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物件の写真を仕分けて、掲載用の並び順と説明文の下書きまで作る

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

現地で撮った写真を入力に、部屋のどこを写したものかを判定して掲載順に並べ替え、掲載に使えない写真を取り除いたうえで、物件データベースの値をもとに説明文の下書きを作ります。掲載担当の作業は、写真を1枚ずつ見て分けることから、並んだ結果を確認して直すことに変わります。

サマリー
利用ツール
ChatGPT/Claude/Gemini/Make/n8n/Power Automate
対象業界
その他/不動産/建設
対象部門
マーケティング/営業
対象業務
分類・仕分け/書類作成
主な課題
人手が足りない/書類作成に時間がかかる/確認ミスが多い
AIで行う処理
画像認識
主な効果
品質標準化/対応スピード向上/工数削減
導入難易度
★★☆☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
ノーコード連携(中)
人間の確認
必須
現在工数
83.3h/月
AI導入後
30h/月
想定削減
64%
年間削減
640h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 営業または管理担当が現地で写真を撮り、Googleドライブの物件フォルダに入れる
  2. 掲載担当がフォルダを開き、1枚ずつ見て何を写したものかを判断する
  3. 掲載順(外観 → エントランス → 居室 → 水回り → 収納 → 眺望)に並べ替える
  4. ぶれている、暗い、傾いている写真を除く
  5. 前の入居者の私物、人物、表札や郵便物の宛名が写っている写真を除く
  6. 各写真に短いキャプションを付ける
  7. 物件管理システムの条件を見ながら、紹介文を書く
  8. CMSとポータルへ登録する
導入後(After)
  1. 現地で撮った写真を、物件番号のフォルダに入れる
  2. 自動フォルダへの保存を検知して処理が始まる
  3. 自動1枚ずつ、何を写したものかを判定する(外観・居室・水回りなど)
  4. 自動ぶれ、暗さ、傾きを判定する
  5. 自動人物、表札、郵便物、私物などの写り込みを検出して印を付ける
  6. 自動掲載順に並べ替え、キャプション案を付ける
  7. 自動物件管理システムの条件を読み込み、紹介文の下書きを作る
  8. 掲載担当が、除外候補と並び順、紹介文を確認して直す
  9. 他の建物の写真が混ざっていないか、工事前の写真でないかを確認する
  10. CMSとポータルへ登録する
各工程の詳しい説明を読む
  1. 営業または管理担当が現地で写真を撮り、Googleドライブの物件フォルダに入れる
  2. 掲載担当がフォルダを開き、1枚ずつ見て何を写したものかを判断する
  3. 掲載順(外観 → エントランス → 居室 → 水回り → 収納 → 眺望)に並べ替える
  4. ぶれている、暗い、傾いている写真を除く
  5. 前の入居者の私物、人物、表札や郵便物の宛名が写っている写真を除く
  6. 各写真に短いキャプションを付ける
  7. 物件管理システムの条件を見ながら、紹介文を書く
  8. CMSとポータルへ登録する

問題は4つあります。

(a)仕分けが単純に手間。 1物件30枚として、月200件で6,000枚を目で見て分けています。判断そのものは難しくありませんが、量が多い作業です。

(b)除くべき写真を見落とす。 表札や郵便物の宛名、窓の外に写った隣家の様子など、掲載してから指摘されて気づくことがあります。

(c)説明文が担当者によって違う。 同じ条件の部屋でも、書く人によって触れる点が変わります。ベテランは「駅からの道が明るい」「南向きで午後まで日が入る」と書けますが、経験が浅いと設備の列挙で終わります。

(d)リフォーム前後の写真が混ざる。 同じ部屋の工事前と工事後の写真が同じフォルダにあり、工事前の写真を掲載してしまう事故が起きます。 逆に、他の部屋の写真が混ざることもあります。

  1. 現地で撮った写真を、物件番号のフォルダに入れる
  2. 【自動】 フォルダへの保存を検知して処理が始まる
  3. 【自動】 1枚ずつ、何を写したものかを判定する(外観・居室・水回りなど)
  4. 【自動】 ぶれ、暗さ、傾きを判定する
  5. 【自動】 人物、表札、郵便物、私物などの写り込みを検出して印を付ける
  6. 【自動】 掲載順に並べ替え、キャプション案を付ける
  7. 【自動】 物件管理システムの条件を読み込み、紹介文の下書きを作る
  8. 【人】 掲載担当が、除外候補と並び順、紹介文を確認して直す
  9. 【人】 他の建物の写真が混ざっていないか、工事前の写真でないかを確認する
  10. CMSとポータルへ登録する

