Motionで勝ち素材を見誤る原因と対策|AIの分類を鵜呑みにしない

「管理画面を見れば、どの広告が当たったかは分かる。でも、なぜ当たったのかを制作に説明できない」「素材分析の道具を入れたら、AIが『このフックが強い』と出してくれた。それを信じて同じ型を10本作ったら、どれも伸びなかった」——SNS広告の素材を毎月入れ替えている運用担当と、その上長からよく聞く声です。素材の数が増えるほど、こうした声は増えていきます。素材ごとの成果を並べて傾向を出す分析の道具は、海外ではすでに一つの製品の分野になっていて、その代表格の Motion は、公式サイトで2,100のチームが使い、利用者が分析している広告費は年140億ドルを超えると説明しています(2026年10月時点)。ただ、道具が傾向を出してくれることと、その傾向が正しいことは別の話です。本当は、AIが付けた分類と、並べ方の設定を人が決めないまま読むと、勝ち素材を見誤ります。この記事では、Motion を広告運用に入れるときに起きやすい読み違いの原因と、部門で決めておく対策を整理します。
カメ先生素材分析の道具は、勝ちの理由まで教えてくれるものだと思われがちなんだけど、本当は「似た素材をまとめて、数字を並べてくれる」道具なんだ。
カメ子まとめて並べてくれるのと、理由を教えてくれるのは、どう違うんですか。
カメ先生まとめ方はAIが決めた分類で、並べ方は設定で決まる。分類が自分たちの言葉とずれていたり、配信の量が違う素材を同じ列に並べていたりすると、数字は正しくても結論がずれるんだ。
カメ子道具の出した傾向は、読む前にまとめ方と並べ方を確かめないといけないんですね。
- Motion は Meta・TikTok・YouTube・LinkedIn の広告の成果を素材ごとに並べ、AIが印を付けて似た素材をまとめる分析の道具(2026年10月時点)
- 見誤る原因は5つ:AIの印が自社の言葉と違う、配信量の差、少ない数での結論、媒体の自動最適化の取り違え、制作側に数字が届かない
- 分類と集計は道具に任せ、比べる物差しの設定・結論の確からしさ・次に作る素材と止める素材は人が決める
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Motion は何をする製品か(2026年10月時点の公式の説明)
Motion は、有料のSNS広告の成果を、広告の単位ではなく素材の単位で並べて見る分析の道具です。公式サイトが対応媒体として挙げているのは Meta・TikTok・YouTube・LinkedIn の4つで、媒体の管理画面から素材と数字を取り込み、報告の画面にまとめます。同じ名前の別の製品もあるため、調べるときは提供元の公式サイトで確かめてください。
中心になるのは、AIによる印付けです。公式の説明では、AIが素材ごとに、素材の種類、見た目の形式、冒頭のつかみ(フック)、訴求の角度などの印を付け、手作業でラベルを付けなくても報告の画面で印ごとに成果を比べられるとしています。公式のFAQでは、分類は8つで、オファーの種類、季節、想定する顧客なども含まれます。この印付けは2025年11月に提供が始まりました。
ほかに、競合の新しい広告を追う、配信前の素材を分析する、週次の報告を作る、といったエージェントの機能があり、改善の提案は理由と他の広告の例を添えて出すと説明されています。指標は200以上を扱え、動画はコマ単位で分けて見られます。GA4 などと連携すれば、商談の予約のような独自の成果も取り込めます。
つまり Motion は、広告を作る道具でも、配信を最適化する道具でもありません。出した後の素材を、印でまとめて比べ、次に作るものの材料を出す道具です。この記事が扱うのは、その材料を読み違えないための決めごとです。
国内でまだ知られていない理由と、向いている会社の規模
Motion の日本語の解説は、2026年10月時点でほとんど見当たりません。理由として考えられるのは3つです。1つ目は、公式サイトと文書が英語で書かれていることです。2つ目は、想定している顧客が、自社で広告を運用するECやD2Cの事業者と、複数のブランドを預かる制作代理店に置かれていることです。
