MAの費用が毎年上がる原因|リストを貯め込まない

MAの費用が毎年上がる原因|リストを貯め込まない

「機能も配信の本数も増やしていないのに、更新の請求額が上がっていた」「月額は固定だと思っていた」——契約の更新のたびに出てくる驚きです。配信の仕組みの費用は、使った量で決まるとは限りません。登録されている件数で変わる形が、最も一般的です。この記事では、費用が上がる仕組みと、貯め込みを止める運用を整理します。


カメ先生カメ先生

配信の仕組みの費用はね、機能の数や送った本数で決まると思われがちだが、登録されている件数で変わる形が最も多いんだ。


カメ子カメ子

件数で決まるなら、放っておくと上がり続けるということでしょうか。


カメ先生カメ先生

そうなる。名簿は増やす方向にしか力が働かないからだ。届かなくなった連絡先も、解除された人の記録も残る。だから増やす運用と同時に、減らす運用を決めておく。


カメ子カメ子

増やす側だけを設計していたのですね。仕組みから見ていきます。


この記事のポイント
  • 費用は登録件数に応じて変わる形が一般的で、放置すると毎年上がる
  • 超過の費用は登録件数・配信数・利用者アカウントの3か所で発生する
  • 使っていないデータは削除ではなく退避し、年に一度の整理を運用に組み込む

メール・MAにAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

目次

契約更新のたびに上がる請求

最初に、何が起きているのかを確認します。仕組みが分かれば、対処も決まります。

配信の仕組みの費用は、いくつかの形に分かれます。月額が固定の形、登録件数や配信数に応じて変わる形、基本機能が無料で上位の機能が有料の形です

このうち最も広く使われているのが、登録件数に応じて月額が変わる形です。事業が成長して見込み客が増えると、費用も上がる構造になっています

この構造そのものは合理的です。使う量に応じた費用であり、小規模なうちは安く始められます。

問題は、増えた件数の中身が確認されていないことです。数年前に一度だけ資料を請求した相手、すでに退職した担当者、配信を解除した相手のデータが、そのまま件数に含まれています

これらは、成果につながらないまま費用を発生させています。

さらに、件数が増えることで別の問題も起きます。配信の対象を絞る作業が重くなり、届かないメールも増えます。

以降では、費用の構成を分解し、整理の方法を見ていきます。

費用が上がる仕組み

課金の対象を具体的にします。契約書を見る前に、構造を理解しておく価値があります。

1つ目が、登録されている件数です。段階が設定されており、一定の件数を超えると次の段階の料金になります

2つ目が、配信の本数です。月間の上限が設定されている場合、超えた分に追加の費用が発生します

3つ目が、利用者のアカウント数です。操作する人の数に応じて費用が変わる形が多くあります。異動した社員のアカウントが残っていると、使われないまま費用が発生します

4つ目が、追加の機能です。外部の仕組みとの連携、詳細な分析、専任の支援などが有料の選択肢になっている場合があります。

5つ目が、初期の費用です。導入の時点でまとまった金額がかかる形が一般的で、10万円前後が目安として示されています。

このうち、放置によって上がるのは1つ目から3つ目です。ここが整理の対象になります。

4つ目と5つ目は、導入時の判断で決まる部分です。

費用の構成を分解する

自社の契約を確認する際の観点を整理します。請求の内訳が分からない場合、この表に当てはめて確認します。

費用の種類何で変わるか放置で上がるか
基本の月額契約している段階(件数・機能)段階を超えると上がる
登録件数の超過登録されているデータの件数上がる
配信本数の超過月間に送ったメールの通数対象を絞らないと上がる
利用者アカウント操作する人の数退職・異動で残ると上がる
連携・分析の追加機能契約している機能変わらない
支援・コンサルの費用契約の内容変わらない
初期費用導入時のみ変わらない

表のうち、上から4つが管理の対象です。この4つを年に一度確認する運用があれば、費用の上昇は抑えられます

確認の際は、請求書の内訳を見ます。段階の料金にまとめられている場合は、契約している段階と現在の件数を照合します

次の段階に上がる手前の件数であれば、整理によって段階を維持できます。

すでに次の段階に入っている場合も、整理によって戻せる可能性があります。

契約の形を確認する際は、上限に達したときの挙動も見ます。超過分が自動で課金される形と、上限で配信が止まる形があります。前者は請求が予想を超え、後者は配信が届かないという別の問題になります

