AIが制御基盤EPICSに欠陥4件を発見|修正は7月から順次公開

AIが制御基盤EPICSに欠陥4件を発見|修正は7月から順次公開

米国のサイバーセキュリティ・インフラストラクチャー安全保障庁(CISA)は、2026年10月27日、制御システム向けの勧告 ICSA-26-300-01 を初版として公開しました。対象は、加速器や大型の実験装置の制御に使われるオープンソースの道具一式 EPICS の中核部分 EPICS Base で、欠陥は4件です。最も重い1件は深刻度の点数(CVSS)の旧来の版 3.1 で10点満点の9.8、新しい版 4 で9.3とされました。報告したのは、AIエージェントの Cipher を手がける Causal Security の Shubham Raj 氏です。

影響するのは EPICS Base 7.0.10 以前のすべての版で、修正版は 7.0.11 です。EPICS の開発者は、7.0.11 を GitHub で10月27日4時1分(UTC。日本時間では同日13時1分)に公開しました。CISA は、この欠陥を狙った悪用の報告は受けていないと書いています。


カメ先生カメ先生

CISA が、研究施設の制御に使われる EPICS Base について、欠陥4件の勧告を出したんだ。いちばん重いものは、ネットワークの向こうから認証なしに届く通信で、メモリを壊せるとされている。


カメ子カメ子

AIエージェントが見つけたと聞きました。修正はもう出ているのですか。


カメ先生カメ先生

出ているよ。10月27日の 7.0.11 で直っていて、修正の中身は7月と8月に GitHub の公開の場で取り込まれていた。3時間49分で見つけたという話は、報告した会社の共同創業者が報道機関に語ったもので、CISA の勧告には書かれていない。


カメ子カメ子

勧告に書かれたことと、報告した側の説明は、分けて読むのですね。


この記事のポイント
  • CISA が10月27日に勧告 ICSA-26-300-01 を公開。EPICS Base 7.0.10 以前に、整数のあふれなど4件の欠陥。最も重い1件は CVSS 3.1 で9.8、修正版は 7.0.11
  • EPICS Base を使う加速器・大型実験・産業の制御網が対象。CISA は導入分野を重要製造業、導入地域を世界中としている
  • 3時間49分という発見の時間は報道だけにある説明。報告の日付、悪用の有無、国内の施設で使われている版は公表されていない

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目次

CISA が10月27日に公開した勧告 ICSA-26-300-01 の中身

勧告の提供元の欄は「The EPICS Community」、製品の欄は「EPICS Base」です。EPICS には特定の開発会社が無く、本社の所在地の欄も「世界」とされています。導入されている重要インフラの分野は重要製造業の1つで、導入地域は世界中です。版の履歴は10月27日の初版の1行だけで、改訂はまだありません。

勧告の要約は、欠陥が突かれた場合の結果を4つ挙げています。サービスの停止、メモリの破壊、機密の情報の露出、そして任意のコードの実行の可能性です。勧告全体の深刻度は、最も重い1件に合わせて CVSS 3.1 の9.8とされました。4件はいずれもネットワーク越しに届き、攻撃の条件が難しくなく、認証も利用者の操作も要らないという評価の組み合わせになっています。

謝辞の欄には「Cipher/Causal Security の Shubham Raj 氏が CISA に報告した」と書かれています。悪用の状況については「この欠陥を狙った公の悪用は、現時点で CISA に報告されていない」という定型の一文があります。

CISA の勧告は、欠陥の内容を版・種類・点数・結果の4つの項目で書く形式で、発見に使われた道具や、かかった時間を書く欄はありません。報告者の欄には、人の名前と、所属する組織や製品の名前が並びます。今回の謝辞も、その形式に沿った1行です。

EPICS Base が研究施設の制御で受け持つ部分

EPICS の公式サイトは、EPICS を、分散した制御システムの土台になるソフトウェアの道具と応用の集まりと説明しています。動かす対象として挙げているのは、粒子加速器、大型の実験、主要な望遠鏡です。使用許諾は、BSD に近い「EPICS Open License」というオープンソースの条件です。

EPICS では、装置の入出力を受け持つ計算機(入出力制御器、IOC と呼ばれます)が、測った値や設定の値をネットワークに公開します。そのための通信の仕組みが、古くからある Channel Access と、新しい pvAccess の2つです。公式サイトは、Argonne 国立研究所の大型放射光施設 Advanced Photon Source では、800台の IOC が直接・間接に装置のほぼすべての動きを制御・監視していると紹介しています。

