EdgeのCopilotで決める4つの設定|タブを読ませる範囲

「EdgeのCopilotが、開いているタブを全部読んで答えるらしいが、顧客管理の画面も読まれるのか」「既定でオンなのかオフなのか、資料によって書いてあることが違う」。全社の標準ブラウザにEdgeを使っている会社の情シスから、こうした声が聞こえてきます。どちらも、機能の説明を読んだだけでは答えが出ない問いです。決めるべきなのは、Copilotを使わせるかどうかではありません。本当は、どのタブの中身を、誰のアカウントで、どこまで読ませるかです。この記事では、公式ブログと公式の方針の説明で確かめた範囲をもとに、情シスが決める4つの設定を手順にして整理します。
カメ先生ブラウザのAIは、便利か危ないかの二択で語られがちなんだ。でも実際に決めるのは、どの画面の中身をAIに渡すか、という線のほうなんだよ。
カメ子開いているタブを全部読むなら、顧客の画面も一緒に読まれてしまうということですか。
カメ先生そこを分けられるように、方針の設定と、情報漏えい対策の仕組みが用意されている。ただ、何もしないと、資料の書き方どおりに動くとは限らないんだ。
カメ子だから、既定値に任せずに、4つの設定を自分の会社で決めておく必要があるんですね。
- 2026年5月の公式ブログで、複数のタブを読んで比較・要約する機能と新しいタブの画面が一般提供、代わりに操作する機能は限定プレビューになった
- 決める設定は4つ。ページの中身と閲覧履歴を読ませるか、読ませてよいサイト、代わりに操作する機能、個人アカウントとの分け方
- 既定値は資料によって書き方が違う。未設定に任せず明示的に決め、AIの答えは元のページで確かめる
AIの導入・活用、何から始めるべきかお悩みですか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
5月の告知で、Edgeに入ったAIの機能
マイクロソフトのEdgeの公式ブログは、2026年5月20日に、職場向けのEdgeに入ったAIの機能をまとめて告知しました。中心になるのは、開いているタブを読んで、比較・要約・気づきを返す複数タブの横断です。あわせて、予定やファイルを1つの画面にまとめる新しいタブの画面と、ユーチューブの動画の要約も一般提供になりました。
| 機能 | 何をするか | 提供の段階(2026年5月20日の告知) |
|---|---|---|
| 複数タブの横断 | 開いているタブを読んで、比較・要約・気づきを返す | 一般提供 |
| ユーチューブの要約 | 動画の要点を抜き出し、質問に答える | 一般提供 |
| 新しいタブの画面 | 予定・ファイル・問いかけの提案を1つの画面に出す | 一般提供 |
| 代わりに操作する機能 | ページを移り、情報を入れ、一連の手順を進める | 限定プレビュー(既定でオフ) |
告知は、複数タブの横断について、情報保護の仕組み(パービュー)の方針で、機微な中身を読み取りの対象から外せると書いています。ユーチューブの要約も、複数タブの横断と同じ方針で管理されます。つまり、タブを読む機能と動画を読む機能は、1つの設定でまとめて開け閉めする形です。
新しいタブの画面は、マイクロソフト365のCopilotのライセンスがあると、会議の予定やファイルがより個人に合わせて出るとされています。代わりに操作する機能は、同じライセンスが要り、欧州経済領域を除く地域で限定プレビューとして提供されています。この4つを同じ重さで扱わず、段階に応じて決めていくのが、この記事の手順です。
複数のタブをまとめて読む、とはどういうことか
これまでのブラウザのAIは、今見ている1枚のページを要約するのが中心でした。複数タブの横断では、開いている複数のタブの中身を、同時にAIが読むことになります。3社の製品ページを開いて比べさせる、といった使い方ができる一方で、同じ窓に開いている別のタブも読みの対象になりえます。
マイクロソフトの公式の方針の説明(2026年8月18日更新)によると、関係する方針は、サイドパネルのCopilotが、ページの中身・閲覧履歴・動画の文字起こしを使えるかどうかを決めるものです。ページや動画の要約、ページの内容を踏まえた質問が、この方針の範囲に入ります。読まれる可能性があるのは、ページの中身だけでなく閲覧履歴もだという点を押さえておきます。
メッセージセンターの告知(2026年9月25日更新の写しで確認)は、複数のタブに加えて、マイクロソフト365の文書についても質問できるようになると書いています。文書への対応は2026年10月中旬から順に広がり、管理者が前もって操作する必要はないとされています。読める範囲は、今後も広がっていくと考えておくほうが安全です。
