社内アクセスとボットは除外すべき?|数字の汚れを取る

「公開した直後の記事のアクセスが、いつも妙に多い」「関係者が確認で開いた分も、そのまま数字に入っている気がする」——解析の数字を報告に使う場面で出てくる疑いです。数字の汚れは、少なく出るとは限りません。多いほうにずれるため、良い結果に見えて気づけません。この記事では、除外するかどうかの判断と、設定の手順を整理します。
カメ先生解析に混ざる社内からのアクセスはね、誤差の範囲だと片づけられがちだが、多いほうに寄せるから、判断のほうが先に狂うんだ。
カメ子多く見えるだけなら、そこまで困らない気もします。
カメ先生困る。伸びたと思った施策を続け、伸びていない施策に予算を足すことになる。しかも記事の本数が少ないうちほど、混ざった分の割合が大きい。
カメ子打ち手のほうに響くのですね。汚れの出どころから見ていきます。
- 汚れの発生源は社内からの閲覧・機械的な巡回・自動監視の3つ
- 内部トラフィックの除外は定義とフィルタの2段階で、定義だけでは除外されない
- 過去のデータは遡って直せないため、早い時点で設定するほど影響が小さくなる
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数字が実態より多く見える
最初に、何がどう混ざるのかを確認します。原因が分かれば、対処の優先順位も決まります。
社内からの閲覧は、公開直後に集中します。記事を公開すると、書いた本人、確認する上司、関係部署が順に開きます。数十人の組織でも、初日の閲覧数の相当な割合を占めることがあります。
影響が出るのは閲覧数だけではありません。滞在の時間、直帰の割合、閲覧の経路といった指標がすべて歪みます。
機械的な巡回も混ざります。検索の仕組みが内容を取得する動きに加えて、順位を測る道具、内容を収集する仕組み、無関係な巡回が日常的に発生しています。
さらに、自動の監視も記録されます。サイトが正常に表示されているかを一定間隔で確認する仕組みを入れている場合、その記録が閲覧として数えられることがあります。
これらが混ざった数字で判断すると、実態より良い結果に見えます。改善の効果を過大に評価し、次の施策の前提を誤ります。
特に問題になるのは、閲覧数の少ないページです。月に数十件のページでは、社内の閲覧が半分を占めることもあります。
以降では、発生源ごとの対処を順に見ていきます。
汚れの3つの発生源
発生源を3つに分けます。それぞれ対処の方法が違います。
1つ目が、社内からの閲覧です。執筆と確認、営業が顧客に説明するための閲覧、採用の候補者が見る閲覧などが含まれます。
2つ目が、機械的な巡回です。既知の巡回については、解析の仕組み側で自動的に除外される範囲があります。ただしすべてが除外されるわけではありません。
3つ目が、自社が入れている自動の仕組みです。表示の監視、順位の測定、内容の点検を行う道具が、閲覧として記録される場合があります。
加えて、制作会社や代理店からのアクセスもあります。作業のために頻繁に開くため、社内と同じ性質の汚れになります。
この4つのうち、自分で設定できるのは1つ目、3つ目、4つ目です。2つ目は、仕組み側の対応に依存する部分が大きくなります。
したがって、まず着手すべきは社内からの閲覧の除外です。影響が最も大きく、設定も自分で行えます。
優先順位を決めてから設定に入ると、作業が短時間で終わります。
除外するか、分けて見るか
設定の前に、方針を決めます。除外以外の選択肢もあります。
除外は、記録そのものを残さない方法です。数字が実態に近づく一方、社内で誰がどれを見たかという情報も失われます。
分けて見る方法もあります。記録は残したまま、報告や分析の際に社内の分を除いて集計する形です。
分けて見る利点は、社内での閲覧の状況も把握できることです。営業が顧客への説明で記事を使っているかどうかは、社内の閲覧の記録から読み取れます。
欠点は、集計のたびに条件を指定する手間があることです。担当者が変わると、条件の指定が抜けます。
実務では、除外を基本にするほうが安全です。手間がかからず、報告の数字が常に実態に近い状態になります。
社内での利用状況を知りたい場合は、別の方法で測ります。営業への聞き取りや、社内で共有したリンクの記録が使えます。
方針を決めたら、設定に進みます。
除外の設定は2段階になっている
設定の手順を確認します。ここで最も多い失敗が、1段階目で終わってしまうことです。
事業所の回線、在宅勤務での接続、外出先での接続のうち、どれを対象にするかを決めます。固定の回線がある場所から始めます。
対象となる回線の識別情報を確認します。情報システム部門に確認するか、その回線から確認できる仕組みを使って調べます。
解析の管理画面で、データの流入元の設定に進み、内部からの流入として扱うルールを作成します。ここでは印を付ける定義を行うだけです。
