フォームはMAツールに置くべきか|計測と管理の分かれ道

フォームはMAツールに置くべきか|計測と管理の分かれ道

「配信の仕組みにフォームの機能が付いてきたが、今のフォームを使い続けるか迷っている」「自動でデータが入るほうが楽そうだとは思う」——導入した直後に必ず出てくる判断です。フォームの置き場所は、手間の大小で決める話ではありません。計測の連続性と、データの管理のどちらを優先するかで決まります。この記事では、3つの選択肢の性質と、判断の基準を整理します。


カメ先生カメ先生

フォームの置き場所はね、楽なほうを選べばよいと思われがちだが、置く場所によっては流入元の記録が途切れることがあるんだ。


カメ子カメ子

記録が途切れると、何が失われるのでしょうか。


カメ先生カメ先生

別の場所へ移って申し込む形にすると、どこから来た人かの情報が引き継がれない場合がある。その結果、広告や検索の成果が誰のものか分からなくなる。


カメ子カメ子

手間ではなく記録の側で決まるのですね。3つの選択肢から見ていきます。


この記事のポイント
  • 選択肢は3つ。自社サイトに置く、埋め込む、ツールのページに飛ばす
  • 外部のページへ飛ばすと、計測が途切れやすくなる
  • データの連携の手間と計測の連続性の、どちらを優先するかで決める

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目次

フォームの置き場所が判断を求められる場面

最初に、この判断が発生する状況を整理します。

MAツールの導入時に、多くの企業がこの判断に直面します。ツールにフォームの機能が含まれており、使えば手間が減るためです

ツールのフォームを使うと、送信された情報が自動でツールに登録されます。手作業での取り込みや、連携の開発が不要になります

一方で、既存のフォームには積み上げてきた設定があります。計測、スパム対策、デザインなどです。

両方を並行して運用すると、データが二重に管理されます。この状態は避けたい形です。

判断を先送りすると、フォームごとに方式が違う状態が生まれます

実際、既存のフォームは自社サイト、新しいフォームはツールという混在は珍しくありません。

この状態では、計測も管理も複雑になります。

したがって、方針を決めて統一することに価値があります。

以降では、選択肢の性質を整理し、判断の基準を示します。

なお、ツールによって機能の範囲が異なります。自社のツールで確認しながら読んでください。

3つの選択肢を整理する

方式を並べます。それぞれ性質が違います。

方式仕組み主な特徴
自社サイトに置く自社のサイト内のフォームで受け、後で連携計測が連続する。連携の設定または手作業が必要
ツールのフォームを埋め込む自社のページ内にツールのフォームを表示計測が概ね維持され、データは自動で入る
ツールのページに飛ばすツールが提供するページへ遷移させる設定が最も簡単。計測が途切れやすい
両方を並行既存と新規で方式が分かれる管理が複雑になる。原則として避ける

