UTMパラメータに入れる項目一覧|流入元を正しく読む

月次のレポートを開くと、チャネル別の表に同じ名前が並んでいます。facebook、Facebook、fb。3行に分かれ、それぞれ数十セッション。合計すれば意味のある数字なのに、1行ずつでは判断のしようがありません。少し下の行を見ると、メール配信からの流入のはずのものが参照(Referral)として計上されている。表を眺めながら、どこから直すべきか分からなくなる——UTMパラメータの値がそろっていないと、レポートはこうなります。原因は計測タグの不具合ではなく、URLの末尾に付けた文字列の書き方です。同じ施策が別チャネルとして数えられる事故は、設定ミスではなく命名の問題として起きます。本記事では、5つのパラメータの役割、GA4の既定チャネルグループがmediumとsourceをどう見ているか、命名ルールの決め方、そして台帳と生成AIで表記ゆれを潰す運用までを手順として並べます。
カメ先生レポートでfacebookとFacebookが別の行に並んでいるのを見たことある?あれ、GA4が大文字と小文字を別の値として扱うからなんだ。
カメ子打ち間違いというより、決めていなかったということですね。
カメ先生そう。しかもmediumの値は、GA4が既定のチャネル分類に使っている。ここを自由に決めると、メール配信が参照に入ったりする。
カメ子先に決めておく項目と、自由に書ける項目が分かれているんですね。まずmediumの一覧から作ってみます。
- 使うのはutm_source / utm_medium / utm_campaign / utm_content / utm_termの5つ。値は大文字と小文字が区別される
- mediumはGA4の既定チャネルグループの判定に使われる。予約されている値から選び、自由な命名はしない
- 自社サイト内のリンクには付けない。本来の流入元が上書きされ、経路の情報が失われる
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同じ媒体が3行に分かれている画面から始まる
最初に直面するのは、たいていこの画面です。参照元/メディアのレポートを開くと、実質は同じ媒体なのに複数の行に分かれている。newsletter / email と Newsletter / email が並び、instagram / social と instagram / Social が別行になっている。合計を出すには手作業で足すしかありません。
この状態が続くと、レポートを見る側の信頼が落ちます。数字が細切れになった表は、読み手に「集計が甘い」と受け取られます。実際には計測は正常に動いていて、URLに付けた文字列がそろっていないだけなのですが、そう見えません。上位に報告する資料で、毎回手で合算している状態は健全ではありません。
もう一つの症状が、直接流入(Direct)の不自然な多さです。パラメータが途中で落ちると、その流入は参照元のない訪問として計上されます。直接流入が急に増えたときは、施策の成果ではなくパラメータの欠落を先に疑うのが実務の勘所です。伸びたと思って喜んでいた分が、実は広告経由だったというのはよくある話です。
UTMパラメータは何をしているのか
仕組みは単純です。リンク先のURLの末尾に決まった名前のパラメータを付けておくと、そのURLから訪れた人の流入元として、パラメータに書いた値がGA4に記録されます。付けなければ、GA4は参照元の情報から推測するしかありません。
役割は2段階に分かれます。第一に、流入を識別すること。メール配信とSNS投稿を区別し、同じSNSでも投稿とキャンペーンを分けます。第二に、GA4のチャネル分類の材料になること。ここが見落とされがちで、書いた値がそのままチャネルの振り分けに使われます。分類まで含めて設計する必要があります。
なお、公式が提供しているキャンペーンURL生成ツールを使えば、項目を入力するだけで正しい形のURLが組み立てられます。手で打つと打ち間違いや順序の混乱が起きるため、URLは必ずツールか台帳から生成するルールにしてください。
5つの項目の役割を押さえる
公式の説明では、参照URLを識別するutm_source、マーケティングメディアを識別するutm_medium、商品やスローガン、プロモーションコードを識別するutm_campaignが中心の項目とされています。加えてクリエイティブを区別するutm_content、検索広告のキーワードを示すutm_term、キャンペーンを一意に識別するutm_idなどが用意されています。
実務での使い分けは、埋めるべき項目を3つに絞るところから始めます。source・medium・campaignは全施策で必須、contentとtermは後でレポートを本当に分けて見るかどうかで判断する。分けない軸を埋めても、入力の手間が増えてノイズになるだけです。
なお公式には、utm_creative_formatとutm_marketing_tacticという項目も記載されていますが、現在のGoogleアナリティクスのプロパティのレポートには含まれていないとされています。レポートで見られない項目に労力をかけないことも設計の一部です。使う項目を5つに限定し、それ以外は使わないと決めるほうが運用は安定します。
mediumがチャネル分類を決めている
