内部対策はどこから手を付けるか|効く順に並べる基準

内部対策はどこから手を付けるか|効く順に並べる基準

「内部対策の項目を一覧にしたら90行を超えた。上から順に潰していける分量ではない」「速度を直したのに、順位も流入も動かなかった」。——サイトの改修を情報システム部門に頼む前の打ち合わせで、マーケの担当者から出てくる言葉です。手が止まるのは、項目が多いからではありません。検索エンジン側が「気にしなくてよい」と書いている項目まで、同じ重みで一覧に並んでいるからです。この記事では、内部対策を効く順に並べるための物差しと、当たっていく順番を整理します。


カメ先生カメ先生

内部対策は上から順に全部やるものだと思われがちですが、手引きを出している検索エンジン側が、そこに並ぶ項目のいくつかを気にしなくてよいと書いています。一覧は網羅の順で並んでいて、効く順では並んでいません。


カメ子カメ子

効く順というのは、順位が上がりやすい項目から、ということですか。


カメ先生カメ先生

上がりやすさだけでは決まりません。直すのにかかる手間と、間違えたときに壊れる範囲を一緒に見ます。壊れる範囲が広い項目は、効き目が小さくても先に現状を記録しておく価値があります。


カメ子カメ子

効き目の大きさと、壊れやすさは別の物差しということですね。


この記事のポイント
  • 内部対策の一覧は網羅の順に並んでいて、効く順には並んでいない
  • 順番は影響範囲・直す手間・壊すリスクの3つで決める。3つ目を落とすと事故になる
  • 一覧の突合や重複の抽出は機械のほうが速い。どのページが事業のどこに効くかは、サイトの中に書いていない

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目次

内部対策の一覧は、効く順には並んでいない

社内に配られる内部対策のチェックリストは、たいてい網羅のために作られています。分類の順、あるいは思いついた順に並んでいて、そのサイトで効く順に並べ直された形にはなっていません。上から順に潰そうとすると、効きの小さい項目に最初の1か月を使うことになります。

もうひとつの問題は、終わらないことです。項目が90行あるとして、毎月3行ずつ直しても2年半かかります。その間にサイトは更新され、新しい行が増えます。全部やるという構えでいるかぎり、直したかどうかを確かめる場がいつまでも来ません。順番を決めるというのは、上位のいくつかに絞って、そこだけは確かめきると決めるということです。

なお、個々の項目のやり方は本記事では扱いません。内部リンクの張り方、構造化データの確かめ方、表示速度の2種類の数字の読み分け、遅延読み込みの落とし穴、巡回の指示が落ちたときの挙動、折りたたみ表示の扱い。これらはそれぞれ独立した記事で書いています。ここで書くのは、それらのどれから当たるかという並べ方だけです。

検索エンジン側が「気にしなくてよい」と書いている項目

順番を決める前に、一覧から落としてよい行があります。検索エンジンが公開している基本の手引きには、重要でないこととして明記されている項目がいくつも並んでいます。推測ではなく、手引きにそう書いてあるという事実です。

  • キーワードのメタタグは利用されない、と手引きに明記されている
  • ドメイン名やURLパスの中のキーワードは、パンくずに表示される以上の効果はほとんどないとされている
  • 上位に表示させる目的では、コンテンツの長さだけを調節しても無意味だと書かれている
  • 複数のURLから同じ内容にアクセスできても問題はなく、気にする必要はないとされている
  • 見出しを意味の順番どおりに並べることは読み上げには有用だが、検索にとっては順番どおりでなくても問題ないとされている

同じ手引きは、検索結果での存在感を高めるには魅力的で役立つコンテンツを作成することが他のどの方法よりも有効だ、とも書いています。ページの体験に関する公式の説明も、体験が平均を下回るコンテンツも含め、常に最も関連性の高いコンテンツが表示されるように設計されているとしています。内部対策は、中身が足りている前提の上乗せだという位置づけがここではっきりします。中身が無いページの内部対策は、そもそも順番の外です。

