LP制作の相場はAIで下がる?|見積りで分ける3つの費用

「生成AIでページの下書きがすぐ作れるのに、LP制作の見積りが30万円を超えるのはなぜか」「10万円以下で頼んだら、見た目はきれいなのに広告の成果がまったく出なかった」。LPの外注を検討する担当者からは、この2つの声が同時に聞こえてきます。発注の比較サイトのアイミツが公開しているデータ(2020年1月〜2025年9月の取引の実績から算出、2026年6月更新)では、LP制作の平均費用は40万円、中央値は30万円です。AIで下がるのは見積りの一部の行であって、LP制作の相場全体が一律に下がるわけではありません。本当は、見積りの中に性質の違う3つの費用が混ざっていて、AIが効くのはそのうちの1つだけです。この記事では、見積りを作る費用・決める費用・回す費用の3つに分けて読み、どの行が下がり、どの行が残るかを整理します。
カメ先生LP制作の見積りは、1枚のページの値段に見えるんだけど、中身は性質の違う仕事の寄せ集めなんだ。作る作業、決める作業、公開したあとに回す作業、の3つだね。
カメ子AIが速くしてくれるのは、そのうちの作る作業だけ、ということですか。
カメ先生そう。文章や画像やコードの下書きは速くなった。でも、誰に何を訴えるかを決める時間や、広告の成果を見て差し替える手間は、AIがあっても残るんだよ。
カメ子だから、同じ1枚でも見積りの金額がこんなにばらつくんですね。
- LP制作の平均費用は40万円・中央値30万円(アイミツ、2020年1月〜2025年9月の取引の実績から算出)
- 見積りは、作る費用・決める費用・回す費用の3つに分けて読む。AIで下がりやすいのは作る費用
- 訴求の決定・広告文とのそろえ・フォームと計測の設計・検収は人が持ち、AIに判断させない
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LP制作の相場:平均40万円・中央値30万円
最初に、相場の数字を確かめておきます。アイミツの公開データでは、2020年1月から2025年9月までの同社の受発注の実績をもとに、LP制作の平均費用を40万円、中央値を30万円としています(2026年6月16日更新)。平均が中央値より高いのは、一部の高額な案件が平均を引き上げているためと読めます。
同じデータは、価格帯ごとの中身も示しています。1万〜10万円はデザインと実装だけの簡単な構成で、戦略や原稿は発注側が用意する形。10万〜30万円はオリジナルのデザインで、構成案の作成を含む形。30万〜60万円は競合の調査をもとにした戦略的なLPで、原稿の作成も頼める形。60万〜100万円は要件の定義や情報の設計から対応し、運用まで見据えた構築です。
この数字の期間は2025年9月までで、生成AIが制作の現場に広がっていく時期と重なっています。ただし、AIの普及で相場がどれだけ動いたかを示す公的な統計は見当たりません。相場の数字は目安として使い、自社の見積りは中身の行で比べるほうが確かです。この数字は2025年9月までの実績なので、発注の時点で最新の公開データも確かめてください。
社内で予算を説明するときは、平均より中央値を使うほうが実態に近くなります。平均の40万円は高額な案件に引っ張られた数字で、半分の案件は30万円以下に収まっているからです。そのうえで、自社の依頼がどの価格帯の中身に当たるかを先に決めておくと、届いた見積りが高いのか安いのかを、帯の中で比べられるようになります。
価格帯で変わるのは、ページの出来より「誰が決めるか」
先ほどの価格帯を並べ直すと、金額が上がるにつれて増えていくのは、デザインの手間そのものより、調査・構成・原稿・要件の定義といった「決める仕事」を制作会社が引き受ける範囲だと分かります。10万円以下の帯は、決める仕事をほぼすべて発注側が持つ前提の値段です。
つまり、安い見積りと高い見積りは、同じ仕事を安く請け負っているのではなく、請け負う範囲が違います。10万円で頼んだLPの成果が出なかったとき、原因は制作の腕ではなく、誰に何を訴えるかを決めないまま発注したことにある、という場合が少なくありません。
