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固定資産の現物確認をスマートフォンの撮影で行い、台帳との差異を洗い出す

実装ステータス:構成例 技術的に実現可能な構成として設計したもの。自社未検証

現場でスマートフォンから資産を撮影すると、資産管理シールのコードと印字番号を読み取り、固定資産台帳と突き合わせて、その場で「台帳どおり」「場所が違う」「台帳にない」を判定します。担当者の作業は、台帳を印刷して現物を探し歩き、確認結果を後から入力することから、撮って結果を確かめることに変わります。

サマリー
利用ツール
AWS Textract/Azure AI/ChatGPT/Claude/Gemini/Google Document AI/Make/n8n/Power Automate
対象業界
その他/医療/建設/教育/製造
対象部門
経理/総務
対象業務
データ入力・転記/内容確認・チェック/台帳・マスタ管理
主な課題
人手が足りない/入力作業が多い/確認ミスが多い
AIで行う処理
画像認識
主な効果
入力漏れ削減/品質標準化/工数削減
導入難易度
★★★☆☆
実装レベル
半自動化
費用感
API連携(中)
人間の確認
必須
現在工数
33.3h/月
AI導入後
12.5h/月
想定削減
63%
年間削減
250h
モデル条件による試算値です。実在企業の実績ではありません。

01導入前 / 導入後の業務フロー

導入前(Before)
  1. 固定資産管理システムから、その月に確認する区画の資産一覧をExcelで書き出す
  2. 一覧を印刷して現場へ行く
  3. 資産管理シールの番号を見て、一覧の行を探す
  4. 現物があること、設置場所が合っていることを確認して、紙にチェックを入れる
  5. 一覧にない資産を見つけたら、シールの番号と機器名を紙に書き写す
  6. シールが剥がれている資産は、銘板の型式と製造番号を書き写す
  7. 事務所に戻り、紙の記録をExcelへ入力する
  8. 差異のある資産について、現場の担当者へ問い合わせる
  9. 除却・移動の手続きを起票する
導入後(After)
  1. 担当者がスマートフォンの画面で確認する区画を選ぶ
  2. 資産管理シールと機器全体が入るように撮影する
  3. 自動写真からバーコード・QRコードを読み取る
  4. 自動コードが読めない場合、シールの印字番号を文字として読み取る
  5. 自動どちらも読めない場合、銘板の型式・製造番号を読み取って候補を出す
  6. 自動固定資産台帳と突き合わせ、「台帳どおり」「場所が違う」「台帳にない」を判定する
  7. 自動判定結果を画面に返す(現場でその場で分かる)
  8. 担当者が結果を確認し、必要なら備考を入れる
  9. 自動確認結果と写真を台帳の確認履歴に記録する
  10. 区画の確認が終わったら、未確認の資産を一覧で確認する
  11. 差異について、除却・移動の手続きを起票する
各工程の詳しい説明を読む
  1. 固定資産管理システムから、その月に確認する区画の資産一覧をExcelで書き出す
  2. 一覧を印刷して現場へ行く
  3. 資産管理シールの番号を見て、一覧の行を探す
  4. 現物があること、設置場所が合っていることを確認して、紙にチェックを入れる
  5. 一覧にない資産を見つけたら、シールの番号と機器名を紙に書き写す
  6. シールが剥がれている資産は、銘板の型式と製造番号を書き写す
  7. 事務所に戻り、紙の記録をExcelへ入力する
  8. 差異のある資産について、現場の担当者へ問い合わせる
  9. 除却・移動の手続きを起票する

問題は4つあります。

(a)探すのに時間がかかる。 一覧は資産番号順、現物は設置順に並んでいます。同じ型式の機器が並んでいると、どれがどの番号か分かりません。

(b)二度書きになる。 現場で紙に書き、事務所でExcelに打ち直しています。写し間違いも起きます。

(c)除却漏れが残る。 現物がないのに台帳に残っている資産は、確認しても「見つからなかった」で終わり、除却の手続きまで進まないことがあります。償却資産の申告は毎年1月1日現在の資産が対象となるため、除却漏れは課税され続ける原因になります。