ここで大事なのは、AIが読む範囲と、社員が見せたつもりの範囲がずれうることです。社員は比べたい3つのタブだけを見せたつもりでも、同じ窓に顧客管理の画面が開いていれば、話は変わります。ずれを防ぐには、社員の注意に頼るのではなく、読ませてよい画面を設定で絞る必要があります。
「Copilotモード」の終了と、機能ごとの設定
以前は、EdgeのAIの機能をまとめて開く、Copilotモードという呼び名のスイッチがありました。5月20日の公式ブログは、1つのスイッチから、機能ごとに開け閉めできる細かい設定へ移ると書いています。呼び名は終わりましたが、機能はEdgeの本体に残り、それぞれ別の設定で管理する形になりました。
この変化で困るのは、以前の資料を頼りに設定している会社です。1つのスイッチを切れば全部止まる、という前提で作った手順書は、もう当てはまりません。複数タブの横断、代わりに操作する機能、新しいタブの画面を、それぞれ別に確かめる必要があります。
公式ブログは、以前にCopilotモードを開いていた組織の設定は引き継がれるとも書いています。裏を返せば、以前に試しに開いた組織では、その設定が今も効いている可能性があるということです。試した覚えがある組織ほど、今の状態を最初に確かめます。
社内の手順書やヘルプデスクの回答にも、古い呼び名が残っていることがあります。見直すときは、呼び名を探して置き換えるだけでなく、1つのスイッチで止まるという前提の説明そのものを書き直します。この書き直しの下書きをAIに任せるなら、元の手順書と公式の説明を並べて渡し、違う箇所を根拠つきで挙げさせます。
既定値は資料によって書き方が違う
既定でオンかオフかは、情シスが最も知りたい点ですが、資料によって書き方が違います。メッセージセンターの告知は、複数のタブや文書を読む機能を「既定でオフ」と書いています。一方で、公式の方針の説明は、この方針を設定しないと、欧州以外の地域では既定で読める状態になり、欧州では既定で読めない状態になると書いています。
さらに方針の説明は、設定しない場合、利用者がEdgeの設定画面でこの機能を自分でオンにもオフにもできると書いています。つまり、管理者が何もしなければ、読ませるかどうかは社員一人ひとりの手に渡るということです。どちらの資料が自社の環境に当てはまるかは、読み比べるだけでは決められません。
この食い違いへの答えは、既定値を当てにしないことです。方針を明示的に有効か無効に設定すれば、既定値がどうであれ、会社の決めた状態になります。方針の説明には、この設定は強制として配れる一方、推奨としては配れないと書かれています。決めた状態を社員が変えられない形で配れるということです。
この方針が効くのは、ウィンドウズとマックのEdgeの130版以降で、スマートフォンの版には効かないとされています。スマートフォンのEdgeでも複数タブの横断は一般提供と告知されているため、パソコンとスマートフォンで、止め方が同じとは限らない点も確かめる項目に入れておきます。
設定の前に、今の状態を確かめる手順
4つの設定を決める前に、今どうなっているかを確かめます。いきなり方針を配ると、すでに使っている部署の仕事を止めてしまうことがあるからです。次の手順で、今の状態を把握します。
端末の管理の仕組みで配っているEdgeの方針を一覧にし、Copilotやページの中身に関わるものが既に入っているかを見る。以前に試しに開いた設定が残っていないかもここで確かめる。
試験用の端末で職場のアカウントでEdgeに入り、サイドパネルのCopilotが開いているタブを読めるかを確かめる。設定画面で利用者が切り替えられる状態かも見る。
マイクロソフト365のCopilotのライセンスを持つ社員の一覧を出す。新しいタブの画面や代わりに操作する機能は、ライセンスの有無で動きが変わる。
社内の重要な画面が、情報漏えい対策の方針で守られているかを確かめる。守られていない画面は、次の設定2で扱う。
確かめた日、端末、アカウントの種類、結果を台帳に書く。この記録が、4つの設定を決めるときの出発点になる。
この確認は、1台の端末だけで済ませないほうが安全です。職場のアカウントで入った端末と、個人のアカウントで入った端末では、効く方針が違うからです。この違いは設定4で詳しく扱います。
設定1 ページの中身と閲覧履歴を読ませるか
1つ目の設定は、サイドパネルのCopilotに、ページの中身・閲覧履歴・動画の文字起こしを読ませるかどうかです。複数タブの横断は、この読み取りの上に成り立つ機能なので、ここを止めれば、タブを読む機能の入口が閉じると考えてよいでしょう。
