Activepiecesかn8nか|社内の自動化基盤を選ぶ軸

Activepiecesかn8nか|社内の自動化基盤を選ぶ軸

「現場から、自動化の道具をオープンソースで自社のサーバーに立てたいと相談された。n8n のほかに Activepieces という名前も挙がっているが、何を見て選べばよいのか」「部署ごとに別々の自動化サービスを契約していて、そろそろ社内の標準を決めたい」——情シスやAI導入の担当者から、こうした相談が増えています。自分たちで動かせて、ソースも公開されている自動化の基盤は、ここ数年で選択肢が増えました。そのぶん、どれを選んでも同じに見えてしまうのも無理はありません。ただ、選ぶ軸は機能の多さではありません。本当は、ライセンスの条件、自社で動かす手間、現場に許す権限、AIのステップから外に出るデータの4つで選ぶものです。この記事では、Activepieces を中心に、n8n と、すでに使っているクラウド型の自動化サービスを並べ、社内の標準を決める軸を2026年10月時点の公式情報で整理します。


カメ先生カメ先生

オープンソースの自動化の道具は、無料で自由に使えるものだと思われがちなんだ。でも実際には、どの部分がどの条件で使えるかは製品ごとにかなり違うんだよ。


カメ子カメ子

ソースが公開されていても、本番で使う機能の一部は有償の条件だったりする、ということですか。


カメ先生カメ先生

そう。それに自社で動かせば、更新も止め方も記録も、全部社内の仕事になる。AIのステップを入れれば、どのモデルにデータが渡るかも決めなければならないんだ。


カメ子カメ子

道具の比較というより、社内でどこまで責任を持つかを決める話なんですね。


この記事のポイント
  • Activepieces は、業務アプリをつないで作業を自動化するノーコードの基盤。部品は「ピース」と呼び、AIのステップやエージェントも組み込める(2026年10月時点)
  • 公式GitHubのライセンスの文書では、企業向けの機能の部分を除いて MIT。企業向けの部分は本番での利用に有償の契約が要る別の条件
  • 自動化の部品の組み立ては現場、つなぐアプリと渡すデータの承認・本番での実行権限は情シス。取り消せない操作には人の承認を挟む

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目次

Activepiecesは何をする製品か

Activepieces は、業務で使うアプリやサービスをつなぎ、決まった作業を自動で流すための基盤です。画面の上で部品を並べて流れを組む、いわゆるノーコードの作りで、それぞれの部品は「ピース」と呼ばれます。公式GitHubの説明では、自らを Zapier のオープンソースの代替と位置づけ、AIを組み込んだ自動化を1か所で扱える基盤としています(2026年10月時点)。

部品の数は、公式GitHubの説明で数百にのぼります。提供元の説明では、部品の6割は利用者のコミュニティが作ったもので、すべての部品はソースが公開され、部品の配布の仕組みにも公開されています。AIについては、複数のAIの提供元を試せるAIの部品や、エージェントを組み立てる仕組みがあり、部品を MCPサーバーとして外部のAIの道具から呼び出せるようにする機能も案内されています。

承認を待つ、一定の時間待つ、といった処理も部品として組み込めるほか、チャットの画面や入力のフォームを起点に流れを始めることもできます。提供元のクラウドで借りて使うことも、自社のサーバーで動かすこともでき、外部との通信を断った環境で動かす構成も用意されています。

作っている会社と、国内でまだ知られていない理由

Activepieces は、Activepieces Inc. が開発しているオープンソースの製品です。公式GitHubのリポジトリは2026年10月時点で2.5万を超えるスターを集めており、開発も活発です。2026年9月末から10月中旬にかけても、0.92.1、0.92.2、0.92.3 の3つの版が公開されています。終了や名称の変更の告知は、公式サイトにも公式GitHubにも見当たりません。

それでも、日本語でこの製品を紹介した記事は、2026年10月時点でほとんどありません。確かめられる範囲で理由を挙げると、まず公式サイト、利用者向けの資料、画面の案内が英語で書かれています。日本語の画面への対応や、国内の販売代理店の案内も見当たりませんでした。料金の案内も英語で、米国の通貨で示されています。日本語で使えるかどうかは、画面の表示だけでなく、日本語の業務アプリとつなぐ部品があるか、日本語の文面をAIのステップで扱ったときの結果が使えるかの両方で、試用の段階で確かめる必要があります。

もう一つは、同じ種類の道具として n8n がすでに国内で知られていることです。自社で動かせる自動化の基盤を探す人の多くは、まず n8n にたどり着き、そこで比較を終えてしまいます。ただ、後で見るように、両者はライセンスの考え方が異なり、社内の標準を決める立場からは、比べておく価値のある違いがあります。n8n そのものの詳しい解説は別の記事に譲り、この記事では比較の相手として1列で扱います。

