デジタルアセット管理か共有フォルダか|AI生成素材の置き場

「生成AIでバナーや画像を作るようになってから、共有フォルダのどこに何があるのか誰も分からない」「素材管理の専用の仕組みを入れるべきか、フォルダを整理し直せば済むのか決められない」。制作物の本数が急に増えた会社のマーケ責任者から、こうした声が続いています。フォルダの整理が下手になったわけではありません。置き場に求められる役割が、この1〜2年で変わったのです。問題はどこに置くかではありません。本当は、素材についての情報を誰がどこに持つかです。この記事では、共有フォルダのまま、デジタルアセット管理(ダム)を入れる、中間の形の3つを比べ、AIに任せる範囲と人が残す記録を整理します。
カメ先生素材の置き場の話は、容量や整理整頓の問題だと思われがちなんだ。でも本当に足りなくなっているのは、その素材を使ってよいかを判断するための情報なんだよ。
カメ子フォルダに画像は残っていても、それが使えるかどうかは分からない、ということですか。
カメ先生そう。とくに生成AIで作った素材は、どの道具で、どんな指示で、誰がどこを直したかが見た目から分からない。ストック写真なら契約書があるけれど、生成素材は記録を残さない限り何も残らないんだ。
カメ子だから、置き場を選ぶ前に、何を記録として残すかを決めるわけですね。
- 共有フォルダとデジタルアセット管理の違いは置く場所ではなく、素材についての情報を一緒に持てるかどうか
- 判断の軸は本数よりも、探す人の数・社外への出し先の数・権利の条件が付いた素材の割合
- 自動タグ付けは探す手間を減らすが、権利の条件と使用期限は人が入れて人が確かめる
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共有フォルダで困り始めるのは、本数より探す人が増えたとき
共有フォルダが破綻する合図は、ファイルの数そのものではありません。作った人が自分で探す限り、数千件の素材でもたいてい見つかります。困り始めるのは、作った人以外が探しに来るようになったときです。営業が提案書に入れる写真を探す、別の部署が展示会の画像を流用する、代理店に素材一式を渡す。こうした場面で、フォルダの名前の付け方を知らない人が迷います。
生成AIは、この状況を2つの方向から強めました。1つは本数です。1枚のバナーを作るのに候補を何十枚も出すため、採用しなかった案まで同じフォルダに溜まります。もう1つは作り手の広がりです。制作チームだけでなく、各部署の担当者が自分で画像を作るようになり、置き場の決まりを知らない作り手が増えました。
もう1つ見落とされやすいのが、見た目の似た素材が大量にできることです。生成AIで作った候補は、色や構図が少しずつ違うだけのものが並びます。ファイル名に日付と連番が付いているだけだと、どれが公開に使った確定版なのかを後から見分けられません。確定版を別の場所に分けていない会社では、ここで最初の事故が起きます。
つまり、置き場を見直すべきかは、容量や本数ではなく、探す人・作る人・渡す先の数で測るほうが正確です。この3つのどれかが増え始めた時点で、フォルダの整理だけでは追いつかなくなります。
デジタルアセット管理とは、素材と素材の情報を一緒に持つ仕組み
デジタルアセット管理は、画像・動画・ロゴ・資料の素材を1か所に集め、それぞれに付いた情報で探したり、使える範囲を絞ったりする仕組みです。ここでいう情報とは、何が写っているか、いつ誰が作ったか、どこで使ってよいか、いつまで使ってよいか、といった素材の説明のことです。
共有フォルダとの一番の違いは、情報がファイルの外側に、素材と結びついた形で残ることです。フォルダでは、情報を残す場所がフォルダの名前とファイル名しかありません。仕組みを入れると、1つの素材に何十もの項目を付けられ、その項目で横断的に探せます。同じ素材を複数のフォルダに置く必要もなくなります。
最近の製品は、画像や動画の中身をAIが読んで自動でタグを付ける機能、話し言葉のような文で探せる機能、似た画像から探す機能を標準で備えるようになりました。製品ごとの呼び名は違いますが、人が手で付けていたタグの下書きをAIが作るという点は共通しています。
