企業単位のアクセスをAIで束ねる|BtoBの検討を捉える

「アクセスは伸びているが、どの会社が見ているのかは分からない」「人単位の数字しか見ておらず、営業に渡せる形になっていない」——法人向けサイトを持つ部門から出てくる声です。法人向けの商材の検討は、1人の行動としては現れません。同じ会社の複数の人が、時期を分けて訪れる動きの束になります。この記事では、企業単位で捉える3つの方法と精度の限界、名寄せと検討度合いの判定を生成AIに任せる進め方を整理します。
カメ先生サイトのアクセスはね、人単位で数えるのが当たり前だと思われがちだが、法人向けの商材ではその数え方だと検討の動きが見えなくなるんだ。
カメ子人単位では見えないというのは、どういうことでしょうか。
カメ先生担当者が調べ、上司が確かめ、別の部署が比べる。同じ会社の3人が別々の日に来ても、人単位では無関係な3件として並ぶ。会社の単位で束ねて、はじめて1件の検討として見える。
カメ子束ねると1つの動きになるのですね。捉える方法から見ていきます。
- 企業単位で見る方法は3つ。IPからの判別、フォーム情報との突合、MAの追跡
- IPからの判別は完璧ではない。リモートワークで精度が下がる前提で使う
- 個人の特定が目的ではない。企業の関心の把握として運用する
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人単位では見えないBtoBの検討
最初に、なぜ企業単位で見る必要があるのかを整理します。
BtoBの購買では、複数の関係者が関わります。実務の担当者、その上司、決裁者、情報システムの部門などです。
この関係者は、それぞれ別のタイミングでサイトを訪れます。人単位で数えると、それぞれが独立した1人の訪問者として記録されます。
結果として、1社の検討が複数の無関係な訪問として見えます。関心の高まりが把握できません。
さらに、同じ人が複数の端末から訪れることもあります。重複が加わり、実態がさらに見えにくくなります。
企業単位で捉えられれば、どの会社が何回、どのページを見ているかが分かります。
この情報は、営業の行動を変えます。関心が高まっている企業に、適切な時期に接触できます。
また、マーケティングの側でも判断が変わります。狙っている業種の企業が実際に来ているかを確認できます。
広告の効果の評価にも使えます。件数ではなく、来ている企業の質で判断できます。
以降では、この把握の方法と限界を整理していきます。
なお、限界を理解せずに導入すると、期待と実態がずれます。
企業単位で見る3つの方法
手段を整理します。それぞれ性質が違います。
| 方法 | 分かること | 限界 |
|---|---|---|
| IPアドレスからの判別 | 訪問した企業名・業種・規模 | 判別できるのは一部。リモートワークで精度が下がる |
| フォームの情報との突合 | 資料請求や問い合わせをした企業の行動 | フォームを送った企業に限られる |
| MAの追跡 | 識別された個人とその所属企業の行動 | メールのリンクなどで識別された人に限られる |
| 営業からの情報 | 商談中の企業の関心 | 商談に至った企業のみ。定量では扱えない |
最も広い範囲を見られるのは1つ目です。フォームを送っていない企業の訪問も把握できる点が、他の方法との違いです。
2つ目と3つ目は精度が高い方法です。既に接点のある企業の行動を追う用途では、こちらのほうが確実です。
実務では、1つ目で広く把握し、2つ目と3つ目で深く追う形が機能します。
4つ目は定量には使えませんが、他の方法の結果を確かめる材料になります。
いずれも、個人を特定するものではありません。企業や、識別された連絡先の単位で扱います。
この記事では、主に1つ目のIPアドレスからの判別を扱います。
他の方法と組み合わせる前提で読んでください。
IPアドレスからの判別の仕組み
仕組みを理解しておくと、限界も分かります。
企業がインターネットに接続するとき、その企業に割り当てられたIPアドレスが使われます。このアドレスと企業の対応をデータベース化したサービスがあります。
サイトへのアクセスの際に記録されたアドレスを、このデータベースと照合します。一致すれば、訪問した企業名が分かります。
提供されるのは、企業名、業種、規模、所在地などの情報です。サービスによって項目が異なります。
この照合は、個人を特定するものではありません。接続元の組織を推定する仕組みです。
データベースの精度が、この方法の精度を決めます。網羅の範囲と更新の頻度が重要になります。
