Loopioで提案の回答をAIに任せる4段階|回答集の鮮度を守る線

「提案依頼書の設問に毎回ゼロから答えていて、締め切り前は営業も技術も手が止まる」「回答集をAIに読ませれば速くなると聞くが、古い答えがそのまま顧客に出ていかないか心配だ」——提案の回答を抱える営業・提案部門で、繰り返し聞かれる二つの声です。カナダの Loopio は、承認済みの回答をためた回答集から、AIが出典付きで答えの下書きを作る製品で、2026年に入ってからは Microsoft 365 の Copilot や、Claude・ChatGPT からも回答集を使えるようにしてきました。ただ、AIに任せる範囲は機能の数ではなく、回答集の持ち主と鮮度をどこまで保てているかで決まります。この記事では、Loopio で提案の回答をAIに任せていく4つの段階と、段階ごとに人が持つ判断を整理します。
カメ先生提案の回答をAIに書かせるのは、新しい文章を作らせることだと思われがちなんだけど、本当は回答集にある過去の答えを、今の答えとして出し直すことなんだ。
カメ子AIが新しく考えるのではなく、回答集の中身を組み直しているということですか。
カメ先生そう。だから回答集が古ければ、AIは古い約束を速く、きれいに書いてしまう。任せる範囲を広げる前に、回答集の手入れを誰がしているかを見るんだよ。
カメ子速さより先に、元になる答えの持ち主を決めるんですね。
- Loopio は承認済みの回答集から出典と確信度つきで回答の下書きを作る。2026年4月に Microsoft 365 の Copilot で動くエージェントを公表し、Claude・ChatGPT から使えるMCP接続も案内している
- 任せる範囲は「検索」「下書き」「外のAIから使う」「要約や送付文」の4段階で広げ、段階ごとに進む条件と戻る条件を数字で決める
- 回答集の持ち主と見直しの周期、外のAIにつなぐ承認、提出前に人が見る項目は製品が決めない。社内で先に決めておく
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Loopio は何をする製品か:承認済みの回答集から提案の答えを組み立てる
Loopio は2014年にカナダのトロントで創業した会社で、提案依頼書(RFP)、取引先から届くセキュリティ質問票、金融機関の審査で使われるデューデリジェンス質問票(DDQ)などへの回答を管理する製品を提供しています。公式の説明では、世界で1,700社以上が使っています。中心にあるのは、社内で承認された回答を一問一答の形でためておく回答集(公式の呼び名は Library)です。設問が届いたら回答集から近い答えを探し、組み合わせて返すという、提案部門が昔から手作業でしてきたことを製品にしたものです。
AIが入るのは主にこの「探して組み合わせる」部分です。公式のAI機能のページによると、検索の仕組みが回答集から関連の高い項目を、使われた回数・意味の近さ・語句の一致をもとに選び、そこから生成AIが設問に合わせた答えを作ります。作った答えには出典となった回答集の項目と確信度が付き、よい答えは回答集に保存し直せます。ほかに、届いた書類から設問を拾い出す機能、案件の要約で受けるかどうかの判断を助ける機能、過去に答えた社内の専門家を推薦して確認に回す機能が並んでいます。
この記事で扱うのは使い方ではありません。この製品を営業・提案部門に配ってよいか、配るなら誰がどこまでAIに任せ、どこで人が止めるかです。日本語で読める紹介はまだ少なく、以下は英語の公式サイト・公式ブログ・公式の報道発表で確かめられた範囲で書いています。
2026年の動き:Microsoft 365 の窓口と、Claude・ChatGPT への接続