別の設定項目として、内部からの流入を除外するフィルタを作成します。この2段階目を行わないと除外は行われません。
フィルタには試験の状態と有効の状態があります。試験の状態では除外されないため、確認が済んだら有効に切り替えます。
対象の回線から自社サイトを開き、記録されないことを確認します。反映には時間がかかる場合があるため、翌日にも確認します。
この2段階の構造が、設定の落とし穴になっています。ルールを作っただけで完了したと考えると、印は付いても除外はされません。
さらに、試験の状態のまま放置される例もあります。有効への切り替えを忘れると、設定したつもりで数字は変わりません。
設定した後は、必ず対象の回線から動作を確認してください。
試験の状態から有効へ切り替える
2段階目の詳細を確認します。ここは影響が大きいため、単独で扱います。
試験の状態は、影響を確認するために用意されています。除外の対象となる記録を、通常の集計とは別に確認できる状態です。
この段階で確認すべきは、除外の規模です。想定より多い記録が対象になっている場合、ルールの範囲が広すぎる可能性があります。
逆に、対象がまったくない場合は、識別情報が誤っている可能性があります。回線の識別情報は変更されることがあり、以前調べた値が現在も有効とは限りません。
確認が済んだら、有効に切り替えます。切り替えた日付は記録してください。
記録が必要な理由は、前後の比較ができるようになるためです。切り替えた日を挟んで数字が下がった場合、それは改善の失敗ではなく汚れが取れた結果です。
この点を社内に共有しておかないと、数字の低下が問題として扱われます。
報告資料には、除外を始めた日付を注記として入れておくと誤解を防げます。
回線の識別情報が変わる問題
設定した後も、除外が効かなくなることがあります。原因と対処を整理します。
回線の識別情報は、固定されている場合と変動する場合があります。事業所の回線でも、契約の内容によっては定期的に変わることがあります。
移動しながら使う回線では、識別情報が頻繁に変わります。外出先や移動中の閲覧を除外することは、実務上ほぼできません。
対処は3つあります。1つ目が、変動の範囲をまとめて対象にする方法です。契約している範囲が分かっていれば、その範囲全体を対象にできます。
2つ目が、定期的な確認です。四半期に一度、識別情報が変わっていないかを確認する運用にします。
3つ目が、社内での閲覧の仕方を決めることです。確認のための閲覧は特定の回線から行うという取り決めにすれば、除外の対象を絞れます。
完全な除外は難しいという前提で運用してください。8割が除外できれば、判断への影響は大きく下がります。
残る2割については、公開直後の数日の数字を判断に使わないという運用で対応します。
在宅勤務からのアクセス
固定の回線以外からの閲覧について整理します。近年は、この割合が上がっています。
在宅からの接続は、それぞれ別の識別情報を持ちます。社員ごとに異なり、しかも変動するため、識別情報での除外は現実的ではありません。
会社の仕組みを経由して接続している場合は、話が変わります。社内の仕組みを通る構成であれば、その出口の識別情報で除外できます。
この構成になっているかは、情報システム部門に確認します。自宅から直接インターネットに接続している構成では、除外の手段が限られます。
代替の方法として、閲覧を記録しない仕組みを各自の環境に入れる方法があります。ただし全社員に依頼する運用は、徹底が難しくなります。
現実的な対処は、社内での確認の手順を決めることです。公開前の確認は、記録されない状態で行える方法を使います。
公開後の確認が必要な場合は、確認する人を絞ります。全員が開く必要はありません。
この取り決めだけで、公開直後の汚れは大きく減ります。
公開前の確認については、記録されない方法を使えます。下書きの状態で確認する、閲覧の記録を送らない設定の環境で開くといった手段です。公開前に社内で回覧する運用であれば、この段階で記録が発生しない形にしておく価値があります。
営業が顧客との商談で記事を開く場合も、記録に混ざります。この分は業務上必要な閲覧であり、除外の対象にするかは方針の判断になります。
採用の候補者による閲覧も同じ性質を持ちます。事業の検討とは別の目的での閲覧であり、記事の評価には含めたくない記録です。ただし識別する手段がないため、実務では受け入れる範囲になります。
機械的な巡回の扱い
巡回の記録について整理します。ここは自動で処理される範囲があります。
解析の仕組みには、既知の巡回を除外する機能があります。広く知られている一覧に基づいて判定され、この処理は自動で行われます。
ただし、一覧に載っていない巡回は除外されません。新しく現れた仕組みや、通常の閲覧を装う巡回は記録に残ります。
