Nudgeで洗い出す野良エージェント一覧|止めるか正式化するか

Nudgeで洗い出す野良エージェント一覧|止めるか正式化するか

「情シスが把握していないAIエージェントが、顧客管理の仕組みに書き込みの権限でつながっていた」「作った社員はもう異動していて、誰も中身を説明できない」——AIの導入を進める会社の情シスとセキュリティの担当者から、2026年に入って急に増えた声です。米国の Nudge Security は3月24日の発表で、発表の中で調査の結果を引き、8割の組織が、AIエージェントによる不適切なデータの露出や許可のない操作に遭遇したと答えたと紹介し、社員が自分で作ったAIエージェントを見つける機能を加えました。ただ、見つけた一覧は出発点にすぎません。本当に難しいのは、一つ一つのエージェントを止めるのか、正式に認めるのかを決め、作った本人にどう声をかけ、それを毎月回し続けることです。この記事では、Nudge Security で洗い出したエージェントと連携の一覧を、止めるか正式化するかに振り分ける線と、定着させる運用を整理します。


カメ先生カメ先生

野良のエージェントは、見つけたらすぐ止めればいい、と思われがちなんだ。でも、止めた瞬間に、その上で回っていた業務も止まるんだよ。


カメ子カメ子

見つけることと、止めることの間に、判断の工程がもう一つあるということですか。


カメ先生カメ先生

そう。しかもエージェントは、作った人の資格で動いていることが多い。だから、作った人に目的を聞かずに止めると、何が壊れるかも分からない。Nudge Security が、作った本人に声をかける仕組みを中心に置いているのはそのためなんだ。


カメ子カメ子

道具が一覧を作って、止めるか認めるかは人が本人と話して決める、という役割分担なんですね。


この記事のポイント
  • Nudge Security は、メールの通知、ブラウザ拡張、各サービスとのAPI連携の三つの経路で、社員が使うクラウドサービス・AI・OAuth連携・AIエージェントを見つける。2026年3月にエージェントの発見を試験提供として加え、7月には連携とブラウザ拡張の危険を分析するAIの担い手を発表した
  • 止めるか正式化するかは、書き込みの権限、公開の範囲、資格情報の直書き、作った人の在籍の四つで線を引く。AIの分析役に判断させず、取り消しは人が承認する
  • 本人への声かけは、罰ではなく確認として送り、返事を一覧に記録する。マーケ部門の連携の棚卸しを月次で回し、情シスと部門の持ち分を先に決める

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目次

Nudge Security は、社員が自分で始めたクラウドサービス・AI・連携を見つける製品

Nudge Security は、米国テキサス州オースティンに本社を置く2021年創業の会社です。社員が会社の承認を経ずに使い始めたクラウドサービスやAIの道具、それらの間をつなぐOAuthの連携を見つけ、情シスとセキュリティの部門が把握できるようにする製品を提供しています。製品の名前にもなっている「ナッジ」は、行動科学の言葉で、強制ではなく軽く後押しして行動を変える働きかけを指します。Nudge Security は、見つけた利用について、情シスが一方的に止めるのではなく、使っている本人に直接声をかけて確認や是正を促すことを製品の中心に置いています。

シャドーAIの一般論や、見つけた道具を仕分ける考え方は、この媒体の別の記事で扱っています。この記事では繰り返さず、Nudge Security が2026年に加えた「社員が自分で作ったAIエージェント」の発見と、OAuth連携の危険の扱いに絞ります。人が使う道具と違い、エージェントは作った人の手を離れて、決められた権限で動き続けるという点が、判断の線を変えるからです。

対象の読者は、社内でAIの道具の利用が広がり、部門ごとに自動化やエージェントを作り始めている会社の情シス、セキュリティ担当、AI導入の担当者です。特に、マーケや営業の部門が顧客管理やMAの仕組みに、自分の資格でエージェントや連携をつないでいる会社では、この記事の線引きがそのまま当てはまります。