ここ1年の動きは、回答集を「Loopio の画面の中だけで使うもの」から、社員がふだん使うAIアシスタントの中から呼び出すものへ広げる方向で一貫しています。2025年10月1日には自社の製品イベントで8つのAI機能を発表し、その一つとして Microsoft の Copilot から回答集を探し、要約し、更新できる連携を予告しました。2026年4月21日には、Microsoft 365 の Copilot で動くエージェントを公表し、Teams や Outlook などの中で承認済みの回答を探し、要約し、言い換え、新しい回答を回答集に足せるとしています。
さらに公式サイトでは、回答集を Claude や ChatGPT、自社で組んだMCPの利用側から使える「Loopio MCP」を新しい機能として案内しています。公式の説明に挙がる使い道は、未回答の設問を担当者に割り振って催促する、完成した回答から要約を下書きする、レビュー担当が送る営業メールの下書きを作る、新しい認証の取得で影響を受ける回答集の項目を洗い出して直しの文案を作る、といったものです。MCPの提供開始日は、公式の報道発表やブログでは確かめられませんでした。契約前に、提供の状態と対象のプランを書面で確かめてください。
会社としては、2026年3月11日に回答業務の実態調査を公表し、1,533人の回答から、2025年に生成AIを使ったチームが8割近くに達し、前年から10ポイント増えたとしています。同じ調査では、帯域、つまり人手の足りなさを最大の課題に挙げた人が初めて半数に達しました。10月13日には営業部門を率いる新しい社長兼最高売上責任者の就任を発表しています。
- MCPの機能について、公式ページは読み取りと書き込みの範囲、認証の方式、権限の引き継ぎ方を詳しく書いていません。導入前に担当者へ確認する事項です
- 公式とは別に、個人が GitHub で公開している非公式の接続用プログラムもあります。公式のものと取り違えないこと
- 調査の数字は Loopio が自社で集めたもので、回答者は回答業務の担当者です
前提:回答集の答えは、出すたびに会社の約束になる
提案依頼書やセキュリティ質問票への回答は、受け取った側にとっては会社の表明です。「対応しています」と書けば、契約交渉や導入後の監査で、その言葉どおりかを問われます。回答集の答えは、承認された時点では正しくても、製品の仕様変更、認証の更新、体制の変更で少しずつ実態からずれていきます。AIはそのずれを知らないまま、もっともらしい文に整えて出してくる点に注意が要ります。
Loopio の生成AIは、新しい事実を考え出すのではなく、回答集の項目を材料に答えを組み立てる設計です。これは強みでもあり、弱みでもあります。材料が正しければ、出典付きで速く正確な下書きが手に入ります。材料が古ければ、古い約束が出典付きで、しかも読みやすい形で出てきます。出典が付いていると人は安心しやすく、確かめる手が緩むことがあります。
だからこの記事では、任せる範囲を広げる順番を、AIの機能ではなく回答集の状態に合わせるという考え方をとります。セキュリティ質問票の答え方や提案依頼書の書き方そのものは別の記事に譲り、ここでは回答集を中心にした運用の決めごとに絞ります。
4つの段階の全体像:検索、下書き、外のAI、周辺作業
Loopio のAI機能は、使える範囲で大きく4つの段階に分けて考えると判断しやすくなります。段階1は、回答集を探す作業だけを検索の仕組みに任せる段階。段階2は、設問ごとの答えの下書きまで生成AIに作らせる段階。段階3は、Microsoft 365 の Copilot や Claude・ChatGPT から回答集を使わせる段階。段階4は、要約や送付用のメール、回答集の直しの文案といった周辺の作業まで任せる段階です。
段階が上がるほど、AIが触る情報と、人の目を通らずに進む作業が増えます。どの段階に進むかは部門ごとに決めてよく、全員を同じ段階に揃える必要はありません。たとえば技術系の質問票を扱う部門は段階2で止め、定型の会社概要を答えることが多い部門だけ段階3へ進める、という分け方もできます。
| 段階 | AIに任せること | 人が持つ判断 | 次へ進む条件の例 |
|---|---|---|---|