5つのうち、最も自由度が低いのがmediumです。GA4の既定チャネルグループは、mediumの値を決まった文字列と突き合わせて判定しているため、ここに独自の値を入れると分類が崩れます。
公式の定義に登場する値としては、organic、cpc、ppc、retargeting、paid、social、social-network、social-media、sm、email、e-mail、e_mail、affiliate、referral、app、link、display、banner、expandable、interstitial、cpm、video、audioなどがあります。mediumは自分で考える項目ではなく、既定の一覧から選ぶ項目だと理解してください。
ここを外すと、どこにも分類されないという結果になります。たとえばmediumにmail_magazineと書けば、メールの判定条件(email、e-mail、e_mailなど)に一致しないため、メールのチャネルには入りません。意味が通じることと、機械が判定できることは別です。読みやすさを優先して独自の値を作ると、レポート側で毎回手当てが必要になります。
既定チャネルグループの判定条件を知る
では、どの組み合わせがどのチャネルになるのか。公式の定義から、BtoBでよく使う範囲を抜き出して整理します。条件の形が「または」なのか「かつ」なのかが、事故の分かれ目になります。
| チャネル | 判定の条件(要約) | 実務での書き方 |
|---|---|---|
| オーガニック検索 | 参照元が検索サイトの一覧に一致、またはmediumがorganic | 自然検索なので通常は付けない |
| 有料検索 | 参照元が検索サイトの一覧に一致、かつmediumがcpc・ppc・paidなどに一致 | medium=cpc |
| オーガニックソーシャル | 参照元がソーシャルの一覧に一致、またはmediumがsocial・sm等 | medium=social |
| 有料ソーシャル | 参照元がソーシャルの一覧に一致、かつmediumがcpc・paidなどに一致 | medium=cpc |
| メール | 参照元またはmediumがemail・e-mail・e_mail等に一致 | medium=email |
| 参照 | mediumがreferral・app・linkのいずれか | medium=referral |
| ディスプレイ | mediumがdisplay・banner・cpm等のいずれか | medium=display |
| アフィリエイト | mediumがaffiliateに完全一致 | medium=affiliate |
この表で注意したいのが、有料ソーシャルとオーガニックソーシャルの違いです。オーガニックソーシャルは「参照元がソーシャルの一覧に一致、またはmediumがsocial」という条件のため、SNS広告にmedium=socialを付けると自然流入として分類されます。広告費をかけた流入が無料の流入に混ざるという、金額の判断に直結する事故です。SNS広告のmediumはcpcに固定してください。
もう一つ知っておきたいのが、sourceの側にも一覧があることです。GA4はsourceの値を、Googleが公開しているチャネル分類用の参照元カテゴリの一覧と突き合わせて判定します。この一覧に載っていない値を使うと、意図したチャネルに入りません。一覧にない社内呼称を使いたい場合は、カスタムのチャネルグループを作るという手順が必要になります。
大文字小文字と区切り文字で壊れる
次に、最も件数が多い事故です。公式ははっきり書いています。パラメータの値では大文字と小文字が区別され、utm_source=googleとutm_source=Googleは異なる値として扱われる、という記述です。
結果として、同じ媒体が複数行に分かれます。担当者が3人いれば、facebook、Facebook、FaceBookの3種類が並ぶ可能性があります。誰も間違えていないのに集計が崩れるという、ルールを決めていないことが唯一の原因である事故です。値はすべて小文字の半角英数字に統一する、と最初に決めるだけで防げる問題です。
区切り文字も同じ理屈です。単語を区切るときにアンダースコアを使うのかハイフンを使うのかを決めていないと、summer_seminarとsummer-seminarが別行になります。加えて、値に日本語やスペースを入れるとURLとして符号化され、レポート上で読めない文字列になります。日本語は使わない、スペースは使わない、区切りはどちらか一方に決める——この3つを最初に固定してください。
命名ルールの決め方(記入例つき)
ルールは、決める順序を守ると早く固まります。mediumを先に決め、次にsource、最後にcampaignの形式を決める。この順序にする理由は、mediumだけが外部の仕様に縛られていて、選択の余地がないからです。
まずmediumの一覧を作ります。自社で使う施策を並べ、それぞれに既定の値を割り当てます。メール配信はemail、リスティング広告はcpc、SNS広告もcpc、ディスプレイ広告はdisplay、SNSの通常投稿はsocial、提携先からのリンクはreferral。この一覧に載っていないmediumは使わない、と決めるところが要です。