自動化されるのは「見て分ける」「並べる」「書き出す」の3つです。残るのは「この写真を使ってよいか」の判断です。

02今回想定するシステム構成

構成図
現地で撮影 → Googleドライブの物件フォルダ
   │
   ▼【トリガー】フォルダにファイルが追加されたとき
Make シナリオ
   │
   ├──▶ Gemini API(画像を入力)
   │       ├─ 何を写したものかの判定(種別)
   │       ├─ 品質の判定(ぶれ・暗さ・傾き)
   │       └─ 写り込みの検出(人物・表札・郵便物・私物)
   │
   ├──▶ 物件管理システムから条件を取得(面積・間取り・築年・設備・徒歩分数)
   │
   ├──▶ Gemini API ── キャプションと紹介文の下書き(数値は物件データのみ使用)
   │
   └──▶ 確認用シート(写真の一覧・除外候補・並び順・下書き)
   │
   ▼【人が確認】掲載担当が除外と並び順、文面を確認
   │
   ▼
CMS・ポータルへ登録
役割想定する製品代替候補
ワークフローMaken8n、Power Automate
生成AIGemini APIClaude API、OpenAI API
写真の保管GoogleドライブBox、SharePoint
物件データ物件管理システム自社の物件データベース

画像を直接渡せる生成AIを使います。 Gemini API は画像を入力として扱え、画像の説明づけや分類、画像に対する質問への回答といった用途に使えます。画像はURL、埋め込みデータ、ファイルAPIでの事前アップロードのいずれかで渡します。30枚の写真を1枚ずつ処理するため、ファイルの渡し方と実行回数の設計が費用に直結します。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

物件フォルダに写真が追加されたときを起点にします。ただし、撮影直後は追加が続くため、最後の追加から15分待ってから開始します。1枚追加されるごとに処理を始めると、同じ物件を何度も処理することになります。

物件番号をフォルダ名にする運用を先に決めます。ここが揃っていないと、どの物件の写真かを判定する処理が必要になり、構成が重くなります。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
写真1物件20〜40枚Googleドライブ
物件の条件所在地、間取り、面積、築年、階数、向き、設備、最寄駅と徒歩分数、賃料物件管理システム
掲載順の定義種別ごとの並び順と、各種別に必要な枚数設定ファイル
文章のルール書いてよい表現、使わない表現、文字数プロンプトに固定で埋め込む

2番目を必ず渡してください。 紹介文の数値はすべてここから取ります。写真から推測した数値を書かせないための材料です。

Step3

データの取得方法を決める

写真: Googleドライブから取得します。1枚あたりの解像度が高すぎると費用と時間がかさむため、判定用には縮小した画像を使い、掲載には元の画像を使います。

物件の条件: 物件管理システムのAPI、または日次で書き出したファイルを参照します。

表示のルール: 不動産の広告には、業界が定めた「不動産の表示に関する公正競争規約」があります。この構成に関係するのは次の点です。

  • 写真は取引するものを表示すること。 建築工事の完了前などで取引する建物の写真を使えない事情がある場合に限り、その施工者が過去に施工した建物の写真を使えますが、他の建物である旨を写真に接する位置に明示することなどが求められます。外観は構造・階数・仕様が同一で規模・形状・色などが類似するもの、内部は写される部分の規模・仕様・形状などが同一のものに限られます
  • 完成予想図やコンピュータグラフィックスは、その旨を明示して用いること。 周囲の状況について現況に反する表示をしないこと
  • 徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分として算出し、1分未満の端数は1分とすること
  • 存在しない物件や取引できない物件を掲載する「おとり広告」が問題になっており、掲載数が管理できる件数を超えていることが原因の1つとして挙げられています

