WitnessAIでAI利用を可視化する方法|通信経路で見る型の判断

WitnessAIでAI利用を可視化する方法|通信経路で見る型の判断

「社員がどの生成AIに何を入れているのか、正直なところ誰も把握していない」「禁止しても隠れて使われるだけなら、せめて見えるようにしたい」——情報システム部門やAI導入の担当者から、2026年に入って特によく届く相談です。そこに、米国の WitnessAI という製品が、NTTデータの取り扱いで国内でも調達できるようになりました。ただし、見える化は道具を入れた日に終わる仕事ではありません。何を見て、誰に説明し、誰が止めると決めるかまでが一続きです。この記事では、WitnessAI がどんな型の製品か、社内に入れる前に決めておくこと、入れた後に運用を定着させる方法を、判断に必要な順に整理します。


カメ先生カメ先生

AI利用の見える化は「ツールを入れれば全部分かる」と思われがちなんだけど、本当は、どの経路で見るかによって、見えるものと見えないものがはっきり分かれるんだ。


カメ子カメ子

経路が違うと、見えるものまで変わるということですか。


カメ先生カメ先生

そう。WitnessAI は会社の通信の通り道で見る型だから、社内の端末や専用アプリの利用まで拾える。その代わり、暗号化された通信を開いて中を見る前提になる。だから社員への説明と、止める判断を誰がするかを、技術より先に決めておく必要があるんだよ。


カメ子カメ子

見えるようになるほど、見る側の責任も重くなるんですね。


この記事のポイント
  • WitnessAI は通信経路で社員とAIエージェントの生成AI利用を把握し、方針に沿って伏せ字・経路の切り替え・遮断を行う製品。ブラウザだけでなく専用アプリの利用も対象と説明している
  • 入れる前に、暗号化通信の復号をどこまで認めるか、入力文を誰が読めるか、止める方針を誰が決めるかを文書にしておく
  • 国内では2026年4月からNTTデータが取り扱う。調達経路・支援範囲・データの保管先を確かめ、観察から始めて段階的に制御を強める

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目次

WitnessAI は、通信経路でAIの利用を見て、方針で制御する製品

WitnessAI は米国カリフォルニア州に本社を置く企業が提供する、企業向けのAIの安全管理基盤です。公式の説明では、社員、AIモデル、自社で作ったAIアプリ、AIエージェントのすべてについて、AIの利用を見える化し、意図に基づいて制御し、実行時に攻撃から守ることを掲げています。2024年5月には、Google 系のベンチャーキャピタルなどが共同で主導した2,750万ドルの資金調達を公表しており、製品の歴史は長くありませんが、急速に機能を広げている段階の会社です。

最大の特徴は、見る場所を会社のネットワークの通り道に置いていることです。公式の説明では、社員とエージェントのやり取りをネットワークの層で把握し、ブラウザで開く生成AIだけでなく、端末に入れる専用アプリの中で行われるAI利用も見えるとしています。製品群は、見る機能、制御する機能、守る機能の三つに分かれ、守る機能の中に攻撃役を演じて弱点を探す試験の機能も含まれます。

判断の上で押さえておきたいのは、これが「社員の入力を一つひとつ人が読む道具」ではなく、利用の種類と意図を機械的に分類し、方針に沿って自動で処理する仕組みだという点です。だからこそ、何を自動で処理させ、何を人が判断するかの線引きが、導入の成否を分けます。シャドーAIの一般的な見つけ方や、ログを本人に説明できる形で残す考え方は別の記事で扱っているため、ここでは WitnessAI 固有の型と、その型を選んだときに決めることに絞ります。

2026年の動き:資金調達、エージェント対応、費用管理、国内の取扱開始

2026年は、この製品にとって動きの大きい年です。1月13日には、米国のベンチャーキャピタルが主導し、半導体や電機の大手企業の投資部門も加わった5,800万ドルの資金調達を発表しました。同じ発表で、過去12か月の年間経常収益が500%超伸びたと自社の数字として示し、金融、電力などの公益、自動車、航空、小売、通信の大手企業が本番で使っていると説明しています。