3つ目は規模です。公式のFAQは、月に10本以上の素材を出し、Meta に月2.5万ドル以上を使うチームに向いている、という目安を示しています。料金も席の数ではなく、月の広告費の大きさで段階が分かれています。国内のBtoB企業で、広告費がこの目安に届かない場合は、道具を入れる前に、管理画面の書き出しで足りないかを先に考えたほうがよいでしょう。
もう一つ、媒体ごとに使える機能の差も知っておく必要があります。FAQによると、すべての機能が使えるのは Meta だけで、AIの印付けも Meta の広告にしか効きません。TikTok は指標と素材ごとのまとめ、LinkedIn と YouTube は上位の素材と比較の報告に限られます。BtoBで LinkedIn が主な媒体の会社は、期待する分析が使えるかを試用の期間に確かめてください。
運営会社は Motion Creative Cloud Inc. で、公式の情報には、媒体の資格情報は保存せず、媒体の認可の仕組みを通して接続すると書かれています。確かめた範囲では、製品の終了や名称変更、買収の告知は見当たりません。
課題:「どれが効いたか」は出ても、「なぜか」を読み違える
素材分析の道具を入れた職場で起きやすいのは、画面に出た傾向をそのまま制作の方針にしてしまうことです。数字自体は媒体から取り込んだものなので間違っていないのに、結論だけがずれていきます。よく見られる型を挙げます。
- AIが「問いかけ型のフックが強い」とまとめたので、次の月の素材をすべて問いかけで始めた
- 上位に並んだ素材を勝ちと呼んだが、実は配信額が大きかっただけで、効率はほかと変わらなかった
- 印ごとに比べた表で、ある型の素材が2本しかないのに「この型は効かない」と判断した
- 媒体の自動配信が特定の素材に予算を寄せた結果を、素材の力だと報告した
- 週次の報告が運用担当の中で止まり、制作の担当は数字を見ないまま次の素材を作っている
どれも、道具の性能の問題ではありません。まとめ方・並べ方・結論の出し方を誰も決めていないことから起きています。次の節から、原因を5つに分けて見ていきます。
素材の比べ方そのものの仕組み(均等に回しても均等には配信されない、数字は足し算できない、といった話)は、別の記事「広告素材のどれが効いたか読めない原因」で扱っています。この記事では、そこに道具が入ったときに新しく生まれる読み違いに絞ります。
原因1:AIの印の付け方が、自社の言葉と違う
1つ目の原因は、AIが付ける印の分類と、自社の制作チームが普段使っている言葉が一致していないことです。Motion の印は、素材の種類やフック、訴求の角度といった一般的な分類で付きます。一方、社内では「導入事例型」「担当者の悩み型」「比較表型」のように、自社の商材に合わせた呼び方で素材を作っていることが多いはずです。
両者がずれていると、AIの印でまとめた傾向は、制作の担当にとって使いにくいものになります。たとえば、AIが「社会的証明」という角度でまとめた素材の中に、自社でいう導入事例型と、顧客数を見せる実績型が混ざっていれば、どちらが効いたのかは分からないまま「社会的証明が強い」という結論だけが残ります。
さらに、AIの印は素材を見て推定したものです。冒頭の3秒が問いかけなのか、宣言なのかといった判定は、人が見ても意見が分かれることがあります。AIの印の付け方が正しいかどうかは、印ごとの数字を見る前に、何本かの素材を開いて人が確かめる必要があります。
Motion には、AIの印とは別に、人が自分で付ける印(カスタムタグ)の仕組みもあります。公式ヘルプによると、この印は広告名ではなく素材そのものに付き、付けられるのは共同作業者以上の権限を持つ人です。ただし一括で付けることはできず、CSVの書き出しにも含まれず、LinkedIn の報告では使えません。利用できるかはプランによります。
原因2:配信の量が違う素材を、同じ列で比べている
2つ目の原因は、配信額が大きく違う素材を、同じ表の上で横に並べてしまうことです。Motion のFAQでは、上位の素材は、目標の指標、配信額の足切り、計測の期間(アトリビューションの窓)の3つの設定で決まると説明されています。この3つは作業場所ごとに変えられます。