この構成では、規約の判断をAIにさせません。 「他の建物の写真である可能性がある」「工事前の可能性がある」と見つけて人に回すところまでです。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 重複の除去 … 同じ構図の連写が混ざります。似た画像をまとめ、1枚だけを判定に回します
  2. 縮小 … 判定用に長辺を一定サイズへ縮小します。掲載用の元画像は別に保持します
  3. 撮影日時の取得 … 画像の撮影日時を読み、リフォームの完了日より前の写真に印を付けます。 これが工事前の写真を弾く手がかりになります
  4. 間取り図の分離 … 間取り図やパンフレットの画像は、部屋の写真とは別に扱います
  5. 向きの補正 … 縦横が回転している写真を直します

3番が効きます。工事前の写真の混入は、目で見ても判断が難しいことがあります。撮影日時という機械で読める手がかりを使うほうが確実です。

Step5

AIに処理させる

写真1枚ごとに、次を判定させます。

処理内容
種別の判定外観/エントランス/共用部/玄関/居室/キッチン/浴室/洗面/トイレ/収納/バルコニー/眺望/設備/周辺環境/間取り図
品質の判定ぶれ、暗さ、傾き、指の写り込み
写り込みの検出人物、表札、郵便物、宅配ボックスの名前、私物、他社の看板、車のナンバー
キャプション案その写真が何を写しているかの短い説明
掲載可否の候補上の結果から、掲載可・要確認・不可の3段階

そのうえで、物件全体について紹介文の下書きを作らせます。

設備の有無を写真から判定させないでください。 「この写真から食洗機がありそう」という判定は、掲載可否の判断材料にはなっても、紹介文に書く根拠にはなりません。紹介文の設備は物件データベースの値だけを使います。

Step6

指示内容を固定する

あなたは賃貸物件の掲載担当を補佐する担当者です。
物件の写真と、物件データベースの条件を渡します。
写真の仕分けと、紹介文の下書きを作ってください。

【厳守事項】
- 紹介文に書く数値と設備は、下の物件データの値だけを使ってください。
  写真から読み取った内容を数値や設備として書かないでください。
- 徒歩分数、面積、築年、賃料を自分で計算したり言い換えたりしないでください。
- 写真に人物、表札、郵便物、宅配ボックスの名前、車のナンバー、
  他社の看板が写っている場合は、掲載可否を「不可」にし、
  何が写っているかを issues に書いてください。
- 同じ部屋の写真で、内装の状態が他の写真と明らかに違うものがある場合は、
  掲載可否を「要確認」にし、理由に「工事前の可能性」と書いてください。
- 写真の内容を誇張しないでください。
  「開放感あふれる」「圧倒的な採光」のような表現を使わないでください。
- 眺望の写真について、周辺の建物が今後変わらないことを示す表現を書かないでください。
- 紹介文は300字以内。断定できないことは書かないでください。

【物件データ】
{property_data}

【掲載順の定義】
{photo_order}

【写真】
{images}

「写真から読み取った内容を数値や設備として書かない」の1行が、この構成でもっとも重要です。 画像を扱える生成AIは、写真を見て「広々とした12畳ほどのリビング」と書きます。物件データの面積と食い違えば、不当な表示につながります。

Step7

出力形式を固定する

{
  "property_id": "",
  "photos": [
    {
      "file": "",
      "category": "",
      "quality": "good | blurry | dark | tilted",
      "issues": [],
      "taken_at": "",
      "before_renovation_suspected": false,
      "usable": "可 | 要確認 | 不可",
      "reason": "",
      "caption": "",
      "order": 0
    }
  ],
  "missing_categories": [],
  "listing_draft": "",
  "used_property_fields": []
}

missing_categories は、掲載順の定義にあるのに写真が無い種別です。「浴室の写真がない」と分かれば、再撮影の指示が出せます。 掲載してから気づくと、撮り直しに再訪が必要になります。

used_property_fields には、紹介文で使った物件データの項目名を入れさせます。ここに無い数値が紹介文に出てきたら、写真から推測した数値です。機械的に検出できます。

Step8

システムへ連携する

確認用のシートに、写真の一覧(サムネイル・種別・可否・理由・キャプション)と紹介文の下書きを出します。掲載担当はこの画面だけを見て確認します。

出し先内容
確認用シート写真の一覧、除外候補、並び順、キャプション、紹介文の下書き
物件フォルダ掲載用に並べ替えた画像(連番のファイル名)
再撮影の依頼不足している種別を、撮影した担当者へ通知