加えて多くの製品には、版の管理、公開先への配信、承認の流れ、閲覧できる人の制限、使用期限を過ぎた素材の自動の非公開化といった機能があります。どこまでの機能が必要かで、選ぶ製品と費用が大きく変わります。ここを先に決めずに製品の比較から始めると、機能の多さに引きずられます。
違いは置く場所ではなく、情報の持ち方と権限の単位
よくある誤解は、クラウドのストレージに移せば素材管理の問題が片づくというものです。ストレージを変えても、情報の持ち方がフォルダの名前とファイル名のままなら、探しにくさは変わりません。反対に、社内の共有フォルダのままでも、別に台帳を持てば情報は残せます。比べるべきは置く場所ではなく、情報をどこに、どの単位で持つかです。
もう1つの違いは権限の単位です。共有フォルダでは、見られる人をフォルダ単位で決めるのが普通です。すると、社外に出せる素材と出せない素材が同じフォルダに入った時点で、線引きが崩れます。専用の仕組みでは、素材1点ごとに見られる人や使える用途を決められるものが多く、出してよい素材だけを代理店に見せる、といった運用がしやすくなります。
3つ目は、使われた先を追えるかどうかです。フォルダからダウンロードされた素材は、どこで使われたか分かりません。専用の仕組みには、誰がいつ取り出したかの記録や、公開先へ配信した記録を残せるものがあります。使用期限が来た素材をどこから外せばよいかが分かるのは、この記録があるときだけです。
この3点を並べると、共有フォルダが悪いのではなく、フォルダは情報と権限を細かく持つための道具ではない、ということが分かります。必要な細かさが小さい会社なら、フォルダで十分に回ります。
生成AIの素材で、置き場に残す情報が増えた
生成AIで作った素材には、ストック写真や撮影した写真にはない情報が要ります。どの道具で作ったか、どんな指示を入れたか、元にした画像はあるか、人がどこを直したか、そして道具の利用規約で商用に使える条件は何か。これらは画像を見ても分からず、作った直後に記録しなければ二度と分からなくなる情報です。
文化庁は2024年3月に「AIと著作権に関する考え方について」、同年7月に「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」を公表しています。生成物に人の創作的な寄与があるかを考えるときには、指示の具体性、試した回数、生成後の加筆や修正などが考慮の要素として挙げられています。つまり、どう作ったかの記録が、後で権利を説明するときの材料になるということです。
経済産業省も2024年7月に、ゲーム・アニメ・広告の制作での生成AIの使い方と留意点をまとめたガイドブックを公表しました。社内の決まりを作るときの参考として名前を挙げておくと、なぜ記録を残すのかを社内に説明しやすくなります。
注意したいのは、記録を増やすほど入力の手間が増えることです。全部の候補に全部の項目を書かせると、作り手はすぐに記録をやめます。採用した素材だけに絞る、道具と規約の情報は道具ごとに1回だけ書く、といった工夫がないと続きません。
選択肢1:共有フォルダのままでよい条件
共有フォルダのままで回るのは、探す人と作る人がほぼ同じ顔ぶれで、社外に渡す先が少ない会社です。制作の担当が数人で、素材を使うのも主にその数人、代理店や販売店に素材を渡すことがほとんどない。この条件なら、フォルダの決まりを守るだけで十分に探せます。
もう1つの条件は、権利の条件が付いた素材が少ないことです。自社で撮った写真と自社で作った図版が中心で、使用期限のあるモデル写真や、利用範囲の限られた有料素材がほとんどない。この場合、素材ごとに条件を追う必要がそもそも少なくなります。
ただし、フォルダのままで行くなら、最低限の決まりが要ります。確定版と候補を別のフォルダに分けること、生成AIで作った素材の確定版には記録の欄を持つこと、社外に出してよい素材だけの出口を1つ作ること。この3つがないフォルダは、本数が増えた時点で必ず崩れます。