この見方をしておくと、AIの影響も読みやすくなります。AIが速くしたのは主に作る仕事で、決める仕事の範囲は価格帯を分ける線として残っています。相場が下がるかどうかは、どの帯のどの行を見るかで答えが変わる、というのが正確な言い方です。
自社がどの帯を必要としているかは、決める仕事がどこまで社内で終わっているかで見分けられます。訴求がすでに固まり、原稿と写真も手元にあるなら、10万〜30万円の帯で足りることが多いでしょう。新しい商材で、誰に何を訴えるかから考える必要があるなら、調査と構成を含む30万円以上の帯を前提に予算を組むほうが現実的です。
「AIで作れるのに高い」と「安いのに成果が出ない」が同時に起きる理由
冒頭の2つの声は、正反対に見えて、同じ構造から生まれています。見積りの金額を1枚のページの値段として見ていると、AIで作れる部分と作れない部分の区別がつかないからです。
「AIで作れるのに高い」と感じる見積りは、多くの場合、調査・構成・原稿・公開後の検証といった、AIでは縮みにくい行を含んでいます。一方、「安いのに成果が出ない」LPは、作る行だけを発注し、決める行と回す行が抜けていることが多いのです。どちらも、見積りのどの行に何が入っているかを読まずに比べたことが食い違いの原因です。
そこで役に立つのが、見積りの行を性質ごとに3つに分けて読む方法です。行の名前は会社によって違っても、仕事の性質で分ければ比べられるようになります。次の節から、その分け方を順に見ていきます。
たとえば、同じ30万円の見積りが2社から届いたとします。1社は作る費用が20万円で決める費用が10万円、もう1社は作る費用が10万円で決める費用が20万円。総額は同じでも、前者はAIで縮む余地のある行が大きく、後者は訴求を詰める仕事に厚く時間を割いています。どちらが自社に合うかは、社内で決める仕事をどこまで持てるかで変わります。
見積りを3つの費用に分けて読む
LP制作の見積りの行は、性質で分けると次の3つにまとまります。この3つを見積書の上で色分けするだけで、金額の差がどこから来ているかが見えてきます。
デザイン、コーディング、画像や写真の素材、文章の作成など、決まった内容を形にする作業です。生成AIで下書きが速くなり、下がりやすい費用です。
市場や競合の調査、企画と構成、ディレクション、訴求の決定、広告文とのそろえ、検収など、何を作るかを決めて確かめる作業です。AIがあっても残る費用です。
公開後の検証、成果を見た差し替え、フォームと計測の手入れ、表示の速さの点検など、広告の着地として使い続けるための作業です。最初の見積りに入っていないことが多い費用です。
アイミツが示す内訳の目安を当てはめると、作る費用はデザイン5万〜20万円・コーディング5万〜15万円・画像や写真の素材1万〜10万円・文章3万〜10万円、決める費用は調査・競合分析5万〜20万円・企画と構成3万〜10万円・ディレクション3万〜10万円です。回す費用に当たるのは公開・検証対応の1万〜5万円だけで、公開した後の改善の行は、この目安の中にほとんど出てきません。
費用1:作る費用は、AIで下がりやすい
作る費用は、生成AIの影響をもっとも受けやすい部分です。見出しや本文の下書き、画像の案、ページのコードの下書きは、以前より短い時間で出せるようになりました。制作会社の側でも、下書きの工程にAIを使うことで、作業時間を縮める動きが出ています。
発注側が確かめたいのは、その短縮が見積りに反映されているかどうかです。作る費用の行が、以前と同じ工数の前提で積まれていないか。デザインの案の数や修正の回数は、AIで案を出す前提で見直されているか。作る費用の行について、どの工程にAIを使うかを制作会社に聞くのは、失礼な質問ではありません。
ただし、作る費用が下がる幅は、LPの作り込みの度合いで大きく変わります。テンプレートに近い簡単な構成なら下書きの比重が大きく、AIの効果も大きく出ます。一方、動きのある表現や、細かい調整の多いデザインでは、人が手を入れる時間の比重が高く、下がる幅は小さくなります。