同じ1月には、AIエージェント向けの機能を提供開始としました。どのエージェントが動いているか、どの MCP サーバーや道具に接続しているか、どんなデータを渡しているかを監視し、人の身元とエージェントの身元を結びつけて、エージェントの行動を後から説明できるようにすると述べています。7月22日には、AIの利用料を社員・エージェント・目的・モデルごとに割り振る費用管理の機能を全顧客向けに出し、同日に、米国の大企業の意思決定者300人への調査も公表しました。

国内では4月14日に、NTTデータが WitnessAI 社と再販売の契約を結び、提供を始めると発表しました。NTTデータは2025年度からグループ内で先行して導入しており、その運用経験を自社のAIガバナンス支援サービスに組み込んだと説明しています。公式サイトのブログは10月時点でも更新されており、終了や新規受付停止の告知は見当たりません。新しい製品であることは前提にしつつ、継続性の確認は契約時の論点として残しておきます。

通信経路で見る型と、ブラウザ側・端末側で見る型の違い

社内のAI利用を見える化する道具は、大きく三つの型に分かれます。一つ目は、社員のブラウザに拡張機能を入れ、入力欄に打ち込まれた内容をその場で判定する型。二つ目は、端末に常駐する監視ソフトで操作を記録する型。三つ目が WitnessAI のように、会社の通信が外へ出る通り道で、生成AIとのやり取りを読み取る型です。どれが優れているかではなく、見えるものが違います。

観点ブラウザ側で見る型端末側で見る型通信経路で見る型(WitnessAI)
見える範囲ブラウザで開く生成AIが中心端末上の操作全般会社の通信を通るAI利用全般。専用アプリやエージェントの通信も対象と説明
入れる場所社員のブラウザ社員の端末既存の通信の出口や、クラウド型の安全対策基盤との連携
前提になる作業拡張機能の一斉配布常駐ソフトの配布と端末の管理暗号化通信の復号と、証明書の配布
見えにくいもの専用アプリ、エージェントの通信会社の管理外の端末会社の通信を通らない利用(私物の端末と回線)
社員から見た変化入力時に警告が出るほぼ気づかないほぼ気づかないが、遮断されると利用できなくなる

表のとおり、通信経路で見る型の強みは、ブラウザ以外の利用、とくにエージェントやプログラムが直接AIを呼び出す通信まで同じ場所で扱える点です。社員の操作を前提にしたブラウザ側の型では、自動で動くエージェントは見えにくくなります。一方で、会社の通信を通らない利用、たとえば私物のスマートフォンで自宅の回線から使う生成AIは、どの型でも見えません。見える化の範囲を社内に報告するときは、この見えない部分を必ず添えておきます。

通信経路で見る型が合う会社、合わない会社

通信経路で見る型が合うのは、まず既に通信の出口を一か所に集めている会社です。クラウド型の安全対策基盤や次世代型のファイアウォールで社員の通信をまとめて通している会社なら、そこから生成AI向けの通信を WitnessAI に回す形をとれます。公式のブログでも、既存の通信の仕組みを大きく変えずに、主要な安全対策基盤と組み合わせて使えると説明しています。

次に、社員だけでなく自社で作ったAIアプリやエージェントも同じ方針で管理したい会社です。業務の自動化でエージェントを動かし始めた会社では、人の利用とエージェントの利用を別々の道具で見ると、方針も記録もばらばらになります。逆に、社員の多くが会社の通信を通さずに働いている会社、通信の出口がまとまっていない会社、暗号化通信の復号を社内の規程で認めていない会社では、導入の前提を整えるだけで大きな作業になります。

社員数が少なく、使う生成AIを法人契約の一つに絞れている会社では、そもそもこの型の道具が要らない場合もあります。「どの型の道具を入れるか」より先に、「今どの経路でAIが使われているか」を棚卸しするほうが、判断を誤りません。ブラウザ側で止める型との比べ方は、隣接する記事で扱っているため、ここでは通信経路で見る型を選ぶ場合に限って話を進めます。