順番を決める3つの物差し

残った項目に順番を付けます。使う物差しは3つだけです。影響範囲、つまりその直しが何本のページに効くか。直す手間、つまり誰が何日かければ終わるか。壊すリスク、つまり間違えたときにどこまで巻き込むか。この3つを1行ずつ数字か記号で埋めて、並べ替えます。

物差し何を数えるか高いときの扱い落としがちな点
影響範囲検索の入口になっているページの本数上に置くサイト全体のページ数で数えてしまう
直す手間直す人の種類と、待ち時間を含めた日数小さいものを先に片づける依頼から着手までの待ち時間を数えない
壊すリスク間違えたときに影響が及ぶページの本数と、戻すまでの日数先に現状を記録してから触る小さな設定変更ほど記録を取らない
STEP1
項目を1行ずつに割る

「速度改善」のような大きな行は、画像の圧縮、読み込みの順番、外部から呼ぶ部品の削減、といった作業単位まで割ります。割らないと物差しが当てられません。

STEP2
3つの物差しを埋める

影響範囲は本数、直す手間は日数、壊すリスクは高中低の3段で埋めます。分からない行は空欄のままにし、埋められない理由を書きます。

STEP3
事業の列を1つ足す

そのページが商談や問い合わせにどう効くかを、人が書き足します。この情報はサイトの中には無いので、機械には出せません。

STEP4
上から3つだけ着手する

並べ替えたら、今期に触るのは上から3つまでと決めます。残りは次の並べ替えのときにもう一度見ます。

物差し1:影響範囲は「ページ数」ではなく「入口の数」で見る

全ページに効く変更だと聞くと、影響範囲が大きいように思えます。しかし、そのサイトのうち検索の入口になっているのが20ページなら、検索の観点で効く先は、全ページではなく20ページです。テンプレートを触る作業は手間も確認も全ページ分かかるのに、効き先は入口の数で頭打ちになります。

数え方はひとつに決めておきます。直近3か月に検索から人が入ってきたページの本数。これがそのサイトの「入口の数」です。総ページ数ではありません。総ページ数と入口の数が10倍以上ちがうサイトでは、全体に効く施策より、入口の20本を厚くするほうが早いことが多いものです。

ただし、これから入口にしたいページは別に数えます。公開したばかりで、まだ検索に出ていないページ群です。この場合は「入口にしたいページの本数」を別の列に書き、現状の入口とは分けて並べます。混ぜると、既存の入口を守る作業と新しい入口を作る作業が同じ列で競い合い、どちらも中途半端になります。

物差し2:直す手間は、誰が直すかで変わる

同じ項目でも、直す人によって手間はまるで違います。段は3つで足ります。管理画面から直せるもの。テンプレートを触るもの。実装が要るもの。1段上がるごとに、必要な日数はおおむね1桁変わります。

見落としがちなのが待ち時間です。実装が要る項目を外部の会社に依頼する場合、作業そのものは半日でも、見積り、発注、着手待ち、確認で3週間かかることがあります。待ち時間のほうが作業時間より長い項目は、先に依頼だけ出しておきます。依頼を出してから、待っている間に自分たちで直せる項目を進めれば、期間は重ねられます。

もうひとつ、確認の手間を作業の手間と分けて数えます。テンプレートを1か所直す作業は10分でも、そのテンプレートを使う200ページの表示崩れを確かめるのは10分では終わりません。影響範囲が広い施策は、確認の手間も同じ幅で広がります。ここを数えていないと、着手してから予定が倍に膨らみます。

物差し3:壊すと戻せないものは、順番を上げる

3つ目の物差しが、いちばん落とされます。効き目が小さい項目は後回しにされがちですが、壊したときの影響が大きい項目は、効き目とは別に順番を上げます。上げるのは「先に直す」ためではなく、「先に現状を記録してから触る」ためです。