言い換えると、設定次第で「上位」に並ぶ素材は入れ替わります。足切りを低くすれば、少しだけ配信されて偶然よい数字が出た素材が上に来ます。高くすれば、配信額が大きい素材ばかりが並び、新しい素材は評価の対象にすら入りません。計測の期間が7日か1日かでも、成果の数え方が変わります。
危ないのは、この設定が担当者ごとに違っていたり、途中で変わっていたりすることです。先月の報告と今月の報告で足切りが違えば、同じ素材の順位が、素材の力ではなく設定の違いで動いて見えます。設定を変えた日と理由が記録されていなければ、上長は数字の変化を読めません。
また、目標の指標を何にするかも、道具には決められません。資料請求の単価で並べるのか、商談の予約まで含めた成果で並べるのかで、勝ちと呼ばれる素材は変わります。BtoBでは、獲得の単価が安い素材ほど商談にならない、ということも珍しくありません。
原因3:少ない数で「この型が効く」と結論を出す
3つ目の原因は、印ごとにまとめた素材の数が少ないのに、傾向として扱ってしまうことです。AIの印でまとめると、表の上ではきれいに型ごとの数字が並びます。しかし、ある型に入っている素材が2本や3本しかなければ、その数字は型の傾向ではなく、その2〜3本の出来の良し悪しを映しているだけかもしれません。
特に、印を細かく掛け合わせたときに起きやすくなります。素材の種類と訴求の角度と想定する顧客を組み合わせて比べると、1つの組み合わせに入る素材はすぐに1本か2本になります。組み合わせの表は見た目の情報量が多いため、少ない本数の行も、ほかの行と同じ重さで読まれがちです。
もう一つは、期間の短さです。Motion の報告は毎日更新されます。毎日の数字を見ていると、配信を始めて数日の素材の動きに反応したくなりますが、配信の立ち上がりは媒体の学習の影響を受けやすく、数日の数字で型の良し悪しを決めるのは早すぎます。
ここで必要なのは、結論を出してよい本数と期間を、道具を見る前に部門で決めておくことです。決まっていないと、数字が出た瞬間が結論の出る瞬間になってしまいます。
原因4:媒体の自動最適化の効果を、素材の力と取り違える
4つ目の原因は、媒体の配信の仕組みが生んだ差を、素材そのものの差だと思ってしまうことです。いまのSNS広告は、どの素材を誰にどれだけ出すかを、媒体のAIがかなりの部分で決めています。媒体は成果が出そうな素材に予算を寄せるため、最初に少しよかった素材がさらに配信され、差が広がっていくことがあります。
こうして広がった差は、素材の力だけでなく、配信の順番や、たまたま当たった配信先の影響を含んでいます。素材分析の道具は、媒体から取り込んだ結果を並べるので、この影響を自動で取り除いてくれるわけではありません。
Motion は、フック・視聴・クリック・成果の4つの独自の点数を用意していて、FAQでは、配信の設定の影響から素材の効果を切り分けることを狙ったものだと説明しています。こうした点数は判断の助けになりますが、どこまで切り分けられているかは公式の説明だけでは確かめられません。点数が高いことを、そのまま勝ちの証明として扱わないほうが安全です。
取り違えを減らすには、配信の構成を変えた週と、素材を入れ替えた週を分けて記録しておくことが効きます。予算の配分や配信先の設定を大きく変えた直後の数字は、素材の評価から外して読む、と決めておくだけでも、読み違いはかなり減ります。
原因5:制作の担当に、数字と読み方が届かない
5つ目の原因は、分析の結果が運用担当の中で止まり、素材を作る人に届かないことです。素材の傾向を読むのは運用担当でも、次の素材を作るのは社内の制作担当や外部の制作会社です。そこに届くのが「この型が強い」という一行の結論だけだと、制作側は理由を知らないまま、型をなぞった素材を作ることになります。
Motion は、報告を最新の数字のまま共有でき、外部の制作者や代理店に共有するときは、機微な数字を隠せると説明しています。権限の段の一番下にあたるゲストは、FAQによると直近14日分のデータしか見られず、それより長い期間を見るには自分のプロフィールを接続する必要があります。