| 1 検索 | 回答集から近い答えを探す | どの答えを使うか | 主要な分野の項目に持ち主と見直し日がある |
| 2 下書き | 出典付きの答えを組み立てる | 確信度の低い答えの書き直しと承認 | 手直しの割合と差し戻しの件数が目標内 |
| 3 外から使う | Copilot・Claude・ChatGPT から回答集を使う | 接続の承認、使ってよい案件の範囲 | 接続の記録が取れ、顧客の文書の扱いが決まっている |
| 4 周辺作業 | 要約・送付文・直しの文案 | 送る判断、回答集に反映する判断 | 送信と反映が必ず人の操作を通る |
表の「次へ進む条件」は例です。大事なのは、条件を先に決めておき、満たしたら進む、満たさなくなったら戻る、を運用の中で繰り返せるようにすることです。一度上げた段階を下げるのは気まずいものですが、戻す基準があらかじめ書かれていれば、担当者の判断ではなく決めごととして戻せます。
段階1:検索だけ任せる——回答集の持ち主と鮮度を決める
最初の段階では、生成AIは使わずに、回答集の検索だけを任せます。公式の説明では、生成AIは自動で有効になることはなく、管理者が契約全体で有効・無効を切り替える設計です。生成AIを切ったまま始められるので、回答集の手入れを先に進める時間が取れます。
この段階でしておくのは、回答集の項目ごとに「持ち主」と「次に見直す日」を決めることです。持ち主は、その答えが正しいと言える部署の人です。製品の機能なら製品部門、情報セキュリティなら情シス、契約条件なら法務、会社概要なら広報や経営企画、といった具合です。提案部門が回答集を管理していても、答えの中身の持ち主は提案部門ではないという区別をつけておくと、後の段階で差し戻し先に迷いません。
見直しの周期は、分野ごとに変えます。認証や監査に関わる答えは認証の更新に合わせ、製品の仕様は製品の更新ごと、会社概要は決算期ごと、といった具合です。公式の説明にある「新しい認証の取得で影響を受ける項目の洗い出し」は、こうした見直しのきっかけを拾う道具として使えます。ただし、洗い出された項目を直すかどうか、どう直すかは持ち主が決めます。
段階2:下書きを任せる——出典と確信度で振り分ける
回答集の主要な分野に持ち主と見直し日が付いたら、生成AIで下書きを作らせる段階に進みます。Loopio の下書きには、出典となった回答集の項目と確信度が付きます。この二つを使って、人が見る深さを設問ごとに変えるのが段階2の運用の中心です。
振り分けの例を挙げます。確信度が高く、出典が見直し日を過ぎていない項目だけなら、提案担当が文の流れだけ確かめる。確信度が低い、または出典が一つも付いていない答えは、その分野の持ち主に回す。出典の項目が見直し日を過ぎていれば、確信度が高くても持ち主に回す。公式には過去に答えた社内の専門家を推薦して確認に回す機能もありますが、推薦された人が今もその分野の持ち主かは人が確かめます。異動した人に回り続けると、確認の印だけが付いて中身は見られていない、という状態になります。
- 確信度だけで承認する:確信度は回答集との近さを表すだけで、答えが今も正しいかは表さない
- 出典を開かずに出す:出典の項目が古い版のままでも、下書きは新しく見えてしまう
- 下書きをそのまま回答集に保存する:持ち主の承認を経ない答えが、次の案件の材料になって広がる
- 設問の言い回しに合わせて約束を強める:「対応予定」が「対応済み」に変わっていないかを見落とす
AIに判断させないこともはっきりさせておきます。設問が求める水準を自社が満たしているか、満たしていないときにどう書くかは、AIではなく持ち主が決めます。AIの役目は、回答集の中から根拠を探して並べ、どの項目を使ったかを示すところまでです。
段階3:Claude・ChatGPT から使わせる——接続の承認と範囲