発注側が自社でAIを使って下書きを作り、それを制作会社に渡せば安くなるか、という相談もよくあります。下がる場合もありますが、渡した文章や画像の事実の確認と権利の確認は、渡した側の責任として残るのが普通です。下書きの質が安定しないと、制作会社にとっては一から作るより手直しのほうが手間になり、かえって工数が増えることもあります。渡す前に、どの状態の下書きなら受け取れるかを制作会社に確かめておきます。
作る費用が下がっても、なくならない部分
作る費用の中にも、AIで縮みにくい行があります。1つは素材の権利の確認です。生成AIで作った画像や、AIの下書きをもとにした文章は、他人の著作物に似すぎていないか、使ってよい条件に合っているかを人が確かめる必要があります。下書きが速くなった分、確かめる作業が新たに増えると考えておきます。
2つめは、スマートフォンでの見え方の調整です。LPは広告から開かれることが多く、画面の小さい端末での見え方が成果を左右します。AIが出したコードの下書きが、実際の端末でどう表示されるかは、人が複数の端末で確かめなければ分かりません。ここは工数として残ります。縦に長いLPほど、端末ごとに崩れを確かめる箇所も増えます。
3つめは、社内の確認と修正の往復です。AIで案をたくさん出せるようになった結果、かえって社内の意見がまとまらず、修正の回数が増えることがあります。修正の回数の上限を見積りの条件に書いておくと、作る費用が後から膨らむのを防げます。
生成した素材を使うときは、どの道具で作ったかと、その時点の利用規約の版も記録しておきます。商用で使える条件や、作ったものの権利の扱いは道具ごとに違い、規約が改められることもあるからです。制作会社が生成した素材なら、どの道具で作ったかを納品物と一緒に書面で受け取るようにしておくと、あとで確かめられます。
費用2:決める費用は、AIがあっても残る
決める費用は、何を誰に訴えるかを決め、出来上がったものが狙いどおりかを確かめる仕事です。市場や競合の調査、ページの構成と訴求の順番、広告の文言とページの言葉のそろえ、フォームの項目、最後の検収がここに入ります。AIは材料を集めたり案を並べたりはできますが、どの訴求で勝負するかを決めるのは人です。
たとえば、競合の調査にAIを使うと、競合のページの見出しや訴求を短い時間で一覧にできます。しかし、その一覧から自社がどこで勝負するかを選ぶには、自社の商材の強み、営業の現場で効いている言葉、過去の広告の成果といった、社内にしかない情報が要ります。ここは制作会社にも完全には任せられません。
フォームの項目と計測の設計も、決める費用に入ります。どの項目を必須にするか、送られた情報をどこに渡すか、どの操作を成果として数えるかは、営業や法務と決めることです。AIに判断させず、社内で決めてから制作に渡すほうが、手戻りが少なくなります。
検収の基準も、決める費用の中で先に決めておきたい項目です。何をもって完成とするかが決まっていないと、公開の直前に確認の往復が増えます。たとえば、主な端末と画面の大きさで表示が崩れないこと、フォームから送った内容が社内の受け取り先に届くこと、成果として数える操作が計測の画面に記録されること、などを文章にして発注時に渡しておくと、確かめる作業が短くなります。
決める費用が見積りに書かれていないとき
見積書に「ディレクション」「企画・構成」の行が無いか、極端に小さいときは注意が必要です。決める仕事が不要になったわけではなく、発注側がその仕事を持つ前提になっているか、制作会社が見えない形で引き受けているかの、どちらかです。
発注側が持つ前提なら、社内で誰が訴求を決め、誰が原稿を用意し、誰が検収するかを先に決めておきます。ここが決まらないまま安い見積りで発注すると、制作の途中で方向が定まらず、結局は追加の費用が発生します。見積りの安さは、社内で引き受ける仕事の多さの裏返しと考えると判断を誤りません。