具体例をひとつ挙げます。索引に載せない指定と、巡回の指示ファイルの組み合わせです。公式の説明は、索引に載せない指定を効かせるには巡回の指示ファイルでページをブロックせず、クローラがページにアクセスできるようにする必要がある、としています。ブロックしていると、クローラは索引に載せない指定を認識しません。また、巡回の指示ファイルの中で索引に載せない指定を書くことは対応していないとされています。良かれと思って両方を掛けると、意図と逆の結果になります

同じ性質を持つのが、正規のページを指し示す指定、転送の設定、ページの統合です。いずれも間違えると検索から消え、消えたことに気づくまでに数週間かかります。戻すのにも同じだけの時間がかかります。これらを触る週は、触る前の状態を一覧で保存し、触った日付を残し、翌週に索引の登録状況を見る、という3点をセットにします。

1番目に当たる:見つけてもらえているか

順番の1番目は、索引に載っているかどうかです。ここが欠けていると、ほかの内部対策は全部が空振りになります。速度も、内部リンクも、構造化データも、検索結果に出ていないページには効きません。まず、入口にしたいページが索引に載っているかを本数で確かめます

載っていないページには理由が付いています。検索の管理画面は、登録されていない理由を分けて示します。実務でよく出るのは2つで、この2つは似た名前でありながら別の問題です。「検出されたが登録されていない」はページが見つかっているだけでまだ読まれていない状態、「読まれたが登録されていない」は読まれたうえで登録されなかった状態です。前者は巡回とサーバの応答の問題、後者は中身の問題で、打つ手がまったく違います。

  • サーバーの側で5xxの誤りが返っている:巡回そのものが失敗しているので、中身をいくら直しても届かない
  • 転送の連鎖が長すぎる、または輪になっている:読み込みにたどり着く前に止まっている
  • 見つからないという応答が返っている:内部リンクやサイトマップの張り先が古いまま残っている
  • 認証や権限で弾かれている:検証環境向けの設定が本番に残っていることがある
  • 中身の無いページに、見つからないという応答ではない返し方をしている:数が多いと巡回の無駄になる

巡回の量そのものは、こちらが決められるものではありません。公式の説明は、巡回の側に能力の上限と必要性の2つがあるとしています。能力の上限はサーバーに負担をかけないためのもので、接続を維持する合計時間が制限されます。必要性のほうは、ほかのサイトと比べたサイトの大きさ、更新の頻度、ページの品質、関連性で決まるとされています。更新していないサイトの巡回が減るのは異常ではなく、設計どおりの動きです。巡回を増やしたいときに探すべきは頻度を上げる指示ではなく、更新の頻度と中身の質のほうだ、というのがこの説明から読み取れる筋です。

前者が大量に出ているとき、巡回の量そのものを調整する話になりがちですが、公式の説明は、巡回の量を管理する対象を重複のないページが100万以上で週に1回更新されるサイト、重複のないページが1万以上で毎日かなり頻繁に更新されるサイト、そして管理画面でURLの大部分が検出だけで止まっているサイト、としています。多くの企業サイトはこの規模に届きません。規模に届いていないなら、巡回の量の調整は順番の下で、見るべきはサーバの応答の遅さや、内部リンクから到達できないページのほうです。

2番目に当たる:同じ中身が複数の入口から出ていないか

2番目は重複です。ただし、手引きが「複数のURLから同じ内容にアクセスできても問題はない」と書いていることは先に確認したとおりです。つまり、重複を片端から潰す作業ではありません。見るのは、こちらの指定と検索側の判断がずれている分だけです。

管理画面の表示で切り分けられます。こちらが正規のページを指定していて、検索側もそれに従っている状態は正常です。指定が無く、検索側が別のページを正規として選んだ状態は、指定を足せば済みます。問題は、こちらの指定と検索側の判断が食い違っている状態です。食い違いは、指定の書き方ではなく、2つのページの中身が近すぎることが原因のことが多いので、統合するか、書き分けるかを人が決めます。