フォルダの切り方やファイル名の決め方そのものは、動画素材の保管を扱った別の記事で詳しく書いています。ここでは、フォルダのままで行くと決める判断の条件だけを押さえておけば十分です。
選択肢2:デジタルアセット管理を入れる条件
専用の仕組みを入れる価値が出るのは、次のどれかに当てはまる会社です。素材を使う人が複数の部署にまたがる。代理店・販売店・海外の拠点など、社外に素材を渡す先が多い。モデル写真や有料素材など、使用期限や利用範囲の条件が付いた素材が多い。そして、生成AIで作る素材の本数が月に数百を超え始めている。
とくに効くのは、社外に渡す先が多い会社です。代理店ごとにフォルダを作って素材を複製していると、差し替えのたびに全部のフォルダを直す必要があります。専用の仕組みなら、元の1点を差し替えれば、見せている先の全員に新しい版が届きます。古いロゴが販売店の資料に残り続ける、という事故が減ります。
一方で、入れるだけでは何も変わりません。仕組みを入れた会社がつまずくのは、項目の設計と、最初の素材の移し替えです。何を必須の項目にするか、誰が承認するか、古い素材のうちどれを移すかを決めないまま入れると、中身が共有フォルダと同じ状態の、高い入れ物ができあがります。
費用の面では、利用者の人数、保管する容量、配信の量などで料金が決まる製品が多く、入れた後も毎年かかります。導入を決める前に、1年間にどの作業の時間がどれだけ減るかを、今の探す時間と差し替えの手間から見積もっておくと、決裁の場で説明しやすくなります。
選択肢3:共有フォルダと台帳とAI検索を組み合わせる中間の形
多くの会社で現実的なのは、この中間の形です。素材の置き場は今の共有フォルダかクラウドのストレージのまま、確定版だけを集めたフォルダを作り、その素材の情報を表計算の台帳に持ちます。台帳には、素材の保存先、作った日、作った人、権利の条件、使用期限、社外に出してよいかを書きます。
最近は、業務で使うクラウドのストレージや社内検索にも、画像の中身をAIが読んで探せる機能が加わりつつあります。これを使えば、タグを手で付けなくても、ある程度は中身で探せます。探す部分はストレージのAI検索に、使ってよいかの判断は台帳に、と役割を分けるのが中間の形の考え方です。
この形の弱点は、台帳と実際の素材がずれることです。フォルダでファイルを動かしたり名前を変えたりすると、台帳の保存先が古くなります。月に1回、台帳の保存先が実在するかを確かめる作業を担当者の仕事に入れておかないと、半年で台帳は信用されなくなります。
中間の形は、専用の仕組みを入れる前の試運転にもなります。台帳の項目を半年運用してみると、どの項目が本当に使われ、どの項目が空欄のまま残るかが分かります。その結果を持って製品を選べば、必須の項目を実際の運用から決められます。
3つの形を同じ物差しで比べる
ここまでの3つを、判断に効く物差しで並べます。どれが優れているかではなく、自社の条件でどれが足りるかを見るための表です。
| 物差し | 共有フォルダのまま | 中間の形(台帳とAI検索) | デジタルアセット管理を入れる |
|---|---|---|---|
| 探す人 | 作った人とその周りだけ | 複数の部署まで | 社外の取引先まで |
| 社外への出し先 | ほとんどない | 数社まで | 多数・拠点ごと |
| 権利の条件の追い方 | フォルダの名前で分ける | 台帳の欄で追う | 素材ごとの項目で追い、期限で自動に止める |
| 差し替えの手間 | 複製した先を全部直す | 台帳で出した先を調べて直す | 元を差し替えると届く |
| 生成素材の記録 | 確定版の記録の欄だけ | 台帳の欄で持つ | 素材ごとの項目で持つ |
| 増える費用 | ほぼなし | 台帳を保つ人の時間 | 毎年の利用料と最初の移し替え |
| 崩れやすいところ | 候補と確定版が混ざる | 台帳と実物がずれる | 項目を決めずに入れる |