(d)シールが剥がれている資産の特定に時間がかかる。 型式と製造番号から台帳を探すことになり、1点で10分以上かかることがあります。

  1. 担当者がスマートフォンの画面で確認する区画を選ぶ
  2. 資産管理シールと機器全体が入るように撮影する
  3. 【自動】 写真からバーコード・QRコードを読み取る
  4. 【自動】 コードが読めない場合、シールの印字番号を文字として読み取る
  5. 【自動】 どちらも読めない場合、銘板の型式・製造番号を読み取って候補を出す
  6. 【自動】 固定資産台帳と突き合わせ、「台帳どおり」「場所が違う」「台帳にない」を判定する
  7. 【自動】 判定結果を画面に返す(現場でその場で分かる)
  8. 【人】 担当者が結果を確認し、必要なら備考を入れる
  9. 【自動】 確認結果と写真を台帳の確認履歴に記録する
  10. 【人】 区画の確認が終わったら、未確認の資産を一覧で確認する
  11. 【人】 差異について、除却・移動の手続きを起票する

自動化されるのは「探す」「読む」「照合する」「記録する」の4つです。残るのは「見つからない資産をどうするか」の判断です。

02今回想定するシステム構成

構成図
現場(スマートフォンで撮影)
   │
   ▼ 写真+区画コード+撮影日時
SharePoint / OneDrive
   │
   ▼【トリガー】ファイルが作成されたとき
Power Automate
   │
   ├──▶ Azure AI Document Intelligence
   │       ├─ バーコード・QRコードの読み取り(アドオン機能)
   │       └─ シールの印字番号・銘板の文字の読み取り
   │
   ├──▶ 固定資産台帳と照合(資産番号 → 台帳の行)
   │
   ├──▶ Claude API ── コードが読めない場合の候補の絞り込みと、差異の分類
   │
   ├──▶ 判定結果を撮影者の画面へ返す
   │
   └──▶ 確認履歴(確認日・確認者・写真・判定)を記録
   │
   ▼【人が確認】未確認資産と差異の一覧を確認
   │
   ▼
除却・移動の手続きを起票
役割想定する製品代替候補
OCRAzure AI Document IntelligenceGoogle Document AI、AWS Textract
ワークフローPower AutomateMake、n8n
生成AIClaude APIOpenAI API、Gemini API
台帳固定資産管理システム各社の固定資産管理ソフト
撮影スマートフォンの業務アプリタブレット

コードの読み取りに専用の機能を使います。 Azure AI Document Intelligence には、文書内のバーコードを抽出するアドオン機能があります。features=barcodes を指定すると、抽出されたバーコードが barcodes として返り、それぞれに種類(kind)と内容(value)、位置が含まれます。対応する種類には Code 128、Code 39、EAN/UPC、PDF417 のほか、QRコードが含まれます。このアドオンは無料で使えると案内されています。

03どうやって実装するのか

Step1

処理の起点を決める

現場で写真が保存されたときを起点にします。撮影したその場で結果が返ることが、この構成の使い勝手を決めます。

現場の担当者が「撮る → 結果を見る → 次へ進む」を1点20秒ほどで回せる形にします。結果が翌日に返る構成だと、差異のある資産の前にもう一度行くことになり、効果が消えます。

通信の届かない工場内では、いったん端末に保存し、通信が回復してからまとめて送る形にします。その場合、判定結果は後から確認します。

Step2

入力データを集める

データ中身取得元
写真資産管理シールと機器全体が入ったものスマートフォン
区画コードどの建屋・階・部屋を確認しているか撮影時に選択
固定資産台帳資産番号、資産名、型式、製造番号、設置場所、取得日、状態固定資産管理システム
確認履歴前回の確認日、前回の設置場所固定資産管理システム

区画コードを撮影時に選ばせることが重要です。 設置場所の差異を判定するために必要で、後から写真だけを見ても分かりません。

Step3

データの取得方法を決める

コードの読み取り: 資産管理シールにバーコードまたはQRコードが印刷されていれば、そこから資産番号を取ります。印字が薄い、シールが汚れている、角度が浅いといった理由で読めないことがあるため、読み取りは3段構えにします。

  1. バーコード・QRコードの読み取り
  2. 読めなければ、シールの印字番号を文字として読み取る
  3. それも読めなければ、機器の銘板から型式・製造番号を読み取り、台帳から候補を出す