導入の前提:暗号化通信の復号と、ネットワーク担当との調整

生成AIとのやり取りは、ほぼすべてが暗号化された通信で行われます。通信の通り道で中身を読むには、会社の機器がいったん暗号を解き、検査してから再び暗号化して送る構成が必要です。そのために、会社が管理する証明書を社員の端末に配り、端末がそれを信頼するよう設定します。既存の安全対策基盤と連携する場合も、この復号の設定が前提になると考えておくのが安全です。

公式のブログは、導入にはネットワークの担当チームとの調整が要る場合があると明記しています。実務では、どの生成AIのドメインを復号の対象にするか、通信の遅延が業務に影響しないか、復号できない方式の通信をどう扱うかを、ネットワーク担当と情報セキュリティ担当が一緒に決めることになります。復号の対象を広げすぎると、銀行や医療など私的な通信まで開いてしまうおそれがあるため、対象は生成AIに関係する通信に絞るのが基本です。

なお公式は、社外で働く社員向けに端末へ常駐ソフトを入れずに使える選択肢や、自社アプリから直接呼び出す連携の方式も用意していると説明しています。どの方式を選ぶかで、見える範囲と社員への説明の内容が変わります。導入を決める前に、自社の働き方に合わせて社内・在宅・外出先のそれぞれで、どの方式で見るのかを図に描いておくと、見落としが減ります。

見える化で分かること:アプリ、利用の種類、エージェントの接続先

導入して最初に得られるのは、社内で使われている生成AIの一覧です。公式は、数千のAIアプリ、エージェント、MCP サーバーを把握できると説明しており、許可していないAIの利用を洗い出す機能も備えています。どの部署の誰が、どのアプリを、どれくらいの頻度で使っているかが分かるため、許可制へ移す前の棚卸しの材料になります。

次に分かるのが、やり取りの種類と意図です。公式の説明では、社員とエージェントのやり取りを、種類と意図で分類して表示します。たとえば「文章の要約」「プログラムの作成」「顧客情報を含む相談」といった分け方で、件数の傾向をつかめます。エージェントについては、どの道具や MCP サーバーに接続し、どんなデータを渡したかまで記録するとしています。

ここで注意したいのは、見える化の画面に出る分類は、あくまで製品が機械的に推定した結果だということです。分類の精度は業務の内容や言葉づかいに左右され、日本語の業界用語や社内の略語で誤ることもありえます。公式は日本語のやり取りと独自の方針に対応していると説明していますが、導入の初期は、分類の結果を人が抜き取りで確かめる期間を設けておくべきです。

「意図」で分類する仕組みを、どこまで信じるか

WitnessAI の説明で繰り返し出てくるのが、キーワードではなく意図に基づいて判定するという考え方です。「機密」という単語が入っているかどうかではなく、そのやり取りが何をしようとしているかを判断するため、言い換えや複数回に分けた入力による攻撃も見抜けるとしています。2026年には、文脈を踏まえて機密情報を見分ける独自のモデルも紹介しています。

ただし、意図の判定は推定です。推定の結果を、そのまま社員の評価や処分の根拠に使ってはいけません。判定が誤る前提で、AIに任せるのは「止める」「伏せる」「経路を変える」といった即時の処理までにとどめ、社員本人に関わる判断、たとえば規程違反かどうかの認定は、必ず人が記録を読み、本人の説明を聞いたうえで行います。AIに判断させない範囲を先に決めることが、この型の道具を安全に使う条件です。

判定の根拠を残すことも欠かせません。どの方針の、どの条件に当たって処理されたのかが記録に残らないと、誤検知で業務が止まったときに原因を説明できません。導入前の評価では、判定の理由が管理画面でどこまで表示されるか、記録をどれだけの期間保存できるか、改ざんできない形で残るかを確認しておきます。公式は改ざんできない監査の記録と、顧客が管理する暗号鍵に対応すると説明しています。