次にsourceです。媒体名を1つに統一します。メールマガジンはmailmagazine、営業メールはsalesmail、展示会の配布物はexhibition_flyerのように、社内で呼び方が複数あるものは代表を1つ決める。ここで迷いが残ると、半年後に表記が増えます。
最後にcampaignの形式です。おすすめは、日付を先頭に置いた固定の並びにすることです。年月・企画名・対象の3要素を、決めた区切り文字でつなぐ。日付が先頭にあると、並べ替えたときに時系列になり、年間の一覧を作るときに手作業が減ります。
# 記入例:セミナー告知(メール配信)
https://example.com/seminar/?utm_source=mailmagazine&utm_medium=email&utm_campaign=202607_seminar_manufacturing
# 記入例:同じセミナーのSNS広告(クリエイティブ2種を出し分け)
https://example.com/seminar/?utm_source=instagram&utm_medium=cpc&utm_campaign=202607_seminar_manufacturing&utm_content=movie_a
https://example.com/seminar/?utm_source=instagram&utm_medium=cpc&utm_campaign=202607_seminar_manufacturing&utm_content=still_b
- mediumは既定の値だけを使う一覧を作り、そこから選ぶ形にする
- 値はすべて小文字の半角英数字。区切りはアンダースコアかハイフンのどちらかに統一する
- campaignは「年月_企画名_対象」のように要素の順序を固定する
- 同じ施策を複数媒体に出すときは、campaignを同一にしてsourceで分ける
- contentは出し分けたクリエイティブを判別できる最小限の語にする
4つ目の「campaignを同一にしてsourceで分ける」は、レポートの読みやすさに直結します。同じセミナーの集客をメールとSNSと広告で行った場合、campaignがそろっていれば施策単位の合計が1行で出ます。媒体ごとにcampaignを変えると、施策の総量が永久に分からなくなります。
campaignの表記ゆれが年次比較を壊す
mediumとsourceを固めても、campaignが崩れると年間の集計ができません。ここは自由記述に近い項目なので、放っておくと担当者ごとの書き方が積み上がります。
よく起きるのが、同じ企画に対して複数の呼び方が生まれることです。seminar、seminar2026、summer_seminar、summerseminar。表記が違えば別のキャンペーンとして集計され、年間のレポートを作るときに手作業で名寄せする作業が発生します。年間レポートの作成時間は、campaignの表記の乱れとほぼ比例すると考えてよいでしょう。
防ぐ方法は、campaignの値を担当者が考えない仕組みにすることです。台帳に企画を登録した時点でcampaignの文字列を確定させ、URLはそこから生成する。URLを作る人と、命名を決める人を分けるのが要点です。分けないと、締め切り直前に新しい表記が生まれます。
contentとtermは切る軸だけに使う
残る2項目の扱いです。utm_contentはクリエイティブの区別に、utm_termは検索広告のキーワードに使うとされています。どちらも埋めれば情報は増えますが、埋めるほど良いという項目ではありません。
判断の基準は一つです。後でレポートをその軸で必ず分けて見るかどうか。A案とB案のバナーを出し分けて成果を比べるなら、contentを使う価値があります。比べる予定がないなら、空欄のままにする。見ない軸を埋める作業は、入力の手間を増やしてノイズを足すだけです。
termについては、検索連動型広告を運用している場合でも、広告媒体側の自動連携でキーワードが取得できるならUTMで重複して持つ必要はありません。手で入れる項目は少ないほど壊れにくいという原則で判断してください。BtoBの多くの現場では、source・medium・campaignの3つに、必要に応じてcontentを加える程度で十分に機能します。
メールとSNSへの付け方
媒体別の実務に入ります。まずメールです。mediumはemail、sourceは配信元を表す値(mailmagazine、salesmail、event_invitationなど)、campaignは配信の企画名にします。
メールで特に効くのがcontentの使い方です。同じメールの中に本文中リンクとボタンの2箇所を置いたとき、contentで区別しておけば、どちらがクリックされているかが分かります。次回の配信でレイアウトを判断する材料になるため、メールに関してはcontentを埋める価値が高い施策です。
SNSは、投稿と広告で扱いを分けます。通常投稿はmediumをsocial、広告はcpc。前述のとおり、ここを混ぜると有料の流入が自然流入として集計されます。あわせて注意したいのが、sourceに使う媒体名です。社内での呼び方ではなく、GA4が認識する媒体名の表記に合わせる必要があります。認識されない値を使うと、意図したチャネルに入りません。