CMSとポータルへの登録は自動化しません。 掲載は対外的な広告であり、登録した時点で責任が発生します。担当者の確認を経てから登録します。

Step9

人が確認する

全件、人が確認します。

特に次の3点は、人が見ないと判断できません。

  1. 他の建物の写真が混ざっていないか … 混ざっていた場合、規約上の扱いを確認する必要があります
  2. 工事前の写真でないか … 撮影日時とリフォーム完了日で候補は絞れますが、最終判断は人が行います
  3. 紹介文の内容が物件データと合っているか … 使った項目名の一覧と突き合わせます

確認を速くするための設計が要ります。

  • 「不可」「要確認」の写真を先頭にまとめる
  • 写り込みが検出された箇所を、写真の上に印で示す
  • 紹介文の中で、物件データから取った数値に色を付ける
  • 不足している種別を大きく表示する
Step10

例外に対処する

起きること対応
人物や表札が写っている掲載不可にする。自動で加工して掲載しない
同じ部屋で内装の状態が違う写真がある要確認にする。撮影日時とリフォーム完了日を並べて人へ回す
他の物件の写真が混ざっている物件番号のフォルダ運用で防ぐ。判定で「間取りが他の写真と違う」場合は要確認
写真が極端に少ない(5枚未満)紹介文を作らず、再撮影を依頼する
間取り図が写真として混ざる前処理で分離する。間取り図から数値を読ませない
完成予想図やイメージ画像が含まれる要確認にする。使う場合はその旨の明示が必要
眺望の写真に隣家の窓が写っている要確認にする。周辺の住人が特定できる写真を掲載しない
物件データが未登録で条件が取れない紹介文を作らない。空欄を推測で埋めない
判定の結果が明らかにおかしい(浴室を居室と判定)掲載担当が直した結果を記録し、判定の指示文を見直す
Step11

記録を残す

  • 撮影した写真の原本と撮影日時
  • AIの判定結果(種別・可否・理由)
  • 掲載担当が変更した点(可否の変更、並び順、文面)
  • 実際に掲載した写真と掲載開始日
  • 差し替え・削除した写真とその理由

4番目と5番目は、規約上の指摘を受けたときに経緯を示す材料になります。 掲載期間中にどの写真を使っていたかを、後から確認できる状態にしてください。

写真には入居者や近隣の情報が写り込むことがあります。保管場所の閲覧範囲を、掲載担当と営業に限定します。

04実装レベルの3段階

最小構成:生成AIの画面に写真を貼り付けて仕分けさせ、結果を手で反映する / 仕分けの判断
半自動化:フォルダ監視 → 判定 → 確認用シートへ出力 → 人が確認して登録 / 仕分け・並べ替え・下書き
本格構成:上記+CMSへの下書き登録+再撮影依頼の自動送信+掲載後の写真差し替え履歴の管理 / 登録の直前まで

半自動化で効果の大半が出ます。 25分が9分程度になります。本格構成にしてもCMSへの登録は人が承認するため、時間の差は大きくありません。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
5 名
月間件数
200 件
1件あたり現在時間
25 分
1件あたり導入後時間
9 分
現在  200件 × 25分 ÷ 60 = 83.3 時間/月
導入後 200件 × 9分 ÷ 60 = 30 時間/月
月間削減時間
53.3h
削減率
64%
年間削減時間
640h
年間金額換算(時間単価2,800円)
179万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 月50件以上の物件を自社サイトやポータルへ掲載しており、1物件あたり20枚以上の写真を扱う会社。掲載担当が営業と兼務で、掲載までに日数がかかっている場合。
向いていない
  1. 掲載が月数件で、担当者が1名で回せている場合。写真の撮影から掲載までを外部に委託している場合。

07最小構成で試す方法

  1. 直近で掲載した物件を3件選び、その写真をすべて用意する(30枚前後 × 3)
  2. 画像を扱える生成AIの画面に、10枚ずつ貼り付ける
  3. 「それぞれの写真が何を写したものか」「掲載に使えない要素が写っていないか」を判定させる
  4. 掲載担当が、実際の仕分け結果と突き合わせる
  5. 物件データを貼り付けて紹介文を作らせ、数値が物件データと一致しているかを確認する

5番を必ずやってください。 数値の食い違いが出るなら、プロンプトの縛りを強める必要があります。

判断の目安は次のとおりです。

3件の結果判断
種別の判定が9割以上正しく、写り込みも拾えた半自動化に進む
種別は正しいが写り込みを見落とす検出させる対象を具体的に列挙する(表札、郵便物、宅配ボックスの名前など)
種別の判定が外れる写真の撮り方が揃っていない可能性がある。撮影のルールを先に決める