自動化の基盤を「社内の標準」として決める場面が増えた

自動化の道具は、もともと個人や部署が手軽に試すものでした。マーケの担当がフォームの回答を表計算に流す、営業企画が顧客管理の更新を会話の道具に通知する、といった使い方です。部署ごとに別の自動化サービスを契約し、それぞれの担当が自分の資格でつないでいる会社も少なくありません。この段階では、誰がどの流れを動かしているかを、情シスが把握していないことが普通でした。困ったことが起きても、影響は1つの部署の中で収まっていたからです。

そこにAIのステップが加わり、状況が変わりました。問い合わせの文面をAIに分類させて担当に振り分ける、議事録をAIに要約させて顧客管理に書き込む、といった流れが、現場の手で簡単に作れるようになったのです。自動化の流れの中を、社内のデータと顧客の情報が通り、その一部がAIの提供元に渡るようになると、部署ごとの判断に任せておくわけにはいかなくなります。

こうして、情シスやAI導入の担当が「社内で使ってよい自動化の基盤はこれ」と決める場面が増えています。その候補として、ソースが公開され、自社で動かせる Activepieces や n8n が挙がるのは自然な流れです。ただし、自社で動かせることは利点であると同時に、運用の責任がまるごと社内に移ることでもあります。

比べる3つと、比べる6つの軸

この記事で比べるのは、次の3つです。1つ目は Activepieces、2つ目は n8n、3つ目は Zapier のように提供元のクラウドで借りて使う自動化サービスです。多くの会社では、3つ目をすでにどこかの部署が使っているはずです。

比べる軸は、機能の数や部品の数ではありません。社内の標準を決める立場から見て、後で困るかどうかを分ける6つの軸に置きます。ライセンスと商用利用の条件、自社で動かすか借りるか、部品を誰が足せるか、AIのステップからどのモデルにデータが渡るか、権限と記録、止め方の6つです。

機能の差は、どの道具も追いつき合うので、半年もすれば変わります。一方で、ライセンスの条件や、運用の責任の置き場所は、一度決めると簡単には変えられません。社内の標準を決めるときは、変わりにくいほうの軸を先に見るのが鉄則です。

もう一つ、比べる前に決めておきたいのが、社内の標準を1つに絞るかどうかです。部署ごとに使い慣れた道具を残し、扱うデータの重さで使ってよい道具を分ける、という決め方もあります。たとえば、顧客の情報や社内の機密を扱う流れは自社で動かす基盤に限り、公開されている情報だけを扱う流れは借りて使うサービスでもよい、という線です。1つに絞るより、データの重さで使い分けを決めるほうが現場の反発は少ないことも多いので、6つの軸で比べる前に、標準を何本立てるかを決めておきます。

3つを並べて比べる

6つの軸で、3つの選択肢を並べます。製品の細かな仕様は版ごとに変わるため、ここでは社内の判断に効く性質だけを書いています。

比べる軸Activepieces の場合n8n の場合借りて使う自動化サービス(Zapier など)
ライセンスと商用利用企業向けの部分を除いて MIT。企業向けの部分は本番での利用に有償の契約が要る提供元が独自に定めた利用条件。社内の業務での利用などに限り、機能そのものを売る使い方に制限利用規約に基づくサービスの契約。ソースは公開されていない
自社で動かすか借りるかどちらも選べる。料金の考え方は同じどちらも選べる借りるだけ
部品を誰が足せるか社内で部品を作れる。コミュニティの部品も多い社内で部品を作れる提供元が用意した連携が中心
AIのステップのデータの行き先選んだAIの提供元。有料の版から自社の鍵を持ち込める選んだAIの提供元(詳しくは n8n の記事)サービスの提供元と、その先のAIの提供元
権限と記録SSO・役割は有料の版、独自の役割と監査の記録は最上位の版版によって異なる(詳しくは n8n の記事)契約の種類によって異なる
止め方自社で動かせば、止めるのも社内の仕事自社で動かせば、止めるのも社内の仕事契約と利用者の停止が中心

表から見えるのは、Activepieces と n8n の違いが、機能よりライセンスの考え方に大きく出ることです。一方で、借りて使うサービスと比べると、自社で動かす2つは、運用の責任が社内に移るという点で共通しています。次の節から、軸ごとに判断のポイントを見ていきます。