大企業や、自前の回線を持つ企業は判別されやすい傾向があります。
一方で、一般的なインターネット接続のサービスを使っている場合は、企業名まで特定できません。
この場合、接続のサービスの提供者として記録されます。実質的には不明として扱います。
したがって、すべてのアクセスが企業名として分かるわけではありません。
次の節で、この範囲を具体的に整理します。
判別できる範囲と限界
導入の判断に必要な部分です。期待の水準を合わせます。
判別できるのは、全アクセスの一部に限られます。サイトの性質や訪問者の属性によって、この割合は大きく変わります。
判別されやすいのは、大企業、官公庁、教育機関、自前の回線を持つ組織です。組織としてIPアドレスを保有している場合に判別されます。
判別されにくいのは、小規模な事業者、リモートワークの環境、モバイル回線からの接続です。
したがって、この方法は「来ている企業の一部が分かる」ものとして扱います。全体の把握はできません。
それでも価値があります。判別された企業の情報は、営業にとって具体的な手がかりになります。
また、業種や規模の傾向は、判別された範囲から推測できます。狙っている層に届いているかの確認に使えます。
誤りが含まれる可能性もあります。データベースの情報が古い場合、実際とは違う企業名が表示されます。
この誤りを前提に運用します。1件の情報を絶対視せず、傾向として扱う姿勢が必要です。
特に営業に渡す場合は、確度を伝えます。確定した情報として渡すと、誤った接触につながります。
限界を共有しておけば、実務での使い方が定まります。
リモートワークで下がる精度
近年の変化です。導入の判断に影響します。
自宅からの接続では、企業のIPアドレスが使われません。個人の契約する回線のアドレスとして記録されます。
この場合、企業名は判別できません。同じ担当者が、出社日は判別され、在宅の日は判別されない状態になります。
企業のネットワークを経由する仕組みを使っている場合は、判別されることもあります。企業ごとの環境によって変わります。
この変化により、以前より判別の割合が下がっている傾向があります。
したがって、数年前の導入の実績や事例をそのまま参考にはできません。
導入を検討する際は、試用の期間を設けて実際の判別の割合を確認します。
多くのサービスが試用を提供しています。自社のサイトで実際の数字を見てから判断できます。
判別の割合が低い場合は、他の方法を優先する判断になります。
業種によって差もあります。製造業や官公庁を対象とする場合は、比較的高い割合が期待できます。
試用の結果を見て、費用と効果を判断してください。
この確認を省くと、期待した情報が得られないまま費用が発生します。
導入の手順と費用の考え方
実務の進め方です。手順は単純です。
導入は、計測のタグを追加する形で行われます。既存の計測の仕組みに組み込むか、独立したタグを設置する形になります。
作業自体は数時間で終わります。タグの管理の仕組みを使っていれば、より簡単に済みます。
設置の後、データが溜まるまでに数日から数週間かかります。すぐに判断はできません。
費用は月額の形が一般的です。アクセスの量や機能によって水準が変わります。
費用の判断は、営業の行動が変わるかで見ます。判別された企業への接触が実際に増えるかどうかです。
情報が得られても営業が動かなければ、費用に見合いません。導入の前に、営業側との合意が必要です。
既存の計測ツールに機能が含まれている場合もあります。まず現在のツールで確認する価値があります。
MAツールに同様の機能が備わっていることもあります。重複した導入を避けられます。
試用の期間で、判別の割合と営業の反応の両方を確認します。
この2点が確認できれば、継続の判断ができます。
どちらかが満たされなければ、導入を見送る判断も合理的です。
フォームの情報との突合
精度の高い方法です。追加の費用がかかりません。
資料請求や問い合わせのフォームには、会社名が入力されます。この情報と、その後のサイトの閲覧を結び付けられます。
結び付けの仕組みは、多くのMAツールや計測の仕組みに備わっています。フォームの送信を起点に、同じ端末からの閲覧を追う形です。
この方法では、企業名が入力された情報として得られます。推定ではないため、精度が高くなります。
追える範囲は、フォームを送った企業に限られます。新規の訪問者は対象になりません。
既存のリードの関心の変化を捉える用途では、この方法が最も確実です。
資料請求から数か月後に、料金のページを繰り返し見ている企業があれば、検討が進んでいる可能性があります。