どちらの形かを知らないまま運用していると、月末に想定外の事態が起きます。契約書か管理画面で確認し、社内で共有しておいてください。

通知の設定も確認します。上限に近づいた時点で知らせる機能があれば、事前に対処できます。設定していない場合は、この機会に有効にしてください。

貯め込みが起きる経路

なぜ件数が増え続けるのかを整理します。意図的に貯めているわけではありません。

1つ目が、獲得の施策です。資料の請求、展示会での名刺、セミナーの申込。すべてが登録されるため、施策を行うほど件数が増えます

2つ目が、削除の判断がされないことです。いつか使うかもしれないという理由で、すべてのデータが残されます

3つ目が、重複です。同じ人が複数回登録されている場合、別のデータとして件数に数えられます。表記の違いで名寄せができていないことがあります

4つ目が、配信を解除した相手のデータです。解除された相手には送れませんが、登録されている件数には含まれる場合があります。

5つ目が、退職や異動で無効になったアドレスです。届かないことが分かっていても、削除の手順がないまま残ります。

6つ目が、取引が終了した顧客のデータです。関係が終わった後も残り続けます。

これらは、いずれも判断の基準がないことに起因します。

使っていないデータの見分け方

整理の対象を見分ける方法を整理します。基準を決めれば、作業は機械的に進みます。

最も分かりやすいのが、届かないアドレスです。配信のたびにエラーになるアドレスは、今後も届きません

次が、配信を解除した相手です。再度の同意がないかぎり送れないため、費用を払って保持する意味は薄くなります

3つ目が、長期間まったく反応がない相手です。2年以上メールを開いておらず、サイトへの訪問もない場合、関係が切れていると判断できます

4つ目が、重複しているデータです。名寄せを行い、1件にまとめます。

5つ目が、明らかに対象外のデータです。競合の会社、学生からの資料請求、無効な入力を含むデータなどです。

これらを合わせると、登録件数の一定割合を占めることがあります。実際に集計してみると、想定より多いことが分かります。

集計は、仕組みの中で条件を指定すれば出せます。作業の前に規模を把握してください。

集計の際は、複数の条件が重なる相手にも注意します。配信を解除しており、かつ2年以上反応がない相手は、明確に整理の対象です。条件を組み合わせると、判断に迷う件数が減ります