台帳: 固定資産管理システムから、区画ごとの資産一覧を日次で書き出して参照します。リアルタイム連携は必要ありません。

確認結果の書き戻し: 固定資産管理システムに確認日・確認者の項目があればそこへ、なければ中間の台帳に記録し、月末にまとめて取り込みます。

Step4

AIへ渡す前に整形する

  1. 画像の切り出し … 写真全体を渡すより、シールの部分を切り出したほうが読み取りの精度が上がります。シールの色や形が決まっていれば、位置の特定は機械的に行えます
  2. 明るさの補正 … 工場内は照明の条件が悪いことがあります。暗い写真を補正します
  3. 重複の除去 … 同じ資産を2回撮ることがあります。資産番号が同じなら1件にまとめます
  4. 区画の突合 … 撮影時に選んだ区画と、台帳の設置場所を比べる準備をします
  5. リース・賃借物件の除外 … 自社の資産でないものが現場にはあります。台帳にないからといって「登録漏れ」と判定しないよう、リース資産の一覧を別に持ちます

5番を飛ばすと、リース機器が毎回「台帳にない資産」として上がってきます。

Step5

AIに処理させる

読み取りと判断で役割を分けます。

読み取り(Document Intelligence)にさせること: バーコード・QRコードの抽出、シールの印字番号の読み取り、銘板の文字の読み取り。

生成AIにさせること:

処理内容
候補の絞り込み型式・製造番号から、台帳の候補を上位3件まで挙げる
差異の分類台帳どおり/設置場所が違う/台帳にない/判定できない
機器名の対応づけ銘板の表記(英語・略称)と台帳の資産名の対応
備考の下書き差異がある場合に、手続きへ回すための説明文

生成AIに資産番号を「推測」させないでください。 候補を挙げるところまでです。台帳の行を確定させるのは人です。番号を取り違えると、別の資産が除却されます。

Step6

指示内容を固定する

あなたは固定資産の現物確認を補佐する担当者です。
読み取り結果と、その区画の台帳データを渡します。
どの資産に当たるかの候補と、差異の分類を出してください。

【厳守事項】
- 資産番号を推測で確定しないでください。
  コードまたは印字から読み取れた場合のみ asset_code に入れ、
  読み取れない場合は null にして candidates に候補を並べてください。
- 候補は、台帳データに実在する資産だけから選んでください。
  台帳にない資産番号を作らないでください。
- 型式や製造番号が一致しない候補を「たぶん同じ」としないでください。
  一致した項目名を matched_by に列挙してください。
- 取得価額、耐用年数、帳簿価額について書かないでください。
  現物からは分かりません。
- リース資産一覧に載っている機器は、判定を「対象外」にしてください。
- 判定できない場合は「判定できない」とし、理由を書いてください。
  無理に分類しないでください。

【読み取り結果】
{ocr_result}

【この区画の台帳データ】
{ledger_rows}

【リース資産一覧】
{leased_assets}

「資産番号を推測で確定しない」の1行が、この構成でもっとも重要です。 同じ型式の機器が10台並ぶ現場では、型式だけでは特定できません。推測で確定すると、現物のある資産を除却したことにしてしまいます。

Step7

出力形式を固定する

{
  "photo_id": "",
  "area_code": "",
  "taken_at": "",
  "asset_code": null,
  "read_by": "barcode | printed_text | nameplate | none",
  "candidates": [
    { "asset_code": "", "asset_name": "", "matched_by": [] }
  ],
  "judgement": "台帳どおり | 設置場所が違う | 台帳にない | 対象外 | 判定できない",
  "ledger_location": "",
  "reason": "",
  "note_draft": ""
}

read_by を持たせているのは、どの手段で読めたかを後から集計するためです。バーコードで読めた割合が低ければ、シールの貼り替えを検討します。読み取り手段の改善は、この業務でもっとも効く打ち手になります。

Step8

システムへ連携する

出し先内容
確認履歴資産番号、確認日、確認者、区画、写真、判定
差異の一覧「設置場所が違う」「台帳にない」「判定できない」を区画ごとに
未確認の一覧その区画の台帳にあるが、まだ撮影されていない資産
手続きの起票除却・移動の申請(人が内容を確認してから)

「未確認の一覧」が、この構成の成果物のうちもっとも重要です。 撮った資産の確認だけでは、「現物がない資産」は見つかりません。区画の確認が終わった時点で、台帳にあって撮影されなかった資産を出します。これが除却漏れの候補になります。

台帳の更新は自動化しません。 除却も設置場所の変更も、手続きを経てから反映します。

Step9

人が確認する

差異のあるものは全件、人が確認します。

判定扱い
台帳どおり確認済みとして記録。人の確認は不要
設置場所が違う現場の担当者に移動の経緯を確認し、移動の手続きへ
台帳にないリースか、登録漏れか、他部署の資産かを確認
判定できない担当者が現物を見て特定する
未確認(撮影されなかった)現物の所在を確認する。見つからなければ除却の検討へ