展示会QRとオフライン施策への付け方
オフラインの施策は、UTMパラメータを付けておかないと成果が見えません。展示会のパネルに載せたQRコード、配布資料の二次元コード、郵送物に印刷したURL——いずれも読み取った先のURLにパラメータを含めておけば、流入として識別できます。
設計のコツは、施策ごとにsourceを分けることです。同じ展示会でも、ブースのパネル、配布したチラシ、名刺に載せたURLでは、意味する行動が違います。sourceをexhibition_panel、exhibition_flyer、businesscardのように分けておけば、後から「どの接点が読まれたか」を比較できます。
ここで問題になるのが、オフラインを表すmediumが既定の一覧に用意されていないことです。qrやflyerといった値を使うと、既定チャネルグループのどの条件にも一致しません。オフライン施策は既定のチャネルに収まらない前提で設計するのが正確な理解です。既定に入らないなら、カスタムのチャネルグループを作って自分たちの分類を持つか、レポート側で参照元/メディアを直接見る形にします。
印刷物に載せる場合は、URLの長さも実務上の制約になります。パラメータを4つ5つ並べると文字列が長くなり、QRコードの密度が上がって読み取りにくくなります。短縮URLやリダイレクトを使う場合は、次のセクションで触れるパラメータの消失に注意してください。
自社サイト内のリンクには付けない
設計上、最も間違いが起きやすいのがここです。サイト内のバナーやナビゲーションのリンクにUTMパラメータを付けて、どこがクリックされたかを測ろうとする発想は自然に出てきますが、これは避けるべき使い方とされています。
理由は、流入元の情報が上書きされることです。検索広告から訪れた人が、サイト内のバナーをクリックした瞬間に、その人の流入元がバナーのUTMの値に置き換わります。広告経由という貴重な情報が、そこで失われます。この上書きは、コンバージョンの手前で起きるほど痛みが大きくなります。セッションが分割されるという説明も見かけますが、確実に起きるのは流入元の置き換わりです。
では、サイト内のクリックはどう測るのか。GA4にはリンクのクリックをイベントとして計測する仕組みがあり、そちらを使うのが筋です。流入元を測るパラメータと、サイト内の行動を測るイベントは別の道具だと切り分けてください。道具の使い方を間違えると、正しく取れていたデータまで壊します。
リダイレクトと短縮URLでパラメータが消える
正しく付けたのに計測されない、という相談の多くはここに原因があります。URLに付けたパラメータが、リンク先に到達する前に落ちているケースです。
落ちる原因として挙げられるのは、短縮URLサービスのリダイレクトの実装、httpsからhttpへの遷移、参照元の送出を制限する設定、そしてサイト側のリダイレクト処理でクエリ文字列を引き継いでいない場合です。パラメータを付けた本人は落ちていることに気づけないため、公開前の確認が唯一の防波堤になります。
確認の手順はシンプルです。実際に使うリンクを自分でクリックし、到達したページのURLにパラメータが残っているかを目で見る。そのうえでGA4のリアルタイムのレポートや、デバッグ用の表示で流入元が意図どおりに記録されているかを確かめる。公開後ではなく、公開前に1本だけ通すのが鉄則です。パラメータの欠落は、直接流入の増加として現れるため、後から気づいても原因の特定に時間がかかります。
台帳とURL生成の運用手順
ルールを決めても、運用の仕組みがなければ守られません。1年後にも同じ表記が続いている状態を作るための手順を整理します。
自社で使う施策を並べ、既定の値から選んでmediumを割り当てます。この一覧を関係部署に配り、載っていないmediumは使わないことを合意します。ここが土台なので、先に固めます。
媒体名の代表表記を1つに決め、campaignは「年月_企画名_対象」のように要素の順序を固定します。小文字の半角英数字のみ、区切り文字は一方に統一という条件も明記します。
ベースURLとパラメータの列を並べ、関数で結合してURLを組み立てる列を用意します。担当者は行を追加するだけで、文字列を手で打たない形にします。
生成したURLを自分でクリックし、到達先にパラメータが残っているかを確認します。あわせてリアルタイムのレポートで流入元の記録を確かめてから、本番の配信や出稿を行います。
3つ目の台帳が運用の心臓部です。手で打たせないことがすべてで、担当者が入力するのはプルダウンからの選択と企画名だけにする。自由入力の欄を減らすほど、表記は崩れなくなります。台帳には発行日と担当者の列も付けておくと、後から「この流入は誰の施策か」を追えます。
- mediumは既定の値の一覧から選ぶ。一覧にない値を使いたいならカスタムチャネルグループを作る
- 値は小文字の半角英数字のみ。日本語とスペースは使わない
- 区切り文字はアンダースコアかハイフンのどちらかに決め、混在させない
- 同じ施策を複数媒体に出すときはcampaignを同一にし、sourceで分ける
- 自社サイト内のリンクには付けない。サイト内のクリックはイベントで測る
- 公開前に必ず1本クリックし、到達先にパラメータが残っているかを確認する
よく壊れるパターンのチェックリスト