見る範囲を社員にどう説明するか

通信経路で見る型は、社員がほとんど気づかないうちに動きます。だからこそ、導入前に何を見るのかを社員に説明しておかないと、後から知った社員の信頼を失います。個人情報保護委員会は、従業員のモニタリングについて、目的を特定して社内規程に定めること、責任者と権限を決めること、実施状況を確認することなどを留意点として示しています。生成AIの通信を見る場合も、この考え方に沿って準備するのが筋です。

説明には、少なくとも次の内容を入れます。見る対象は生成AIに関係する通信に限ること。記録されるのは、利用したアプリ、日時、利用の種類、方針に当たったかどうかであること。入力した文そのものを保存するかどうか、保存するなら誰がどんな場面で読めるか。伏せ字や遮断が起きたとき、社員の画面でどう見えるか。そして、記録を人事評価に直接使わないことを明記します。

入力文の扱いは、とくに慎重に決めます。WitnessAI は、機密情報を生成AIに届く前に別の記号に置き換え、応答が戻るときに元に戻す仕組みを公式ブログで説明しています。こうした処理を使えば、機密を外に出さずに業務を続けられますが、裏を返せば、会社の側では入力の中身を読める状態にあるということです。読める人を情報セキュリティの担当者のうち数人に限り、読むたびに理由を記録する手続きを、規程に書いておきます。

止める方針を誰が決めるか

見える化の次に来るのが、何を止めるかという方針づくりです。ここでよく起きるのが、情報システム部門が一人で方針を作り、業務の現場が知らないうちに使っていた生成AIが止まるという事態です。止める方針は、技術の設定であると同時に、業務のやり方を決める社内のルールです。作る人と承認する人を分けておかないと、止めた理由を誰も説明できなくなります。

役割決めること決めないこと
AI利用の責任者(役員など)何を守り、どこまで使わせるかの基本方針。例外の最終承認個別の設定値
情報セキュリティ担当機密情報の区分、伏せ字や遮断の条件、記録を読む手続き業務で使う生成AIの選定
業務部門の代表業務で必要な生成AIと用途、止まると困る場面機密情報の区分
情報システム担当通信経路の設定、方針の反映、誤検知の一次対応方針の中身の判断
法務・人事社員への説明文、規程の改定、記録の扱い技術的な設定

表のように分けたうえで、方針を変えるときの承認の流れを一本にしておきます。業務部門から「この生成AIを使いたい」と申請が来たら、情報セキュリティ担当が危険度を評価し、責任者が承認し、情報システム担当が設定に反映する、という順です。WitnessAI のように自動で処理できる道具が入ると、設定の変更自体は数分で済みます。だからこそ、誰の承認で変えたのかを記録に残す手続きが要になります。

方針は段階を踏んで強める

通信経路で見る型の道具は、入れた初日から全面的に止める設定にすると、誤検知で業務が止まり、現場の反発で運用が続かなくなります。最初は見るだけ、次に伏せる、最後に止めるという順で、段階的に強めるのが定着の近道です。公式が示す処理には、許可、機密の伏せ字、目的や危険度に応じたモデルへの経路の切り替え、遮断があり、これを段階に割り当てます。

STEP1
観察だけで1〜2か月回す

処理は何もせず、どの生成AIがどの部署でどう使われているかを記録だけする。分類の誤りを人が抜き取りで確かめ、日本語の社内用語で誤る傾向をつかむ。

STEP2
機密情報の伏せ字を有効にする

顧客の個人情報や未公表の数値など、区分を決めた情報だけを対象に、生成AIへ届く前に伏せる処理を入れる。業務は止めずに、外に出る情報を減らす段階。

STEP3
許可した生成AIへ経路を寄せる

法人契約の生成AIがある場合、用途に応じてそちらへ振り向ける。社員には使える道具を示し、使えない道具だけを伝える。

STEP4
危険度の高い利用だけを遮断する

許可していないアプリへの機密情報の入力、エージェントによる未承認の道具の呼び出しなど、条件をはっきり決めたものだけを止める。止めたときに社員へ表示する案内文も用意する。

各段階の移行は、前の段階の記録を見て人が決めます。伏せ字の段階で誤検知が多い区分があれば、遮断に進む前に条件を見直します。段階を飛ばすと、なぜ止まったのか分からない社員からの問い合わせが情報システム部門に集中し、本来の運用に手が回らなくなります。