この仕組みは便利ですが、裏返すと、外部の制作会社にどこまでの数字を見せるかを決めておかないと、広告費の総額や単価まで共有されてしまうことがあります。逆に隠しすぎると、制作側は素材の良し悪しを判断できません。見せる数字の範囲は、運用担当の判断ではなく、部門として決めておくことです。
届け方にも工夫が要ります。数字の表だけを渡すより、印ごとの傾向に、運用担当が「なぜそう読んだか」と「どこが不確かか」を添えた短い文書にしたほうが、制作側は次の素材の方向を考えやすくなります。
対策の全体像:原因ごとに、部門で決めること
5つの原因は、どれも道具の外で決めておくべきことが抜けていることから起きています。対策は、原因ごとに「何が起きるか」「部門で決めること」「決める人」を表にして、道具を入れる前に埋めておくことです。
| 原因 | 起きる読み違い | 部門で決めること | 決める人 |
|---|---|---|---|
| AIの印と自社の言葉のずれ | 型の傾向が制作で使えない | 自社の分類とAIの印の対応表、抜き取りの確認 | 運用担当と制作担当 |
| 配信量の差 | 配信額が大きいだけの素材を勝ちと呼ぶ | 目標の指標・足切り・計測の期間を1つに固定 | マーケ責任者 |
| 少ない数での結論 | 2〜3本の出来を型の傾向と思い込む | 結論を出してよい本数と期間の下限 | マーケ責任者 |
| 媒体の自動最適化 | 配信の偏りを素材の力と取り違える | 配信の構成を変えた週の記録と除外 | 運用担当 |
| 制作に届かない | 型をなぞった素材が量産される | 見せる数字の範囲と、読み方を添えた共有の形 | マーケ責任者 |
表で大事なのは、「決める人」の列にAIや道具が入っていないことです。分類と集計は道具に任せ、物差しと結論は人が持つという線を、最初に表の形で共有しておきます。
この表は、道具を入れる前の打ち合わせで、運用担当と制作担当とマーケ責任者の3者で埋めるのが向いています。運用担当だけで作ると、制作側の言葉が抜けます。制作側だけで作ると、配信の仕組みの事情が抜けます。
対策1:AIの印を、自社の分類表と突き合わせる
最初の対策は、自社で使っている素材の分類を書き出し、AIの印との対応表を作ることです。自社の分類が「導入事例型」「悩み共感型」「数字訴求型」などであれば、それぞれがAIのどの印に当たるのか、どの印にまたがっているのかを1枚にまとめます。
対応表を作ると、AIの印では区別できない自社の型が見えてきます。そうした型は、人が付ける印で補います。公式ヘルプの例では、成功・追試・失敗のような印から始めることが勧められていますが、自社の制作の言葉で付けた印のほうが、制作側への共有で効きます。一括で付けられないため、付ける人と付けるタイミング(配信開始の前など)を決めておきます。
AIの印そのものの確からしさも、抜き取りで確かめます。月に一度、印ごとに数本ずつ素材を開き、印の付け方に納得できるかを運用担当と制作担当で見ます。納得できない印が多い分類は、その月の報告では傾向として扱わない、という決めごとにしておくと安全です。
AIの印は、新しい形式の素材を出すと新しく増えることがある、と公式の発表で説明されています。印が増えたり変わったりすると、過去との比較がずれます。対応表は一度作って終わりにせず、四半期ごとに見直す前提で持っておきます。
対策2:比べる物差しを、作業場所で1つに固定する
2つ目の対策は、目標の指標、配信額の足切り、計測の期間の3つを、部門の物差しとして決め、作業場所の設定に反映して固定することです。FAQによると、作業場所の設定を変えられるのはオーナーと管理者の権限を持つ人だけです。この権限を持つ人を少なくしておけば、担当者ごとに物差しが変わることを防げます。
目標の指標は、BtoBであれば、資料請求の単価よりも、商談につながった成果に近いものを選ぶのが基本です。媒体側で独自の成果を設定している場合は、それを取り込んで物差しにできるかを確かめます。取り込めない場合は、道具の上の順位と、営業の記録を突き合わせる工程を別に置きます。