最後の行が、この業務の本来の目的です。ここを省くと、現物確認をしても台帳は正確になりません。

Step10

例外に対処する

起きること対応
シールが剥がれている銘板から候補を出す。確定は人が行う
同じ型式が複数並ぶ候補を複数返す。区画と棚番で絞る。1件に決め打ちしない
コードが汚れて読めない印字番号、銘板の順に試す。すべて失敗したら「判定できない」
リース機器を撮影したリース資産一覧と照合して「対象外」にする
他部署・他社の持ち込み機器「台帳にない」として人へ回す。判断は人が行う
資産が持ち出し中(貸出・修理)台帳の状態欄を見て、未確認の理由として記録する
通信が届かない端末に保存し、後で送信する。判定は後から確認する
撮影に人が写り込む撮影のルールで避ける。写り込んだ写真は保存前に削除する
機密エリアの撮影撮影禁止区画を定め、その区画は従来どおりの方法で確認する
同じ資産を複数人が撮影した資産番号で重複を除く
Step11

記録を残す

  • 撮影した写真(資産番号・区画・撮影日時つき)
  • 読み取り結果と、読めた手段
  • 判定と、人が変更した内容
  • 確認済み・未確認の一覧(区画ごと・月ごと)
  • 除却・移動の手続きへ回した記録と、その結果

写真を残すことが、この構成の副次的な価値になります。 現物の状態が写真で残るため、後から「いつの時点でどこにあったか」を確認できます。償却資産の申告や、監査で確認を求められたときの資料になります。

保存期間は、自社の文書管理規程と、税務関係書類の保存期間に合わせて決めてください。

04実装レベルの3段階

最小構成:写真を撮り、読み取りサービスの画面で番号を読み取って手で照合する / コードの読み取り
半自動化:撮影 → 自動で読み取り → 台帳照合 → 判定を画面に返す → 確認履歴を記録 / 読み取り・照合・記録
本格構成:上記+未確認一覧の自動作成+除却・移動の申請の下書き+固定資産管理システムへの反映準備 / 手続きの入口まで

半自動化の時点で、4分が2分程度になります。 探す時間と二度書きが消えるためです。本格構成にすると1.5分程度になり、加えて未確認資産の洗い出しが自動になります。

05工数削減シミュレーション

前提値(モデル条件)
対象人数
4 名
月間件数
500 件
1件あたり現在時間
4 分
1件あたり導入後時間
1.5 分
現在  500件 × 4分 ÷ 60 = 33.3 時間/月
導入後 500件 × 1.5分 ÷ 60 = 12.5 時間/月
月間削減時間
20.8h
削減率
63%
年間削減時間
250h
年間金額換算(時間単価2,800円)
70万円
モデル条件による試算であり、実際の効果は業務内容・運用方法によって異なります。

自社条件で導入効果を整理したい方へ

このユースケースを自社に当てはめた場合の前提値と削減見込みを、業務ヒアリングをもとに整理します。

AI活用について相談する

06向いている企業・向いていない企業

向いている
  1. 固定資産が3,000点以上あり、現物確認が年1回の棚卸しで追いついていない組織。資産管理シール(バーコードやQRコード)を貼る運用がすでにあるか、これから貼れる場合。
向いていない
  1. 資産が数百点で、台帳と現物が目視で突き合わせられる場合。資産の大半が建物や構築物で、個別の現物確認が不要な場合。

07最小構成で試す方法

  1. 資産が集中している区画を1つ選ぶ(50点程度)
  2. スマートフォンで資産管理シールを50点撮影する
  3. 読み取りサービスの画面に1枚ずつ投入し、バーコード・QRコードが読み取れるかを確認する
  4. 読み取れた件数を数える
  5. 読み取れなかったシールについて、印字番号が文字として読めるかを確認する

この検証だけで、導入の可否がほぼ決まります。 読み取れる割合が低ければ、仕組みを作る前にシールの貼り替えが必要です。

判断の目安は次のとおりです。

コードの読み取り率判断
9割以上そのまま進められる
6〜9割印字番号の読み取りを組み合わせる。汚れやすい場所のシールを貼り替える
6割未満シールの規格(サイズ・素材・印刷)から見直す。 仕組みより先に現物を直す