重複が起きやすいのは、絞り込みの条件を付けた一覧、印刷用の面、同じ内容を別のカテゴリの下にも置いている構造です。内部リンクの張り直しでどちらを主にするかを示す方法もありますが、そのやり方は内部リンクの記事に譲ります。ここでは、重複の3種類のうち直すのは1種類だけだ、という順番の判断までを押さえます。

統合するか書き分けるかの判断は、2つのページが答えている問いで決めます。同じ問いに答えているなら統合し、違う問いに答えているのに使っている言葉が似ているだけなら書き分けます。判断の材料は語の重なりではなく、問いの重なりです。語だけを見て並べると、同じ語が出てくるだけの別テーマのページまで統合の対象に入ってしまいます。統合すると決めたら、消すページから残すページへ転送を1段で通し、内部リンクの張り先も同じ日に張り替えます。転送だけ通して内部リンクを古いままにすると連鎖が伸び、あとで速度と巡回の両方に効いてきます。

3番目に当たる:読み込みの速さ

3番目が速さです。読み込みの体験は3つの数字で見ます。最大の要素が表示されるまでの時間は2.5秒以内、操作してから画面が応答するまでの時間は200ミリ秒以下、表示中に画面がずれる量は0.1以下が良好とされています。いずれも読み込みの75パーセンタイルで測るのが適切なしきい値とされており、端末の種類ごとに分けて見ます。

応答の指標は2024年に入れ替わっており、それ以前の資料と名前が違います。社内に古い資料が残っていると、直す対象がずれるので確かめておきます。また、速度の数字には実際の利用者から集めたものと試験環境で測ったものの2種類があり、この2つは食い違うのが普通です。その読み分けは表示速度の記事で扱っているので、ここでは触れません。

順番として3番目に置く理由は、公式の説明が体験が平均を下回るコンテンツも含めて最も関連性の高いものが表示されるよう設計されていると書いているからです。中身が足りていないページの速度を直しても、検索の結果は動きません。速さが効いてくるのは、中身の勝負が拮抗している場面と、遅さが原因で人が離脱している場面です。後者は検索の話ではなく、成果の話として先に直す価値があります。

なお、公式が挙げている自己評価の項目は速さだけではありません。次の6点が並んでいます。順番を決めるときは、速度の3つの数字だけを見るのではなく、この6点で埋まらない列がないかを確かめます。

  • ページの主な指標は良好な状態か
  • ページは安全な方法で配信されているか
  • 内容はモバイルの端末で適切に表示されているか
  • 主要な内容を妨害する大量の広告を避けられているか
  • 煩わしい割り込みの表示を避けられているか
  • 来た人がメインの内容とそれ以外を簡単に区別できる設計になっているか

上の3つは実装の話ですが、下の3つは面の作り方の話です。広告の量、割り込みで出る案内、本文とそれ以外の区別。これらは順位のためというより、来た人が本文にたどり着けるかどうかの問題で、読み込みを1秒縮めるより効くことがあります。しかも直すのに実装が要らないことが多く、直す手間の物差しでは上位に来ます。

先に直すと、あとの作業が軽くなる項目

順番を決めるとき、効き目とは別に「あとの作業を軽くする」という基準を混ぜます。先にやっておくと、以後のすべての作業が速くなる項目が4つあります。

  1. ページの一覧を機械が読める形で持つ。以後の棚卸し、突合、抜け漏れの検出が全部この一覧の上で回せる
  2. 転送の連鎖を1段にする。速度、巡回、計測の3つに同時に効き、あとで原因を切り分けるときの雑音が減る
  3. テンプレートの見出しの階層を直す。以後に作るページすべてに効き、直す対象が増えない
  4. 開始時点の数字を保存する。これが無いと、以後に何を直しても効果を示せない