エージェントの通信は、誰の権限で動いたかと結びつける

社員の利用より難しいのが、AIエージェントの通信です。エージェントは人の指示を受けて、外部の生成AIを呼び出し、社内のシステムや外部の道具に接続し、データを読み書きします。問題が起きたとき「どのエージェントが、誰の指示で、何をしたのか」をたどれないと、責任の所在が決まりません。WitnessAI は2026年1月に、人の身元とエージェントの身元を結びつけ、エージェントの状態や実行した命令といった実行時の情報を記録して、行動を説明できるようにすると発表しました。

エージェントの管理で決めておくべきことは三つあります。一つ目は、エージェントが使ってよい道具と接続先の一覧です。公式は、承認した道具だけを許す一覧を持ち、未承認の道具や MCP の呼び出しを実行前に止められると説明しています。二つ目は、エージェントに渡してよいデータの区分です。三つ目は、エージェントの責任者を一人ずつ決めることです。

ここでも、道具の判定に任せきりにしないことが大切です。エージェントの行動が方針に当たったとき、自動で止めるのはよいとしても、そのエージェントを今後も動かしてよいかは、責任者が記録を読んで決めます。悪意のある指示をデータに紛れ込ませる攻撃への防御も製品は掲げていますが、すべての攻撃を防げる保証はありません。重要なシステムに書き込むエージェントには、人の承認を挟む設計を別途残しておきます。

国内での調達:NTTデータ経由で買う意味と確認事項

2026年4月の発表で、NTTデータは WitnessAI の再販売を始め、同社のAIガバナンス支援サービスの中の、AIを守る領域のサービスに組み込むとしました。このサービスは、AIガバナンス、AIの品質保証、AIの防御の三層で構成され、2026年1月に本格展開されたものです。NTTデータは、導入から運用まで一体的に支援すること、日本企業の安全基準や指針に合わせた形でも提供することを掲げています。

国内の取扱会社を通す利点は、日本語での契約と問い合わせ、国内の商習慣に合わせた請求、導入の設計支援を受けられることです。グループ会社でも再販売の契約が検討されていると発表しているため、既に取引のあるシステム会社経由で調達できる可能性もあります。一方で、製品そのものは米国の会社が開発し、運用していることは変わりません。障害やデータの扱いについて、どこまでを国内の取扱会社が答え、どこからが開発元の回答になるのかを契約前に確かめます。

  • データの保管先の国と、単一の企業専用の環境で動かせるか(公式は単一テナントの構成を掲げている)
  • 入力文や記録の保存期間、削除の方法、契約終了時のデータの返却と消去
  • 障害時の連絡窓口が国内の取扱会社か開発元か、日本語での対応時間
  • 開発元の第三者認証の取得状況(公式は SOC2 の報告書に言及している)

日本の個人情報保護法では、外国にある事業者に個人データの取り扱いを委託する場合、委託先の監督や、場合によっては本人への情報提供が論点になります。社員の入力文に顧客の個人情報が含まれる可能性がある以上、記録がどの国のどの環境に置かれるかは、法務と一緒に確認しておく事項です。

費用の増え方と、やめ方

WitnessAI の料金は公式サイトに掲載されておらず、商談で見積もる形です。費用を見積もるときは、対象の社員数、対象にするエージェントやアプリの数、導入方式の三つで増え方が変わると考えておきます。国内の取扱会社を通す場合は、製品の利用料に加えて、導入設計や運用支援の費用が別にかかるのが一般的です。年額の契約が多い分野のため、試験導入の期間と、本契約に移る条件も最初に決めておきます。

費用の面で注目したいのが、2026年7月に追加された費用管理の機能です。生成AIの利用料を、社員・エージェント・目的・モデルごとに割り振り、業務に関係のない入力を有料の処理の前に止め、入力の難しさに応じて安いモデルへ振り向けると説明しています。同時に公表した調査では、AIの取り組みの4分の3超で測れる金銭的な成果が出たと答えたのは9%、過去12か月のAIの取り組みが常に、またはほとんど予算超過だったと答えたのは33%でした。ただし、これは開発元が委託した調査であり、製品の効果を示す数字ではありません。