08実装時につまずきやすいポイント

問題対策
コードが読めない印字番号、銘板の順に段階を作る。読み取り手段を記録して改善に使う
同じ型式が並んで特定できない候補を複数返す。区画と棚番を撮影時に選ばせる
リース機器が毎回「台帳にない」と出るリース資産一覧を持ち、対象外に分類する
現物のない資産が見つからない撮影した資産ではなく、撮影されなかった資産を一覧にする
判定が現場で分からず二度手間になるその場で結果を返す設計にする
写真に人や機密情報が写る撮影のルールを決める。撮影禁止区画を定める
台帳が自動で書き換わる台帳の更新は手続きを経てから。自動反映しない
通信が届かない工場で使えない端末に保存して後送信する形を用意する
確認済みと未確認の区別が曖昧区画単位で「確認完了」を宣言する運用にする

09セキュリティ・AIガバナンス上の注意点

この構成で扱うデータ: 資産の写真、資産番号、設置場所、機器の型式。工場や研究所の写真には、製造ラインや試作品が写り込むことがあります。

  1. 撮影の範囲 … 資産そのものとシールが写ればよく、周囲を広く写す必要はありません。撮影禁止区画を定め、その区画は従来の方法で確認してください
  2. 写り込み … 人、他社から預かった図面や試作品が写らないよう、撮影のルールを決めます
  3. 外部AIへの入力 … 写真が外部のサービスへ渡ります。データの保存地域と学習利用の有無を契約で確認し、入力を学習に使わないサービスを選びます
  4. 資産情報の扱い … 設備の一覧は、自社の生産能力に関する情報でもあります。閲覧範囲を経理・総務と各現場の担当に限定します
  5. 税務との関係 … 償却資産は、地方税法の規定により毎年1月1日現在の資産を1月31日まで(期限日が休日の場合は翌開庁日)に申告することとされています。現物確認の結果を除却・取得の申告へ反映する手順を、経理の年間予定に組み込んでください
  6. 自動実行してよい範囲 … 読み取り、照合、判定、記録までです。台帳の更新(除却・移動・新規登録)は、手続きを経て人が行います

誤りが起きた場合のリスクは、現存する資産を除却として処理してしまうこと、逆に現物のない資産が台帳に残り続けることです。前者は帳簿と税務の両方に影響し、後者は課税され続けます。資産番号の確定を人が行う設計は、ここを守るためのものです。

10まず何から始めるか

1週目:シールの状態を測る

資産が集中する区画で50点を撮影し、コードの読み取り率を測ります。6割を切るなら、シールの貼り替えから始めます。 仕組みより先に現物を直すほうが確実です。

2週目:リース資産と撮影禁止区画を決める

リース・賃借物件の一覧を作り、撮影してはいけない区画を決めます。この2つが決まらないと、判定が毎回ぶれます。

3〜4週目:1区画で半自動化を動かす

撮影 → 読み取り → 照合 → その場で判定を返すところまでを作り、1区画(300点程度)で使います。4分が何分になるか、読み取り手段の内訳はどうかを記録します。

2か月目以降: 未確認資産の一覧を自動で作り、除却・移動の手続きへつなげます。並行して、読み取れなかった資産のシールを計画的に貼り替えてください。1年かけて全区画を一巡すると、台帳の精度が目に見えて変わります。


11関連ユースケース

12この仕組みを理解するための記事

13技術仕様の確認日・参考情報

技術仕様確認日:2026-09-15/最終更新:2026-09-15
確認した内容情報源確認日
Azure AI Document Intelligence のアドオン機能でバーコードを抽出できること(features=barcodes)。抽出結果が種類(kind)と内容(value)、位置とともに barcodes として返ること。対応する種類に Code 128、Code 39、EAN/UPC、PDF417、QRコードが含まれること。バーコード抽出の機能は無料で使えると案内されていることMicrosoft Learn: Document Intelligence add-on capabilities2026-09-15
償却資産について、毎年1月1日現在に所有している資産を、その年の1月31日までに資産の所在する自治体へ申告することとされていること東京都主税局:固定資産税(償却資産)2026-09-15

固定資産管理システムへの確認結果の書き戻し方式は製品によって異なります。この部分は利用環境に応じた個別確認が必要です。 申告の期限や様式は自治体によって運用が異なる場合があるため、資産の所在する自治体の案内を確認してください。

実装ステータス:構成例。 公開仕様に基づいて設計した構成であり、当社で実際に構築・検証したものではありません。工数の数値はモデル条件による試算です。

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