反対に、制作会社が見えない形で引き受けているなら、どこまでの範囲を想定しているかを文章で確かめます。調査は何社分か、構成案は何案か、原稿の修正は何回までか。書かれていない範囲は、あとで追加の費用として出てくることがあります。
「一式」とだけ書かれた行にも気をつけます。デザイン一式、制作一式という書き方では、作る費用と決める費用がどう混ざっているかが見えません。一式の行があれば、その中にどの作業が何日分入っているかを聞き、3つの費用に分けて書き直してもらうよう頼みます。分けて書けない見積りは、範囲が決まっていない見積りだと考えてよいでしょう。
費用3:回す費用は、公開した後にかかる
3つめの回す費用は、LPを公開した後に、広告の着地として使い続けるための費用です。成果を見て見出しや画像を差し替える、2つの版を比べて良いほうを残す、フォームの項目を見直す、計測のタグが正しく動いているかを点検する、といった作業がここに入ります。
広告の着地としてのLPは、作って終わりではありません。グーグル広告の公式ヘルプは、品質スコアの要素の1つに「ランディング ページの利便性」、つまり広告をクリックした人にとってページがどれだけ関連していて役に立つかを挙げています。LPの出来は、広告の費用のほうにも響くということです。表示の速さと広告の単価の関係は、別の記事(LPの表示速度と広告単価の解説)で扱っています。
それにもかかわらず、回す費用は最初の見積りにほとんど入っていません。アイミツの内訳の目安でも、公開・検証対応として1万〜5万円の行があるだけです。公開後の改善は別の契約になるか、発注側が自分で行う前提になっていることが多いのです。
回す費用の見積もり方には、差し替え1回ごとに払う形と、月ごとの決まった範囲で払う形があります。広告を出し続けるLPで、差し替えの頻度が高いなら月ごとの形が、公開後はほとんど触らないなら1回ごとの形が合います。どちらにしても、公開の前に回す費用の条件を決めておかないと、広告を止めたくないときに交渉することになり、条件が不利になりがちです。
- 最初の見積りの総額だけで比べず、公開後3か月の回す費用を足した額で比べます
- 計測のタグやフォームの受け取り先を変えたときに、誰が直すかを契約の前に決めます
- 広告の文言を変えたら、ページの言葉もそろえる必要があるかを、広告の担当と制作の担当の両方で確かめます
回す費用は、AIでどこまで軽くなるか
回す費用の中にも、AIで軽くできる作業はあります。差し替え用の見出しや画像の案を出す、アクセスの数字の変化を要約する、フォームで離れた人の多い項目を洗い出す、といった下ごしらえです。案の数が増えれば、比べる試験を回しやすくもなります。
一方で、どの案を試すか、試験の結果をどう読むか、どこで打ち切るかは人の判断です。数字の要約をAIに任せる場合も、元の数字と見比べて、要約が正しいかを人が確かめるようにします。件数の少ないBtoBの広告では、偶然の差を効果と取り違えやすく、そこはAIに判断させない部分です。
回す費用を見積りに入れるかどうかは、発注の前に決めておきます。公開後の3か月だけ差し替えを頼む、月に何回までと決めて頼む、自社で回すために計測の画面の見方だけ教わる、といった形があります。配信中の差し替えの進め方そのものは、この記事では扱いません。
試す案を選ぶときは、差の出やすいところから手をつけます。問い合わせの件数が月に数十件ほどのLPでは、細かな言い回しの違いを比べても、差が偶然か本物かを見分けられません。最初の画面の見出し、申し込みの手前の説明、フォームの項目の数など、読む人の行動が大きく変わりそうなところに絞って試すほうが、回す費用を無駄にせずに済みます。
見積りの行ごとに、AIで下がるか・残るかの表
ここまでの整理を、見積りの行ごとの表にまとめます。自社に届いた見積書の行を、この表のどこに当たるかで仕分けてみてください。金額はアイミツが示す内訳の目安で、AIでどれだけ下がるかは作り込みの度合いと制作会社の体制で変わります。