2025年11月のシリーズAと、2026年の三つの発表

Nudge Security は2025年11月に、2,250万ドルのシリーズAの資金調達を発表しました。2026年に入ってからは、AIに関わる発表が続いています。3月24日には、社員が作ったAIエージェントを、作られた場所で見つけ、権限の危険を評価し、作った本人に文脈を聞く機能を発表しました。対象として、Microsoft の Copilot Studio、Salesforce の Agentforce、n8n などを挙げています。

5月下旬には、エージェントの一覧をAPIで取り出せないサービスにも広げるため、ブラウザ拡張でエージェントの作成や閲覧を捉える方式を加えたと、米国のセキュリティ専門の報道が伝えました。7月15日には、二つのAIの担い手を発表しています。一つはOAuth連携を分析し、異常を見つけ、会社の方針に沿って取り消しを推奨する分析役、もう一つは社員の端末のブラウザ拡張から危険なものや悪意のあるものを洗い出す分析役です。発表では、人の判断を挟んだ形で是正を自動化すると説明し、一部の顧客に先行で提供し、順番待ちの受付をしているとしています。

エージェントの発見は、製品ページで試験提供と位置づけられています。動いていて使える状態ではあるものの、対応するサービスの範囲を広げながら仕上げている段階だという説明です。既存の顧客は担当者を通じて、新しく試す会社は無料の試用の中で利用を申し込めます。提供終了や新規受付停止の告知はなく、発表の間隔も数か月おきに続いています。

  • 8割という数字や、審査の時間の削減幅などは、提供元の発表に含まれる数字で、第三者による検証値ではありません
  • エージェントの発見とAIの分析役は、2026年10月時点で試験提供や先行提供の段階です。国内の企業がどの範囲まで使えるかは、試用の段階で確かめてください

見つけ方は三つ:メールの通知、ブラウザ拡張、各サービスとのAPI連携

Nudge Security の見つけ方を知っておくと、一覧に何が載り、何が載らないかが読めます。一つ目はメールの通知です。Microsoft や Google Workspace とつなぎ、クラウドサービスやAIの提供元から届く機械的なメール、たとえばアカウントの作成やパスワードの変更、セキュリティ設定の変更の通知を読み取ります。公式ブログは、つなぐ作業は5分足らずで、導入前から使われていた道具も初日に一覧になると説明し、メールの本文は保存しないとしています。

二つ目はブラウザ拡張です。社員の端末のブラウザに入れ、APIを持たないサービスの上でエージェントが作られたり閲覧されたりしたことを捉えます。製品ページは、通信を傍受したり、社員が打ち込む内容をすべて見張ったりはしないと説明しています。一方で同じ拡張には、AIとの会話で個人情報や秘密の情報が共有されたことを知らせる機能や、AIの道具へのファイルの持ち込みを捉える機能もあると公式ブログにあります。どの機能を有効にするかで、拡張が見る範囲は大きく変わるため、導入時に機能ごとに決めておく必要があります。

三つ目は各サービスとのAPI連携です。製品ページには、Agentforce、Copilot Studio、Google Workspace の Gemini、ServiceNow、n8n、Tines、Notion、ChatGPT などが、APIでエージェントの情報を取り出せる対象として並びます。ブラウザ拡張の対象には、Cursor の自動化、OpenAI のエージェントの仕組み、Zoom の自動化、Zapier の Agents、HubSpot などが挙がっています。逆に言えば、どの経路にも当たらないサービスや、私物の端末で作られたエージェントは載らないということです。一覧が全量だと思い込まないことが、運用の第一歩になります。

野良エージェント一覧に並ぶ項目と、判断に使う列

Nudge Security の一覧には、エージェントごとに、作った人、サービス、作成日、状態、つながっている仕組み、エージェントに設定された権限、ほかのサービスへのOAuthの許可、危険の印、承認の状態、担当者、作った本人が答えた目的が並びます。作った本人の目的の欄は、声かけへの返事から埋まる仕組みです。