実務で選ばれやすいのは2行目です。データの自動の登録と、計測の連続性を両立できる形です

3行目は設定が最も簡単ですが、計測の面で不利になります。別のドメインへ移動するため、遷移が計測上は離脱として扱われる場合があります

1行目は、計測とデザインの自由度が最も高い形です。ただし連携の手間が生じます。

4行目は避けるべき状態ですが、実際には多くの企業がこの状態にあります。

選択の際は、フォームの種類ごとに分ける判断も可能です。

問い合わせは自社サイト、セミナーの申込はツールという形です。

ただし、分ける理由を明確にしておく必要があります。

自社サイトに置く場合

最も自由度が高い形です。利点と負担を整理します。

利点は3つあります。計測が連続すること、デザインを完全に統一できること、入力の項目や動作を自由に設計できることです

計測の連続性は、分析の面で大きな利点になります。フォームの表示から送信までの動きを、同じ計測の中で追えます

入力の途中での離脱や、項目ごとの入力の状況も測れます。改善の材料になります。

デザインの統一は、印象に影響します。フォームだけ雰囲気が違う状態を避けられます。

負担は、データの連携です。送信された情報をMAツールに取り込む仕組みが必要になります

連携の方法は、ツールが提供する仕組みを使うか、開発を伴う形になります。

手作業での取り込みは、件数が少なければ可能ですが、遅れと漏れが生じます。

スパム対策も自社で用意します。多くのフォームの仕組みに機能がありますが、設定が必要です。

既にフォームが機能している場合、この方式を維持する判断は合理的です。

連携の部分だけを整えれば足ります。

ツールのフォームを埋め込む

両者の中間の形です。実務で選ばれやすい方式です。

この方式では、自社のページの中にツールのフォームを表示させます。訪問者から見れば、自社サイト内のフォームに見えます

データはツールに直接送られるため、連携の設定が不要になります。これが最大の利点です

計測についても、ページ自体は自社のドメインにあるため、遷移が途切れません。

ただし、フォームの内部の動きは計測しにくくなります。項目ごとの入力の状況は追えない場合があります。

デザインについては、ツールが提供する範囲で調整します。完全な統一は難しいことがあります

表示の速度も確認が必要です。外部のスクリプトを読み込むため、表示が遅れる場合があります。

スマートフォンでの表示も確認します。埋め込みの枠の高さが固定されていると、操作しにくくなることがあります。

送信の完了後の動きも設計します。自社の完了のページに遷移させる形が望ましい形です。

完了のページを自社に置けば、成果の計測が自社側で行えます。

この設定ができるかは、ツールによって異なります。導入の前に確認してください。

ツールのページに飛ばす場合

最も簡単な形ですが、注意点が多くあります。

この方式では、自社サイトのボタンからツールのページへ遷移させます。設定はほぼ不要で、すぐに運用を始められます

問題は、別のドメインへの遷移になることです。計測の設定がないと、自社サイトからの離脱として記録されます

さらに、遷移後のページでの成果が、自社の計測に入りません。どの記事からの申込かが分からなくなります。

この状態では、施策ごとの効果を評価できません。

対処としては、ドメインをまたぐ計測の設定を入れる方法があります。ただしツール側の対応が必要です

URLに識別子を付けて、ツール側で流入元を記録する方法もあります。設定の手間が生じます。

訪問者から見た印象も変わります。別のサイトに移動したように見えると、不安を感じる場合があります。

特に、ドメインが明らかに自社と異なる場合は、警戒される可能性があります。

独自のドメインを設定できるツールもあります。可能であれば設定します。

この方式を選ぶのは、短期のキャンペーンなど、計測の精度が問われない場面に限るのが安全です。

計測の連続性を確認する

判断の中心になる論点です。具体的に確認します。

確認すべきは3点です。フォームの表示が計測されるか、送信が成果として記録されるか、流入元が保持されるかです

3点目が最も重要です。どの記事、どの広告から来た人が申し込んだかが分からなければ、施策の評価ができません

自社サイト内で完結する場合は、この3点が自然に満たされます。

外部のページへ遷移する場合は、それぞれに設定が必要になります。

設定した後は、実際に自分で申し込んで確認します。想定通りに記録されるかを見ます

確認の際は、複数の経路から試します。検索から、広告から、メールからの3通りです。

記録されない経路があれば、設定が不足しています。

この確認を導入の時点で行わないと、数か月分のデータが使えない状態になります。

運用の開始後に気づいても、遡って復元することはできません。

導入の作業の一部として、この確認を組み込んでください。

所要は30分程度です。

入力の項目の設計と自由度

実務での使いやすさに関わる部分です。

フォームの項目は、成果に影響します。項目が多いほど離脱が増えるため、絞る設計が原則です

ツールのフォームでは、項目の設定が管理画面から行えます。開発を伴わずに変更できる点は、大きな利点です

一方で、動作の細かい設計には制約があります。条件によって項目を出し分ける形などです。

入力の補助の機能も確認します。郵便番号からの住所の補完や、入力の形式の確認です。

自社サイトのフォームであれば、これらを自由に設計できます。ただし開発の工数が生じます

既存の顧客の情報を事前に入れておく機能も、ツールの利点です。再入力の手間が減ります。

この機能は、メールのリンクから来た場合に有効になります。既に識別されているためです。