この情報は、営業にとって有用な手がかりになります。接触の時期を判断できます。
IPからの判別と併用すると、新規と既存の両方を捉えられます。
併用する場合、同じ企業が二重に現れることがあります。名寄せの運用が必要です。
この整理を先に決めておくと、運用が混乱しません。
まずはフォームの情報の活用から始める形も、合理的な進め方です。
見るべき指標を決める
データが得られた後の話です。見る指標を絞ります。
見るのは4つで足ります。訪問した企業の数、企業ごとの訪問の回数、閲覧されたページ、初回からの経過です。
最も重要なのは2つ目と3つ目の組み合わせです。繰り返し訪問し、かつ料金や事例のページを見ている企業が、検討が進んでいる候補になります。
1つ目は全体の傾向を見る指標です。狙っている業種の企業が増えているかを確認します。
4つ目は、検討の期間を把握するために使います。初回から商談までの期間の目安が分かります。
企業ごとの詳細をすべて見る運用は続きません。条件を決めて抽出する形にします。
条件の例としては、月に3回以上の訪問、または特定のページの閲覧があった企業です。
この条件で抽出された企業だけを、営業に渡す対象とします。
条件は運用しながら調整します。渡した企業が実際に商談につながったかで判断します。
最初から精緻な条件を作る必要はありません。単純な条件から始めます。
複雑な条件は、運用が続かなくなります。
見る指標を絞ることが、この仕組みを続ける条件になります。
業種と規模の傾向を施策に使う
営業への受け渡しとは別の使い道です。マーケティングの判断に効きます。
判別された企業には、業種と規模の情報が付きます。この分布を見れば、実際に届いている層が分かります。
想定していた層と違う場合、原因は2つに分かれます。記事の内容が別の層に向いているか、狙った層に届く経路がないかです。
前者であれば、記事のテーマや言葉遣いを見直します。専門の度合いを変えるだけで、届く層が変わることがあります。
後者であれば、経路を追加します。狙った層が使う媒体への出稿や、業界団体との連携が候補になります。
逆に、想定していなかった業種が多く来ている場合は、新しい市場の手がかりになります。
実際に商談につながっているかを照合すれば、その業種を狙う判断ができます。
規模の分布も重要です。中小企業が中心なのか、大企業が中心なのかで、提案の設計が変わります。
記事ごとの傾向も見られます。特定の記事に大企業が集まっているなら、その内容が響いていることになります。
この分析は、月次あるいは四半期の単位で行えば足ります。日々見る必要はありません。
報告の資料に含めると、施策の議論が具体的になります。
件数だけの報告より、届いている層の話のほうが判断につながります。
広告の評価に使う
費用の判断に直結する使い方です。
広告の評価は、通常はクリック数と成果の件数で行われます。企業単位のデータがあれば、来ている企業の質も評価に加えられます。
同じ費用で同じ件数の成果でも、来ている企業の層が違えば価値が違います。狙った規模と業種の企業が来ているかを確認できます。
この評価は、媒体やキャンペーンの選択に使えます。件数は多いが層が合わない媒体を見直す判断ができます。
特にBtoBでは、件数の多さが成果に直結しません。1件の質が結果を左右します。
ただし、判別される割合が低い場合は、この評価に十分なデータが集まりません。母数を確認してから使います。
キャンペーンごとに分けて見るには、一定の量のアクセスが必要になります。少額の出稿では判断できません。
併せて、フォームからの成果の内容も確認します。入力された会社名の傾向が、より確実な材料になります。
この2つを組み合わせれば、広告の質の評価ができます。
評価の結果は、出稿の設計に反映させます。ターゲティングや配信先の見直しです。
四半期ごとの見直しの材料として使う形が、実務的な運用になります。
毎週見ても、判断が変わるだけのデータは溜まりません。
営業への渡し方
実務で最も重要な部分です。渡し方を誤ると使われません。
渡すのは、抽出された企業の一覧です。企業名、訪問の回数、見たページ、初回の日付を含めます。
この情報だけでは、営業は動きにくいことがあります。誰に連絡すればよいかが分からないためです。
そのため、既存の取引や過去の接点との照合を先に行います。担当者が分かる企業から優先します。
新規の企業については、営業の判断に委ねます。無理に接触を促すと、押し付けになります。
渡す際に、情報の確度を明示します。推定であること、誤りが含まれる可能性を伝えます。