逆に、反応がなくても外さない相手もあります。既存の取引先の担当者、商談が進行中の相手、契約の更新が近い相手です。これらは配信の対象として残します。

判断に迷うのは、1年程度反応がない見込み客です。検討期間が長い商材では、1年の沈黙は珍しくありません。自社の検討期間の実績に合わせて基準を決めてください。

削除ではなく退避する

整理の際に迷うのが、データを消してよいかという点です。ここは考え方を整理できます。

配信の仕組みから外すことと、データを失うことは別です。書き出して別の場所に保管すれば、記録は残ります

退避の先は、顧客の管理の仕組みか、社内の保管の場所です。費用が件数で変わらない場所に置けば、保持の費用は発生しません

この形にすると、判断が軽くなります。消すのではなく移すという理解であれば、社内の合意も得やすくなります

退避したデータは、必要になれば戻せます。関係が再開した場合、その時点で登録します。

退避の際は、日付と理由を記録します。いつ、どの基準で外したかが分かる状態にします。

なお、法令上の記録の保存が必要な情報については、保存の要件を確認します。同意の記録などは、削除できない場合があります。

この確認は、管理の部門と行ってください。

配信本数の上限との関係

件数とは別に、配信の本数にも上限があります。ここも費用に影響します。

月間の上限が設定されている場合、超えた分に費用が発生します。全件に毎週送る運用では、上限に達しやすくなります

対処は、配信の対象を絞ることです。反応のない相手への配信を減らせば、本数は下がります

絞ることには、別の利点もあります。反応しない相手への配信を続けると、送信元としての評価が下がり、届く割合そのものが低下します

つまり、対象を絞る運用は費用と到達率の両方に効きます。

絞る基準は、直近の反応です。1年以上まったく開いていない相手は、頻度を下げるか対象から外します。

完全に外す前に、再開の意思を確認する配信を1回送る方法もあります。反応があれば継続、なければ対象から外します。

この確認の配信は、年に一度の運用として組み込めます。

利用者アカウントの棚卸し

見落とされやすい費用です。確認は10分で終わります。

操作する人のアカウントが、費用の対象になっている場合があります。異動や退職で使われなくなったアカウントが残っていると、その分の費用が発生します

確認の方法は簡単です。アカウントの一覧を開き、最終の利用日を見ます。数か月使われていないアカウントは、削除の候補です

外部の支援会社に付与したアカウントも確認します。契約が終了した相手のアカウントが残っている場合、費用だけでなく情報の管理の面でも問題になります

権限の見直しも同時に行います。必要以上の権限を持つアカウントがあれば、範囲を絞ります。

この作業は、半年に一度の頻度で足ります。人の異動があった時期に合わせると忘れません。

削除する前に、そのアカウントが作成した設定や配信の予約を確認します。削除によって動かなくなる仕組みがある場合があります。

引き継ぎの手順を決めておくと、この確認が不要になります。

アカウントの費用が段階で決まっている場合は、境目を確認します。5人までが1つの段階になっている契約では、6人目を追加した時点で費用が上がります

閲覧だけが必要な人には、権限を絞ったアカウントで足りる場合があります。契約によっては、閲覧の権限が費用の対象にならないこともあります。

報告の数字を見るだけであれば、書き出した資料の共有で足ります。アカウントを増やす前に、代替の手段を検討してください。

整理の手順

実際の作業の流れを示します。半日から1日で終わる範囲です。

STEP1
現在の件数と契約の段階を確認する

登録されている件数と、契約している段階の上限を照合します。次の段階までの余裕が分かります。

STEP2
整理の対象を集計する

届かないアドレス、配信を解除した相手、2年以上反応のない相手、重複、対象外のデータをそれぞれ集計します。この時点で規模が分かります。

STEP3
退避の先を決める

書き出したデータをどこに保管するかを決めます。顧客の管理の仕組みか、社内の保管の場所を指定します。

STEP4
法令上の要件を確認する

同意の記録など、保存が必要な情報がないかを管理の部門と確認します。

STEP5
書き出して退避する

対象のデータを書き出し、退避の先に保管します。日付と理由を記録します。

STEP6
配信の仕組みから外す

退避が済んだデータを、配信の仕組みから削除します。段階が下がるかを確認します。

STEP7
契約の変更を申請する

件数が下がった段階に合わせて、契約の変更を申請します。更新の時期に合わせる必要がある場合があります。

この手順の要点は、4つ目を飛ばさないことです。保存の要件がある情報を削除すると、後から問題になります

契約の変更は、更新の時期にしか行えない場合があります。整理を行う時期は、更新の1〜2か月前に設定するのが効率的です

増やすべきリストと減らすべきリスト

整理の話をすると、獲得を減らすべきかという議論になります。ここは分けて考えます。

減らすべきなのは、成果につながらないデータです。届かない、反応しない、対象外である。この3つに該当するデータは、保持しても機会を生みません

増やすべきなのは、事業の対象になる相手です。件数を増やすこと自体が目的になると、対象外のデータも集まります

獲得の施策を見直す観点も生まれます。取得した件数のうち、どの割合が対象になる相手かを確認すれば、施策の質が測れます

たとえば、汎用的な内容の資料を配布すると件数は増えますが、対象外の相手も多く含まれます。

業務に固有の内容の資料であれば、件数は少なくなりますが、対象になる相手の割合が上がります。

費用が件数で決まる構造では、後者のほうが効率的になります。

この観点を獲得の施策の評価に加えてください。

同じデータが複数の場所にある

見落とされやすい費用の原因として、データの二重の保持があります。整理の対象として確認する価値があります。

顧客の管理の仕組みと配信の仕組みの両方に、同じデータが登録されていることがあります。両方が件数で課金される契約であれば、同じ相手の分を二重に払っていることになります

この状態が生まれる経路は決まっています。それぞれの仕組みを別の部門が導入し、連携せずに運用してきた場合です

対処は、どちらを主とするかを決めることです。顧客の管理の仕組みを主とし、配信の対象になる相手だけを配信の仕組みに置く形が一般的です

配信の対象になる相手とは、同意が得られており、実際に送る予定がある相手です。取引が終了した顧客や、配信を解除した相手は含みません。

連携の設定があれば、必要な相手だけを自動で同期できます。設定の手間はかかりますが、以降の管理が軽くなります。

連携が難しい場合は、手作業での定期的な同期でも構いません。月に一度、対象の見直しを行う形です。

なお、二重の保持は情報の管理の面でも問題になります。片方だけを更新すると、古い情報が残ります。

配信の内容が古い情報に基づく事態を避けるためにも、主となる場所を決めてください。

契約を見直す材料

整理と合わせて、契約そのものを見直す機会にします。材料を整理します。

確認するのは4つです。使っていない機能、実際の配信の本数、必要なアカウントの数、そして同種の仕組みの現在の価格帯です

使っていない機能は、契約から外せる場合があります。導入時に必要だと考えた機能が、実際には使われていないことは珍しくありません

配信の本数も確認します。上限の半分も使っていない場合、下の段階の契約で足りる可能性があります

価格帯の情報も集めます。同種の仕組みの価格は変動しており、契約した時期より安い選択肢が出ている場合があります。

これらの材料を持って、提供している会社に相談します。契約の見直しに応じる場合があります。

見直しの頻度は、半年から1年に一度が目安として示されています。

更新の案内が届いてから検討を始めると、時間が足りません。2〜3か月前から準備してください。

交渉の際は、複数年の契約という選択肢も検討されます。期間を長くする代わりに単価を下げる形です。ただし事業の変化で不要になった場合に解約できない制約が生まれます

判断の材料は、その仕組みを使い続ける見込みです。すでに数年使っており、運用も定着している場合は、複数年の契約が有利になります。導入から1年以内であれば、単年で様子を見るほうが安全です。