ライセンスはMITの部分と商用の部分に分かれている

Activepieces の公式GitHubのライセンスの文書を読むと、リポジトリの中身が2つに分かれていることが分かります。企業向けの機能を収めた2つのフォルダ(どちらも ee という名前)を除く部分は、MIT のライセンスで提供されています。MIT は、著作権の表示を残せば、複製・改変・配布・商用での利用まで広く認める、制限の少ない条件です。

一方、企業向けの部分には、別の商用のライセンスが付いています。その条件では、開発と試験の目的であれば契約なしに複製・改変できますが、本番で使うには、企業向けの規約への同意と、利用者の数に合った有効なライセンスが必要とされています。企業向けの部分を改変した場合も、その改変を使えるのは有効なライセンスがあるときだけです。

比べる相手の n8n は、提供元が独自に定めた利用条件でソースを公開しています。公式ドキュメントの説明では、社内の業務の目的などでの利用を認めつつ、n8n の機能が価値の中心となる製品やサービスを売る使い方に制限を設けています。条件の文書は改訂が続いており、ページによって表現も違うため、どちらを選ぶ場合も、決める時点の原文を法務と一緒に読むことが欠かせません。特に、自動化の仕組みをグループ会社や取引先に提供する予定がある会社は、この違いが判断を分けます。

「自社で動かせる」と「無料で使える」は別の話

オープンソースの自動化の基盤を検討するとき、最も多い誤解は、自社で動かせば無料で全機能が使える、というものです。Activepieces の料金の案内では、自社で動かすことはすべての版で選べるとされています。そのうえで、料金は動かす場所ではなく、使う機能と規模で決まり、自社で動かしてもクラウドで借りても料金の考え方は同じだと説明されています(2026年10月時点)。

社内の標準として使ううえで欠かせない機能の多くは、有料の版に置かれています。料金の案内によれば、自社のAIの鍵の持ち込みは2段目の版から、SSO と標準の役割は3段目の版から、独自の役割、利用者の自動の登録と削除、監査の記録、外部の鍵の保管庫との連携は最上位の版に含まれます。外部との通信を断った環境での構成は、企業向けの個別の契約で扱われます。

費用の増え方も確かめておきます。Activepieces の料金は、実行の回数に応じたクレジットで数える形で、1回の実行はステップの数に関係なく1クレジットとされています。ただし、AIのステップは通常のステップより多く消費すると案内されています。版ごとに利用者の人数の上限もあります。費用は、自動化の実行の回数、AIのステップの多さ、使う人数の3つで増えていく、と考えておくのが妥当です。

自社で動かすか、借りるか

自社で動かす最大の利点は、データが自社の管理の外に出ないことです。顧客の情報や社内の文書を扱う自動化を、自社のサーバーの中だけで完結させられれば、外部のサービスにデータを預ける審査の手間を減らせます。Activepieces の公式の説明では、接続の資格情報は保存するときに暗号化され、ステップを実行している間だけ作業用の環境で戻される仕組みだとされています。

その代わり、動かし続けるための仕事が、すべて社内に残ります。Activepieces の公式GitHubでは、2026年9月30日から10月12日までの約2週間に3つの版が公開されていました。更新の頻度が高いということは、修正が早く届く一方で、追いかける手間も大きいということです。版を上げる担当、上げる前に試す環境、上げた後に自動化が止まっていないかを確かめる方法を、導入の前に決めておく必要があります。

借りる場合は、こうした運用の多くを提供元に任せられますが、データは提供元のクラウドを通ります。どちらを選ぶかは、扱うデータの重さと、運用を担える人がいるかで決めます。運用を担う人の名前が埋まらないなら、自社で動かす選択は見送るのが安全です。自社で動かす場合に残る役割の詳しい整理は、n8n を扱った記事でも触れています。

部品を誰が足せるか

自動化の基盤の価値は、つなげるアプリの数で決まる面があります。Activepieces では、足りない部品を社内の開発者が作って足すことができ、コミュニティが作った部品も数多く公開されています。現場の要望に合わせて、社内の業務システムとつなぐ部品を作れるのは、借りて使うサービスにはない強みです。

一方で、部品は社内のデータに触れるプログラムです。コミュニティが作った部品を使うときは、誰が作り、どれだけ保守されているかを確かめる必要があります。社内で作る部品も、作った人が異動すれば保守が止まります。どの部品を社内で使ってよいかの一覧を情シスが持ち、新しい部品を足すときは審査を通す、という流れを作っておきます。