項目の変更の頻度も判断の材料になります。頻繁に変えるなら、管理画面から変更できる形が有利です。

年に一度しか変えないのであれば、この利点は小さくなります。

自社の運用の実態に合わせて判断してください。

表示の速度とスマホでの操作

見落とされやすい確認点です。

外部のスクリプトを読み込む形では、表示に時間がかかることがあります。フォームが表示されるまでの待ち時間は、離脱の原因になります

特にスマートフォンでは、通信の速度によって差が大きくなります。実機で確認することが必要です

埋め込みの形では、枠の高さの扱いも確認します。固定の高さだと、枠の中で操作する形になります。

この状態は操作しにくく、離脱につながります。高さが自動で調整される形が望ましい形です。

入力の際の画面の動きも確認します。項目を選んだときに画面が飛ぶ動作は、操作を妨げます

確認の方法は、実際にスマートフォンで入力してみることです。数分で判断できます。

送信のボタンの位置と大きさも見ます。押しにくい形は成果を下げます。

エラーの表示も確認します。何が間違っているか分からない表示は、離脱の原因になります。

これらは、方式の選択とは別に確認すべき項目です。

どの方式でも、実機での確認を工程に含めてください。

スパム対策の機能

運用の負担に直結する部分です。

公開されたフォームには、自動の投稿が届きます。対策がないと、大量の無効なデータが登録されます

ツールのフォームには、対策の機能が備わっていることが多くあります。設定を有効にするだけで済む場合があります

自社サイトのフォームでは、対策を自分で導入します。多くの仕組みで機能が提供されています。

対策の方式によって、正当な訪問者の負担も変わります。操作を求める形は、離脱を増やします。

背後で判定する方式であれば、訪問者に操作を求めません。この方式が望ましい形です

スパムが登録されると、MAツールのデータが汚れます。件数の把握も難しくなります。

既に大量のスパムが登録されている場合は、削除の作業が必要になります。

対策の効果は、登録された件数を見れば分かります。明らかに無効なデータの割合を確認します。

この確認を月に一度行う形が実務的です。

対策の機能の有無は、方式の選択の材料になります。

ツールの機能で足りるなら、その分の工数が削減されます。

同意の取得と記載の確認

方式にかかわらず必要な確認です。導入の前に済ませます。

フォームで取得する情報は、個人に関する情報を含みます。利用の目的を明示し、同意を得る形が基本になります

表示の方法は2つあります。プライバシーポリシーへのリンクを置く形と、同意の確認の欄を設ける形です

どちらが必要かは、取得する情報と利用の方法によります。法務や専門家に確認してください。

外部のツールにデータが送られる場合は、その点の記載も検討の対象になります。

埋め込みや外部への遷移では、送信先が自社以外になります。この構造を利用者に伝える必要があるかを確認します

同意のバナーを設置している場合は、フォームのスクリプトがどの分類に入るかを整理します。

メールの配信に使う場合は、その旨も目的として記載します。問い合わせのために取得した情報を、無断で配信に使うことは避けます。

配信の同意を別に取る形が、最も確実です。フォームに任意の項目として置きます。

この確認は、方式の選択とは別に必要な工程です。

記載の内容は、フォームを追加するたびに確認します。

既存のポリシーで足りるかを、その都度見ます。

フォームの本数を増やしすぎない

運用の負担に関わる論点です。見落とされがちです。

MAツールを使うと、フォームを簡単に作れます。その結果、施策ごとにフォームが増えていく状態が生まれます

本数が増えると、管理が困難になります。項目の変更や、ポリシーの記載の更新を、すべてのフォームに反映させる作業が発生します

また、どのフォームが使われているかも分からなくなります。古いフォームが残り、稼働し続けます。

対処は、フォームを型に整理することです。問い合わせ、資料請求、セミナーの申込の3種類に集約する形です。

施策ごとに分ける必要があるのは、獲得の経路を区別したい場合です。この区別は識別子で行えます

同じフォームを使い、リンクに識別子を付ければ、経路の判別ができます。フォームを増やす必要はありません。

項目が違う場合は、分ける必要があります。ただし本当に必要な違いかを確認します。

フォームの一覧を作り、四半期ごとに見直します。使われていないものは停止します。

停止の際は、リンク元を確認します。記事や資料からリンクされている場合があります。

この整理を続けることで、管理の負担が一定に保たれます。

本数が20を超えたら、整理の時期です。

データの二重管理を避ける

運用の質に関わる論点です。

複数の方式が混在すると、データが分散します。自社のデータベースとMAツールの両方に、別の情報が溜まる状態です

この状態では、同じ相手が複数の記録として存在します。名寄せの作業が必要になり、運用の負担が増えます

また、どちらが最新かが分からなくなります。連絡先の更新が片方にしか反映されない状況が生じます。

対処は、方式を統一することです。すべてのフォームを同じ方式にします。

統一が難しい場合は、データの流れを一方向に決めます。どちらを正とするかを明確にします

既存のフォームを残す場合も、データはMAツールに集約する形にします。

集約の方法は、連携の設定か、定期的な取り込みになります。

手作業での取り込みは、遅れと漏れが生じます。件数が増えたら仕組み化が必要です。

この整理は、MAツールの導入の初期に行うのが最も容易です。