交渉の記録も残してください。次回の更新の際に、前回どのような条件で合意したかが分かる状態にしておきます。

乗り換えを検討する基準

整理と見直しでも費用が見合わない場合、乗り換えの検討に入ります。判断の基準を整理します。

検討すべきなのは3つの状況です。使っている機能が契約の一部に限られている場合、費用が成果に対して過大な場合、そして必要な機能が提供されていない場合です

1つ目の状況では、機能の少ない安価な選択肢で足ります。多機能な仕組みを導入したが、実際にはメールの配信しか使っていないという状態は頻繁に起きます

2つ目の状況では、費用と成果を並べて判断します。この仕組みを通じて生まれた商談の金額と、年間の費用を比較します

3つ目の状況では、機能の要件を整理してから比較します。

乗り換えには手間がかかります。データの移行、設定の再構築、担当者の習得の時間が必要です。

この手間を見込んでも見合うかを判断してください。移行の失敗による損失は、費用の差より大きくなる場合があります。

なお、乗り換えの前に整理を済ませてください。不要なデータを移行すると、新しい仕組みでも同じ問題が起きます。

やりがちな失敗

費用の管理で起きる失敗を挙げます。多くは確認の欠如から生まれます。

  • 登録件数を確認せず、契約の段階が上がったことに気付かない
  • 届かないアドレスを削除せず、費用を払い続ける
  • 退職者や異動者のアカウントを残したままにする
  • 外部の支援会社のアカウントを、契約終了後も削除しない
  • 反応のない相手にも全件配信を続け、配信本数の上限を超える
  • 法令上の保存の要件を確認せずにデータを削除する
  • 更新の案内が届いてから見直しを始め、時間が足りなくなる

最も影響が大きいのが、6つ目です。同意の記録など保存が必要な情報を削除すると、後から確認できなくなります

外部のアカウントの放置も、費用以外の問題を伴います。契約が終了した相手が顧客のデータにアクセスできる状態は、管理の面で問題になります

これらは、年に一度の確認を運用に組み込めば防げます。

確認の時期は、契約の更新の2〜3か月前に設定してください。

整理の効果は、費用だけではありません。配信の対象が絞られることで、届く割合と反応の割合が上がります。数字が実態に近づき、施策の判断もしやすくなります。

年間の運用に組み込む

最後に、継続的な運用の形を整理します。一度の整理では、また貯まります。

  • 年に一度、登録件数と契約の段階を照合する
  • 届かないアドレスを毎月自動で除外する仕組みを設定する
  • 半年に一度、利用者アカウントの一覧を確認する
  • 1年以上反応のない相手に、再開の意思を確認する配信を行う
  • 配信の本数と上限の差を、四半期ごとに確認する
  • 退避したデータの記録(日付・理由・保管先)を残す
  • 契約の更新の2〜3か月前に、見直しの検討を始める

2つ目が最も効果的です。届かないアドレスの除外を自動化すれば、日常的な運用の中で件数が整理されます

4つ目の確認の配信は、年に一度の行事として設定できます。反応の有無で継続を判断すれば、機械的に整理が進みます

これらの作業は、担当者の記憶ではなく予定として組み込んでください。

  • データを削除する前に、法令上の保存の要件を管理の部門と確認してください
  • 契約の段階の変更は、更新の時期にしか行えない場合があります。整理の時期を逆算して決めてください

まとめ

配信の仕組みの費用が毎年上がるのは、登録されている件数に応じて課金される構造が一般的だからです。成果につながらないデータが増え続けると、費用だけが上がります

管理すべきは3か所です。登録件数、配信の本数、そして利用者のアカウント数。この3つを年に一度確認する運用があれば、上昇は抑えられます。

そして、削除ではなく退避と考えてください。費用が件数で変わらない場所に移せば、記録は残り、保持の費用はなくなります。まずは現在の件数と契約の段階を照合してください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

メール・MAにAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?

デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。

運営会社:株式会社デボノ

目次