| 見積りの行 | 3つの費用 | 目安(アイミツ) | AIの影響 | 人が持つこと |
|---|---|---|---|---|
| デザイン | 作る | 5万〜20万円 | 案出しが速くなり下がりやすい | 案を選ぶ・ブランドに合うかの判断 |
| コーディング | 作る | 5万〜15万円 | 下書きが速くなり下がりやすい | 端末ごとの表示の確認 |
| 画像・写真素材 | 作る | 1万〜10万円 | 生成で下がることがある | 権利と使用条件の確認 |
| 文章 | 作る | 3万〜10万円 | 下書きは速くなる | 事実と表現の確認・社内の承認 |
| 調査・競合分析 | 決める | 5万〜20万円 | 材料集めは速くなる | どこで勝負するかの判断 |
| 企画・構成 | 決める | 3万〜10万円 | 案は出せる | 訴求と順番の決定 |
| ディレクション | 決める | 3万〜10万円 | 連絡の下書き程度 | 進行と品質の責任・検収 |
| 公開・検証対応 | 回す | 1万〜5万円 | 点検の手順は補える | 計測とフォームの動作の確認 |
表を見ると、AIの影響が大きい行が作る費用に集まっていることが分かります。決める費用と回す費用の行は、AIが材料や案を出しても、決める人と確かめる人の時間が残るため、大きくは縮みません。見積りの総額がAIでどれだけ下がるかは、作る費用が総額の何割を占めるかでおおよそ決まります。
内製・外注・部分発注の分け方
3つの費用に分けると、どこを自社で持ち、どこを外に出すかも決めやすくなります。よくある分け方は次の3つです。どれを選ぶかは金額の大小より、社内で決める人と成果を見る人の時間がどれだけ取れるかで決まります。表の右端の列から読むと、自社に当てはまる形を見つけやすくなります。
| 分け方 | 自社で持つもの | 外に出すもの | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 丸ごと外注 | 訴求の承認と検収 | 3つの費用のほぼすべて | 社内に決める人の時間が取れない |
| 部分発注 | 決める費用と回す費用 | 作る費用の一部か全部 | 訴求を決める人と成果を見る人がいる |
| 内製 | 3つの費用のすべて | 必要に応じて調査や表示の確認 | 制作の担当と作る道具がそろっている |
AIの普及でいちばん選びやすくなったのは、部分発注です。作る費用の下書きを社内でAIを使って進め、仕上げや表示の確認だけを外に出す、あるいは反対に、決める費用を社内で固めてから、作る費用だけを安く頼む、といった形です。ただし、社内で決める人の時間が取れないなら、部分発注はかえって高くつきます。
部分発注では、責任の境目も先に決めておきます。社内で用意した原稿に誤りがあったとき、制作会社はそれを直す義務を負うのか。社内でAIを使って作った画像の権利の確認は、どちらが行うのか。成果が出なかったときに、構成を見直す費用はどちらが持つのか。境目を契約の前に文章にしておくと、公開後のもめごとを避けられます。
サイト全体を作り直すときの見積りの考え方は、別の記事(サイト制作の見積りが動く4つの要素の解説)で扱っています。SEOの費用の内訳も同じ考え方で読めるので、あわせて別の記事(SEOの費用の内訳の解説)も参考にしてください。
相見積もりで前提をそろえる手順
複数の制作会社から見積りを取るときは、金額を比べる前に前提をそろえます。前提がばらばらのまま比べると、安い見積りは範囲が狭いだけ、ということが起きます。次の順番で進めると、3つの費用ごとに比べられるようになります。
訴求を決める人、原稿を用意する人、検収する人を社内で先に決め、どこまでを制作会社に頼むかを書き出します。
作る・決める・回すのそれぞれについて、頼む範囲と頼まない範囲を書きます。修正の回数、構成案の数、公開後の対応の期間も書きます。
届いた見積りの行を3つの費用に仕分け、費用ごとの小計を出します。行の名前が違っても、中身で分けます。