表を見て分かるとおり、3つの形の差がいちばん大きく出るのは、社外への出し先と差し替えの手間です。社内だけで使う素材が中心なら、中間の形で足りることがほとんどです。
3つの形は、全社で1つに決める必要もありません。広告や販売店向けの素材のように社外へ出す量が多いものだけを専用の仕組みに載せ、社内の資料や勉強会の画像は中間の形のままにする、という分け方ができます。社外に出る素材から先に移すと、費用のかかる範囲を小さく保ちながら、事故の多いところを先に塞げます。
迷ったときは、ここ半年で起きた素材の事故を思い出すのが近道です。古いロゴが外に出た、期限切れのモデル写真が使われた、確定版が見つからず作り直した。事故の種類が、どの物差しで足りていないかを教えてくれます。
AIの自動タグ付けで楽になるところ
自動タグ付けがいちばん効くのは、過去の素材の山です。何年分もの写真にタグを手で付け直すのは現実的ではありませんが、AIに写っている物・場面・色などを読ませれば、少なくとも中身で探せる状態にはなります。移し替えのときの初期の整理に向いています。
日々の運用では、新しく入った素材にタグの下書きを付けさせ、人がそれを確かめて直す形が現実的です。人が一から付けるより、候補から選んで直すほうが速く、付け方の揺れも減ります。担当者によってタグの粒度がばらばらになる、というフォルダ時代の悩みが小さくなります。
話し言葉で探す機能も、素材を探しに来る人が増えた会社では効きます。営業が「屋外で製品を持っている写真」と入れれば候補が出る状態は、フォルダの名前の付け方を覚えさせるよりずっと楽です。探す人の側の教育が要らなくなるのが、いちばん大きな効果かもしれません。
ただし、効くのはあくまで探すところまでです。見つかった素材を使ってよいかどうかは、タグからは分かりません。ここを混ぜると、探しやすくなった分だけ、使ってはいけない素材も使われやすくなります。
自動のタグを信じ切ってはいけない理由
自動のタグは、画像に見えているものしか読めません。製品の型番の違い、自社のものか他社のものか、社内だけで使う試作品かどうか、といった区別は、見た目が似ていれば同じタグになります。見た目が同じでも扱いが違う素材ほど、自動のタグでは区別できないと考えておくのが安全です。
生成AIで作った画像には、別の落とし穴があります。本物の製品のように見えても、細部が実物と違うことがあるのです。自動のタグが製品名を付けてしまうと、実物と違う画像が製品写真として探され、資料に使われます。生成素材には、生成であることを示す項目を必ず付け、タグとは別に人が付けます。
- 自動のタグだけで、社外に出してよい素材を絞り込む(試作品や他社の製品が混ざる)
- 生成した製品の画像に、自動で製品名のタグが付き、製品写真として営業資料に使われる
- 人の写った写真に、自動で人物名や役職のタグを付ける(誤りがそのまま社内に広がる)
- タグを確かめる人を決めずに導入し、誤ったタグが直されないまま溜まる
導入した後も、タグの誤りを見つける役を決めておきます。よく探される語をいくつか選び、月に一度、その語で出てくる素材を抜き取りで見て、誤ったタグを直します。探した人が誤りに気づいたときに知らせる窓口を作っておくと、直すべきタグが自然に集まります。
防ぎ方は、タグを2種類に分けることです。AIが付けてよいのは、写っている物や場面など、間違っても事故になりにくい説明のタグ。権利・用途・社外への公開の可否・生成かどうかといった、間違えると事故になる項目は、人だけが付けられる欄にする。仕組みの設定でこの2つを分けられるかは、製品を選ぶときに必ず確かめます。
生成素材ごとに残す記録の項目
生成AIで作った素材のうち、公開や社外への提出に使った確定版には、次の項目を残します。候補の全部に書く必要はありません。確定版に絞ることで、記録が続く量に収まります。
| 項目 | 中身 | 誰が入れるか |
|---|---|---|
| 作った道具 | 生成に使った道具の名前と、使った契約の種類(個人向けか法人向けか) | 作った人 |
| 指示と元の画像 | 入れた指示の要点と、元にした画像があればその保存先 | 作った人 |
