指標の定義はZenlyticに決めさせない|AIアナリストの承認

「部門の人が自分でデータに質問できれば、分析担当への依頼待ちがなくなるはず」「でも、AIが勝手に売上の定義を決めて、会議で数字が食い違ったら困る」——データを使う部門を増やしたい分析担当と、その上長から、同じ時期にこの2つの声が聞こえてきます。どちらも正しい心配です。そして2026年、この2つを同時に突きつける製品が出てきました。データの倉庫につなぐと、AIが自分で表を探し、指標の意味をまとめた層まで組み立てるという製品です。ここで起きやすいのが、AIが定義まで作ってくれるなら、定義を決める仕事はもう要らないという受け取り方です。しかし、指標の定義を決めることは、AIに渡してよい仕事ではありません。本当は、AIが作った定義の下案を、誰が確かめて正式にするかを決める仕事に変わっただけです。この記事では、Zenlytic を例に、AIアナリストが作る定義の承認と、部門の人に直接質問させるときの権限と線を整理します。
カメ先生AIがデータの倉庫を読んで指標の定義まで作ってくれる、と聞くと、定義の会議はもう要らないと思われがちなんだ。でも本当は、AIが作るのはあくまで下案で、どれを会社の正式な数字にするかは人が決めることなんだよ
カメ子AIの作った定義と、人が承認した定義は、見分けがつくものなんですか
カメ先生そこが選ぶときの大事な点でね。Zenlytic は、承認済みの項目と、質問のたびにAIがその場で作った項目に、別々の印を付けて見せる。印の違いを部門の人が読めるかどうかで、事故の起きやすさが変わるんだ
カメ子印があっても、誰が承認するかを決めていなければ意味がないんですね
- Zenlytic のAIアナリスト「ゾーイ」は、2026年5月の更新で、つないだデータから意味の層を自分で組み立てるようになった
- AIがその場で作った項目と、人が承認した検証済みの項目は別の印で表示される。正式な定義に上げる権限と、本番に反映する権限を分けて渡す
- 部門の人に直接質問させるなら、見える列と行の範囲・数字が食い違ったときの裁定者・経営報告に出す数字の線を先に決める
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Zenlytic は、データの倉庫に質問できるAIアナリスト
Zenlytic は、会社のデータを貯めておく倉庫(データウェアハウス)につないで、自然な言葉の質問に答えるAIアナリストの製品です。AIアナリストの名前は「ゾーイ」です。2026年10月時点の公式サイトによれば、ゾーイには Zenlytic 自身の画面のほか、Claude、ChatGPT、Slack、Teams からも質問でき、どこから聞いても同じ統制された答えが返る、と説明されています。
つなげる倉庫として公式サイトに並ぶのは、Snowflake、BigQuery、Redshift、Databricks などです。既存の分析の道具で作った定義を読み込む機能もあり、Looker の定義言語やパワーBIの計算式から指標の層を組み立てる、とされています。答えには、どの項目と絞り込みを使ったかが示されます。チャネル別の収益性や、予算の配分を変えた場合の試算など、分析担当が受けていた依頼の多くを、部門の人が自分で聞ける形にするのが狙いです。
この製品の中心にあるのが、指標の意味をまとめた層(意味の層、セマンティックレイヤー)です。「売上」「解約率」「新規顧客」がどの表のどの列を、どの条件で数えたものかを決めておく層で、AIはこの層を頼りに集計の命令文を書きます。意味の層の出来が、答えの正しさをほぼ決めます。だからこそ、この層を誰が作り、誰が承認するかが、導入の判断の中心になります。
作っている会社と、国内でまだ知られていない理由
Zenlytic は米国の会社で、公式サイトの表記では運営法人はエクス・クアンタです。共同創業者でCEOのライアン・ジャンセン氏が発表に名前を出しています。資金の面では、2024年9月26日に、投資会社 M13 が主導するシリーズAで900万ドルを調達したと、米国の技術媒体シリコンアングルが報じています。
国内でまだほとんど知られていないのには、いくつか理由が考えられます。1つは画面と資料が英語であることです。公式の資料で、日本語の質問への対応を確かめることはできませんでした。もう1つは前提の環境です。この製品は、データがすでに倉庫に集まっている会社を相手にしています。表計算のファイルと業務システムに数字が散らばっている段階の会社では、つなぐ先がまだありません。