The Register は、EPICS をもともと Los Alamos と Argonne の2つの国立研究所が開発したもので、分散した監視制御(SCADA)を組んで遠隔で操作するために使われると説明しました。利用は世界の約90の大型の科学・大学・産業のプロジェクトや施設に及ぶとし、例に Advanced Photon Source と、国際熱核融合実験炉 ITER の制御系を挙げています。公式サイトの確認できたページには「多くの数十のプロジェクトが参加している」との表現はありましたが、約90という数字は見当たりませんでした。

2月の 7.0.10 から10月27日の公表までの経緯

経緯は、EPICS の開発者が GitHub に残した記録と、CISA の勧告、報道で組み立てられます。修正のコードは公開の場で7月から取り込まれ、版としての 7.0.11 と CISA の勧告は10月27日にそろって出ました。報告者が開発者や CISA に最初に知らせた日付は、どの記録にも書かれていません。

日時(UTC/日本時間)出来事
2026年2月10日EPICS Base 7.0.10 を GitHub で公開(配布物は2月4日に作成)
6月24日開発者の1人が、脆弱性の報告の受け付け方を書いた文書の追加を求める課題を登録
7月19日通信の検証を強める修正の提案 PR #934 を登録(作業は7月17日から)
7月22日報告の受け付け方の文書を加える PR #937 を取り込み
7月23日PR #934 を 7.0 の系列に取り込み
7月27日・8月10日pvDataCPP の PR #109(読み込み時の検証)を登録し、8月10日に取り込み
10月8日CISA が Cipher の前回の発見に関する勧告 ICSA-26-281-02 を公開
10月26日7.0.11 の配布物を作成
10月27日 4時1分/13時1分EPICS Base 7.0.11 を GitHub で公開
10月27日(時刻の記載なし)CISA が勧告 ICSA-26-300-01 を初版として公開
10月27日 19時11分/10月28日 4時11分The Register が報道
10月27日 19時16分/10月28日 4時16分Crypto Briefing が報道

7.0.10 から 7.0.11 までは約8か月半です。その間の7月に、修正の提案が公開の場で登録され、審査を経て取り込まれました。

4件の欠陥の内訳と CVSS の2つの点数

4件の識別番号は CVE-2026-114595 から CVE-2026-114598 までの連番です。欠陥の種類(CWE)は、整数のあふれが2件、長さの値の食い違いの扱いの誤りが1件、型の取り違えが1件です。どれも、ネットワークから届いた通信を処理する段階の欠陥として書かれています。

長さの値の食い違いの扱いの誤り(CWE-130)は、通信の中で「この後に何バイト続く」と申告された長さと、実際に届いたデータの長さが合わないときに、正しく扱えない欠陥の種類です。型の取り違え(CWE-843)は、ある種類のデータとして作られたものを、別の種類のデータとして読んでしまう欠陥の種類です。どちらも、勧告では範囲外の読み取りにつながると書かれています。

識別番号欠陥の種類CVSS 3.1/4勧告が書く結果
CVE-2026-114595整数のあふれ9.8/9.3誤った大きさのメモリ確保からメモリ破壊、停止、遠隔でのコード実行の可能性
CVE-2026-114596整数のあふれ8.2/8.8長さの値の検証が不十分で範囲外の書き込み、処理の不安定や停止
CVE-2026-114597長さの値の食い違いの扱いの誤り7.5/8.7範囲外の読み取り、停止、隣のメモリの内容の露出
CVE-2026-114598型の取り違え7.5/8.7範囲外の読み取り、停止、隣のメモリの内容の露出

CVSS は版によって点数の付け方が違います。勧告は4件すべてに 3.1 と 4 の両方の点数を載せていて、最も重い1件だけが 4 で低く、残る3件は 4 のほうが高くなっています。勧告全体の点数として表に出ているのは 3.1 の9.8です。

CVE-2026-114596 の評価の内訳では、完全性への影響が「低」、可用性への影響が「高」とされました。範囲外の書き込みでありながら、点数のうえでは主に停止の欠陥として扱われています。CVE-2026-114597 と CVE-2026-114598 は、内訳がどちらも可用性への影響だけ「高」で、機密性への影響は「なし」です。

9.8 の CVE-2026-114595 について勧告が書いたこと

最も重い1件について、勧告は「EPICS Base 7.0.10 以前で、ネットワークの要求の処理での整数のあふれにより、誤った大きさのメモリが確保されることがある」と書いています。続けて、攻撃者が送り込んだデータのその後の扱いでメモリが壊れ、サービスの停止や、遠隔でのコードの実行につながる可能性があるとしました。