| 人が直した所 | 生成の後に人が加えた修正の範囲 | 作った人 |
| 利用の条件 | 道具の利用規約で商用に使える条件を、確かめた日つきで | 確かめた人 |
| 使ってよい範囲 | 社内だけか、広告か、取引先への提供まで可か | 承認する人 |
| 使用期限 | 期限があれば日付、なければ見直しの日 | 承認する人 |
| 確認の記録 | 誰がいつ、何を確かめて承認したか | 承認する人 |
表の右の列が大事です。道具や指示は作った人しか知らないので、作った人が入れます。一方、利用の条件・使ってよい範囲・使用期限は、作った人ではない人が確かめて入れる形にします。作った本人は、早く使いたいので条件を甘く読みがちだからです。
記録を続けるコツは、書く時点を作業の流れに埋め込むことです。確定版を置き場に入れる操作と記録の欄を埋める操作を同じ依頼票や同じ画面にまとめ、欄が空のままでは確定版の置き場に入れられない形にします。後でまとめて書く運用は、ほぼ確実に続きません。
道具の利用規約は変わります。記録の欄に確かめた日を残しておくと、規約が変わったときに、それより前に作った素材を洗い出せます。日付のない記録は、規約が変わった瞬間に役に立たなくなります。
権利の条件と使用期限は、人が入れて人が確かめる
ここまで何度か触れてきたとおり、権利の条件と使用期限はAIに任せない項目です。理由は単純で、その情報は画像の中にないからです。モデル写真の契約の期間、有料素材の利用範囲、生成に使った道具の規約。どれも契約書や規約の文書にしか書かれておらず、画像を読むAIには分かりません。
契約書を読ませて条件の下書きを作らせることはできます。ただし、下書きをそのまま台帳に入れるのではなく、元の契約書のどの条項から読んだかを書かせ、人がその条項を開いて確かめる手順にします。根拠のない下書きは、確かめる人の手間を減らすどころか、誤りを見つけにくくします。
- 使用期限の前に知らせる仕組みを持つ。期限の日に気づいても、すでに公開された広告や資料は止められない
- 期限の切れた素材は削除せず、使えない状態にして残す。過去の公開物の説明に後で要ることがある
- 契約の条件が変わった素材は、変更の日と変更後の条件を追記し、前の条件を消さない
社外に素材を渡すときは、使ってよい範囲と使用期限も一緒に渡します。代理店や販売店は、受け取った素材の条件を知らなければ、期限の後も使い続けます。素材の一覧と条件を同じ表で渡し、期限が近づいたら渡した先にも知らせる流れにしておくと、外に出た後の事故が減ります。
確かめる人を決めることも欠かせません。制作の担当、法務、ブランドの責任者のうち誰が、どの項目を確かめるのかを決めておかないと、全員が誰かが見ただろうと考えます。とくに社外に出す素材は、最後に1人が確認の記録を付けるまで出せない流れにしておきます。
3つの形から選ぶ手順
実際に決めるときは、次の順で進めます。製品の比較は最後です。
ここ半年で起きた素材の事故と、探すのに時間がかかった場面を集めます。事故の種類ごとに、足りなかったのが探す仕組みか、権利の情報か、差し替えの仕組みかを分けます。
素材を探しに来る部署、生成AIで素材を作る人、社外に素材を渡す先の数を数えます。前の表の物差しに当てはめて、3つの形のどこに近いかを見ます。
生成素材の記録を含め、確定版に残す項目を決めます。AIが付けてよい説明の項目と、人だけが付ける項目を分けます。
台帳と確定版のフォルダで3か月から半年運用し、使われる項目と空欄のまま残る項目を確かめます。
試した結果、社外への配信や期限の自動の停止が足りないと分かったら、そこを満たす製品を選びます。
この順にすると、入れるかどうかの判断が、機能の多さではなく、自社で起きた事故から決まります。決裁の場でも、何の事故を防ぐために入れるのかを具体的に説明できます。
決める場には、マーケの責任者だけでなく、情報システムと法務の担当も入れます。置き場の権限の設定は情報システムが、権利の条件の書き方は法務が詳しく、後から加わると項目の作り直しになるからです。3者がそろえば、手順の3つ目の項目決めが一度で済みます。