運用が始まってからの整理は、既存のデータの移行を伴います。

導入の計画に、この判断を含めてください。

移行のしやすさを考える

長期の視点での論点です。

MAツールは、数年後に変更する可能性があります。その際、ツールに依存した部分は作り直しになります

ツールのフォームを使っている場合、フォームは新しいツールで作り直します。URLが変わる場合、リンクの張り替えも必要になります

自社サイトのフォームであれば、連携の先を変えるだけで済みます。フォーム自体は残ります。

この差は、フォームの本数が多い場合に大きくなります。

過去のデータの移行も考えます。ツールに蓄積された送信の履歴が、新しいツールに移せるかを確認します

完全な移行は難しいことが多くあります。出力できる形式を確認しておく価値があります。

この観点だけで方式を決める必要はありません。ただし判断の材料に含めます。

長期に使う主要なフォームは自社サイト、キャンペーンのフォームはツールという分け方も合理的です。

この分け方であれば、依存の範囲を限定できます。

導入の時点で、この見通しを持っておくと後の負担が減ります。

ツールの変更は、実際に起きる出来事です。

なお、ツールの解約を検討する段階では、フォームの停止の影響も確認します。稼働中のフォームが止まると、問い合わせの経路が失われます。

解約の前に、代替のフォームを用意して切り替える期間を設けます。この段取りを飛ばすと、数日間の機会損失が生じます。

判断の基準を整理する

この記事の要点をまとめる部分です。

判断の軸は3つです。計測の精度をどこまで求めるか、連携の工数を割けるか、フォームの本数と変更の頻度はどうかです

計測を重視し、工数を割けるなら、自社サイトに置く形が最も自由度が高くなります。既にフォームが機能している場合は、この形の維持が合理的です

工数を割けず、計測も維持したいなら、埋め込みの形が中間の解になります。実務で選ばれやすい形です。

短期のキャンペーンで、計測の精度が問われないなら、ツールのページへ飛ばす形でも足ります。

いずれの場合も、混在を避けて方針を統一することが前提になります

判断は、フォームの種類ごとに分けても構いません。ただし理由を記録しておきます。

記録がないと、担当者が変わったときに方針が失われます。

判断の後は、実際に申し込んで計測を確認します。この確認が最後の工程です。

運用を始めてから気づく問題を防げます。

方針は年に一度見直します。ツールの機能が変わることもあります。

やりがちな失敗

実際に起きる失敗を挙げます。確認の不足が原因です。

  • ツールのページへ飛ばす形にして、どの記事からの申込か分からなくなった
  • 埋め込みの表示を実機で確認せず、スマホで操作しにくい状態になった
  • 計測の設定を確認せず、数か月分のデータが使えなくなった
  • 既存のフォームとツールのフォームが混在し、データが二重に溜まった
  • スパム対策を設定せず、無効なデータが大量に登録された
  • 方針を記録せず、担当者の交代で判断の理由が失われた

最も影響が大きいのは3つ目です。計測のデータは、後から遡って復元できません

1つ目も頻繁に起きます。設定が簡単な方式を選んだ結果、施策の評価ができなくなる状態です

4つ目は運用の負担を増やします。導入の初期に方針を決めれば防げます。

2つ目は、実機での確認を工程に含めるだけで防げます。

いずれも、導入の設計の段階で対処できます。

決める5工程

最後に、判断と設定の手順を示します。

STEP1
現在のフォームを一覧にする

フォームの種類、置き場所、データの流れ、月ごとの件数を一覧にします。混在している状態を可視化します

STEP2
計測に求める精度を決める

流入元を保持する必要があるか、フォーム内の動きまで測るかを決めます。施策の評価に必要な水準で判断します。

STEP3
方式を選んで統一する

計測と自由度を重視するなら自社サイト、工数を抑えるなら埋め込みを選びます。混在は避けます

STEP4
実機で表示と操作を確認する

スマートフォンで実際に入力します。表示の速度、枠の高さ、エラーの表示、送信のボタンの押しやすさを見ます。

STEP5
自分で申し込んで計測を確認する

検索、広告、メールの3経路から実際に申し込み、流入元と成果が記録されるかを確認します。方針は記録に残します。

  • 外部のページへ遷移する場合は、ドメインをまたぐ計測の設定が必要になる
  • 完了のページを自社に置ければ、成果の計測が自社側で行える
  • スパム対策は、訪問者に操作を求めない方式が望ましい
  • ツールの変更は実際に起きる。依存の範囲を限定しておく

この5工程のうち、5つ目の確認を必ず行ってください。設定したつもりで記録されていない状態が、最も多い失敗です。

まずは現在のフォームの一覧を作り、方式が混在していないかを確認してみてください。

まとめ

フォームの置き場所は、計測の連続性とデータの管理のどちらを優先するかで決まります。ツールのページへ飛ばす形は設定が簡単ですが、流入元が分からなくなる可能性があります。

計測と自由度を重視するなら自社サイト、連携の工数を抑えたいなら埋め込みを選び、方式を統一してください。そのうえで、実際に自分で申し込んで記録を確認する工程が欠かせません。

まずは現在のフォームを一覧にして、どこにデータが溜まっているかを確認するところから始めてください。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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