危険の印として製品が挙げるのは、誰でも使える公開状態のエージェント、組織全体に開かれたエージェント、過大な権限や書き込み・削除の権限、指示文の中に直接書かれた資格情報や個人情報、認証のない MCP の接続、動いていないのに権限を持ち続けるエージェント、作った人が退職したエージェント、危険度の高いサービスとの連携、危険なOAuthの許可です。これらを、判断に使う列として読み替えると次のようになります。

危険の印何が起きうるか最初の対応の目安
公開状態・組織全体に公開社外の人や関係のない社員が、エージェントを通じて社内のデータを引き出せる公開範囲を作った人のチームに絞るよう、その日のうちに依頼
書き込み・削除の権限顧客管理や共有フォルダのデータを、誤った指示で書き換えたり消したりする読み取りに絞れるかを本人に確認。業務上必要なら正式化の審査へ
指示文に直書きの資格情報エージェントを見られる人なら誰でも、その資格で外部のサービスに入れる資格情報をただちに無効にし、作り直しを依頼
認証のない MCP の接続外部の道具の呼び出しを、誰でも横取りできる経路が開いている接続を止めてから本人に事情を聞く
作った人が退職・動いていない誰も中身を説明できないまま、権限だけが残る引き継ぎ先を探し、いなければ停止の予告
危険度の高いサービスとの連携連携先のサービスから、社内のデータが外に流れる連携先の審査を情シスで行い、結果が出るまで新規の連携を保留

表の右の列は、あくまで初動の目安です。重要なのは、危険の印ごとに、初動を誰がどの速さで行うかを先に決めておくことです。資格情報の直書きと認証のない接続は、本人の返事を待たずに止める対象、それ以外は本人に聞いてから決める対象、というように二つに分けておくと、一覧を見るたびに議論せずに済みます。

止めるか正式化するかの線を、エージェント固有の四つの条件で引く

人が使う道具であれば、情報の機微さと利用人数で仕分けるのが一般的です。エージェントでは、それに加えて四つの条件が線を変えます。一つ目は権限の向きで、読むだけか、書き込むか、消せるかです。二つ目は公開の範囲で、作った人だけが使うのか、チームか、組織全体か、社外か。三つ目は資格の持ち主で、作った人個人の資格で動くのか、専用の資格で動くのか。四つ目は持ち主の在籍で、作った人が今もその業務にいるかです。

線の引き方の一例を挙げます。読み取りだけで、作った人だけが使い、作った人が在籍しているエージェントは、承認の状態を「許可」にして見守ります。書き込みの権限を持つか、チーム以上に公開されているエージェントは「審査中」にして、正式化の審査に回します。資格情報の直書きや認証のない接続があるもの、作った人がいないものは「不許可」として止める準備に入ります。Nudge Security の承認の状態は、承認済み、許可、審査中、不許可の四つで、この振り分けをそのまま記録できます。

正式化の審査で見るのは、便利さではなく、置き換えられなさと持ち主です。同じことを会社が配った道具でできるなら、正式化より移行を勧めます。置き換えられない業務を担っているなら、作った人とは別に技術上の担当者を決め、専用の資格に付け替えることを正式化の条件にします。Nudge Security は、作った人とは別に担当者を設定できるため、この条件を一覧の上で管理できます。

本人への声かけ(ナッジ)の運用:最初の一通で聞く三つのこと

Nudge Security の声かけは、ブラウザ拡張、Slack、Teams、メールで本人に届きます。エージェントについては、作った人に目的を確かめる、権限の必要性を説明してもらう、危険の是正を頼む、といった声かけができ、返事は一覧に記録されると製品ページは説明しています。この仕組みを生かすには、最初の一通で何を聞くかを決めておくことが大切です。

最初の一通で聞くのは三つに絞ります。何の業務のために作ったか。誰が使っているか。つながっている仕組みのうち、書き込みが本当に必要なものはどれか。この三つの返事があれば、前の節の四つの条件のうち、権限の向きと公開の範囲と持ち主の在籍が埋まり、情シスが本人と面談しなくても、多くのエージェントの振り分けが決まるからです。逆に、一通目で十も二十も聞くと、返事が来なくなります。