方針の説明によると、この設定を無効にすると、Copilotはページの中身・閲覧履歴・動画の文字起こしを読めなくなります。あわせて、マイクロソフト365のファイルへのリンクを開いたときに自動でCopilotを開く機能も止まるとされています。止めると、便利な機能もまとめて止まることを、利用している部署に先に伝えておきます。
有効にすると、社員がサイドパネルやEdgeから内容を踏まえた質問をしたときに、Copilotはページの中身・閲覧履歴・動画の文字起こしを使えます。有効にしても、情報漏えい対策の方針で守られたページの中身は読めない、と説明されています。この一文が、次の設定2の土台になります。
方針はプロファイルごとに効き、配ったあとに再起動しなくても反映されるとされています。部署ごとに違う値を配ることもできます。開くか止めるかを全社で一律に決める必要はなく、次の節のように3つの選び方から選べます。
設定1の決め方:開く・部署で絞る・止める
設定1の選び方は、全社で開く、部署で絞る、全社で止める、の3つです。どれを選ぶかは、社員が日々開いている画面に、どれだけ重い情報が載っているかで決まります。3つの選び方の向き不向きを並べます。
全社で開くのは、重要な画面の多くが情報漏えい対策の方針で守られていて、社員がCopilotのライセンスを持って日常的に使っている会社です。調べ物や資料の読み比べで得られる効果が大きく、守りが先に整っているなら、開いたうえで守られた画面だけを外す考え方が成り立ちます。
部署で絞るのは、多くの会社にとって現実的な選び方です。マーケや企画のように社外の公開情報を読み比べる仕事が多い部署では開き、人事や経理、顧客の個人情報を日常的に扱う部署では止めます。部署の区切りは、扱う情報の重さで決め、役職で決めないのがこつです。
全社で止めるのは、情報漏えい対策の方針がまだ整っていない会社の、当面の選び方です。止めるなら、いつ見直すかと、その間の代わりの使い方(職場のCopilotの画面に、必要な文章だけを貼って聞く、など)を一緒に伝えます。止めっぱなしにすると、社員は個人のアカウントや別のAIに流れます。
設定2 読ませてよいサイトと止めるサイト
2つ目の設定は、読ませてよいサイトと、止めるサイトの線です。設定1で開いた場合でも、すべての画面を読ませてよいわけではありません。方針の説明が示すとおり、情報漏えい対策の方針で守られたページは、読み取りを開いていても中身が読まれないので、止めたい画面をこの方針の対象に入れるのが基本の形です。
5月の告知も、複数タブの横断では情報保護の仕組みの方針で機微な中身を外せると書き、代わりに操作する機能の実行中も、機微なデータのコピーや貼り付けといった保護が効き続けるとしています。AIの設定と情報漏えい対策の設定は別の担当が持っていることが多いので、両方の担当が同じ表を見て決めます。
止めるサイトの候補は、顧客管理の画面、人事と給与の画面、会計の画面、取引先の専用の窓口(受発注や契約の画面)、社内の機密の文書を置く場所です。反対に、公開されている製品ページや業界の記事、自社の公開サイトは、読ませても困らない代表です。
線を引くときに見落としやすいのが、社外のサービスの画面です。取引先が用意した専用の窓口は、自社の情報漏えい対策の方針の対象になっているとは限りません。読ませてよいかは、その画面に載る情報の重さと、取引先との約束で決めます。ページに仕込まれた指示にAIが従う問題は、外部の指示に乗っ取られる原因と対策を扱った別の記事を参照してください。
顧客管理・人事・取引先の窓口は誰が決めるか
止めるサイトの一覧は、情シスだけでは作れません。どの画面にどんな情報が載っているかを一番よく知っているのは、その画面を毎日使う業務部門だからです。顧客管理・人事・取引先の窓口を読ませるかは、情シスと業務部門が一緒に決めると、役割を先に決めておきます。
進め方の例を示します。情シスが、社員がよく開くサイトの一覧を、端末の記録や業務部門への聞き取りから作ります。業務部門の責任者が、その一覧に「読ませてよい」「止める」「条件つき」の印をつけます。条件つきの画面は、法務や個人情報の担当が加わって決めます。
一覧づくりにAIを使ってもかまいません。社内でよく使うサイトを業務の種類ごとに分類させたり、各サイトに載りそうな情報の種類を書き出させたりするのは効率的です。ただし、どの画面を止めるかの印は、AIに付けさせない。載っている情報の重さは、実際に画面を使っている人にしか判断できないからです。
決めた一覧は、半年に1回は見直します。新しい業務システムを入れたとき、取引先の窓口が変わったとき、部署の仕事が変わったときも、見直しのきっかけになります。一覧には、誰が、いつ、どの理由で印をつけたかを1行ずつ残しておくと、次の見直しが速くなります。業務部門の責任者が替わったときも、この記録があれば前任者の判断の理由を引き継げます。
設定3 代わりに操作する機能を試すか