料金も公開されていません。公式サイトにあるのは問い合わせの窓口と、費用対効果の試算の画面です。2026年5月からは10人までのチームが自分で登録できるようになりましたが、本格的な導入は営業との相談になる形です。日本の会社が検討するとすれば、倉庫を持ち、英語の画面でも構わない分析の部署が、まず小さな範囲で試す場面でしょう。日本語の質問の精度は、試用の段階で必ず確かめてください。
2026年5月の「自分で学ぶ」ゾーイで変わったこと
2026年5月13日、Zenlytic はゾーイの「自分で学ぶ」版を発表しました。発表によれば、倉庫につなぐと、ゾーイが関係する表を見つけ、意味の層を裏で組み立て、出典付きの答えを出すところまでを自分で進めます。提供元の発表では、データから判断までを59分以内で進められるとしています。既存と新規のすべての顧客に提供され、同時に10人までのチームが公式サイトから自分で登録できるようになりました。
発表の中で提供元が問題として挙げているのは、立ち上げの重さです。これまでのAIの分析は、データのモデルを作り込むのに半年かかり、設定ファイルを書き、古い集計画面に埋もれた社内の知識を掘り起こす必要があった、と説明しています。その作業をAIが肩代わりする、というのがこの更新の中身です。一方で、発表は、AIが組んだ意味の層をデータの担当者が確かめる手順については触れていません。承認の流れは、製品が用意してくれるものではなく、自社で組むものと考えておくのが安全です。
変わったのは、意味の層の「最初の作り手」が人からAIに移ったという点です。以前は分析担当が定義を書き、それをAIが使っていました。これからは、AIが定義の下案を書き、人が確かめる順番になります。公式サイトも、学んだ内容は人の承認を経て文脈の層に書き戻すと説明しています。作り手が入れ替わっても、承認する人がいなくなるわけではありません。
「AIが意味の層を組むなら、定義の仕事は要らない」は誤り
AIが表を読んで定義を組むと聞くと、定義の会議や定義書の整備はもう要らないと考えたくなります。しかし、AIが読めるのは表の名前、列の名前、値の並び、既存の集計画面の式です。会社が「売上」と呼ぶときに、返品を引くのか、税を含むのか、どの日付で数えるのかは、表の中に書いてあるとは限りません。
たとえば、受注の表と請求の表の両方に金額の列があれば、AIはどちらからでも売上らしい数字を作れます。営業の会議では受注で、経理の報告では請求で数えている会社なら、どちらを選んでも半分の部門とは数字が合いません。これは技術の問題ではなく、会社の決めごとの問題です。AIは決めごとを推測で埋めることはできても、決めることはできません。
ですから、AIが組み立てた意味の層は、出来の良い下案であって、会社の正式な定義ではないと位置づけるのが正確です。定義書に何を書くかの項目は、指標の定義書の記事で扱っています。この記事で扱うのは、その先の「AIが書いた下案を、誰がどう確かめて正式にするか」です。
定義の作り方は3つある
部門の人がデータに質問できるようにするとき、指標の定義を用意するやり方は大きく3つあります。1つ目は、分析担当が定義を作り、集計した表や画面を部門に配るやり方です。部門の人は質問するのではなく、配られたものを見ます。定義の持ち主ははっきりしていますが、新しい問いが出るたびに分析担当への依頼が必要です。
2つ目は、分析の道具の中に意味の層を置き、それを分析担当が整備するやり方です。部門の人は整備された項目の範囲で、自分で集計や質問ができます。定義の持ち主は分析担当のままで、自由に聞ける範囲は広がります。ただし、意味の層を作り込むまでに時間がかかり、提供元の言う「半年」の重さはここにあります。
3つ目が、Zenlytic のように、AIが意味の層を自分で組み立てるやり方です。立ち上がりは最も速く、部門の人は初日から質問できます。その代わり、定義の最初の書き手がAIになるため、人が承認していない定義で答えが出る時間帯が生まれます。3つのどれが良いかは、会社のデータの整い方と、分析担当の人数で決まります。
3つを並べて比べる
3つのやり方を、導入の判断で効いてくる5つの観点で並べます。表の「AIが組む」の列は、Zenlytic の公式の説明をもとにした整理です。
| 観点 | 分析担当が定義を作って配る | BIの意味の層を人が整備する | AIが意味の層を自分で組む |
|---|---|---|---|
| 立ち上がりの速さ | 配る表を作る分だけ。新しい問いは毎回依頼 | 層を作り込むまで数か月かかることが多い | 倉庫につないだ日から質問できる |
| 定義の持ち主 | 分析担当 | 分析担当(層の整備役) | 下案はAI。正式にする人を別に決める必要がある |