声かけの文面は、Nudge Security が用意する型をそのまま使わず、自社の言葉に直します。特に、AIの利用の決まりが社内で何と呼ばれているか、相談の窓口はどこかを文面に入れます。製品には、AIの利用の決まりを社員に配り、確認したかどうかを記録する機能もあります。声かけの文面と、社内の決まりの文書の言葉をそろえておくと、社員が混乱しません。

声かけの頻度と受け止め方:罰に見せない、放置させない

声かけの運用でもっとも失敗しやすいのは、声かけが監視や処分の予告に見えてしまうことです。そう受け止められると、社員はエージェントを会社の見えない場所、たとえば私物のアカウントや個人の端末に移します。見えていたものが見えなくなるので、全面的な禁止と同じ結果になります。声かけは、処分ではなく、正式に使い続けるための確認として送ることを、文面でも運用でも徹底します。

  • 最初の声かけで、停止の期限と処分の可能性だけを伝える
  • 返事のない社員に、毎日同じ文面を自動で送り続ける
  • 本人の返事を待たずに、資格情報の問題がないエージェントまで止める
  • 声かけの返事を一覧に残さず、同じ質問を半年後に繰り返す
  • 部門の責任者に知らせずに、部門の業務を担うエージェントを止める

頻度は、初回の声かけのあと、返事がなければ一週間後に一度だけ再送し、それでも返事がなければ部門の責任者を通じて確認する、という三段が目安です。資格情報の直書きのような急ぐ案件は別の扱いにします。自動の声かけは二回まで、三回目は人が話すと決めておくと、自動化が社員との関係を壊すことを防げます。

マーケ部門の連携の棚卸し:MA・顧客管理・広告・表計算

社員が作るエージェントと並んで、見落とされやすいのがOAuthの連携です。OAuthの連携は、社員が「このサービスに、あなたの Google のアカウントへのアクセスを許可しますか」といった画面で許可を押すことで生まれます。一度許可すると、その社員が使っていなくても、連携先のサービスは許可された範囲でデータを読み続けます。マーケ部門は、試用のサービスや拡張機能を次々に試す部門で、連携の数が他の部門より多くなりやすいのが実情です。

マーケの連携の棚卸しでは、つながる先を四つに分けて見ます。MAとメールの配信の仕組み、顧客管理の仕組み、広告の管理画面、共有の表計算とファイルの置き場です。この四つにつながる連携のうち、書き込みの権限を持つもの、退職者や異動者が許可したもの、半年以上使われていないものを、まず候補に挙げます。Nudge Security の7月の発表にあるOAuthの分析役は、こうした連携の異常を見つけ、方針に沿って取り消しを推奨する役割です。

ただし、取り消しには副作用があります。マーケの連携の中には、ウェビナーの申込を顧客管理に流す、広告の成果を表計算に集計する、といった日々の業務の配管が含まれます。取り消す前に、その連携で何が流れているかを部門の担当者に確かめます。分析役が推奨した取り消しを、そのまま実行しない。推奨は候補の一覧として受け取り、部門と確認したものから順に取り消すのが安全です。

作った人が退職・異動したエージェントの引き継ぎ

エージェントの一覧で、もっとも扱いに困るのが、作った人がいないエージェントです。Nudge Security は、作った人が組織を離れたエージェントや、動いていないのに権限を持ち続けるエージェントを危険の印として示します。こうしたエージェントは、作った人の資格で動いていれば、退職の手続きで資格が止まった瞬間に動かなくなることもあれば、別のサービスの資格で動き続けることもあります。

引き継ぎは三つの順で進めます。まず、そのエージェントが今も業務で使われているかを、部門の責任者に確かめます。使われていなければ、停止の予告を部門に出し、一定の期間をおいて止めます。使われていれば、引き継ぎ先の担当者を決め、専用の資格に付け替え、一覧の担当者の欄を書き換えます。引き継ぎ先が決まらないまま動かし続けないことが、この工程のいちばんの線です。