4つ目は成果物ではないので抜けやすいところです。直す前の数字を撮っていないと、直したあとの数字が良いのか悪いのか誰にも言えません。対象ページの表示回数、索引の登録状況、速度の3つを1枚に保存しておきます。手間は30分ですが、半年後に報告を作るときの価値はそれとは比べものになりません。

逆に、先にやると後の作業が重くなる項目もあります。大きな構造の変更、たとえばURLの体系を作り直す作業です。これを先にやると、以後の記録が全部その前後で分断されます。やるのなら、開始時点の数字を撮り、比較の方法を決めてから着手します。

後回しにしてよい項目と、その判断の根拠

後回しにしてよい項目には、根拠を1行添えておきます。根拠を書いておくと、次の担当者が同じ議論を最初からやり直さずに済みます。ここまでに出てきた根拠を整理します。

手引きが重要でないと明記している項目、すなわちキーワードのメタタグ、ドメイン名やURLパスの中のキーワード、コンテンツの長さの調節、複数のURLから同じ内容に到達できること、見出しの並び順。これらはやっても悪くはないが、順番を上げる理由が無いという扱いにします。見出しの並び順だけは、読み上げの利用者のために整える価値があるので、検索のためではなく利用者のための項目として別の列に移します。

規模の基準に届いていないサイトでの巡回の量の調整も後回しです。構造化データのうち、検索結果の見え方が変わらない種類も同様です。どの種類が見え方に効くかは構造化データの記事で扱っているので、ここでは「見え方が変わるものだけ順番に入れる」という判断だけを持ちます。後回しは、やらないという意味ではありません。上の3つを終えてから、次の並べ替えでもう一度見ます。

棚卸しの下ごしらえはAIに任せ、順番は人が決める

項目を1行ずつに割る作業と、現状を数える作業は、機械のほうが速く正確です。AIに任せてよいのは、ページ一覧の突合、重複したタイトルと説明文の抽出、見出し階層の崩れの検出、内部リンクが1本も向いていないページの抽出、転送の連鎖の検出、そして前回の一覧との差分です。いずれも、答えがサイトの中に書いてあるものです。

任せてはいけないのは優先順位そのものです。理由ははっきりしています。影響の大きさは「そのページが事業のどこに効くか」で決まりますが、その情報はサイトの中には書かれていません。どのページが商談につながっているか、どのページが既存顧客の解約を止めているか、どのページが採用の応募に効いているか。これらは商談の記録や問い合わせの記録の側にあります。

順番をAIに出させると、直しやすい順か、件数の多い順に並びます。どちらも「事業のどこに効くか」とは無関係です。渡し方を決めておきます。一覧と現状の数字までを出させ、人が「事業のどこに効くか」の列を書き足してから並べ替える。この列を空欄のまま並べ替えると、上位に来るのはたいてい「件数は多いが、誰も見ていないページ群の軽微な不備」です。

直したあと、何を見て確かめるか

直した項目ごとに、見る場所も、動くまでの時間も違います。ここを揃えて見ようとすると「直したのに動かない」という結論になります。実際には、見るのが早すぎることのほうが多いものです。

直した項目見る場所動くまでの目安動かないときに疑うこと
索引に載っていなかった登録の状況と、登録されない理由の内訳数日から数週間内部リンクから到達できない/中身が薄い
重複を整理した正規の判断が指定と一致したか1週間から1か月2ページの中身が近すぎる
読み込みを速くした実際の利用者から集めた数字1か月前後集計の期間が更新されていないだけ
中身を足した表示された回数と、表示された語の数2週間から1か月そもそも検索されていない語で書いている

表の3行目は特に誤解されます。実際の利用者から集めた数字は一定期間の集計なので、直した翌日に見ても、直す前の期間の数字が混ざったままです。直後に確かめたいときは、試験環境で測る数字のほうを見ます。この2つを混ぜて報告すると、社内で「速くなったのか、なっていないのか」の議論が始まります。