| 数字が食い違ったときの裁定 | 作った分析担当がそのまま答える | 層の整備役が答える | AIの項目か承認済みの項目かを見分けてから、裁定者が決める |
| 権限の引き継ぎ | 担当者の手元の表に残りやすい | 層の定義ファイルに残る | 定義ファイルに残るが、AIが学んだ内容の承認の記録も要る |
| 費用の増え方 | 分析担当の手間が問いの数だけ増える | 道具の席数と整備の手間が増える | 利用者数・質問の量・つなぐ倉庫の負荷で増える(料金は非公開) |
表から分かるのは、3つ目のやり方は速さと引き換えに、「定義の持ち主」と「裁定」の欄が空のまま始まるということです。ほかの2つでは、作った人がそのまま持ち主で裁定者でした。AIが作る場合は、この2つの役を人の側で新たに置かないと、誰も答えられない数字が出回ります。3つ目を選ぶなら、次の節から見る「印」「昇格の権限」「本番への反映」をそろえてから広げるのが順番です。
なお、3つは排他ではありません。売上や粗利のような経営の指標は2つ目のやり方で人が固め、部門の細かな問いは3つ目のやり方でAIに組ませる、という組み合わせが現実的です。AIが組んだ項目のうち、よく使われるものだけを人が確かめて正式な定義に上げていけば、層は少しずつ人の承認済みの項目で埋まっていきます。
緑の印と印なし:検証済みの項目と、その場で作られた項目
Zenlytic の公式ドキュメントによれば、ゾーイの答えに使われた項目には、2種類の表示があります。緑のチェックの印が付くのは、意味のモデルにある検証済みの項目で、統制されていて、製品のどこからでも使い回せるものです。印のないものは、その質問のためにAIがその場で作った「動的な項目」です。
ゾーイが書いた集計の命令文は、クラリティエンジンと呼ばれる層を通って倉庫に届きます。ドキュメントでは、AIの書いた命令文を意味のモデルと照らし合わせ、安全の決まりを外れさせない層と説明されています。動的な項目も、検証済みの項目と同じ検証と保護を受けるとされています。つまり、その場で作られた項目だからといって、見てはいけないデータが見えるわけではありません。
ただし、守られているのは「見てよい範囲」であって、「定義の正しさ」ではありません。動的な項目は、AIがその質問の文脈で妥当だと考えた数え方です。印のない数字は、まだ誰も承認していない数え方で出た数字だと、部門の人が読めることが前提になります。導入の最初の説明会で、この印の意味だけは必ず伝えてください。
その場の項目を正式な定義に上げる権限を誰に渡すか
動的な項目は、意味のモデルに昇格させると検証済みの項目になります。2026年10月時点のドキュメントでは、昇格できるのは開発者の権限以上を持つ利用者です。役割は、組織の管理者、管理者、開発、デプロイなしの開発、探索、閲覧、制限の7つに分かれています。
ドキュメントは、部門の利用者の既定の役割として「探索」を勧めています。探索の役割はゾーイに質問でき、動的な項目も作れますが、データのモデルは編集できません。動的な項目を作る権限には、それを昇格させる権限は含まれないと明記されています。部門の人は自由に聞けても、会社の定義を勝手に増やすことはできない、という分け方です。
迷いやすいのは、分析担当の中で誰に開発の権限を渡すかです。開発の権限を持つ人は、定義を書き換えて本番に反映できます。ドキュメントには「デプロイなしの開発」という役割があり、本番への反映は別の承認者に残すための役割だと説明されています。定義を書く人と、本番に反映する人を別にするだけで、1人の判断で会社の数字が変わる事態は防げます。
承認の関所:本番に出す前の確かめ方
意味のモデルの定義ファイルは、コンテキストマネージャーという画面で管理します。ドキュメントによれば、本番とは別の枝で編集し、本番との差分を見てから反映する流れです。管理者は、本番の直接編集を止めて、枝での運用を強制できます。検証のエラーが残っていると、本番には反映できません。
この仕組みを使って、AIが学んだ内容や、昇格の候補を正式にするまでの関所を置きます。たとえば次の4段です。
4段のうち、AIが関わるのは最初の候補出しまでです。2段目から先は人の作業で、特に3段目の持ち主の確認を飛ばすと、AIの推測がそのまま会社の定義になります。持ち主が読むときは、数字そのものではなく、数え方の文章と、過去の報告の数字と照らした差を見てもらうのが効率的です。
部門の人に直接聞かせるときの、見える範囲
部門の人に直接質問させるとき、定義と並んで決めるのが、誰がどのデータを見てよいかです。Zenlytic のドキュメントでは、列の制限はアクセスグラント、行の制限はアクセスフィルターという仕組みで行います。どちらも、利用者に付けた属性(部署や担当地域など)をもとに効きます。