3つ目の設定は、Copilotが社員の代わりにページを操作する機能を試すかどうかです。5月の告知によると、この機能は、ページを移り、情報を入れ、一連の手順を最後まで進められます。現時点では限定プレビューで、既定でオフとされ、専用の方針で開き、管理者が指定したサイトだけで動く形です。
告知は、安全の仕組みとして、パスワードやカード番号の入力のような機微な操作ではCopilotが止まって社員の入力を待つこと、操作中は目に見える表示が出て、社員がいつでも一時停止や中止ができることを挙げています。それでも、止まるのは決められた種類の操作だけで、どの操作を任せてよいかは会社が決める必要があります。
試すなら、範囲をごく狭く始めます。対象の社員は数名、対象のサイトは社内の読むだけの画面や、公開情報を集める画面に限ります。受発注、支払い、顧客への送信のように、取り消しの利かない操作をする画面は、指定するサイトに入れません。
限定プレビューは、正式版の前の段階です。動きや条件は予告なく変わりうるので、業務の本線に組み込まないことが前提になります。別に入れるAIブラウザで代わりに操作させる線は、AIブラウザを社内で使う前の確認項目を扱った別の記事で詳しく扱っています。
設定4 個人アカウントのEdgeとの分け方
4つ目の設定は、個人のアカウントで入ったEdgeとの分け方です。方針の説明によると、設定1の方針は、職場のアカウント(エントラ)でEdgeに入った利用者にだけ効き、個人のマイクロソフトアカウントで入ったプロファイルには効かないとされています。
これが意味するのは、同じ会社の端末でも、社員が個人のアカウントでEdgeのプロファイルを作れば、会社の決めた読み取りの設定が届かないということです。職場で止めたはずのタブの読み取りが、個人のプロファイルでは使えてしまうことがありえます。職場の設定を決めるのと同時に、個人のプロファイルを会社の端末で許すかを決める必要があります。
選び方は2つです。1つは、会社の端末では職場のアカウントのプロファイルだけを使うことにし、個人のプロファイルの作成を端末の管理で止めるやり方です。もう1つは、個人のプロファイルを許す代わりに、その中で業務の画面を開かないと決めるやり方です。後者は社員の注意に頼るため、重い情報を扱う部署には向きません。
Copilotのアプリそのものが個人と職場で1つにまとまった話や、職場の端末で個人のアカウントを許すかの一般論は、Copilotアプリの統合で確かめる項目を扱った別の記事に譲ります。ここでは、タブの読み取りの設定が個人のプロファイルに届かないことを、手順書に1行加えておくことが大切です。
新しいタブの画面に出る予定とファイル
4つの設定とは別に、新しいタブの画面も確かめておきます。5月の告知によると、新しいタブの画面には、これからの会議、マイクロソフト365のファイル、おすすめの問いかけが、仕事用の画面としてまとめて出ます。一般提供で、パソコンとスマートフォンの両方で使えるとされています。
気をつけたいのは、画面共有や、会議室の大きな画面につないだときです。新しいタブを開いた瞬間に、社内の会議の予定やファイルの名前が映ります。会議の名前やファイル名に、未発表の取引や人事の話が含まれていると、それだけで情報が伝わってしまいます。
この画面を出すか出さないか、どのアカウントに効くかの設定は、筆者が確かめた公式の資料からは読み切れませんでした。新しいタブの画面の出し方は、試験用の端末で職場と個人の両方のアカウントで確かめることを手順に加えます。画面の映り込みの一般的な注意は、画面共有の映り込みを扱った別の記事に譲ります。
社員への案内では、画面共有の前に、新しいタブではなく共有したい画面だけを開いておく、という習慣を伝えるのが手堅い方法です。設定で止めるかどうかに関係なく、この習慣は他の場面の映り込みも防ぎます。
社員への案内に入れること
4つの設定を決めたら、社員への案内をまとめます。設定の中身を細かく説明する必要はありません。社員が迷う場面で、何をしてよくて、何をしてはいけないかが分かれば十分です。案内に入れる項目は次のとおりです。
- Copilotが開いているタブの中身と閲覧履歴を読むことがある。読ませたくない画面は、質問する前に閉じる
- 顧客管理・人事・会計・取引先の窓口の画面は、会社の設定で読めないようにしてある(または、読ませない決まりにしている)
- 代わりに操作する機能は、指定された社員と指定されたサイトでだけ試している。それ以外では使わない
- 会社の端末では、職場のアカウントのEdgeで仕事をする。個人のアカウントのEdgeで業務の画面を開かない
- Copilotの答えは、元のページで確かめてから使う