残る巡回を見分ける手がかりはあります。滞在の時間が極端に短い、同じ経路で大量の閲覧がある、深夜に均等な間隔で記録があるといった特徴です。
これらを個別に除外することは難しいため、傾向として把握しておく形になります。
影響が大きい場合は、サイト側で対応する方法もあります。特定の巡回に対して応答を制限する設定です。ただし検索の仕組みに影響しないよう注意が必要です。
多くの場合、巡回の影響は社内からの閲覧より小さくなります。優先順位は低くて構いません。
なお、生成AIに関わる収集の仕組みも増えています。これらの扱いは、方針として別に検討する価値があります。
自動監視と制作会社のアクセス
自社が意図して動かしている仕組みについて整理します。ここは確実に除外できます。
表示の監視を入れている場合、その記録は除外します。一定間隔で自動的に開く仕組みは、閲覧数を継続的に押し上げます。
順位を測る道具も同様です。巡回の頻度が高いものでは、影響が無視できない規模になります。
制作会社や代理店のアクセスも対象です。作業のために日常的に開くため、社内と同じ性質の汚れになります。相手の回線の識別情報を教えてもらい、除外の対象に加えます。
依頼している範囲が複数社ある場合は、それぞれに確認します。
除外の対象を追加するたびに、記録を残してください。誰の分を除外しているかが分からなくなると、後から確認できません。
契約が終了した相手の分は、除外から外します。放置すると、無関係な範囲を除外し続けることになります。
この見直しは、年に一度で足ります。
順位を測る道具については、契約している範囲を確認します。複数の部署が別々に契約している場合、把握していない巡回が発生していることがあります。年に一度、使っている道具の一覧を作る作業が、この確認を兼ねます。
表示の監視についても、間隔を確認します。1分ごとに確認する設定であれば、1日に1,400件以上の記録が発生します。監視の目的が果たせる範囲で、間隔を長くする判断もあり得ます。
これらの記録は、除外の設定に加えるか、監視の仕組み側で記録を送らない設定にするかのどちらかで対処します。後者のほうが確実です。
過去のデータは直せない
設定の前に知っておくべき制約です。ここが判断の急ぎ具合を決めます。
除外の設定は、設定した後の記録にのみ適用されます。すでに記録された過去のデータから、社内の閲覧を取り除くことはできません。
したがって、前年との比較には注意が必要です。除外を始めた前後で数字の性質が変わるため、単純な比較では判断を誤ります。
対処は、比較の期間を分けることです。除外を始めた日を境に、前後で別の系列として扱います。報告資料にもその旨を注記します。
過去のデータについて、おおよその汚れの規模を見積もる方法もあります。試験の状態で確認した除外の割合を、過去にも当てはめる形です。
正確ではありませんが、判断の材料にはなります。
いずれにしても、設定は早いほうが有利です。判断に使える期間が長くなります。
まだ設定していない場合は、今日の作業として着手する価値があります。
見積もりの方法としては、社内の人数と閲覧の習慣から概算する形もあります。関係者が20人いて、公開のたびに全員が1回開くなら、記事ごとに20件の記録が発生します。月に10本公開しているなら、200件が社内の閲覧として積み上がる計算になります。
この概算を報告に添えておくと、過去の数字を解釈する材料になります。正確ではなくても、規模の感覚を共有できます。
なお、記事ごとの評価では影響が大きく、サイト全体の推移では影響が相対的に小さくなります。どの粒度で判断するかによって、汚れの重みは変わります。
除外による副作用
除外の設定には、注意すべき副作用があります。ここを見落とすと別の問題が起きます。
最も影響が大きいのが、動作の確認ができなくなることです。問い合わせのフォームや資料の請求が正しく記録されるかを社内で試しても、その記録が除外されます。
対処は、確認の方法を用意することです。試験の状態に一時的に戻す、あるいは別の環境で確認する形が使われます。
除外の設定を一時的に解除する場合は、戻すことを忘れないでください。解除したまま放置されている例は、実際にあります。
もう1つの副作用が、社内での利用状況が見えなくなることです。営業が記事を使っているかどうかを、数字から読み取れなくなります。
この情報が必要な場合は、別の手段で把握します。営業への聞き取りや、共有したリンクからの流入の記録が使えます。
副作用を踏まえても、除外を行う利点のほうが大きくなります。判断に使う数字が実態に近づくためです。
設定の際に、確認の方法だけは決めておいてください。
別の集計先に分ける方法
除外以外の選択肢として、記録先を分ける方法があります。規模の大きい組織では検討する価値があります。
社内からの閲覧を、別の集計先に送る構成です。本番の集計からは外れる一方、記録そのものは残るため、社内での利用状況を確認できます。