整数のあふれは、計算の結果が数の入れ物の大きさを超え、小さな値に戻ってしまう欠陥です。確保するメモリの大きさをその値で決めると、実際に届いたデータより小さな入れ物ができ、はみ出した分が隣のメモリを上書きします。勧告の評価の内訳では、機密性・完全性・可用性の3つすべてが「高」です。

CVSS 3.1 の評価の内訳は、ネットワーク越し、攻撃の条件は低い、権限は不要、利用者の操作も不要という組み合わせです。CVSS 4 の内訳でも同じ組み合わせで、ほかの装置への波及は「なし」とされました。

影響を受ける版と、欠陥のある2つの通信の処理

勧告が影響を受けるとしたのは、EPICS Base の「7.0.10 以前」という1行だけです。EPICS Base の報告の受け付け方を書いた文書は、支援の対象を 7.0 の系列と 3.15 の系列としていて、3.15 より前は支援の対象外です。3.15 の系列が今回の欠陥の影響を受けるかどうか、修正が 3.15 の系列にも入るかどうかは、勧告にもリリースの記録にも書かれていません。

修正の記録から、欠陥は2か所の処理に関わることが分かります。1つは、IOC の中で動く Channel Access の受け手(RSRV と呼ばれる部分)での通信の検証です。もう1つは、pvAccess が値をやり取りするときに使う pvData の部品(pvDataCPP)での、受け取ったデータの読み込みです。

どの識別番号がどちらの処理に当たるかは、勧告にも修正の記録にも対応表がありません。7.0.11 のリリースの記録では、pvData の部品は 8.0.9、pvAccess は 7.1.9 の版になっています。EPICS Base を部品として組み込んだ別の製品が、どの版を持っているかも公表されていません。

PR #934 と pvDataCPP の PR #109 が入れた検証

EPICS の開発者がまとめた修正の提案 PR #934 の題は「RSRV の通信の検証」です。説明には、遠隔からの悪用の余地を減らすため、Channel Access の通信の検証を広げ、整数のあふれを防ぎ、通信の頭に入る大きさ・型・個数の値を互いに照らし合わせると書かれています。6つの変更のなかには、短すぎる通信で値が負の側にあふれる場合の扱い、要素の個数と中身の長さの範囲の検査、記録に残すときの中身の扱いの改善などが含まれます。

pvDataCPP の PR #109 の題は「読み込みの検査」です。受け取ったデータを組み立て直す段階に検証を加え、構造の入れ子をたどる深さに上限を設けたと説明されています。7.0.11 のリリースの記録には、pvData の部品で文字列の長さの上限を指定できるようにした変更が載っていますが、そこではセキュリティの修正とは書かれていません。

CISA が修正として挙げた3つ目の PR #937 は、欠陥そのものの修正ではありません。中身は、脆弱性の報告の受け付け方を書いた文書を加えるもので、6月24日に登録された課題に応えて7月22日に取り込まれました。

「秘密の報告」と「重なる別の報告」が PR に残した記録

PR #934 と PR #109 の説明には、どちらも同じ趣旨の文があります。この変更は秘密の扱いで受けたセキュリティの報告に応えて作ったもので、その後に公開の場で別の報告があり、内容が重なっていたため、予定より早く公開した、というものです。秘密の報告の書き手として、Shubham Raj 氏の名前が記されています。

7.0.11 のリリースの記録も、Channel Access の受け手の強化について「セキュリティの脆弱性の複数の独立した報告に応えて」と書いています。修正の理由になった報告は Cipher からの1件だけではなく、別の報告者からのものも重なっていたことになります。もう一方の報告者の名前と報告の中身は、記録からは分かりません。

秘密の期間に審査に加わった開発者として、3人の名前が謝辞に挙がっています。修正のコードが公開されたのは7月下旬で、版としての 7.0.11 と CISA の勧告が出たのは10月27日です。この約3か月の間、修正は 7.0 の系列の開発中のコードにはありましたが、番号の付いた版としては配られていませんでした。

「人の手を借りず3時間49分」は Causal Security 側の説明

The Register によると、Causal Security の共同創業者である Raj 氏は、Cipher が見慣れない EPICS の仕組みを調べて試し、4件の欠陥を見つけて3時間49分で悪用できることまで確かめたと語りました。最初の調査には人の介入が要らず、その後に人が1回だけ、安全な環境で悪用できるかを深く試す許可を出したとしています。