審査で見る点は多くありません。その部品がどのアプリに、どの権限でつながるか。受け取ったデータを、つなぎ先のアプリ以外のどこかへ送っていないか。最後に手が入ったのはいつで、誰が保守しているか。この3点を一覧の欄にしておけば、情シスの担当が替わっても同じ物差しで判断できます。基盤の版を上げたときに部品が動かなくなることもあるため、社内で作った部品は、版を上げる前の試験の対象に必ず含めます。

ここで線を引いておきたいのは、部品を組み合わせて流れを作るのは現場、部品そのものを足すのと、つなぐ先のアプリを承認するのは情シスという役割の分け方です。現場が自由に流れを組めることが、ノーコードの基盤の価値です。その自由を保つためにも、土台になる部品とつなぎ先は、情シスが絞っておく必要があります。

AIのステップからどのモデルにデータが渡るか

自動化の流れにAIのステップを入れると、そのステップに渡したデータは、選んだAIの提供元に送られます。Activepieces の公式サイトでは、Anthropic、OpenAI、AWS の Bedrock、Google の Gemini などの提供元を選べると案内されています。料金の案内によれば、自社で契約したAIの鍵を持ち込めるのは2段目の版からです。

社内の標準として決めるときは、どのAIの提供元を、どの契約の条件で使うかを情シスが決めます。自社で契約した鍵を持ち込めば、学習に使わないといった条件を、自社とAIの提供元の契約で確かめられます。鍵を持ち込まない使い方の場合に、AIの処理がどの経路で、どの提供元の条件で行われるかは、公開されている資料からは細部まで確かめられなかったため、契約の前に提供元に書面で確かめる項目になります。

あわせて、AIのステップに渡すデータの範囲も決めておきます。問い合わせの文面を分類するだけなら、氏名や連絡先を渡す必要はありません。AIに渡す前に項目を絞るステップを、流れの中に必ず置くという決まりを作っておくと、現場が組む流れでも、渡しすぎを防ぎやすくなります。

部品が外部のAIから呼ばれる入口になる

Activepieces の公式GitHubでは、部品を MCPサーバーとして公開し、外部のAIの道具から呼び出せるようにする機能が案内されています。社内のAIの助手から、自動化の部品を通じて業務のアプリを操作できるようになる、ということです。

これは便利な反面、自動化の基盤が、外部のAIから社内のアプリへの入口になることを意味します。人が組んだ流れは、どの順で何をするかが決まっていますが、AIが部品を呼び出す場合は、何を呼ぶかをAIが選びます。どの部品を呼び出せるようにするか、どのAIの道具からの呼び出しを認めるか、呼び出しの記録をどこに残すかを、有効にする前に情シスが決めます。

有効にした後も、呼び出せる部品の一覧を定期に見直すことが要ります。現場が新しい流れや部品を足すたびに、外部のAIから届く範囲も広がっていくからです。MCPで外部とつなぐときの確認項目そのものは、別の記事で整理しています。この記事で押さえたいのは、自動化の基盤を選ぶとき、人が組む流れとAIが呼ぶ入口の両方を、同じ権限の考え方で管理できるかを見ておくことです。

権限と記録:誰の資格で動くか

社内の標準にするなら、誰が何をできるかを分けられることが前提になります。Activepieces の公式の説明では、役割は管理者・編集者・閲覧者を既定とし、独自の役割を作ることもでき、プロジェクトの単位で割り当てるとされています。SSO は Google、GitHub、SAML(Okta や Entra ID など)に対応し、利用者の自動の登録と削除にも対応すると案内されています。

記録については、自動化、フォルダ、接続、利用者の変更の記録を残すと説明されています。ただし、料金の案内では、独自の役割と監査の記録は最上位の版の機能です。無料の版や下位の版で社内の標準を始めると、誰がいつ流れを変えたかを後から追えないことになりかねません。

もう一つ見ておきたいのが、自動化が誰の資格でつなぎ先のアプリを操作するかです。現場の担当者が自分のアカウントでつなぐと、その人が異動したり退職したりしたときに、流れが止まるか、逆に止められなくなります。つなぎ先の資格情報は、個人ではなく業務用のアカウントで持ち、外部の鍵の保管庫で管理する形が理想です。Activepieces の公式の説明では、1つの自動化が別の自動化のファイルを読めないよう分けられているとされていますが、どの接続をどのプロジェクトで使えるかは、運用で絞る必要があります。

取り消せない操作には人の承認を挟む

自動化の流れの中で、最も気をつけるべきなのは、取り消せない操作です。顧客へのメールの送信、データの削除、支払いの実行、外部への公開。AIのステップの判断を受けてこうした操作が自動で走ると、間違いに気づいたときにはもう戻せません。

Activepieces では、承認を待つ処理を部品として流れに組み込めると案内されています。社内の標準として決めるときは、次の順で、取り消せない操作の前に人の承認を挟む決まりを作ります。