足切りは、「この額以上配信された素材だけを比べる」という線です。低すぎると偶然の当たりが混ざり、高すぎると新しい素材が比べられません。素材1本あたりの平均の配信額を基準に、部門で一つの値を決めるのが現実的です。決めた値と、変えたときの日付と理由は、報告の冒頭に必ず書きます。
計測の期間も同じです。媒体の管理画面と道具の画面で期間の設定が違うと、同じ素材の成果の数が合わなくなり、上長への報告で混乱が起きます。どちらの数字を正とするかも、あわせて決めておきます。
対策3:結論を「保留・仮説・採用」の3段で書く
3つ目の対策は、道具から読み取った傾向を、確からしさに応じて3段に分けて書くことです。数字が出た時点で結論にするのではなく、段を上がる条件を先に決めておきます。
本数や配信額、期間が部門で決めた下限に届いていない傾向は、保留として記録だけします。報告には載せても、制作の方針には使いません。
下限に届き、なぜその型が効いたのかを運用担当が一文で書けたものを仮説に上げます。AIの要約をそのまま理由にせず、素材を開いて人が書きます。
仮説の型と、そうでない型を、配信の条件をそろえて並べて出します。変える要素は1つに絞ります。
検証でも同じ向きの結果が出たものだけを、制作の方針として採用します。採用した日と根拠の数字を記録し、半年後に見直します。
段を分けると、報告の読み方が変わります。上長は、保留の傾向に一喜一憂せず、仮説と採用の段にあるものだけを判断の材料にできます。AIの要約は保留の段の材料であって、採用の根拠にはしない、と決めておくと、AIの言い回しに引っぱられることも減ります。
比べ方の設計そのもの(何を1つだけ変えるか、何本を同時に出すか)は、別の記事で扱っている取り決めに従ってください。ここで決めるのは、道具の上の傾向をどの段に置くかという、読み方の線です。
広告アカウントへの接続を、誰の資格で行うか
道具を入れるときには、分析の読み方とは別に、広告アカウントへの接続の権限を決めておく必要があります。Motion のFAQによると、各メンバーは自分のプロフィールを接続し、そのプロフィールに媒体側の権限が必要です。Meta では広告アカウントとページへのアクセス、TikTok では広告主のアカウント、YouTube では Google 広告の管理者の権限が求められます。
つまり、誰かが自分の資格で接続すると、その人が媒体で持っている権限の範囲で、道具がデータを読みにいくことになります。退職や異動で接続した人の権限が外れると、データの更新が止まることも考えられます。接続に使う資格は、個人の都合で消えない形にしておくのが基本です。
また、FAQでは1つの作業場所につき、媒体ごとに広告アカウントは1つです。代理店に運用を任せている場合や、ブランドごとにアカウントを分けている場合は、作業場所の分け方と、どのアカウントを誰が接続するかを最初に決めておきます。データ源を追加できるのはオーナーと管理者だけです。
公式の情報には、媒体の資格情報は保存せず、媒体の認可の仕組みを通して接続すると書かれています。それでも、広告の成果と素材が外部の道具に取り込まれることに変わりはありません。社内の規程で、広告のデータを外部の分析の道具に出してよいかを確かめ、情報システムの担当に接続の事実を伝えておきます。止めるときに、媒体側で道具への許可を外す手順も、あわせて書いておきます。
AIの提案を、制作の指示書にそのまま使わない
Motion のエージェントは、週次の報告をまとめ、改善の提案を理由と他の広告の例を添えて出すと説明されています。公式サイトは、その提案を制作者への指示書に使えるとも書いています。手間が減る一方で、AIの提案をそのまま制作の指示にすると、ここまでの読み違いが、そのまま次の素材に引き継がれます。
提案を指示書に移すときは、少なくとも3つを人が確かめます。提案の根拠になっている素材が、部門で決めた下限を満たしているか。提案された型が、自社の対応表のどの型に当たるか。提案の中に、自社では言えない表現(効果の断定や、他社との比較)が混ざっていないか、です。
競合の新しい広告を追う機能も同じです。競合が同じ型の素材を増やしているという情報は参考になりますが、それは競合にとって効いている証拠ではありません。競合の動きは、次に試す候補を増やす材料として扱い、採用の根拠にはしないほうが安全です。