案内の最後には、困ったときの問い合わせ先と、設定が変わったときにどこで知らせるかを書きます。機能は今後も広がっていくので、案内は一度出して終わりではありません。設定を変えるたびに、案内の版と日付を更新すると決めておきます。
案内の下書きをAIに作らせる場合は、決めた設定の一覧を渡して、社員向けのやさしい言葉に直させるところまでにします。できあがった案内は、情シスと業務部門の責任者が読み、設定と食い違う表現がないかを確かめてから配ります。
AIがまとめた答えは元のページで確かめる
設定をどれだけ整えても、Copilotがまとめた答えが正しいとは限りません。複数のタブを読み比べた要約は、ページの一部を取り違えたり、別のタブの情報を混ぜたりすることがあります。答えを使う前に、元のページで確かめることを、社員への決まりにします。
- 3社の製品ページを読み比べさせた表を、元のページで確かめずに社内の稟議の資料に貼る
- 顧客管理の画面を開いたままほかの調べ物を頼み、顧客の情報を含む要約が出てくる
- 以前の資料の「1つのスイッチで全部止まる」を信じて、複数タブの横断が動いたまま放置する
- 職場で止めたつもりの読み取りが、個人のアカウントのEdgeでは使えることに気づかない
- 代わりに操作する機能に、取り消しの利かない受発注の画面を任せる
確かめ方は、答えの根拠になったページを示させ、そのページの該当箇所を人が読むことです。数字や日付、価格、条件は、特に元のページで確かめます。要約が合っているかどうかをAIに判断させない。これは、タブを読むAIに限らず、すべてのAIの答えに共通する線です。
複数のタブを読み比べさせた表や一覧は、特に注意が要ります。1つの表に複数のページの情報が混ざるため、どの行がどのページから来たのかが見えにくくなります。表を作らせるときは、行ごとに元のページの名前を添えさせ、社内の資料に使う前に、少なくとも数字の入った行は元のページで1つずつ確かめます。確かめた人の名前を資料の欄外に書いておくと、あとで誤りが見つかったときにたどれます。
よくある質問
Q. 複数タブの横断は、既定でオンですか、オフですか。
資料によって書き方が違います。メッセージセンターの告知は「既定でオフ」と書き、公式の方針の説明は、方針を設定しなければ欧州以外の地域では既定で読める状態になり、利用者が自分で切り替えられると書いています。既定値に任せず、方針を明示的に設定することを勧めます。
Q. 読み取りを止めると、ほかの機能にも影響しますか。
方針の説明によると、ページの中身の読み取りを無効にすると、マイクロソフト365のファイルへのリンクを開いたときに自動でCopilotを開く機能も止まります。止める前に、利用している部署に影響を伝えておきます。
Q. 代わりに操作する機能は、今すぐ全社で使えますか。
5月の告知の時点では限定プレビューで、既定でオフ、マイクロソフト365のCopilotのライセンスが要り、欧州経済領域では提供されていません。業務の本線には組み込まず、狭い範囲で試すのが前提です。
Q. 個人のアカウントで入ったEdgeにも、会社の設定は効きますか。
ページの中身の読み取りを決める方針は、職場のアカウントで入った利用者にだけ効き、個人のマイクロソフトアカウントのプロファイルには効かないと説明されています。会社の端末で個人のプロファイルを許すかどうかを、別に決めてください。
Q. ユーチューブの要約だけを止めることはできますか。
5月の告知では、ユーチューブの要約は複数タブの横断と同じ方針で管理すると書かれています。公式の方針の説明でも、同じ方針が動画の文字起こしの読み取りを扱っています。筆者が確かめた範囲では、動画の要約だけを別に止める設定は見当たらなかったため、分けて扱いたい場合は自社の環境で確かめてください。
まとめ
EdgeのCopilotは、開いているタブの中身や閲覧履歴を読んで答えられるようになり、2026年5月の告知で複数タブの横断は一般提供、代わりに操作する機能は限定プレビューになりました。情シスが決めるのは、ページの中身と閲覧履歴を読ませるか、読ませてよいサイトと止めるサイト、代わりに操作する機能を試すか、個人アカウントのEdgeとの分け方の4つです。既定値は資料によって書き方が違うので、未設定に任せず方針を明示的に配りましょう。顧客管理や人事の画面を読ませるかは情シスと業務部門が一緒に決め、AIの答えは必ず元のページで確かめる。この線を先に引いておけば、タブを読むAIを安心して仕事に使えます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
AIの導入・活用、何から始めるべきかお悩みですか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