Raj 氏は Cipher を、技術の層をまたいで推論できる完全に自律した攻撃の専門家だと表現しました。Causal Security の公式サイトは、Cipher をコードやクラウドの設定などを調べ、見つけた問題を実際に動かして確かめ、悪用できるものだけを再現の情報と修正案を付けて渡すAIのセキュリティ担当と説明しています。

CISA の勧告には、AIエージェントが使われたことも、発見にかかった時間も書かれていません。勧告の謝辞は人の名前と組織の名前を並べた1行です。3時間49分という数字、人の介入が1回だったという説明、悪用を確かめたという話は、いずれも報告した側の説明として報じられたものです。Causal Security の公式サイトの勧告の一覧には、10月28日の時点で EPICS の項目はありませんでした。

Cipher の前回の勧告 ICSA-26-281-02 との違い

The Register は、Cipher が2026年の前半に北米と欧州の電力網の仕組みで複数の重大な攻撃の道筋を見つけ、それが10月8日の CISA の勧告 ICSA-26-281-02 につながったと書きました。この勧告の対象は Grid Protection Alliance の openPDC と openHistorian で、送電網の計測データを集めて記録する製品です。謝辞の欄には「Causal Security の Shubham Raj 氏(Cipher)が報告した」とあります。

前回の勧告に並ぶ識別番号は6件で、うち2件が CVSS 3.1 で9.8です。種類は、信頼できないデータの復元、埋め込まれた認証情報、認証の欠落などでした。分野はエネルギーで、勧告の見出しの欄には「5件の脆弱性」とあり、本文の6件と数が合っていません。

今回との違いは3つあります。前回は米国の団体が提供する製品で、今回は特定の会社を持たない共同体の OSS です。前回は認証や設定の欠陥が中心でしたが、今回は4件すべてが通信の処理でのメモリの扱いの欠陥です。前回は Docker の配布物に修正が出ないとされましたが、今回の勧告は 7.0.11 への更新だけを案内しています。

報道と CISA の勧告のずれ

The Register は、4件の点数を CVSS 3.1 の9.8・8.2・7.5・7.5で書き、CVSS 4 の点数には触れていません。最も重い1件の説明は、攻撃者が操れる範囲外のヒープへの書き込みとされていて、勧告の「誤った大きさのメモリの確保とその後のメモリ破壊」という書き方より踏み込んでいます。この表現は Raj 氏の言葉として引用されたものです。

Crypto Briefing は、CVE-2026-114598 の点数を「7.5/8.7」と2つ並べて書きましたが、それが CVSS の2つの版の点数だという説明はありません。重大とされる1件がどの識別番号かも示していません。修正版 7.0.11 は勧告と同じ日に出たとしていますが、修正のコードそのものは7月と8月に公開の場で取り込まれていました。

勧告の中にも食い違いがあります。CVE-2026-114598 は種類が「型の取り違え」なのに、説明文は CVE-2026-114597 と同じ「通信の要素や長さの値の検証が不十分」という文です。また2件とも説明文では隣のメモリの内容の露出に触れていますが、評価の内訳では機密性への影響が「なし」です。The Register は CVE-2026-114598 を型の取り違えと書き、説明文の重なりには触れていません。

Raj 氏が挙げた加速器の実験の停止という場面

The Register によると、Raj 氏は、攻撃者が粒子加速器の制御器を落とし、測定や制御を止め、実験の中断に追い込む場面を挙げました。作業の損失や停止の期間、費用のかかる復旧につながるとし、コードの実行まで進めば、処理を乗っ取って読み取り値を操作したり、つながった装置を乱したりできるとも話しています。

Raj 氏は、悪用に制御技術(OT)の深い知識は要らず、通常の悪用の技術を持つ人なら調べられ、AIの仕組みも攻撃の作成を手伝えるという見方も示しました。一方で、特定の物理的な工程を操るには、より多くの知識が要るとも述べています。

これらは報告した側の見立てです。CISA の勧告が結果として書いたのは、停止、メモリの破壊、情報の露出、コードの実行の可能性の4つで、実験の中断や読み取り値の操作には触れていません。The Register は自らの分析として、悪用には施設の制御網の中にある EPICS の受け口に届く必要があるとし、網の分け方が甘い場合や、別の機器が EPICS の網に入れる場合に起こりうると書きました。