やめ方も先に決めておきます。通信経路で見る型は、通信の通り道に入っているため、契約を終えるときに経路の設定を戻さないと、生成AIへの通信が止まるおそれがあります。解約の手順、証明書の撤去、記録の取り出しと消去、代わりの手段への切り替えまでを、導入時の設計書に書いておきます。障害で製品が止まったとき、生成AIへの通信を通すのか止めるのかという方針も、導入前に決めておくべき事項です。

運用を定着させる月次の見直し

見える化の道具は、入れた後に誰も画面を見なくなると価値がなくなります。定着させるには、月に一度、決まった顔ぶれで記録を見直す場を設けるのが効果的です。見るのは、新しく現れた生成AI、伏せ字や遮断が多かった部署と区分、誤検知の件数と内容、エージェントの新しい接続先、費用の推移の五つ程度に絞ります。

見直しの場では、数字の多寡で部署を責めないことが大切です。遮断が多い部署は、規程を守っていないのではなく、業務に必要な道具が会社から配られていない可能性があります。その場合の対策は、遮断を強めることではなく、使える道具を用意することです。次のような運用は、定着を妨げます。

  • 遮断の件数を部署ごとに並べ、件数の多い部署を名指しで注意する
  • 誤検知の申告を受け付ける窓口を作らず、社員が黙って別の手段で回避する
  • 分類の結果を人が確かめないまま、規程違反として記録に残す
  • 方針の変更を、承認の記録を残さずに担当者の判断で行う

見直しの結果は、方針の変更案と、社員向けのお知らせの二つの形で残します。何を変えたか、なぜ変えたかを社員に伝え続けることで、見られていることへの不安が、使ってよい範囲が分かる安心へ変わっていきます。この循環が回り始めれば、見える化は監視ではなく、AIを安心して使うための土台として受け入れられます。

よくある質問

社員の入力した文は、すべて会社に保存されるのですか

設定と方針によります。製品は入力の中身を読める位置にありますが、何をどれだけ保存するかは会社が決める事項です。目的に照らして必要な範囲だけを保存し、読める人を限るのが基本です。保存の範囲は、社員への説明文に必ず書きます。

会社の通信を通らない私物の端末での利用も見えますか

通信経路で見る型である以上、会社の通信を通らない利用は見えません。私物の端末での業務利用をどう扱うかは、道具ではなく規程で決める事項です。見える化の報告では、見えていない範囲があることを明記します。

ブラウザで止める型の道具と併用すべきですか

必須ではありません。通信経路で見る型は専用アプリやエージェントの通信に強く、ブラウザ側の型は入力の瞬間に社員へ警告を出す使い方に向きます。両方入れると方針が二重になり、管理の手間が増えるため、まず自社の利用経路を棚卸しし、足りない部分だけを補う考え方が現実的です。

小規模な会社でも導入する意味はありますか

通信の出口を集める仕組みや、方針を決めて見直す体制がないと、道具の力を生かしにくいのが実情です。社員数が少なく、使う生成AIを法人契約に絞れている会社では、規程と研修、法人契約の管理画面の記録で足りる場合もあります。

まとめ

WitnessAI は、会社の通信の通り道で、社員とAIエージェントの生成AI利用を見える化し、方針に沿って伏せ字・経路の切り替え・遮断を行う製品です。2026年に入り、エージェント向けの機能や費用管理の機能を加え、4月からはNTTデータの取り扱いで国内でも調達できるようになりました。導入を判断するときは、暗号化通信の復号をどこまで認めるか、社員に何を見ると説明するか、止める方針を誰が決めるかを、製品の比較より先に文書にしておきます。意図の判定はあくまで推定なので、AIに任せるのは即時の処理までとし、社員に関わる判断は人が記録を読んで行う。観察から始めて段階的に制御を強め、月次の見直しで方針を育てていけば、見える化はAIを安心して使うための土台になります。

※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。

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