どの工程にAIを使うか、生成した素材の権利をどう確かめるかを各社に聞き、回答を文書で残します。
公開後の差し替えや点検をどこまで含むか、別の契約ならいくらかを比べます。総額だけでなく、公開後の3か月の費用で比べます。
この手順で比べると、総額の安さではなく、自社が引き受ける仕事の量まで含めた費用で判断できます。社内の担当者の時間も費用の1つとして数えておくと、判断のずれが減ります。
社内の時間の数え方は、細かくなくてかまいません。訴求を決める会議に何人が何時間出るか、原稿の確認に何日かかるか、公開後の数字を誰が週に何時間見るか、を大まかに書き出すだけで十分です。安い見積りの差額と、社内で引き受ける時間を並べて見ると、どちらが得かが判断しやすくなります。
AIに任せる下ごしらえと、人が決めること
見積りの比較そのものにも、生成AIは使えます。届いた見積書の行を3つの費用に仕分けさせる、各社の条件の違いを一覧にさせる、確かめるべき質問の案を出させる、といった下ごしらえです。見積書は社外の文書なので、使うAIが入力を学習に使わない設定になっているかを先に確かめます。
仕分けや一覧をAIに任せるときは、どの行をどの費用に入れたかの理由を書かせるようにします。見積書の行の名前はあいまいなことが多く、たとえば「ページ設計」が構成の決定なのかデザインの作業なのかは、名前だけでは分かりません。理由を見れば、人が確かめるべき行がすぐに分かります。
そのうえで、どの見積りを選ぶか、内製・外注・部分発注のどれにするか、どの訴求で勝負するかは、AIに判断させません。これらは、社内の担当者の時間、営業の現場の感覚、広告の予算といった、見積書の外にある情報で決まるからです。AIは比べる材料を整え、選ぶのは人という分け方を守ります。LPの作り方そのものをAIでどう進めるかは、別の記事(LPを生成AIで作る方法の解説)に譲ります。
安い見積り・高い見積りでやりがちな失敗
LP制作の見積りで、よく見かける失敗を並べます。どれも、見積りを1枚のページの値段として見たときに起きやすいものです。
- AIで作れるはずだと考えて最安の見積りを選び、訴求と原稿を社内で決めきれずに公開が遅れる
- 決める費用の行が無い見積りを、同じ範囲の安い見積りだと思い込んで比べる
- 公開後の差し替えを見積りに入れず、成果が出ないまま広告費だけが出ていく
- 生成した画像の権利の確認を誰が行うかを決めずに発注する
- 高い見積りを、作る費用の多さだと誤解して値引きを求め、決める仕事を削ってしまう
とくに注意したいのは最後の失敗です。高い見積りの中身が決める費用と回す費用なら、そこを削ると成果に直結する仕事が消えます。値引きを求めるなら、作る費用の行で求めるのが筋です。AIで下書きが速くなった分を、作る費用の行で反映してもらうよう交渉します。
反対に、安い見積りを選ぶこと自体は間違いではありません。決める費用と回す費用を社内で持つ体制があれば、作る費用だけを安く頼むのは合理的です。問題は、その体制が無いまま安さだけで選ぶことです。
まとめ
LP制作の相場は、アイミツの2020年1月〜2025年9月の取引の実績で平均40万円・中央値30万円です。生成AIで下がりやすいのは、デザイン・コーディング・素材・文章といった作る費用で、調査・構成・ディレクション・検収といった決める費用と、公開後の差し替えや計測の手入れといった回す費用は残ります。見積りを3つの費用に分けて読み、社内で引き受ける仕事の量まで含めて比べましょう。AIには見積りの仕分けや質問の案を根拠つきで任せ、訴求の決定・広告文とのそろえ・フォームと計測の設計・検収は人が持つ。この線を先に引いておけば、安すぎる見積りにも高すぎる見積りにも迷わずに済みます。
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
コンテンツ制作・SEOにAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