反対に、事故がほとんど起きていないのに製品から選び始めると、要らない機能に費用を払うことになります。困りごとがまだ小さい会社は、中間の形を丁寧に回すほうが結果的に安く済みます。
製品を選ぶ前に確かめる項目
専用の仕組みを入れると決めたら、製品の比較で次の点を確かめます。個別の製品の名前はここでは挙げません。製品の提供内容や名前は変わるため、比べるときに各社の公式の資料で最新の状態を確かめてください。
- AIが付けたタグと、人が付けた項目を区別して持てるか
- 権利・用途・期限の項目を必須にでき、入れないと公開できない設定にできるか
- 使用期限の前に知らせ、期限が来たら使えない状態にできるか
- 素材ごとに見られる人を決め、取引先に一部だけを見せられるか
- 誰がいつ取り出したか、どこへ配信したかの記録が残るか
- 自動タグ付けに使うAIに、自社の素材が学習として使われるかどうかの扱い
- 解約するとき、素材と項目の情報をまとめて持ち出せるか
最後の2つは見落とされがちです。未公開の製品写真や発表前の広告素材を預けるのですから、AIの機能に素材がどう扱われるかは契約の前に書面で確かめます。持ち出しの形式も、数年後に製品を替えるときに効いてきます。
自動タグ付けの精度は、製品の説明資料ではなく自社の素材で確かめます。試用の期間に、製品写真・イベントの写真・生成した画像を合わせて百点ほど入れ、付いたタグを人が見て、使えるタグの割合と危ない誤りの有無を数えます。自社の製品や業界に特有の物ほど、誤りが出やすいので、そこを多めに入れて試します。
生成AIの素材が増える前提なら、生成の記録の項目を自分で追加できるかも確かめます。項目の追加に追加の料金や開発が要る製品だと、記録の決まりを変えるたびに費用がかかります。
よくある質問
クラウドのストレージに移せば、専用の仕組みは要りませんか
移すだけでは、情報の持ち方がフォルダの名前とファイル名のままなので、探しにくさと権利の追いにくさは残ります。ストレージのAI検索で探す部分は楽になりますが、使ってよいかの情報は台帳などで別に持つ必要があります。
採用しなかった生成の候補は、残しておくべきですか
確定版とは別の場所に、期間を決めて残すのが無難です。後で作り方を説明するときに、どの候補から選んだかが材料になることがあります。ただし、探す対象の場所には置かず、期間を過ぎたら消す決まりにします。
バナーを各部署で作っている場合、置き場はどうすればよいですか
各部署に作らせる場合も、確定版の置き場と記録の欄は全社で1つにします。各部署のバナー制作の任せ方と、置き場と版の管理の決め方は、別の記事で扱っています。
生成AIで作ったことを、素材の情報に埋め込む技術は使うべきですか
生成の来歴を素材に埋め込む技術はありますが、配信の途中で消えることもあり、それだけで社内の記録の代わりにはなりません。来歴の技術の仕組みは別の記事で扱っているので、ここでは社内の記録を先に持つことをおすすめします。
まとめ
共有フォルダかデジタルアセット管理かは、置き場の好みではなく、素材についての情報を誰がどこに持つかの選択です。探す人・作る人・社外への出し先が少なければフォルダのままで回り、増えてきたら台帳とAI検索を組み合わせた中間の形で試し、社外への配信や期限の管理が足りないと分かったところで専用の仕組みを入れる。この順なら、要らない機能に費用を払わずに済みます。自動タグ付けは探す手間を減らしますが、権利の条件・使ってよい範囲・使用期限は、根拠を示させたうえで人が入れて人が確かめる。ここを決めてから、置き場を選んでください。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
コンテンツ制作・SEOにAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
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