STEP1
取り消せない操作を洗い出す
送信・削除・支払い・外部への公開など、実行した後に戻せない操作を、つなぎ先のアプリごとに一覧にする。
STEP2
承認を必須にする
一覧にある操作の直前には、承認を待つ部品を必ず置く決まりにする。AIのステップの結果を受ける操作は特に例外を作らない。
STEP3
承認する人を決める
流れを組んだ本人ではなく、業務の責任者を承認者にする。不在のときの代わりも決めておく。
STEP4
記録を残す
誰がいつ何を承認したかを残す。監査の記録が使えない版なら、承認の記録を別の場所に書き出す。

この決まりは、道具の設定だけでは守れません。流れを本番で動かす前に、取り消せない操作の前に承認があるかを情シスが確かめる工程を、公開の手順に入れておきます。現場が組んだ流れを、情シスの確認を経てから本番で動かす、という線が、自由に組めることと安全に動かすことを両立させます。

止め方と畳み方

自動化の基盤は、入れるときより、止めるときに困ることが多い道具です。動いている流れが何本あり、それぞれが何をしているかを誰も把握していなければ、基盤を入れ替えることも止めることもできません。次のような状態は、社内の標準にする前に避けておきたいものです。

  • どの流れが何をしているかの一覧がなく、作った人しか分からない
  • つなぎ先の資格情報が個人のアカウントで、その人が異動すると止まる
  • 版の更新を誰も担当しておらず、古い版のまま動き続けている
  • AIのステップに渡すデータの範囲が流れごとにばらばらで、誰も確かめていない
  • 基盤を止めたときに、どの業務が手作業に戻るかを誰も知らない

止め方として決めておくのは、流れを1本ずつ止める手順、基盤ごと止める手順、止めたときに手作業に戻す業務の一覧の3つです。止める手順を書けない流れは、本番で動かさないという決まりにしておくと、流れの数が増えても管理が崩れません。基盤を別の製品に移すときに、流れを書き出せる形かどうかも、試用の段階で確かめておきます。

社内の標準に決める前の確認項目

最後に、Activepieces を含む自動化の基盤を社内の標準に決める前に、情シスが確かめる項目を一覧にします。試用の段階で、実際の業務の流れを1〜2本組んで確かめるのが確実です。

  • ライセンスの原文を法務と読み、使う機能がどの条件の部分に入るかを確かめたか
  • 社内の標準として必要な機能(SSO・役割・監査の記録)が、契約する版に含まれているか
  • 自社で動かす場合、版の更新・試す環境・止まったことに気づく方法の担当が決まっているか
  • コミュニティの部品と社内で作る部品を、使ってよい一覧と審査の流れで管理できるか
  • AIのステップで使う提供元と、その契約の条件(学習に使うか)を確かめたか
  • AIに渡す前に項目を絞るステップを、流れの決まりに入れたか
  • 外部のAIから部品を呼び出せる機能を、有効にするかどうか決めたか
  • 取り消せない操作の前に、承認を待つ部品を置く決まりがあるか
  • つなぎ先の資格情報を、個人ではなく業務用のアカウントで持てるか
  • 流れの一覧と、止めたときに手作業に戻す業務の一覧を作れるか

すべての項目に答えが出てから、社内の標準として決めます。答えの出ない項目が多いなら、まずは借りる形で小さく始め、運用の担当が決まってから自社で動かすことを検討しても遅くありません。

まとめ

Activepieces は、業務アプリをつないで作業を自動化する、ソースが公開されたノーコードの基盤です。公式GitHubのライセンスの文書では、企業向けの部分を除いて MIT ですが、社内の標準に必要な権限や記録の機能の多くは有料の版に置かれています。n8n や借りて使うサービスと比べるときは、機能の数ではなく、ライセンスの条件、自社で動かす手間、現場に許す権限、AIのステップから外に出るデータの4つで選びます。流れを組むのは現場、つなぐアプリと渡すデータの承認、本番での実行権限は情シス。取り消せない操作には人の承認を挟む。この線を決めてから、社内の標準を選んでください。

  • 製品の機能・ライセンス・料金の考え方は、Activepieces の公式サイト、料金の案内、公式GitHub(説明・ライセンスの文書・リリース)を2026年10月16日に確かめた範囲に基づきます。機能や条件は版ごとに更新されるため、利用前に最新の原文を確かめてください
  • n8n の利用条件は、n8n の公式ドキュメントの記載に基づく概略です。ライセンスの解釈は、実際の使い方に合わせて法務の担当者と確かめてください

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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