段階3は、回答集を Loopio の画面の外、社員がふだん使うAIアシスタントから使わせる段階です。入口は二つあります。一つは Microsoft 365 の Copilot で動くエージェント、もう一つは Claude・ChatGPT などから使うMCPです。どちらも便利ですが、回答集の中身が、社外のAIサービスの会話の中に入るという点で、段階2までとは性質が変わります。
承認で確かめることは三つあります。第一に、つなぐAIアシスタントが会社として契約しているものか。個人契約の ChatGPT や Claude から回答集を引かれると、会話の保存や学習への利用の設定を会社が管理できません。第二に、接続した人の権限がどう引き継がれるか。Loopio の画面では、回答集の項目は閲覧を許された範囲だけが答えの材料になると公式は説明していますが、MCP経由でも同じ範囲に絞られるかは公式ページに書かれていないため、導入前に確かめます。第三に、読み取りだけか、回答集や案件を書き換えられるかです。
公式によると、MCPは Loopio のどのプランでも申し込めますが、つなぐ側のAIアシスタントの費用は別にかかります。費用の窓口が二つになり、記録の置き場所も二つになるので、どちらの記録で誰が何を引いたかを追えるかも、承認の条件に入れておきます。接続の承認は、提案部門だけで決めず、情シスと、顧客の書類の扱いに責任を持つ法務を入れて決めるのが筋です。
段階4:要約や送付文まで任せる——外に出る前の止め所
公式の説明にある使い道には、完成した回答からの要約、レビュー担当が送る営業メールの下書き、送らずに Gmail の下書きとして作る、といった周辺の作業が含まれます。どの例も、最後の送信は人が行う形で書かれていることに注目してください。段階4でも、この形を崩さないことが運用の前提です。
止め所は二つ決めます。一つは社外に出る瞬間で、メールの送信、顧客の調達用の画面への提出、資料の共有リンクの発行は、必ず人の操作を通します。もう一つは回答集に書き戻す瞬間で、AIが作った直しの文案や新しい答えは、持ち主が承認してから回答集に入れます。Microsoft 365 のエージェントは新しい回答を回答集に足せると公表されているので、足せる人と、足したものが承認待ちになるかを設定で確かめます。
未回答の設問の割り振りや催促をAIに任せるのは、比較的危険の小さい使い道です。それでも、催促の文面が社内の誰に何を求めているか、締め切りの設定が正しいかは、案件の責任者が見ます。人に仕事を振る文は、人が出す指示として読まれるからです。要約も同じで、経営層への報告に使う要約は、元の回答と食い違っていないかを案件の責任者が確かめてから回します。
次の段階へ進む条件を、数字で決めておく
段階を進めるか戻すかを、その場の印象で決めると、締め切りが重なった時期に一気に任せる範囲が広がり、後で問題が見つかることになります。そこで、各段階に入る条件と、戻す条件を数字で決めておきます。
段階1の間に、1案件あたりの回答時間、持ち主への差し戻しの件数、提出後に見つかった誤りの件数を記録します。公式の調査では提案依頼書1件の平均は33時間とされていますが、比べるのは自社の数字です。
例として、主要な分野の項目の9割に持ち主と見直し日がある、下書きの手直しの割合が一定以下、提出後の誤りがゼロ、といった条件を部門ごとに決めます。
提出後に誤りが見つかった、見直し日を過ぎた項目が一定の割合を超えた、といったときは一つ前の段階に戻す、と先に決めておきます。
条件そのものも、案件の量や回答集の状態に合わせて見直します。見直した記録を残し、誰が決めたかを明らかにします。
数字には、製品の画面から取れるものと、取れないものがあります。提出後に見つかった誤りの件数は、営業や法務、顧客からの指摘を集めないと分かりません。数字を集める担当も決めておくことが、運用を続ける条件になります。
提出前に人が見る項目
どの段階でも、提出の前には人の確認を必ず通します。見る項目を決めておくと、確認する人が変わっても質が揃います。次のようなものが基本です。
- 数字・日付・認証の名前と有効期限が、今の実態と合っているか
- 「対応済み」「対応予定」「対象外」の区別が、出典の項目と同じか