この説明がないと、確定情報として扱われ、不適切な接触につながります。
接触の際に、サイトを見たことを直接伝えるのは避けます。相手に監視されている印象を与えます。
使い方としては、接触の時期の判断や、話題の準備に留めるのが適切です。
この線引きを、営業と合意しておく必要があります。
渡す頻度は、週に1回程度が扱いやすい形です。日次では多すぎます。
使われているかを定期的に確認し、不要であれば頻度を下げます。
やってはいけない使い方
運用の前提となる線引きです。ここを外すと信頼を失います。
個人の特定を目的にしないことが原則です。この仕組みで分かるのは組織の情報であり、個人ではありません。
接触の際に、閲覧の履歴を具体的に伝えることも避けます。「料金のページを3回見ていますね」という接触は、相手に強い抵抗を生みます。
競合企業の閲覧を監視する使い方も、慎重に扱う必要があります。得られる情報は限られ、目的も不明確になります。
取得した情報を外部に提供することは、当然に避けます。契約の範囲も確認が必要です。
閲覧の情報をもとに、相手が望まない連絡を繰り返すことも避けます。関心の推定は、接触の許可ではありません。
これらの線引きを、運用のルールとして文書に残します。担当者が変わっても維持される形にします。
社内での説明の際も、この線引きを併せて伝えます。目的が誤解されると、導入自体が止まります。
適切な使い方は、接触の時期の判断と、話題の準備です。この範囲に留めれば問題は生じません。
ルールを明示することが、この仕組みを続ける条件になります。
疑わしい使い方は、行わない判断が安全です。
個人情報保護の観点
導入の前に確認すべき部分です。社内の合意にも関わります。
IPアドレスの扱いは、慎重な検討が必要な領域です。他の情報と組み合わせることで、個人に関する情報として扱われる場合があります。
自社のプライバシーポリシーに、取得する情報と利用の目的を記載します。外部のサービスに情報を送る場合は、その旨も記載の対象になります。
同意の取得が必要かどうかは、取得する情報と利用の方法によります。専門家や法務の確認を得てください。
外部への情報の提供に関する規律も関わります。計測のタグが外部に情報を送る仕組みである点を確認します。
この記事は実務の観点の整理です。法令の適用の判断は、法務や専門家に確認してください。
同意のバナーを設置している場合は、この仕組みがどの分類に入るかを整理します。
導入の際に、既存のポリシーの記載で足りるかを確認します。追記が必要な場合があります。
この確認を後回しにすると、導入後に運用を止める事態になります。
計測に関する取り扱いは、変化が続く領域です。定期的な見直しが必要になります。
導入の判断と同時に、この確認を進めてください。
精度を上げる工夫
運用の中でできる改善です。
最初に行うのは、除外の設定です。自社からのアクセスと、既知のボットを除外します。
自社のアクセスが混ざると、訪問した企業の一覧に自社が並びます。除外しないと、数字全体が歪みます。
次に、フォームの情報との突合を進めます。既存のリードとの照合により、判別の精度が上がります。
名寄せの運用も有効です。同じ企業が別の表記で現れる場合をまとめます。
グループ会社や支店が別の企業として現れることもあります。まとめる基準を決めておきます。
判別された企業の情報が実際と合っているかを、商談の際に確認する形も有効です。
誤りが多い場合は、サービスの変更を検討します。データベースの精度に差があります。
運用を続けると、自社のサイトでの判別の傾向が分かります。どの層が判別されやすいかです。
この傾向を踏まえて、期待の水準を調整します。
完璧を求めず、得られる範囲で使う姿勢が実務的です。
精度の改善は、除外の設定と名寄せだけで大部分が達成されます。
やりがちな失敗
実際に起きる失敗を挙げます。期待の設定と運用の両面に原因があります。
- 全アクセスの企業名が分かると期待して導入し、判別の割合の低さに落胆した
- 試用をせずに契約し、自社のサイトでは判別が少ないことが後で分かった
- 自社からのアクセスを除外せず、訪問した企業の一覧に自社が並んだ
- 推定であることを伝えずに営業へ渡し、確定情報として接触された
- 閲覧の履歴を接触の際に具体的に伝え、相手に抵抗を生んだ
- プライバシーポリシーの記載を確認せずに導入した
最も多いのは1つ目です。期待の水準を合わせないまま導入すると、費用の無駄になります。
5つ目は最も損失が大きい失敗です。一度の不適切な接触が、その企業との関係を終わらせます。