現時点で分かっていないこと

10月28日の時点で公表されている資料からは、次のことが分かっていません。推測で埋めず、続報を待つ点として並べます。

  • Raj 氏が開発者と CISA に最初に報告した日付。PR #934 の作業は7月17日に始まっていますが、報告がいつ届いたかは記録に無い
  • 4件の識別番号と、PR #934・PR #109 の個々の変更との対応
  • 別の報告者による「重なる報告」の中身と、4件のうちどれと重なるのか
  • 悪用の有無。CISA は報告を受けていないとするだけで、悪用が無いと確かめたわけではない
  • 3.15 の系列が影響を受けるか、3.15 の系列に修正が入るか
  • 国内の加速器施設や研究機関で使われている EPICS Base の版と、制御網がどう分けられているか
  • Cipher がどのように調べたかの詳しい中身。3時間49分の数え方と、人が出した指示の範囲も、報道の説明のほかには公表されていない
  • Causal Security が自社の発表として、EPICS の件を公開するかどうか

CISA の勧告は初版で、改訂があれば版の履歴に追記されます。対象の版や点数が変わる可能性もあります。

EPICS の開発者と CISA が求めたこと

勧告の提供元の欄で、EPICS の共同体は、影響を受ける利用者に7.0.11 への更新を求めました。問い合わせ先として EPICS の支援の窓口を示し、修正として PR #934、PR #937、pvDataCPP の PR #109 の3つを挙げています。

7.0.11 のリリースの記録で、開発者は、Channel Access の受け手が通信をより厳しく検証するようになったため、古い Channel Access の通信相手との間で相性の問題が起きる危険が増すと書き、古い版の通信の部品などとの組み合わせを余分に試すよう求めました。GitHub のリリースの欄は、自動で作られるソースの書庫には pvAccess などの部品が含まれず不完全だとして、署名付きの配布物を使うよう案内しています。

CISA は、制御系の機器と仕組みをインターネットから到達できないようにし、業務網と分け、遠隔接続が要るときは安全な方法を使うことなど、制御システムの勧告に共通の推奨を並べました。詳しい内容は勧告と CISA の推奨の資料にあります。

勧告の対象分野「重要製造業」と研究施設の制御網

CISA は、制御システムの勧告ごとに、その製品が導入されている重要インフラの分野を書きます。今回は重要製造業の1分野だけが挙がり、エネルギーや研究機関の分野は挙がっていません。The Register と Crypto Briefing は、加速器や核融合の実験の制御を主な用途として書いていて、勧告の分野の欄と報道の描き方には差があります。

EPICS は研究施設の外でも、産業の制御に使われるとされます。The Register は約90の利用先に産業のプロジェクトを含めていますが、その内訳は示していません。EPICS Base を使っている企業の数や業種は、勧告にも公式サイトにも数字がありません。

EPICS の IOC は、Channel Access と pvAccess で、制御網の中にいる多くの計算機と値をやり取りします。Advanced Photon Source の800台という例のように、1つの施設で数百台の IOC が同じ仕組みで動くことがあり、更新は台数分の作業になります。

よくある質問

EPICS を使っていない企業にも関係がありますか

勧告の対象は EPICS Base だけです。ただし、EPICS Base を部品として組み込んだ装置や制御の製品があれば、その製品の中の版が対象になりえます。組み込んだ製品の提供元が独自に案内を出したという公表は、10月28日の時点で見当たりません。

AIエージェントが見つけたことで、欠陥の性質は変わりますか

勧告に書かれた欠陥の種類、点数、影響する版は、誰がどう見つけたかとは関係なく決まっています。AIが使われたという点は報告した側の説明で、CISA の勧告の記載ではありません。

すでに悪用されていますか

CISA は、この欠陥を狙った公の悪用の報告は受けていないとしています。悪用が無いと確かめたという意味ではなく、報告が無いという記載です。

まとめ

CISA は10月27日、EPICS Base 7.0.10 以前にある4件の欠陥の勧告 ICSA-26-300-01 を公開しました。最も重い1件は、ネットワークの要求の処理での整数のあふれで、CVSS 3.1 で9.8、4 で9.3です。残る3件は範囲外の書き込みや読み取り、型の取り違えで、停止や隣のメモリの露出につながるとされました。EPICS の共同体は、同じ日に GitHub で公開した 7.0.11 への更新を求めています。

修正のコードは、秘密の報告と、それに重なる別の公開の報告を受けて、7月と8月に GitHub の公開の場で取り込まれていました。報告者は Cipher/Causal Security の Shubham Raj 氏で、Cipher が3時間49分で4件を見つけたという説明は報道だけにあり、CISA の勧告にはありません。報告の日付、識別番号と修正の対応、3.15 の系列への影響、国内の施設の利用状況は公表されていません。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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