もうひとつ。1回に複数の項目を直すと、どれが効いたのか分かりません。とはいえ、1つずつ直して1か月ずつ待つのは現実的ではありません。折り合いの付け方は、壊すリスクの高い項目だけを単独で、リスクの低い項目はまとめて直すことです。問題が起きたときに、疑う先が1つに絞れます。

順番を決めるときにやりがちなこと

並べ方の失敗は、たいてい物差しのどれかを落としたことから来ています。

  • 診断ツールの点数が低い順に並べる:点数は項目の重みを反映していないので、誰も見ていないページの軽微な不備が上位に来る
  • 影響範囲をサイト全体のページ数で数える:検索の入口が20本しかないサイトで、全ページに効く施策を最上位に置いてしまう
  • 壊すリスクの列を作らない:巡回の指示や索引の扱いを軽い作業として扱い、検索から消えたことに数週間気づかない
  • 待ち時間を手間に数えない:外部への依頼が必要な項目を「作業半日」と見積もり、実際には3週間かかって計画が崩れる
  • 直す前の数字を撮らずに着手する:直したあとに効果を示せず、次の予算が取れなくなる
  • 一度決めた順番を1年間動かさない:上位3つを終えた時点で状況が変わっているのに、古い並びのまま4番目に進む

最後の1つを避けるために、並べ替えの時期をあらかじめ決めておきます。上位3つを終えたとき、または3か月経ったときのどちらか早いほうで、同じ3つの物差しで数字を入れ直します。並べ替えは作業ではなく判断なので、担当が1人で30分あればできます

よくある質問

全部やらないと効かないのではないですか

項目のあいだに依存関係はありますが、全部が前提条件というわけではありません。索引に載っていることは、ほかの多くの項目の前提になります。一方で、構造化データの整備と読み込みの速さのあいだに前提関係はありません。依存関係があるのは、この記事で1番目、2番目としたところまでです。そこから先は、影響範囲と手間で並べて問題ありません。

外注する場合、順番も任せてよいですか

現状を数える作業と、項目を1行ずつに割る作業は任せて構いません。ただし「事業のどこに効くか」の列は発注側が書きます。この情報はサイトの中に無く、外注先が知りようがないためです。3つの物差しを埋めた一覧を出してもらい、事業の列を自社で足してから、上から3つを一緒に決める。この形にすると、順番の根拠が双方に残ります。

速度の数字は何点を目指せばよいですか

目安になるのは総合の点数ではなく、3つの数字それぞれのしきい値です。最大の要素が表示されるまでの時間が2.5秒以内、操作してから画面が応答するまでの時間が200ミリ秒以下、表示中に画面がずれる量が0.1以下。診断ツールが出す総合の点数は複数の要素を1つにまとめたものなので、点数を上げる作業と、3つのしきい値を満たす作業が食い違うことがあります。また判定は読み込みの75パーセンタイルで見るため、平均が良くても、遅い側の4分の1が基準を割っていれば良好にはなりません。

並べ替えはどのくらいの頻度で行うものですか

上位3つを終えたとき、または3か月経ったときのどちらか早いほうを目安にします。毎月やり直すと、着手前の項目ばかりが積み上がります。半年に1度では、終えた項目の効果を確かめるタイミングを逃します。サイトの更新頻度が高い場合は、新しく増えたページが入口になっているかどうかだけ、毎月見ておくと並べ替えのときに迷いません。

まとめ

内部対策の一覧は網羅の順に並んでいて、効く順には並んでいません。並べ直すのに要るのは、影響範囲、直す手間、壊すリスクの3つの物差しだけです。影響範囲はページ数ではなく検索の入口の本数で数え、壊すリスクの列を必ず作る。当たる順番は、見つけてもらえているか、同じ中身が複数の入口から出ていないか、読み込みが遅くないか。この3つを終えるまで4番目には進みません。棚卸しの下ごしらえは機械に任せてよいものの、そのページが事業のどこに効くかという列だけは人が書き足す必要があります。手元のチェックリストを開いて、その列が付いているかどうかを最初に見てみてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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