3つ目は初期の設定の問題です。導入の直後に確認すれば防げます。
6つ目は、導入の前に法務や専門家に確認する工程で防げます。
いずれも、導入の設計の段階で対処できる失敗です。
導入の5工程
最後に、実際の進め方を整理します。
既存の計測ツールやMAツールに同様の機能がないかを見ます。フォームの情報との突合から始める選択もあります。
自社のサイトで実際にどの程度の割合が判別されるかを見ます。数年前の事例は参考になりません。
推定であること、閲覧の履歴を接触で伝えないこと、渡す頻度と条件を先に合意します。
自社アクセスとボットを除外します。プライバシーポリシーの記載と、法令の観点を法務や専門家に確認します。
月に3回以上の訪問、特定のページの閲覧などの単純な条件で抽出します。商談につながったかで条件を調整します。
- 判別できるのは全アクセスの一部。リモートワークで割合は下がっている
- 個人の特定を目的にしない。組織の関心の把握として運用する
- 閲覧の履歴を接触の際に具体的に伝えると、強い抵抗を生む
- IPアドレスの扱いと外部への情報の提供は、法務や専門家に確認する
この5工程のうち、2つ目と3つ目が導入の成否を決めます。判別の割合と営業の合意の両方を確認してください。
まずは現在使っているツールに、同様の機能がないかを確認するところから始めてください。
表記の揺れた社名をAIで名寄せする
企業単位の計測を入れると、最初に困るのが社名の表記です。「株式会社○○」「(株)○○」「○○株式会社」「○○ホールディングス」が別の会社として並びます。拠点名や旧社名が混ざることもあります。手作業で突き合わせると、月に数百件のリストでも半日が消えます。
ここは生成AIが向いている作業です。取得した社名の一覧をそのまま渡し、「同一法人と思われるものをまとめ、代表表記を決めて、判断に迷ったものは別枠にする」と指示します。要点は迷ったものを無理に寄せさせないことです。確信度の低い組み合わせを別枠に出させておけば、人が見るのはその数十件で済みます。
法人番号を併せて持っている場合は、社名ではなく法人番号を軸に寄せるよう指示します。AIに判断を委ねる範囲が狭いほど、結果は安定します。
閲覧の中身から検討度合いをAIに判定させる
企業名が分かっても、その会社が「調べ始めた」のか「比較している」のかは、訪問回数だけでは分かりません。見ているページの組み合わせに手がかりがあります。導入事例と料金ページを続けて見ている企業と、用語解説だけを1回見た企業では、意味がまったく違います。
そこで、企業ごとの閲覧ページの並びをAIに渡し、「情報収集/比較検討/社内稟議のどの段階か、根拠となった閲覧の並びとあわせて答える」という形で判定させます。根拠を必ず書かせるのが要点です。根拠が薄い判定はその場で捨てられますし、営業に渡すときの会話の材料にもなります。
判定結果をそのまま営業に流すのは避けます。週に一度、確度の高い数社だけを人が確認して渡す運用にすると、現場が「当たらないリスト」に疲れることを防げます。
AIに任せてはいけない範囲を先に決める
企業単位の計測は、個人情報の扱いと隣り合わせです。判別しているのは訪問元の組織であって個人ではない、という前提を崩さないことが重要です。閲覧履歴を個人に結び付ける方向の判定は、AIに指示してはいけません。
もう一つ、AIの出した企業名をそのまま営業リストに転記しないことです。名寄せは推定を含みます。推定である前提で扱う運用にしておけば、誤った企業へのアプローチという最悪の事故を避けられます。
まとめ
BtoBの検討は複数の関係者が関わるため、人単位の分析では動きが見えません。企業単位で捉えられれば、関心が高まっている企業に適切な時期に接触できます。
ただしIPアドレスからの判別は全アクセスの一部に限られ、リモートワークで精度が下がっています。試用で自社の判別の割合を確認し、営業側と使い方を合意してから導入してください。
まずはフォームの情報とその後の閲覧を結び付ける仕組みが、現在のツールにあるかを確認してみてください。費用をかけずに始められます。
企業単位の把握は、仕組みを入れて終わりではありません。社名の名寄せと検討段階の判定という、これまで人手で潰していた工程を生成AIに寄せることで、はじめて日々の営業活動に載る速さになります。どこまでをAIに任せ、どこから人が確認するかを先に決めてから導入してください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