この構成の利点は、両方の情報が手に入ることです。報告に使う数字は実態に近く、社内の閲覧の傾向も別に把握できます。
欠点は、設定と管理の手間が増えることです。集計先が複数になると、どちらを見ているかの混乱が生まれます。
検証のための環境を分ける方法も同じ考え方です。公開前の確認や動作の試験は、本番とは別の集計先で行います。
導入の判断は、組織の規模で決めます。社内の閲覧が数百件を超える規模であれば、分ける利点が管理の手間を上回ります。
小規模な組織では、単純な除外で足ります。設定が複雑になるほど、引き継ぎで失われる可能性が上がります。
除外の記録を残す
設定した内容を記録に残します。担当が変わったときに、何を除外しているかが分かる状態を作ります。
| 記録する項目 | 内容の例 | 見直しの頻度 |
|---|---|---|
| 除外の対象 | 本社の回線、支社の回線、制作会社の回線 | 年に1回 |
| 識別情報 | 回線ごとの範囲 | 四半期に1回 |
| 設定した日 | 有効に切り替えた年月日 | 変更時に追記 |
| 除外前の規模 | 試験の状態で確認した割合 | 設定時のみ |
| 自動の仕組み | 表示の監視、順位の測定 | 契約の変更時 |
| 確認の方法 | 動作確認をどう行うか | 年に1回 |
この表を1枚持っておくだけで、多くの混乱が防げます。特に設定した日と除外前の規模は、後から数字を解釈する際に必要になります。
記録の置き場所は、解析の設定を触る人が見られる場所にします。設定の変更履歴と合わせて残しておくと、原因の追跡が速くなります。
見直しの頻度も決めておきます。設定は一度行えば終わりではありません。
記録の様式は、表計算の1枚で足ります。項目が6つであれば、更新の手間もほとんどかかりません。設定の画面を見ても分からない情報を残すことが目的であり、詳しい手順書を作る必要はありません。
やりがちな失敗
除外の設定で起きる失敗を挙げます。いずれも設定の構造に起因します。
- 内部からの流入のルールを作っただけで、除外の設定を行わない
- フィルタを試験の状態のまま放置し、除外が効いていない
- 設定した日を記録せず、数字の変化の原因が分からなくなる
- 動作の確認をせずに完了とし、識別情報の誤りに気づかない
- 制作会社や監視の仕組みからのアクセスを対象に含めない
- 確認のために解除した設定を、元に戻し忘れる
- 除外の前後の数字を、そのまま前年比として比較する
最も多いのが、1つ目と2つ目です。2段階の構造を知らないまま設定すると、この状態で止まります。
設定した日の記録漏れも、後から困ります。数字が下がった理由が分からず、施策の失敗として扱われることがあります。
動作の確認は、設定の翌日にも行ってください。反映に時間がかかる場合があります。
これらは、設定の手順を文書にしておけば防げます。次回の担当者にも引き継げます。
運用に組み込む
最後に、継続的な運用の形を整理します。設定は一度では終わりません。
- 四半期に一度、回線の識別情報が変わっていないかを確認する
- 除外の対象から自社サイトを開き、記録されないことを確認する
- 新しく契約した制作会社や道具を、除外の対象に追加する
- 契約が終了した相手の分を、除外から外す
- 確認のために解除した設定が、元に戻っているかを確認する
- 報告資料に、除外を始めた日付の注記を入れる
この確認を四半期の作業に組み込めば、設定が形骸化しません。効いていない除外は、設定していない状態と同じです。
あわせて、公開直後の数字の扱いも決めます。公開から3日間の数字は判断に使わないという取り決めにすると、残る汚れの影響を避けられます。
記事の評価は、公開から1か月後の数字で行うほうが安定します。検索からの流入が現れるまでに時間がかかるためです。
- 除外の設定を変更したら、その日付を必ず記録します。数字の解釈に必要な情報です
- 在宅や外出先からの閲覧は完全には除外できません。社内での確認の手順で補ってください
まとめ
社内からの閲覧と機械的な巡回は、除外すべきです。数字の汚れは多いほうに出るため、実態より良い結果に見え、判断を誤らせます。
設定は2段階です。内部からの流入を定義するルールと、それを除外するフィルタの両方が必要で、フィルタを有効に切り替えるまで除外は行われません。
そして、過去のデータは遡って直せません。設定した日付を記録し、報告資料に注記を入れておけば、数字の変化を正しく説明できます。まずは現在の設定が有効になっているかを確認してください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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