再発を防ぐには、退職と異動の手続きにエージェントと連携の確認を組み込みます。退職者が作ったエージェントと許可した連携の一覧を、退職の手続きの中で部門の責任者に送り、引き継ぐか止めるかを選んでもらう形です。人事の手続きに一行足すだけで、持ち主のいないエージェントの多くは生まれなくなります。

AIの分析役に任せる範囲と、人が決める範囲

7月に発表されたOAuth連携とブラウザ拡張の分析役は、異常の発見と推奨の作成を自動化するものです。製品の更新情報は、分析役はチームが許可した操作だけを行うとしています。つまり、何を分析役に任せ、何を人に残すかは、導入する会社が決める設計になっています。

任せてよいのは、新しく見つかった連携や拡張の危険度の評価、方針に照らした取り消し候補の一覧づくり、提供元の安全性の情報の下調べ、本人への確認の下書きです。人に残すのは、取り消しや無効化の実行の承認、正式化の判断、部門の業務に影響する停止の判断、例外の承認です。分析役には、推奨の根拠として、どの方針のどの条件に当たったかを必ず書かせる設定にしておくと、承認する人が判断を短い時間で確かめられます。

AIの分析役は、見落としを減らし、審査の手間を大きく減らせるはずです。提供元は、取引先の安全性の審査について、手作業の時間を最大で9割減らせるとしています。ただ、この数字は提供元の説明で、減った時間で何を人が確かめるかを決めていなければ、確認の質はむしろ下がります。AIに止めるかどうかを判断させない。判断の材料を整えさせ、止めるかどうかは人が決める。この線は、分析役の精度が上がっても変えない前提で設計します。

情シスの持ち分と、部門の持ち分

野良エージェントの運用は、情シスだけで回すと止めるだけの仕事になり、部門に任せきると見つけるだけで終わります。持ち分を分けておくことが、定着の条件です。

役割情シス・セキュリティ利用部門(マーケ・営業など)
見つけるNudge Security の設定、つなぐ経路の範囲、ブラウザ拡張の有効な機能の決定一覧に載らない経路(私物の端末など)の自己申告
振り分ける四つの条件による一次の振り分け、即時停止の判断業務上の必要性と、置き換えられなさの説明
声をかける声かけの文面と頻度の設計、返事の記録部下への確認、返事のない場合の対応
正式化する専用の資格の発行、権限の絞り込み、記録の設定技術上の担当者の指名、業務の手順書
止める停止と取り消しの実行、資格の無効化停止の影響の確認、代わりの手段の用意

この表で特に大切なのは、利用部門の「技術上の担当者の指名」です。エージェントを正式化するたびに、部門の中に中身を説明できる人を一人置きます。情シスはその人と話せばよく、作った本人が異動しても運用が途切れません。正式化の条件に、部門の担当者の指名を必ず入れるのは、この理由からです。

社内に入れてよいか:何が Nudge Security に渡り、誰の権限で動くか

Nudge Security を入れるときに確かめたいのは、データの流れと権限です。メールの経路では、Microsoft や Google Workspace のメールの読み取りの権限を渡します。提供元はメールの本文を保存しないと説明していますが、読み取りの範囲、保存する項目、保存期間は、導入前に公式の信頼の情報のページと契約書で確かめます。各サービスとのAPI連携では、エージェントの一覧と権限を読むための管理者の権限を渡すことになります。

ブラウザ拡張は、社員の端末で動きます。前に触れたとおり、エージェントの発見だけでなく、AIとの会話への機密情報の共有や、ファイルの持ち込みを捉える機能もあるため、どの機能を有効にするかで、Nudge Security に届く情報の量と機微さが変わります。国内の会社では、社員の端末の操作を把握する仕組みを入れる前に、就業規則や情報管理の規程で、従業員への周知と目的の明示ができているかを確かめておく必要があります。

取り消しや無効化をAIの分析役に許可する場合は、その操作が、どの管理者の資格で行われるかも確かめます。製品に強い管理の権限を渡すほど、製品の側の事故や不正が自社に与える影響も大きくなります。最初は読み取りの権限だけで始め、取り消しは人が各サービスの管理画面で行う形から入るのが安全です。費用は公開されておらず、14日間の無料の試用が用意されています。試用の間に、自社の一覧に何件のエージェントと連携が載るかを数えておくと、見積の比較の物差しになります。