次にどんな素材を作るか、どの素材を止めるかは、人が決めます。AIの提案は、決めるための材料を早く揃えてくれる道具です。止める判断について言えば、提案が「この素材は落ちている」と示しても、季節の需要や配信の構成の変化が理由のこともあります。止める前に、原因4の記録と照らして確かめます。
よくある質問
広告費が少ない会社でも、Motion を入れる意味はありますか
公式のFAQは、月に10本以上の素材を出し、Meta に月2.5万ドル以上を使うチームを目安として挙げています。これより小さい規模では、印ごとにまとめても1つの型に入る素材が少なく、原因3の読み違いが起きやすくなります。まずは管理画面の書き出しと、自社の分類で付けた表で傾向を見るところから始め、素材の本数が増えてから検討しても遅くありません。
AIの印は、自社の分類に合わせて変えられますか
確かめた範囲の公式情報では、AIの印の分類そのものを自社の分類に置き換えられるかは書かれていません。人が付ける印の仕組みはあるため、AIの印で区別できない自社の型は、人が付ける印で補う形が現実的です。ただし人が付ける印は一括で付けられず、プランによって使えない場合もあります。
LinkedIn の広告が中心のBtoB企業でも使えますか
FAQによると、LinkedIn では上位の素材と比較の報告が使え、AIの印付けは Meta のみです。人が付ける印も LinkedIn の報告では使えないと公式ヘルプにあります。LinkedIn が主な媒体であれば、期待している分析が使えるかを、試用の期間に実際の広告アカウントで確かめてください。
媒体の管理画面と、Motion の数字が合わないときはどうしますか
まず、計測の期間と目標の指標の設定が、管理画面と道具の作業場所で同じになっているかを確かめます。報告は毎日更新されるため、更新のタイミングの差で合わないこともあります。どちらの数字を正とするかを部門で決め、報告にはどちらの数字かを明記します。
AIの提案を、そのまま外部の制作会社に渡してもよいですか
渡す前に、根拠の素材が部門の下限を満たしているか、自社で言えない表現が混ざっていないかを人が確かめてください。共有する報告に、広告費の総額など見せたくない数字が含まれていないかも確認します。提案は、運用担当が読み方を添えた形で渡すほうが、制作側は意図をくみ取りやすくなります。
まとめ
Motion は、媒体から取り込んだ広告の成果を素材ごとに並べ、AIの印で似た素材をまとめて、次に作る素材の材料を出してくれる道具です。素材の数が多い運用では、傾向をつかむ時間は確かに短くなります。一方で、AIの印が自社の言葉とずれている、配信量の違う素材を同じ列で比べている、少ない数で結論を出す、媒体の自動最適化を素材の力と取り違える、制作に読み方が届かない、という5つの原因で、勝ち素材は見誤られます。分類と集計は道具に任せ、物差しの設定、結論の段、次に作る素材と止める素材は人が決める。この線を、道具を入れる前に表と手順にして部門で共有しておけば、AIの分類に振り回されずに済みます。まずは、いま使っている自社の素材の分類を書き出し、AIの印と並べてみるところから始めてみてください。
- 製品の機能・対応媒体・権限は、Motion の公式サイト、公式FAQ、公式ヘルプを2026年10月14日に確かめた範囲に基づきます。機能の範囲や名称は変わることがあるため、導入の前に最新の公式情報を確かめてください
- 広告のデータを外部の分析の道具に出してよいかは、社内の規程と、必要に応じて情報システム・法務の担当者と一緒に確かめてください
※本記事にはAIが活用されています。編集者が確認・編集し、可能な限り正確で最新の情報を提供するよう努めておりますが、情報の完全性、正確性、最新性、有用性等について保証するものではありません。本記事の内容に基づいて行動を取る場合は、読者ご自身の責任で行っていただくようお願いいたします。
広告・SNS・動画にAIを活かす第一歩、まずは導入から始めませんか?
デボノはアカウント開設・初期設定など「そもそものAI導入」から社内定着まで伴走支援。マーケティング活用など一歩進んだご相談にも対応します。