最後に、実際に壊れやすい箇所を点検できる形にまとめます。既存のURLを棚卸しするときの確認項目としても使えます。
- mediumに独自の値を入れ、既定のチャネルのどこにも分類されていない
- SNS広告にmedium=socialを付け、有料の流入が自然流入として集計されている
- 大文字と小文字が混在し、同じ媒体が複数行に分かれている
- アンダースコアとハイフンが混在し、同じ企画が別キャンペーンになっている
- campaignの表記が担当者ごとに違い、年間の集計で名寄せ作業が発生している
- 自社サイト内のバナーにパラメータを付け、本来の流入元を上書きしている
- 短縮URLやリダイレクトでパラメータが落ち、直接流入として計上されている
- 値に日本語やスペースが入り、レポート上で読めない文字列になっている
棚卸しの進め方としては、GA4の参照元/メディアのレポートを期間を長めに取って書き出し、値の一覧を作るのが早道です。似た表記が並んでいる箇所が、そのまま修正の対象になります。表記ゆれは探すものではなく、一覧にして眺めると勝手に見つかるものです。
見つかった表記ゆれは、2方向で処理します。今後の分については台帳とルールで発生を止める。過去の分については、レポート側で名寄せするか、GA4のカスタムチャネルグループの条件に旧表記も含める形で吸収する。過去のデータそのものは書き換えられないため、読み替えの仕組みで対応します。
- 出稿前:URLを1本クリックし、到達先にパラメータが残っているか
- 出稿直後:リアルタイムのレポートで参照元/メディアが意図どおりか
- 月次:参照元/メディアの一覧を書き出し、似た表記が並んでいないか
- 四半期:mediumの一覧に、承認していない値が増えていないか
生成AIで表記ゆれを検出して統一する
棚卸しと統一の作業は、生成AIを使うと現実的な時間に収まります。目視で数百行の一覧から似た表記を探すのは、集中力の続かない作業です。
有効なのは、GA4から書き出した参照元/メディアとキャンペーンの一覧をそのまま渡し、同一の施策を指していると思われる値をグループにまとめさせる使い方です。facebookとFacebookとfbは同じ、summer_seminarとsummerseminarは同じ——という対応表が返ってきます。この表を、レポート側の名寄せ定義やカスタムチャネルグループの条件に使えます。
ルールの適合チェックにも使えます。決めた命名ルールを文章で渡し、これから配信するURLの一覧を貼って、違反している箇所を指摘させる。小文字になっていない値、既定の一覧にないmedium、区切り文字が混在している値。人が見落とすのは、ルールを知らないからではなく、目が慣れるからです。機械的な照合はこの弱点を補います。
一方で任せられないのが、どの表記を正としてそろえるかの決定です。newsletterとmailmagazineのどちらを残すかは、社内の呼び方や過去のデータ量を踏まえた判断になります。統一する作業は機械に任せられても、何に統一するかは決められない。決めた結果は台帳に書き戻し、次回からは選ぶだけにするところまでを一続きにしてください。
まとめ
レポートで同じ媒体が複数行に分かれているとき、直すべきなのは計測タグではなくURLの末尾です。使う項目はutm_source・utm_medium・utm_campaign・utm_content・utm_termの5つで、公式には参照URLを識別するsource、マーケティングメディアを識別するmedium、商品やスローガンを識別するcampaignが中心と説明されています。値は大文字と小文字が区別され、utm_source=googleとutm_source=Googleは別の値として扱われます。だから最初に決めるのは、小文字の半角英数字だけを使い、区切り文字を一方に統一するというルールです。5つの中でmediumだけは自由度がありません。GA4の既定チャネルグループがorganic、cpc、social、email、referral、display、affiliateなどの値で判定しているため、独自の値を入れるとどのチャネルにも分類されません。特に注意したいのが、SNS広告にmedium=socialを付けると自然流入として集計される点です。有料の流入はcpcに固定してください。オフライン施策のQRコードは既定のチャネルに収まらないため、カスタムチャネルグループを作るか参照元/メディアを直接見る形にします。そして自社サイト内のリンクには付けない。本来の流入元が上書きされ、広告経由という情報がそこで消えます。運用面では、台帳でURLを生成し、担当者に文字列を手で打たせないことが崩れない条件です。加えて公開前に1本クリックして、リダイレクトでパラメータが落ちていないかを確認する。まずはmediumの一覧を1枚作り、社内で使う施策と対応させるところから始めてください。表記の統一は、その一覧ができた時点でほぼ決着します。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
データ分析にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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