- 他社の顧客名や事例が、公開の許可を得た範囲に収まっているか
- 担当者の氏名や連絡先など、個人の情報が不要に入っていないか
- 設問が求める範囲より広く約束していないか(全拠点・全製品など)
- 出典が付いていない答えに、持ち主の承認の記録があるか
このうち、出典が付いていない答えには特に注意します。回答集にない設問にAIが答えた場合、どこから来た文なのかを後から説明できません。新しい答えは、持ち主に書いてもらうか、持ち主が承認した記録を残してから出します。
確認する人も分けます。文の読みやすさと設問への対応漏れは提案担当、答えの中身は各分野の持ち主、契約に関わる約束の範囲は法務が見ます。一人がすべてを見る形にしないのは、締め切り前の確認がいちばん手薄になりやすいからです。公式の調査でも、人手の足りなさを最大の課題に挙げた人が半数に達しており、確認の分担を決めずにAIで回答の量だけ増やすと、手薄なところに負担が集まります。
確認の結果は、案件ごとに残します。後で顧客から「この回答の根拠は」と聞かれたとき、どの回答集の項目を使い、誰が承認したかを示せること。それが、提案の回答を会社の表明として扱うということです。
回答集を腐らせない運用:見直しの周期と、書き戻しの関所
AIに任せる段階を上げるほど、回答集の質がそのまま回答の質になります。回答集が腐る原因は主に三つあります。見直し日が決まっていない、案件の中で直した答えが回答集に戻らない、逆に確かめていない答えが回答集に戻ってしまう、です。
一つ目は段階1で決めた見直しの周期を守ることで防ぎます。二つ目と三つ目は、書き戻しの関所を一つに決めることで防ぎます。案件の中でよい答えができたら、提案担当が回答集への追加を申請し、持ち主が承認してから入る、という流れです。Loopio には良い答えを回答集に保存する機能がありますが、保存できる人と承認する人を分けると、確かめていない答えが広がるのを防げます。
もう一つ、使われていない項目の整理も要ります。使われない古い項目が残っていると、検索や生成の材料に紛れ込みます。半年に一度など周期を決めて、持ち主と一緒に「残す・直す・消す」を決めます。この作業はAIに候補を挙げさせても構いませんが、消すかどうかは持ち主が決める、という線は動かしません。
何が社外に出るか:データの流れと契約で確かめること
Loopio に入るのは、自社の回答集と、顧客から届いた提案依頼書や質問票です。後者には、顧客の社内事情や調達の条件が書かれており、多くの場合、秘密保持の約束の対象です。公式の説明では、生成された答えは公開のインターネットから届かないデータベースに保存され、環境は AWS 上にあり、ISO 27001、SOC 2 タイプ2、AIの管理の国際規格である ISO 42001 の認証を受けているとしています。
一方で、公式のAI機能のページは、生成に使うAIのモデルや提供元を名指ししていません。顧客のデータが学習に使われるかどうかも、ページ上でははっきり書かれていません。契約の前に、生成に使うモデルの提供元、学習への利用の有無、データの保存場所と保存期間を書面で確かめる必要があります。
段階3で外のAIにつなぐと、流れはさらに一段増えます。顧客から届いた提案依頼書の文を、自社が契約した Claude や ChatGPT の会話に入れてよいかは、顧客との秘密保持の約束が、どこまでの委託先を許しているかで決まります。発注元が官公庁や金融機関の場合は特に、提案の書類を外部のAIサービスに入れることを禁じる条件が付いていないかを案件ごとに確かめます。
費用の増え方と、やめ方
公式サイトでは、料金はチームの規模と必要な機能によって決まるとされ、一覧の価格は出ていません。費用が増える要因として考えておくのは、使う人数、回答する書類の量、追加のAI機能、そして段階3でつなぐAIアシスタントの側の費用です。Loopio とAIアシスタントの請求は別なので、合計の費用を見る担当を決めておきます。