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
紹介文に写真から推測した数値が入る物件データの項目名を出力させ、そこに無い数値を機械的に検出する
写り込みを見落とす検出対象を具体的に列挙する。検出されたら「不可」に固定する
工事前の写真が掲載される撮影日時とリフォーム完了日を比べる。日時が無い写真は要確認にする
連写で同じ写真が何枚も処理される前処理で似た画像をまとめる。費用に直結する
種別の判定が安定しない撮影の順番と構図のルールを決める。撮る側を揃えるほうが早い
画像の費用が想定より高い判定用に縮小する。1物件あたりの上限枚数を決める
誇張した表現が紹介文に入る使わない表現を列挙する。掲載前に人が確認する
掲載後に規約上の指摘を受ける使用した写真と掲載期間の履歴を残す

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 物件の写真、物件の条件、所在地。写真には前の入居者や近隣住民の情報が写り込むことがあります。

  1. 写り込んだ個人情報 … 表札、郵便物の宛名、宅配ボックスの名前、車のナンバー、洗濯物などが写ることがあります。検出して掲載しない運用にしてください。自動で塗りつぶして掲載する構成は作らないでください。 消し残しに気づけません
  2. 室内に残った私物 … 退去前の撮影では前の入居者の私物が写ります。掲載の可否は撮影時の承諾の範囲によります。撮影のルールとあわせて決めてください
  3. 外部AIへの入力 … 写真と物件データが外部のサービスへ渡ります。入力を学習に使わない設定または契約のサービスを選びます
  4. 表示のルール … 写真の使い方、完成予想図の扱い、徒歩分数の算出には業界の自主ルールがあります。判断をAIに任せず、該当しそうなものを人へ回す設計にしてください。 掲載数が管理できる件数を超えると、取引できない物件が残る原因になります
  5. アクセス権限 … 写真の保管場所を掲載担当と営業に限定します
  6. 自動実行してよい範囲 … 仕分け、並べ替え、下書きの作成までです。CMSとポータルへの登録は人が行います

誤りが起きた場合のリスクは、掲載してはいけない写真の公開、実際と違う内容の広告、個人情報の流出です。掲載は取り消せますが、見られた事実は取り消せません。

10まず何から始めるか

1週目:撮影と保管のルールを決める

物件番号でフォルダを分ける、撮影の順番を決める、退去前後で分けて保存する、の3つを決めます。この3つだけで、仕分けの手間が目に見えて減ります。

2週目:3件で判定を試す

過去の物件3件で、種別の判定と写り込みの検出を試します。見落としがあれば、検出対象の列挙を足します。

3〜4週目:半自動化を組む

フォルダ監視から確認用シートの作成までを組み、掲載担当1名が2週間使います。25分が何分になるかと、紹介文をどれくらい直しているかを記録します。

2か月目以降: 全店舗に広げます。掲載担当が「不可」から「可」に戻した写真、逆に「可」から外した写真を月次で見直し、判定の指示文を調整します。並行して、不足していた写真の種別を集計し、撮影のルールに反映します。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-09-15/最終更新:2026-09-15
確認した内容情報源確認日
不動産の表示に関する公正競争規約施行規則で、宅地・建物の写真または動画は取引するものを表示すること、例外として他の建物の写真を用いる場合は他の建物である旨などの明示が必要であること。完成予想図等はその旨を明示して用いること。徒歩による所要時間は道路距離80メートルにつき1分として算出し、1分未満の端数は1分とすること。おとり広告の発生原因として管理能力を超えた物件数の広告が挙げられていること不動産公正取引協議会連合会:不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則(全文)2026-09-15
Gemini API が画像を入力として扱え、画像の説明づけ・分類・画像に対する質問への回答に使えること。画像はURL、埋め込みデータ、ファイルAPIでのアップロードで渡せることGoogle AI for Developers: Image understanding2026-09-15

物件管理システムからの条件の取り出し方式は製品によって異なります。この部分は利用環境に応じた個別確認が必要です。 個々の広告が表示規約に適合しているかどうかは、各地区の不動産公正取引協議会の規約と運用に照らして判断してください。

実装ステータス:構成例。 公開情報に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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