気をつけたいのは、アクセスグラントの既定の動きです。ドキュメントによれば、利用者がその属性を持っていない場合、制限は発動せず、アクセスを止めません。ドキュメント自身が、既定で拒否にしたいなら、全員に許可しない値を配り、見てよい人にだけ許可の値を付けるやり方を示しています。属性の付け忘れが、そのまま見えすぎにつながる作りです。
マーケや営業の部門に配る場合、個人の顧客の行、人事に関わる列、まだ公表していない売上の列は、最初から見えない側に置きます。そのうえで、新しい人を招く手順に、属性を付ける作業を必ず入れることです。招待と属性の付与を別の人が担当していると、間の数日だけ見えすぎる時間ができます。
数字が食い違ったときの裁定
部門の人が自分で質問するようになると、同じ会議に違う数字が2つ出てくる場面が必ず来ます。そのとき最初に確かめるのは、どちらの数字が検証済みの項目から出て、どちらが動的な項目から出たかです。答えには使った項目と絞り込みが示されるので、印を見ればすぐに分かります。
両方とも検証済みの項目なら、定義の違う2つの指標を同じ名前で呼んでいることになり、問題は名前の付け方にあります。片方が動的な項目なら、原則として検証済みの側を正とします。裁定は、AIにも、声の大きい部門にも任せず、その指標の持ち主が行います。持ち主を決めていない指標は、裁定の場面が来る前に決めておく必要があります。
裁定の結果は、定義ファイルの変更か、指標の名前の付け替えとして残します。会議の議事録に「今回はこちらを使った」と書くだけでは、次の月にまた同じ食い違いが起きます。ゾーイの誤りを直すときも、ドキュメントは、誤りの種類を見極めてから、同じ種類の誤りを防ぐ最小の文脈を足すよう勧めています。直す場所を決める人も、持ち主と同じにしておくと迷いません。
何が外に出るか:言語モデルとデータの行き先
AIアナリストを入れるときは、質問と答えがどこを通るかも確かめます。2026年10月時点のドキュメントによれば、Zenlytic が使う言語モデルは、OpenAI と、グーグルのバーテックスAI経由の Anthropic の Claude と Gemini です。顧客の内容をAIの学習に使わないと明記されており、モデルの提供元も商用の条件のもとで学習に使わないとされています。
一方で、各モデルの提供元は、不正な利用を見つけるために、入力と出力を最大30日保持する場合があると書かれています。保持したデータは不正の検知だけに使い、学習には使わないとのことです。顧客が自社で契約したモデルに通信を振り向けることもでき、その場合は自社とモデルの提供元との契約が適用されます。
確かめられなかった点もあります。言語モデルに渡るのが表の行のデータそのものか、定義と集計結果だけか、処理される地域はどこか、は公開の資料からは読み取れませんでした。公式サイトには、クラウドで使う形と、自社の閉じたネットワーク(VPC)の中に置く形の2つがあると書かれています。個人の顧客データを含む倉庫につなぐ前に、この2点は契約の前の質問として提供元に確かめてください。
管理の面では、公式サイトに、第三者の監査の報告書であるSOC2の取得、シングルサインオンとSAMLへの対応、役割ごとの権限、エージェント単位と利用者単位の権限、グループの管理が並んでいます。ゾーイを Claude や ChatGPT から呼ぶ場合も、質問した人の権限で答えが絞られるかは、試用の段階で、権限の違う2人に同じ質問をさせて確かめておくと確実です。外の対話の道具からつなぐ経路は、自社の画面より見落とされやすいからです。
費用の増え方と、やめるときに残るもの
料金は公開されておらず、この記事では金額を扱いません。費用が増える方向として考えられるのは、使う人の数、質問の量、つなぐ倉庫の数です。加えて見落としやすいのが、倉庫の側の費用です。部門の人が自由に質問すると、倉庫に届く集計の命令の数が増え、倉庫の利用料が先に膨らむことがあります。
試用の段階で、1か月の質問の数と、それに伴う倉庫の利用量を記録しておくと、全社に広げたときの見積もりが立てやすくなります。質問の量が増えるほど倉庫の費用も増えることを、部門の上長にも先に伝えておくと、後で驚かれずに済みます。
やめるときに何が残るかも確かめておきます。意味のモデルは定義ファイルとして枝で管理されているので、定義の文章そのものは手元に残せる作りです。残すべきは、どの定義を誰がいつ承認したかの記録です。承認の記録が製品の中にしか無いと、別の道具に移ったときに「なぜこの数え方なのか」が分からなくなります。承認の記録は、製品の外の文書にも残しておくのが安全です。
