡を一覧に埋もれさせると起きます。どちらも設計で防げるので、そこだけは守ります。

10まず何から始めるか

1週目:予定表と規則の表を整える

予定表を利用者ID・日付・サービス(デイ・入浴・食事・訪問)・送迎の便の列にそろえ、日ごとの利用定員、入浴の枠、便ごとの座席数を規則の表にします。利用者台帳に担当のケアマネジャーの列を足します。

2週目:30通で試す

先月の変更連絡30通で、手元のAIサービスに変更を取り出させます。かすれた文字を推測で埋めていないか、1通の2人目以降を落としていないかを最優先で見ます。

3週目:FAXの受け方とラベルを整える

インターネットFAXの受信を高画質に設定し、居宅介護支援事業所の登録アドレスとFAXの転送元に「予定変更」のラベルを付けるフィルタを作ります。

4週目:メールから一覧までをつなぐ

Make でラベルを見張り、FAXと本文から変更を取り出して、一覧に書き出すところまで作ります。この時点では照合をせず、取り出しの結果だけを見ます。

2か月目: 利用者台帳との照合と、更新案、影響の判定を足し、相談員が直した件数を毎週数えます。3か月目以降: 急ぎの通知と受付の下書きを足し、1件6分が何分になったかを実測します。送迎の空振りと、受け入れた後の枠の超過が起きなくなった時点で、この構成は完成です。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-10-07/最終更新:2026-10-07
確認した内容情報源確認日
Gmail のアプリに Watch emails(フォルダ・ラベル、差出人などでの絞り込み)、添付とメディアの一覧を返す List email attachments and media、下書きを作る Create a draft email があることMake: Gmail modules2026-10-07
Iterator が配列を1要素ずつのまとまりに分けるモジュールで、メールの添付を1つずつ扱う例が示されていることMake: Iterator2026-10-07
Google Sheets のアプリに Search Rows、Add a Row があることMake: Google Sheets modules2026-10-07
Router がルートごとの条件で処理を分け、フォールバックのルートを設定できることMake: Router2026-10-07
Anthropic Claude のアプリに Create a Prompt と、任意のAPIを呼べる Make an API Call があることMake: Anthropic Claude2026-10-07
PDFの1リクエストの上限が32MB、ページ数が600(コンテキストが1Mトークン未満のときは100)であること。パスワード・暗号化の無い標準のPDFが対象であること。各ページが画像に変換され、取り出した文字とあわせて扱われることClaude API Docs: PDF support2026-10-07
低画質・回転した画像・200ピクセル未満の小さな画像で誤りが出ることがあることClaude API Docs: Vision2026-10-07
構造化出力が output_config.format の type: "json_schema" で指定でき、enum が使えることClaude API Docs: Structured outputs2026-10-07

サービスの提供の可否と、提供票・介護報酬の扱いは、管理者とケアマネジャーの判断で決めてください。 本記事は Make と Claude の公開仕様で確認できた範囲だけを扱っています。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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