やめ方も先に決めておきます。回答集は長年の承認済みの答えが詰まった資産なので、契約を終えるときに、項目、出典の関係、承認の履歴、見直し日をどの形式で取り出せるかを確かめます。取り出せるのが答えの本文だけで、持ち主や承認の記録が失われると、次の仕組みで回答集の手入れを一からやり直すことになります。
段階3の接続だけをやめたい場合もあります。MCPや Copilot の接続を切っても、AIアシスタントの側に残る会話の記録は、AIアシスタントの側の設定に従って残ります。接続を切る手順と、残った会話の扱いを、情シスと一緒に決めておきます。
日本の提案業務で使うときに確かめること
Loopio は英語圏の提案業務を前提に作られた製品です。日本の会社が使うときは、日本語の設問と回答での検索と生成の精度を、自社の書類で試して確かめる必要があります。調べた範囲では、日本語での精度について公式の説明は見当たりませんでした。試すときは、過去に提出済みで正解が分かっている案件を使うと、精度を数字で比べられます。
日本の提案業務には、様式が細かく決まった官公庁の入札や、取引先が独自の様式で送ってくるセキュリティチェックシートが多くあります。書類から設問を拾い出す機能が、こうした様式の表組みをどこまで正しく読めるかも試験の対象です。読み落とした設問は、AIが答えを作らないだけでなく、提出前の確認でも気づきにくくなります。
試験の進め方としては、過去の案件を10件ほど選び、生成AIの下書きと実際に提出した回答を並べて、各分野の持ち主に差を採点してもらう形が分かりやすいでしょう。差が出た設問を分野ごとに数えると、どの分野の回答集から手入れすべきかが見えます。設問の拾い漏れの件数も同じ案件で数えておけば、段階2に進む条件の基準値として使えます。
個人情報の扱いも確かめます。回答集に担当者の氏名や経歴、顧客の担当者名が入っていると、それが海外のサービスに保存され、外のAIにも渡ることになります。個人の情報を回答集に入れない、入れるなら項目を分けて閲覧範囲を絞る、という決めごとを先に置いておくと、後の段階で扱いに迷いません。
よくある質問
小さな提案部門でも段階を分ける意味はありますか?
あります。人数が少ないほど、一人の確認漏れがそのまま提出につながります。段階を分けておくと、どこまでをAIに任せているかが外から見え、引き継ぎもしやすくなります。
確信度が高ければ、持ち主の確認を省いてよいですか?
省けるのは、出典が見直し日を過ぎておらず、設問の範囲が回答集の項目と同じ場合に限るのが安全です。確信度は回答集との近さを示すもので、答えが今も正しいことを保証するものではありません。
MCPで外のAIにつなぐのは、どの段階から考えるべきですか?
回答集の持ち主と見直しの仕組みが回り、下書きの運用で誤りが出ていない状態になってからです。つなぐ前に、契約しているAIアシスタント、権限の引き継ぎ、記録の取り方、顧客の書類の扱いの4点を決めます。
Loopio をやめたら回答集はどうなりますか?
取り出せる形式は契約前に確かめてください。答えの本文だけでなく、持ち主、承認の履歴、見直し日まで取り出せるかが、次の仕組みへ移るときの手間を左右します。
まとめ
Loopio は、承認済みの回答集から出典と確信度つきで回答の下書きを作り、2026年には Microsoft 365 の Copilot や Claude・ChatGPT からも回答集を使えるようにしてきました。使える場所が広がるほど、回答集の状態がそのまま会社の約束の質になります。任せる範囲は、検索、下書き、外のAI、周辺作業の4段階で、回答集の持ち主と鮮度が保てている分だけ広げてください。送信と回答集への書き戻しは必ず人の操作を通す。この一点を崩さなければ、AIは提案部門の手を確実に空けてくれます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
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