定着させる月次の回し方

一覧は一度作って終わりではなく、毎月の運用に組み込んで初めて意味を持ちます。次の流れを、月に一度、情シスと主要な部門の担当者で回します。

STEP1
新しく見つかったものを振り分ける

前月から増えたエージェントと連携を、四つの条件で一次の振り分けにかけます。即時停止の対象があれば、その日のうちに対応します。

STEP2
声かけの返事を確かめる

返事のあったものは、承認の状態を更新します。二回の自動の声かけで返事がないものは、部門の責任者を通じて確認します。

STEP3
正式化の審査を行う

審査中のエージェントについて、置き換えられなさと持ち主を確かめ、正式化か移行かを決めます。正式化するものは、専用の資格への付け替えと担当者の指名まで済ませます。

STEP4
退職・異動の分を引き継ぐ

その月に退職や異動のあった社員が作ったエージェントと許可した連携を、部門に引き継ぐか止めるかを決めます。

STEP5
数字を記録し、決まりを見直す

見つかった件数、止めた件数、正式化した件数、返事の率を記録します。同じ種類のエージェントが何度も見つかるなら、会社として正式な手段を用意すべき合図と受け止め、決まりを見直します。

最後の工程が、運用の質を決めます。同じ種類の野良エージェントが繰り返し生まれるのは、社員が困っている業務の印です。止め続けるのではなく、正式な手段を用意して、見つける件数そのものを減らしていくのが、この運用のゴールです。

よくある質問

Nudge Security を入れれば、社内のエージェントはすべて見つかりますか

見つかりません。メールの通知、ブラウザ拡張、APIの三つの経路に当たらないものは載りません。私物の端末や私物のアカウントで作られたもの、対応していないサービスの上のものは、自己申告など別の手段で補う必要があります。エージェントの発見自体も、2026年10月時点で試験提供の段階です。

ブラウザ拡張を入れると、社員の作業はすべて見られてしまいますか

提供元は、通信の傍受や入力内容の全面的な見張りはしないと説明しています。ただし、AIとの会話での機密情報の共有やファイルの持ち込みを捉える機能もあり、有効にする機能によって見る範囲が変わります。導入前に有効にする機能を決め、社員に目的と範囲を周知してください。

見つけたエージェントは、すぐに止めるべきですか

資格情報の直書きや認証のない接続のように、放置すると被害が広がるものは、本人の返事を待たずに止めます。それ以外は、本人に目的を確かめてから、正式化するか移行するかを決めます。業務を担っているエージェントを予告なく止めると、社員が見えない場所に移る原因になります。

AIの分析役に、連携の取り消しまで任せてよいですか

最初は任せないことをおすすめします。分析役には取り消しの候補と根拠の一覧を作らせ、実行は部門と確認したうえで人が承認する形にします。分析役の推奨と人の判断の一致の度合いを数か月記録してから、ごく限られた条件の自動の取り消しを検討するのが順番です。

まとめ

Nudge Security は、メールの通知、ブラウザ拡張、各サービスとのAPI連携の三つの経路で、社員が使うクラウドサービス・AI・OAuth連携、そして社員が自分で作ったAIエージェントを見つける製品です。2026年には、エージェントの発見と、連携とブラウザ拡張の危険を分析するAIの担い手を加えました。ただ、一覧は出発点にすぎず、全量でもありません。止めるか正式化するかは、権限の向き、公開の範囲、資格の持ち主、持ち主の在籍の四つの条件で線を引き、本人への声かけは処分ではなく確認として送り、返事を記録します。AIの分析役には候補と根拠を作らせ、止めるかどうかは人が決める。情シスと部門の持ち分を一枚の表にし、月に一度の運用で回し続ける。同じ種類のエージェントが繰り返し見つかるなら、それを会社として正式な手段を用意する合図と受け止めることが、野良エージェントを減らすいちばんの近道です。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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