やってはいけない使い方
ここまでの線を守らずに広げると、AIアナリストは依頼待ちを減らす代わりに、会議の数字を増やします。よくある失敗を挙げます。
- AIが組んだ意味の層を、持ち主の確認なしに全社に公開する
- 部門の利用者に開発の権限を配り、動的な項目を自由に昇格させる
- 定義を書く人と本番に反映する人を同じ1人にする
- 印のない数字を、そのまま経営会議の資料に貼る
- 利用者の属性を付け忘れたまま招待し、見てはいけない列を見えるままにする
- 数字が食い違ったとき、AIに「どちらが正しいか」を聞いて決める
最後の1つは特に起きやすい失敗です。AIは、どちらの数え方にもそれらしい理由を付けて説明できます。AIに裁定させると、理由の上手な方が勝つだけで、会社の決めごとにはなりません。
もう1つ、見落としやすいのが、定期の自動の報告です。Zenlytic には、決まった時刻に複数の段階の分析を回すエージェントの機能もあります。定期の報告に動的な項目が混ざると、印の意味を知らない人にまで、未承認の数え方の数字が毎週届くことになります。定期の報告は、検証済みの項目だけで組む決まりにしておきます。
AIに任せる工程と、人が決める工程
ここまでを工程ごとにまとめます。AIに任せてよいのは、表の探索、定義の下案づくり、質問への集計、よく使われる項目の洗い出しです。人が決めるのは、正式な指標の定義、昇格と本番への反映、数字が食い違ったときの裁定、そして経営報告に出す数字です。
経営報告の数字は、特に線をはっきりさせておきます。経営会議や取締役会に出す数字は、検証済みの項目だけから作ると決めておけば、印のない数字が紛れ込む余地がなくなります。部門の日々の判断に使う数字は、動的な項目でもかまいません。ただし、その数字を部門の外に出すときは、印の有無を添えるようにします。
部門の人に任せる範囲を広げるのは、承認の流れが回り始めてからです。最初の1〜2か月は、分析担当が部門の質問と答えを週に1回読み、よく使われる動的な項目を昇格の候補に挙げます。候補が減ってきたら、部門の人に任せる範囲を広げる合図です。分析担当の仕事は、依頼に答えることから、定義を承認して層を育てることへと移っていきます。
よくある質問
Zenlytic は日本語で質問できますか
2026年10月時点の公式の資料では、日本語の質問への対応を確かめられませんでした。列の名前や定義を英語で書いている倉庫なら試す余地はありますが、日本語の質問の精度は、試用の段階で実際の問いを使って確かめてください。
顧客管理の画面やBIの道具に、もう指標の定義がある場合はどうなりますか
公式サイトによれば、既存の分析の道具の定義を読み込み、それをもとに指標の層を組み立てる機能があります。読み込んだ定義も、そのまま正としてよいとは限りません。古い集計画面に残っている定義には、今は使われていない数え方が混ざっていることがあるため、主要な指標から持ち主の確認に回してください。
分析担当が1人しかいない会社でも使えますか
使えますが、定義を書く人と反映する人を分けられない点に注意が必要です。その場合は、反映の前に指標の持ち主である部門の責任者に確認を取り、その記録を残すことで、1人の判断で数字が変わる事態を防ぎます。
Enterpret のような顧客の声の分析とは何が違いますか
Zenlytic が答えるのは、倉庫に貯めた数字への質問です。問い合わせやレビューの文章を集めて分類する顧客の声の分析は、別の種類の製品で、同じ便の記事で扱っています。
まとめ
Zenlytic のAIアナリスト「ゾーイ」は、2026年5月の更新で、データの倉庫につなぐと意味の層を自分で組み立てるようになりました。立ち上がりは速くなりましたが、指標の定義を決める仕事が消えたわけではありません。AIが書くのは定義の下案で、正式な定義にするのは人です。導入の前に、検証済みと動的な項目の印の意味を部門に伝え、昇格の権限と本番への反映の権限を分け、指標ごとの持ち主と裁定者を決めてください。見える列と行の範囲は属性で既定の拒否にし、経営報告の数字は検証済みの項目だけで作る。この線を引いてから、部門の人に質問を任せる範囲を広げていくのが安全です。
- 製品の機能と提供状況は、Zenlytic の公式サイト、公式ドキュメント、2026年5月の発表を2026年10月21日に確かめた範囲に基づきます。役割の名前や権限の分け方は変わることがあるため、導入の前に最新の原文で確かめてください
- 資金調達の情報は、2024年9月26日の米シリコンアングルの報道で確かめた範囲です
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
